「平和で平穏で楽しい生活が一番!」 今はアンチ超保守&安倍政権の立場から、mew基準の(時に偏向した?)視点で、政治や競馬、スポーツなどについて書いています。写真は溺愛馬トロットスター


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安倍の目指すアブナイ道を示す所信表明+中韓外交&靖国参拝はいかに?

 台風が東海、関東に接近中。東北、北海道の方も含め、今日は、暴風雨がスゴイ&
突風の危険もあるようなので、どうかムリせず、身を守ることを第一に考えましょう。(・・)

頑張ろう、東日本&ニッポン!今年は、さらなる前進を。o(^-^)o 

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】


 安倍首相は15日、国会で所信表明を行なった。(全文は*1に)

 最初に台風等の被災者にお見舞いの言葉を述べた後、安倍首相は、ちょっと一呼吸置いてから、得意のフレーズを切り出した。・・・「この道しかない」

『「三本の矢」は、世の中の空気を一変させました。・・・この道を、迷わずに、進むしかありません。』
『日本は、「もう一度、力強く成長できる」。そして、「世界の中心で、再び活躍することができる」。そうした未来への「希望」が、確実に芽生えています。
 皆さん、共に、この道を、進んで行こうではありませんか。 <イヤだ!(・・)by mew>

『「強い日本」。それを創るのは、ほかの誰でもありません。私たち自身です。
 皆さん、共に、進んで行こうではありませんか。』   <絶対に、イヤだ!(・・)by mew>

* * * * *

 安倍首相は、今年にはいって、「この道しかない」という言葉を多用しているのだけど。これは、安倍氏が信奉する&今年4月に他界したサッチャー英元首相の言葉を引用したものだという。

『首相周辺は「これは首相が尊敬するサッチャー元首相のスローガン『TINA』から引用している」と解説する。
 「TINA」とは「There is No Alternative」の略。「これ以外に選択肢はない」という意味だ。サッチャー氏は「TINA」を掲げて、強力なリーダーシップで構造改革を推し進めた。
 安倍首相は今年の初め、映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」をDVDで観賞し、フォークランド紛争などをめぐるサッチャー氏の強い指導者像に込み上げるものがあったという。サッチャー氏にならい、アベノミクスを一心不乱に進めたいに違いない。(産経新聞6月29日)』

 安倍氏は、以前から、英国首相として、超保守タカ派的な軍事政策&愛国教育や、サッチャリズムなる新自由主義政策を断行したサッチャー氏を信奉していて。 
 自分も同じように超保守タカ派的な富国強兵策、愛国教育策を進め、世界のTOPを争うような「強い日本」を築きたいと考えているのだ。(~_~;)

<「アベノミクス」という呼び方もサッチャーと組んでタカ派&新自由主義路線を突き進んだレーガン米元大統領の「レーガノミクス」を意識したものではないかと思うのよね。(>_<)>

<関連記事・『安倍が信奉するサッチャリズムの功罪~サッチャー元英首相の訃報に接して』>

* * * * *

 首相は、次に「復興の加速化」&「強靭化政策」について語ったものの、具体的に期待できる政策は特に見られず。

 福島原発事故の対応に関しては、IOC総会での「コントロール下」発言を意識してか『汚染水の問題でも、漁業者の方々が、「事実」と異なる「風評」に悩んでいる現実があります。しかし、食品や水への影響は、基準値を大幅に下回っている。これが、「事実」です』と強調。
『今後とも、東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策を、全力でやり抜いてまいります。東京電力任せにすることなく、国が前面に立って、責任を果たしてまいります』と語ったものの、具体策は示されなかった。(~_~;)

 この後、本題の一つである経済の成長戦略(アベノミクス)のアピールに突入。全体の1/3以上を、この分野の話に費やした。(・・)

 ここでは具体的に個々の政策を紹介し、『やるべきことは明確です。これまでも同じような「成長戦略」は、たくさんありました。違いは、「実行」が伴うか、どうか。もはや作文には意味はありません。「実行なくして成長なし」。この国会は、成長戦略の「実行」が問われる国会です。皆さん、しっかりと結果を出して、日本が力強く成長する姿を、世界に発信していこうではありませんか』と主張。
 自らこの秋の臨時国会を「成長戦略実行国会」と銘打った。

