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日本がアブナイ!

平和で平穏で楽しい生活が一番!・・・脱アベ・スガ、反超保守&新自由主義。左右問わず、mew基準で、政治や競馬、スポーツなどについて。写真はトロットスター・・・↓PC画面のリンク1~5は無効

「菅vs.海江田&経産省」=「首相vs.官僚主導」との戦い+松田直樹選手の訃報に接して

頑張ろう、東日本&ニッポン!一歩一歩、前進を。o(^-^)o 


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最新の記事(10個)のコーナーはヨコの欄に。
*印のついた報道記事は、文末のMore部分にあるです。




 サッカー日本代表DFとして活躍した松田直樹選手(34)が、
昨日、急性心筋梗塞のため、他界した。
 あまりにも早過ぎる死に、しかもサッカーの練習中に倒れての
死ゆえに、ショックが大きいところがあるのだが・・・。
 心からのご冥福をお祈りしたい。

 かなり以前に書いたことがあるのだけど。子どもの頃、海外に
いた私は、「スポーツと言えば、まずサッカー」という環境で
育ったので。帰国後、日本のサッカーの状況を見て&「日本が
ワールドカップに一度も出たことがない」と知って、ガ~ッカリ
してしまったところがあったのだが。
「あ、もしかしたら、日本も近い将来、WCに出場して、決勝T
にも進めるようになるかも知れない」と思わせてくれたのが、
93年に、松田直樹、中田英寿、宮本恒靖選手などを擁した
U-17(17歳以下)の世界大会の試合を見た時だった。
 彼らには、それまでの日本選手&チームとは異なるテンポや
ボールタッチ、パス回しや守備も含めた様々な動きの技術や感覚
があるように思えたからだ。

* * * * *

 実際、このU-17代表&その次の世代が中心になって、96年
アトランタ五輪では「マイアミの奇跡」と呼ばれる対ブラジル戦
での勝利や、00年シドニー五輪で準々決勝への進出を果たしたり、
02年の日韓WCで決勝T進出を実現したりして。ある意味で、
最もワクワクさせてくれた世代だったのだが。
 その中で、松田選手は、中田ヒデ選手らと共に活躍。若い頃は
かわいい感じで、王子さま的な端正な顔立ちでありながら<mew
好みの「顔立ち」だった>、長身DFとして相手に向かって行く
強気の守備を行なうだけでなく、積極的に攻撃にも参加して、
熱~いプレーを見せてくれていて。今でも色々なシーンが思い
浮かぶほど本当に印象深い選手だった。

 熱い性格ゆえ、代表やチームで監督などとぶつかることも
少なからずあったようで、近時は代表に選ばれることはなかった
ものの、Jリーグの横浜マリノスで活躍を続け、「ミスター・
マリノス」として(最長期間在席)、チームメートやファンから
強く愛されていたのだが。昨年、戦力外通告を受け、引退するのか
とも言われていたのだが。退団する際に、スタジアムでマリノス・
ファンに挨拶した際に「俺、サッカーがマジで好きなんすよ。
サッカーをもっと続けたいんすよ」と心の叫びを発して、JFLの
松本山雅に移籍し、プレーを続けていた。

 2日の練習中に急性心筋梗塞で倒れ、何とか回復して欲しいと
願っていたのだが、そのまま4日に帰らぬ人となってしまった。
<2日に倒れた時も、中村俊輔,城彰二選手などマリノスの
チームメートやファンが、すぐに長野まで駆けつけたのを見ても
いかに周囲に愛されていたかがわかるように思えた。>

 先日、今、日本代表で活躍しているDFの内田篤人選手(23・
独シャルケ)が、「僕はド-ハの悲劇も(まだ幼少の頃だったので)
見ていないし。日本がワールドカップに出場するのは当然だと
思っているんです」と話していたのを見て、「日本のサッカーの
時代が大きく変わったな~」と妙に感慨深く思っていたのだけど。
<長友、香川選手などを含め、あのU-17黄金世代からもう
10年ぐらい違う世代なんですよね~。>

 この頼もしい世代のベースを固めたのは、松田選手らの世代
であったのは、誰しもが認めるところだと思うし。
 松田選手には、本当におつかれさまと。そして、日本サッカー
が強くなって行く過程で、心からワクワクとさせてくれて、本当
に有難うと言いたい気持ちでいっぱいだ。m(__)m