 しかし、懸案のTPPに関しては・・・『TPP交渉では、日本は、今や中核的な役割を担っています。年内妥結に向けて、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、アジア・太平洋の新たな経済秩序づくりに貢献してまいります』と通りいっぺんの言葉でお茶を濁した。

<国民が懸念する原発再稼動などのエネルギー政策、原発輸出には、触れずに終わった。^^;>

* * * * *

 で、やっと消費税増税&社会保障、財政再建に触れたと思ったら、大好きな明治維新(王政復古&富国強兵)を持ち出すことに。

『欧米列強が迫る焦燥(しょうそう)感の中で、あらゆる課題に同時並行で取り組まなければならなかった明治日本。現代の私たちも、経済再生と財政再建、そして社会保障改革、これらを同時に達成しなければなりません』

『明治人たちの「意志の力」に学び、前に進んで行くしかない。明治の日本人にできて、今の私たちにできないはずはありません。要は、その「意志」があるか、ないか。
 「強い日本」。それを創るのは、ほかの誰でもありません。私たち自身です。皆さん、共に、進んで行こうではありませんか』と、国民に呼びかけたのだった。
<だから、イヤだってば!(・・)by mew>

 そして、「強い日本」が出て来たところで、もう一つの本題に。ついに、最近、特に海外のアチコチで言いまくっている「積極的平和主義」が登場したのだった。(@@)

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長いので、チョットお休みタイム。( ^^) _旦~~so-cha o douzo!
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『戦後六十八年にわたる平和国家としての歩みに、私たちは胸を張るべきです。しかし、その平和を将来も守り抜いていくために、私たちは、今、行動を起こさねばなりません。
 単に国際協調という「言葉」を唱えるだけでなく、国際協調主義に基づき、積極的に世界の平和と安定に貢献する国にならねばなりません。「積極的平和主義」こそが、我が国が背負うべき二十一世紀の看板であると信じます。』

『「現実」を直視した外交・安全保障政策の立て直しを進めてまいります』として、国家安全保障会議(NSC)の創設など「国家安全保障戦略」を策定して行く方針を表明。

<公明党や世間から慎重論が強い「集団的自衛権の行使」や「秘密保護法」「敵基地攻撃」などに言及するのは控えたが、全ては「国家安全保障戦略」の中に含まれているのよね。(-"-)>

 外交に関しては、『日米同盟を基軸とし、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった価値観を共有する国々と連携を強めてまいります』と、米国にはさらっと触れただけで。中韓やアジアという言葉は全く用いず。
 
『総理就任から十か月間、私は、地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、二十三か国を訪問し、延べ百十回以上の首脳会談を行いました。これからも、世界の平和と繁栄に貢献し、より良い世界を創るため一層の役割を果たしながら、積極果敢に国益を追求し、日本の魅力を売り込んでまいります。』と自画自賛した。
 
* * * *、

 最後の部分では、いくつかの例を出しながら、「意思の力」を強調。

『 今の日本が直面している数々の課題。復興の加速化、長引くデフレからの脱却、経済の再生、財政の再建、社会保障制度の改革、教育の再生、災害に強く安全・安心な社会の構築、地域の活性化、そして、外交・安全保障政策の立て直し。これらも、「意志の力」さえあれば、必ず、乗り越えることができる。私は、そう確信しています。』<ここで「教育再生」に触れておいたのね。

 参院選で自公が勝ったことに感謝し、『選挙により国会のねじれが解消されたことは、「困難を乗り越えていけ」と、背中を力強く押していただいたもの』だとして、この選挙結果に、政策を前に進めることで、応えてまいります』と決意を表明。

 そして、最後に、国会議員に対して、こう呼びかけたのだった。
『定数削減を含む選挙制度改革について、現在のこう着状況を打破し、結論を得ようではありませんか。
 憲法改正について、国民投票の手続を整え、国民的な議論を更に深めながら、前に進んで行こうではありませんか。
 皆さん、「決める政治」によって、国民の負託にしっかりと応えていこうではありませんか』