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ ☆

 話は変わるが・・・。

 昨日の午前中、某所のTVに海江田経産大臣が会見をする姿が
が映っていたので、一瞬、「あら、辞任するのかしら?」と思った
のだけど。
 海江田大臣によれば「人事刷新をしたい」ということで、原発
事故などの責任をとる形で、経産省の3首脳と呼ばれる事務次官、
資源エネルギー庁長官、原子力安全・保安院長の3名を更迭する
ことを発表する会見だった。(~_~;)

 経産省&原発関連機関のTOPは、原発事故やその後の対応
(再稼動ややらせ問題含む)などの問題の責任をとるために、
いずれ辞任するのではないかと見られていたので、何で、また
この時期に緊急記者会見を開いて、人事の発表をしたのかな~と
不思議に思っていたところがあった。^_^;

<しかも、海江田大臣が「(人事刷新は)1カ月くらい前から私が
考えだして、次官にも指示して」「人事権者は私なので」などと
やけに自分が主導したことを強調していたし・・・。^^;>

 どうやら、3首脳はお盆明けにも海江田大臣と一緒に辞任をする
という話がついていたようなのだが。4日に朝日新聞朝刊が
「菅首相が3首脳を更迭する方向」だと報じたため、これでは首相
が主導して辞任させたかのようになってしまうと懸念。
 あくまでも海江田大臣&経産省が主体になって、人事刷新をした
という形をとるために、昨日の朝、先手を打って、首相に決定事項
として報告を行ない、すぐに会見を開いて発表することにしたのだ
という。(@@)(関連記事*1)

<実際、人事の発令の日付が、8月12日、9月1日など、随分
あとに設定されているのよね。>

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 結局は、菅首相vs経産省&海江田大臣の対立が、そのまま反映
されたような出来事だったわけだけど。

 海江田大臣は、会見の場では後任人事を発表せず。あとから
判明した人事を見ると、事務次官の後任には「次期次官の指定席」
と呼ばれる経済産業政策局長が昇任するのをはじめ、役所の世界
の序列から見て、経産省幹部が順当に昇任するという人事が
なされたとのこと。
 経産省は、菅首相が、これまで築いて来た組織や人事の形に
影響を及ぼすのを嫌って、海江田大臣を使い、自分たちの考えに
沿った人事刷新の形をとらせて、組織防衛をはかったのでは
ないかという見方が強いようだ。^_^;

 ちなみに、海江田大臣は、昨日の会見で、進退について問われ
「私一人で決めさせてもらう」と答えるにとどめていたのだが。

 今後、原子力損害賠償支援機構の幹部人事や省内での大規模な
人事刷新の異動を決めたり、今月中旬にインドネシアで開かれる
ASEAN経済閣僚会合に出席したりする予定だとのこと。
 早ければお盆明けにも、辞任をする可能性があるという。(・・)

 経産省内では、既に損賠支援機構やASEAN会合の準備が
進められているので、よく見れば、経産省の代表としてきちんと
予定された職務の責任を果たすことを優先したと考えることも
できるのだけど。
 これらに関しても、経産省が思うような組織作り、人事、政策
発表などを維持するために、もうしばらく海江田大臣を温存して
おきたいとする意図が見えるような感じもあって。何だかな~
と思ってしまうところがある。_(。。)_

* * * * * ☆

 経産省に関して言えば、このブログにも何度も書いているように、
原発の安全性を確保すべき立場の原子力安全・保安院が、原発推進
政策を行なっている経産省の下にあることが問題になっていて。

 民主党は以前からこれを問題視して、09年マニフェストにも
分離案を記載していたのだが。今年、福島原発事故が起きて以降、
分離の必要性を求める声が広がっている。(・・)

 そして、菅首相&細野原発大臣が中心となって、保安院を経産省
から分離すべく、色々と具体的に計画を練っているのだが。
<今、細野試案として、環境省下に新組織を置くプランが提示され、
有力視されている。>
 これに対する抵抗も始まっており、与野党議員やメディアの
一部から、「菅の思いつきで、組織再編を行なうのは問題だ」
「菅首相が辞任後、新政権でやるべきだ」などの批判が出始めて
いるような状況だ。(ーー゛)

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『経済産業省から原子力安全・保安院を分離する検討を進めてきた
政府内で3日、原発を規制する新組織「原子力安全庁」(仮称)を
環境省の外局として設置する案が有力となった。環境重視の姿勢で
「脱原発」の方向性を示したい菅直人首相の意向が働いた結果だが、
独立性・中立性を明確にするため、内閣府の外局に置くか、公正
取引委員会のような委員会組織とする選択肢も消えていない。
(中略)
「保安院と安全委員会と事故調査を全部セットで環境省の中に
入れたらどうか」。原発事故を受け、環境省案の検討を指示した
のは菅首相だ。5月には環境省の南川秀樹事務次官を首相官邸に
呼んで再生可能エネルギーの推進策の立案を求めた。経産省幹部は
「エネルギー政策全般も切り離して環境省に移すかもしれない」と
警戒する。