<憲法改正については「今こそ、前に進んでいこう」と呼びかけた。「今こそ」は、直前の閣議で決定した演説案にはなかった文言で、首相がアドリブで挿入したものだ。「憲法改正論議に時間をかけるべきではない、という強い思いから出たのだろう」(自民党国対幹部)とみられる。(産経新聞10月15日)>

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

 先に一つ書いておきたいことがある。
 安倍首相は、今回の所信表明でも「安倍カラー」を前面に出さず。ところどころに、強い思いをにじませてはいたものの、具体的な政策に言及することは避けた。

<何だか「この道しかない」とか「意思の力」とかいう言葉も、安倍っちが自分に言い聞かせているようにも感じたりして。^^;>

『首相周辺は「強い経済がなければ『安倍カラー』も打ち出せない。臨時国会を安保一色にしたくなかった」と説明しており、集団的自衛権の行使容認などに慎重姿勢の公明党にも配慮した格好だ。(産経新聞10月15日)』
 
 ただ、どうか国民は、その安倍陣営のカモフラージュ戦略に騙されないようにして欲しい。(・・)

 安倍陣営は、オモテ向きは「経済成長」を第一にアピールするものの、ウラでは着々と「安倍カラー」政策を実行に移そうとしているからだ。(>_<)

 実際、安倍首相が今回の所信表明の中でクチにした「積極的平和主義」「国家安全保障戦略」という言葉の中には、「専守防衛」や「集団的自衛権の行使」の解釈の見直しも、敵基地攻撃能力の導入も、自衛隊の海外派兵&武器使用緩和も、武器輸出原則の撤廃も、秘密保護法も・・・日本の戦後の「平和主義」を根本から覆すようなアブナイ政策がぜ~んぶはいっているのである。(**)
 
 しかも、安倍首相らは、その大部分を国民にきちんと説明することもなく、国会でまともに審議をすることもなく、この年末から来春あたりまでに、政府(内閣)の中だけで、決めてしまおうとしているのだ。(-"-)
<年末に作られる「新防衛大綱」や「国家安保戦略」の中に、ほとんどが盛り込まれる予定なのよね。(-_-;)>
 
 

* * * * * ☆

 ただ、安倍首相にとって、今回の所信表明は、ある意味では、欲求不満に思う部分がかなりあったのではないかと察する。(~_~;)

 安倍首相は、参院選までは選挙の勝利を優先して、「安倍カラー」を封印し、安全路線を歩んで来たものの、この秋からは「安倍カラー」を全開して、「集団的自衛権の行使」を含む安保軍事政策や戦前のような「教育の再生」に力を注ぎたいと考えていたからだ。(・・)

 とはいえ、安倍内閣は、参院選が終わっても尚、60%前後の高い支持率を誇っているのだが。安倍陣営は、それが「安倍カラー」に対するものではなく、「景気回復」に対する期待であるということが、よ~くわかっている様子。
 しかも、国民の多くは、いまだにアベノミクス効果を実感できていないし。消費税率の増税が決まったにもかかわらず、社会保障政策が後退しつつある、企業対策ばかり優先しているなどと疑問や不満を呈する声も強まっている。
 さらには、今後、TPPや原発政策、汚染水対策などで、野党や国民から「ウソつき」と批判を受けるおそれも大きい。^^;

 安倍首相としては、今度こそ長期政権を築いて、最大の目標である「憲法改正」「教育再生」を2本柱にした「戦後レジームからの脱却」を実現したいという思いが強いのであるが。
 でも、もし国民が「景気回復」&「生活向上」に関して安倍政権への期待を失った途端、安倍内閣の支持率は、前政権のように、一気に低迷する可能性があるし。いずれタッグを組みたいと考えていた維新の会が低迷していることから、しばらくは公明党に頼らざるを得ない状況にあるわけで。
 それゆえ、もうしばらくは、「じっとガマンの子」でいるしかないと判断したのではないかと察する。(~_~;)

* * * * *

 また、安倍首相は、今回は外交政策に関して、あまり多く触れなかったのだが。実は、安倍首相は今、外交面でも大きな岐路に直面しており、それも「安倍カラー」の抑制につながっている。^^;