 退陣表明しながら、重要政策を打ち上げる首相への反発も広がり
そうだ。3日の民主党参院議員総会では輿石東参院議員会長が
「省庁再編にもかかわる。(退陣条件としている)3法案を成立
させて新体制に入ることを最優先すべきだ」とけん制した。
<毎日新聞4日>』

 mewも、新しい機関を、環境省の下に置くのが妥当なのか
どうかという点に関しては、議論の余地があるかも知れないな~
とは思うのだけど。

 いずれにせよ、経産省や一部の議員が、首相官邸主導で、原発
政策に関わる重要機関の新設や移管を行なうことを快く思って
いないのは事実のようだ。(~_~;)

* * * * *

 この件は、また機会があったら、ゆっくり書きたいのだが。
 これは菅内閣に限らず、安倍、福田、麻生、鳩山内閣でも
見られた傾向なのだけど・・・。

 本来、内閣&政府というのは、首相→閣僚→省庁(役人)と
いう形で成り立っているもので、閣僚はあくまでも首相の管理、
責任の下で、行政を担うべき立場にあるはずなのだが。<その
代わり、大臣に問題があれば、首相が責任を問われることに。>
 でも、近時は、閣僚が、首相との協議などを経ないままに
<or首相が賛同していないものも含めて>自分で勝手に個人的な
or省庁側の意見をどんどんと公の場で発表したり、強引に自分
たちが考える諸政策を進めようとしたりして、内閣がまさに
「学級崩壊」の状態に陥ってしまうケースが少なくないのだ。

 内閣総理大臣が、行政に関する全ての事柄を掌握して、ハンドル
することはもちろん不可能なことなので、大部分は、自分の任命
した閣僚に委ねるしかないわけだし。
 総理大臣の考えることや判断が全て正しいor国民の利益になる
わけではないとも思うのだけど。
 ただ、閣僚が首相に対抗意識や不信感を持って、行政に当たる
ようでは、首相が主導して継続した政策が行なうこともできない
し。国政の混乱を招いて、国民に悪影響を及ぼす可能性が高い
だけに、ゆゆしき状況なのではないかと懸念している。(-"-)

 これは、06年に始まった安倍政権以降、福田、麻生、鳩山
(菅も?)政権が全て短命に終わっている&官僚主導の政治が
続く大きな要因にもなっていると思うのだ。(~_~;)

 官僚たちは、それまで自分たちが進めて来た政策ややり方を
そのまま継続したいがために、もし首相と見解が合わない場合
には、ともかく大臣を丸め込んで、首相に抵抗をさせたり、足を
引っ張るように仕向けたりするケースが多々あるわけで。
 それに困った首相が、官僚の意向に沿って動くようになれば、
それでOKだし。もしそれでも、首相が自分の意思を押し通そうと
した場合には、ジャマもの扱いして、いかにその首相を失脚&
交代させるかを画策する官僚が出現したりするのである。(-"-)

<メディアにアレコレとリークしたり、国政に混乱をもたらしたり
して、首相にリーダ一シップがないというイメージを与えるとか。
他の閣僚や与党幹部、各省と結託している族議員などを巻き
込んで、内部からの抵抗、反発を強めたりとかね。(~_~;)>

 日本が本当に政治主導、ひいては国民主導の国になるためには、
何より、このようなシステムや状況を変えることが重要だと思うし。
 そのためには、一般国民やマスコミが官僚側の思惑に乗せられ
ないようにすると共に、もっと政治主導の国政に対する理解や協力
をして行く必要があるのではないかと思うmewなのだった。(@@)
  
                  THANKS


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kimeraさんも「kimekime25」で吼えているです。

さらに現政権にノーさんが作った「THE BLOGGER」、晴天とら日和さんが
作った「【政権交代】を目指すブログ結集!」をご参照下さい。
 





『政府は4日、経済産業省の松永和夫事務次官(59)ら幹部3人の更迭を決めた。表向きの狙いは東京電力福島第1原発事故の対応の遅れや電力各社への「やらせ」要請など問題の根底にある電力業界とのもたれ合いの解消。しかし、次官の後任は、安達健祐経済産業政策局長(59)という「次期次官の指定席」からの登用だ。しかも安達氏は電力業界と関係の深い資源エネルギー庁電力・ガス事業部長を務めた経験まである。
 海江田経産相は「安達氏は電力の問題に柔軟な考え方を持っている」と強調。実際に安達氏は電力自由化を進めた村田成二元事務次官(66)に近く、事務局を務めた審議会で電力会社の発電部門と送電部門の分離を打ち出すなどしている。
 とはいえ「経産省嫌い」の菅直人首相の求心力低下を見据え、官僚組織が海江田経産相を抱き込んで「官僚主導」の人事を貫徹したとの見方もできる。経産省の「体質改善」が一筋縄で進まない実態をあらわにしたともいえそうだ。(時事通信2011/08/04-21:42)

『経産省3首脳更迭:組織温存へ「先手」 首相主導を警戒
 経済産業省の事務次官と資源エネルギー庁長官、原子力安全・保安院長が4日、そろって更迭されることが決まった。東京電力福島第1原子力発電所事故や、国主催の原子力関連シンポジウムを巡る「やらせ」問題への批判を受けて、政府は3首脳の「更迭」を強調。しかし、後任人事は省内順送りの顔ぶれが並び、「人事刷新」とは言い難い。政府内では菅直人首相主導の人事を警戒した経産省側が、組織温存に向けて機先を制したとの見方も出ている。【野原大輔、宮島寛、朝日弘行】

 ◇「海江田さんが気の毒」
 「(更迭された)3人が『一緒に辞めさせてもらいたい』という思いを(海江田氏に)伝えたと聞いている」。民主党の鳩山由紀夫前首相は4日、経産省3首脳の更迭人事を巡り、記者団に舞台裏を明らかにした。

 海江田氏は九州電力玄海原発の再稼働を巡る混乱の責任を取り辞任する意向を表明している。これを受け、松永和夫経産事務次官ら3氏は海江田氏とともに辞任すると申し出たという。海江田氏は民主党内の鳩山グループに所属しており、4日、鳩山氏に報告した。

 海江田氏は2日、首相に更迭人事に踏み切る方針を報告していた。しかし、朝日新聞が4日付の朝刊で「菅首相が3首脳を更迭する方向」と報道。首相の指示で海江田氏が動いたような報じられ方について、経産省筋は「海江田さんが気の毒だ」と反発を強めた。

 経産省内には元々、海江田氏が進めた中部電力浜岡原発の停止要請を首相が記者会見して発表したことへの不満がくすぶる。海江田氏は鳩山氏に、報道について「浜岡の時と一緒だ」と怒りをぶちまけたという。

 菅首相は東日本大震災の発生後、原子力行政を推進してきた経産省への不信感を強め、原発を規制する保安院を経産省から分離するよう指示。首相の意向を受けた細野豪志原発事故担当相が環境省に「原子力安全庁」(仮称)を設置する試案をまとめている。原子力行政を巡る官邸と経産省との主導権争いが、人事の疑心暗鬼を招く結果となった。

 閣内の綱引きを見透かすように、みんなの党の渡辺喜美代表は4日、記者団に「既定路線の人事を更迭と称してやっているだけ。官邸と海江田さんの手柄争い」と皮肉った。自民党の谷垣禎一総裁も同日の会見で「首相あるいは大臣の政治責任を棚上げする形で人事を行う点に疑問を感じざるを得ない」と批判した。

 政府の原発事故対応を指揮してきたのは菅首相だ。それにもかかわらず、自身は退陣を先送りし続ける首相の姿勢には与党からも批判の声が上がる。鳩山氏は「経産省だけでなく、いろいろな役所が十分に機能していない。責任は当然トップにある」と述べ、首相の早期退陣を要求した。

 民主党の輿石東参院議員会長は4日の会見で、経産省人事に関連して「政治家の出処進退は首相を含め自らが最終的に決めることだ。そのうちに結論が出る」と表明。今国会が閉会する8月31日までに、退陣時期を明確にするよう求めた。

 ◇後任人事は「順当」
 「経産省を毛嫌いする菅直人首相に人事をもみくちゃにされないよう、自ら決断したものだ」。経産省幹部は、事務次官ら3人の「更迭」をこう解説した。トップの首を差し出すことで、「減原発」などの路線を掲げる官邸の影響力を排除するとの見方だ。省内では事実上の「組織解体」を懸念する声さえ広がり、追い詰められた経産省には組織防衛の手段は限られていた。

 経産省は東京電力福島第1原発事故で、電力会社への天下りなど官民もたれ合いの構図が批判された。さらに幹部のインサイダー取引疑惑や女性問題が浮上。原子力安全・保安院の「やらせ問題」まで発覚し、信頼は地に落ちた。首相は経産省への不信感を強め、保安院の分離を固めたが、省内には「エネルギー政策を丸ごと他省庁に移されるのでは」との危機感すら漂っていた。

 実際に首相は、震災後のエネルギー政策見直しを、国家戦略室が事務局を務める「エネルギー・環境会議」が主導する構図を描いた。同会議は7月、「減原発」を柱とする政策見直しの「中間整理」を公表。経産省も近く、経産相の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」で見直し議論を始めるが、既に方向性を決められた形だ。

 一方、円高や電力不足対策は喫緊の課題。政府は現状の円高水準が続いた場合、雇用対策や中小企業支援などを迫られる。足踏みしているTPP(環太平洋パートナーシップ協定)をはじめ、政府が成長戦略のカギと見る経済連携協定(EPA)推進など、経産省が担当する懸案は多いが、このままでは政策が停滞しかねない。「官邸との対立関係を続け、政策の空転を招く可能性を残すぐらいなら、経産省は解体的な出直しを図った方が良いのでは」(内閣官房幹部)との声もある。

 もっとも、経産省が固めた新体制については「刷新とは言えない」(経産省関係者)との見方も強い。松永和夫次官の後任には、「次官待ちポスト」とされる経済産業政策局長の安達健祐氏を起用。経済産業審議官との年次逆転が発生したものの「大部分は順当な人事」。解体的な出直しからはほど遠いとも言える。

【事務次官】安達健祐氏(あだち・けんゆう)東大卒。77年通産省(現経済産業省)。官房長を経て10年7月から経済産業政策局長。59歳。愛知県出身。

【原子力安全・保安院長】深野弘行氏(ふかの・ひろゆき)慶大卒。79年通産省。近畿経済産業局長を経て11年3月から商務流通審議官兼原子力安全・保安院原子力災害特別対策監。54歳。神奈川県出身。

【資源エネルギー庁長官】高原一郎氏(たかはら・いちろう)東大卒。79年通産省。関東経済産業局長を経て10年7月から中小企業庁長官。55歳。東京都出身。

毎日新聞 2011年8月5日 0時02分』

『原子力安全庁:「脱原発」首相意向強く 「再編は新体制で」反発も
 経済産業省から原子力安全・保安院を分離する検討を進めてきた政府内で3日、原発を規制する新組織「原子力安全庁」(仮称)を環境省の外局として設置する案が有力となった。環境重視の姿勢で「脱原発」の方向性を示したい菅直人首相の意向が働いた結果だが、独立性・中立性を明確にするため、内閣府の外局に置くか、公正取引委員会のような委員会組織とする選択肢も消えていない。

 環境省に安全庁を置く案は、細野豪志原発事故担当相が中心となってまとめた。原発を推進してきた経産省から保安院を分離するとともに、安全基準などを決める原子力安全委員会を内閣府から切り離して統合。文部科学省の放射線モニタリングや内閣府の原発事故調査も安全庁に移す。専門家で構成する諮問機関「原子力安全審議会」(仮称)も省内に設置する。12年4月の発足を目指す。

 安全庁を環境省に置く案が浮上した背景には、寄り合い所帯の内閣府より「担当閣僚が、きちんとしたスタッフを使って取り組むのに適している」(政府高官)との見方がある。

 しかし環境省は20年までに温室効果ガス排出量を90年比で25%削減する政府目標達成のため、原発に賛成する立場をとってきた。環境省幹部は「地球温暖化対策を原発に頼り過ぎていたわれわれが、規制する側としてふさわしいのか」と戸惑う。

 「保安院と安全委員会と事故調査を全部セットで環境省の中に入れたらどうか」。原発事故を受け、環境省案の検討を指示したのは菅首相だ。5月には環境省の南川秀樹事務次官を首相官邸に呼んで再生可能エネルギーの推進策の立案を求めた。経産省幹部は「エネルギー政策全般も切り離して環境省に移すかもしれない」と警戒する。

 退陣表明しながら、重要政策を打ち上げる首相への反発も広がりそうだ。3日の民主党参院議員総会では輿石東参院議員会長が「省庁再編にもかかわる。(退陣条件としている)3法案を成立させて新体制に入ることを最優先すべきだ」とけん制した。【足立旬子、野原大輔、笈田直樹】

毎日新聞 2011年8月4日 東京朝刊』
by mew-run7 | 2011-08-05 08:51 | 政治・社会一般

by mew-run7