 安倍氏自身は、もともと中朝韓を敵視&嫌悪しているところがあるので、ホンネでは、この3国との関係が良好でなくても構わないし。ましてや、自分の方から譲歩してまで、この3国との関係改善に努める気はさらさらないのであるが。

 ただ、米国が早期に中国、韓国との関係改善をするように、できるだけ早く中韓首脳との会談実施を強く望んでいるため「困ったちゃん」状態になっているからだ。(~_~;)

 中韓は、安倍政権の右傾化を強く懸念しており、安倍首相の軍事強化策はもちろん、領土問題や歴史認識、靖国参拝などにもかなりナーバスになっているし。
 中国は首脳会談を行なう条件として尖閣問題の棚上げを、韓国は慰安婦問題の謝罪などを求めていると言われている。^^;

 でも、安倍氏にとって、その辺りは超保守派の政治家として、最も譲りがたい重要な部分であるし。しかも、安倍氏は前政権で、村山&河野談話を踏襲すると発言したり、靖国参拝を控えたりしたことに「痛恨の極み」だと感じているし。
 近時は、安倍氏をずっと支持して来た超保守派からも、首相が歴史認識や靖国参拝で曖昧な言動を繰り返していることや、中韓に配慮を示す言動を見せていることに批判が出ている様子。

<mew知人系列の超保守派は、安倍首相が近時、自分から中韓の首脳に握手を求めたり、韓国料理が好きだなどと話しかけたりしたのを見て、「中韓にする寄るのか」と激怒していたらしい。^^;>

 果たして、安倍首相が、今後も中韓との外交においても「この道しかない」と突っ張って行くことができるのか、それとも現実路線をとって、中韓との関係改善の道を歩もうとするのか、mew的には実に興味深いところだ。(@@)

* * * * *

 中韓絡みの話で言えば、今週、最も注目されているのは、安倍首相が17日から20日に行なわれる靖国神社の秋季例大祭に自ら参拝するのか、それとも今年の春季例大祭の時のように、代理を送って真榊料を納めるにとどめるかどうかということだ。(・・)

 安倍氏は、日ごろ、靖国神社の春秋の例大祭を重視して、欠かさず参拝しているとのこと。そして、ついに今年の秋季例大祭には、首相として靖国参拝するのではないかと期待するor予想する人たちが少なからずいるからだ。(@@)

 ただ、もしここで安倍首相が靖国参拝したら、中韓との関係はさらに悪化することになるだろうし。米国も快くは思わない(というか呆れる&ムカつく?)ことだろう。

『公明党の山口那津男代表は10日の記者会見で、「最近は米国の閣僚が千鳥ケ淵に献花をされた。それらを含めて賢明に首相は対応されるだろう」と発言。ヘーゲル国防長官、ケリー国務長官が来日時に、靖国神社ではなく、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪問したことを引き合いに「米国は靖国神社を認めていない」との考えをにじませ、首相をけん制した。(毎日新聞10月12日)』

 安倍首相は長期政権に色気を出している分、しばらくアチコチの板ばさみになって、グダグダしそうな感じがあるのだけど。首相が安倍カラー政策を実現し切らないうちに、何とか早く安倍政権に終止符を打てないものかと・・・
 日本の平和や国民の生活を守るには「この道しかない」と思うmewなのだった。(@@)

                       THANKS

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平成25年10月15日
第百八十五回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説

一 はじめに

 まず冒頭、過去に経験したことのない豪雨や、台風、竜巻により、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々に対してお見舞いを申し上げます。高齢化や過疎に直面する被災地域も多く、そうした実態も踏まえながら、早期の復旧に向け全力で取り組んでまいります。

 この道しかない。

 「三本の矢」は、世の中の空気を一変させました。今年に入って、2四半期連続で、年率三%以上。主要先進国では最も高い成長となりました。昨年末〇・八三倍だった有効求人倍率は、八か月で〇・九五倍まで来ました。

 景気回復の実感は、いまだ全国津々浦々まで届いてはいません。日本の隅々にまでこびりついた「デフレ」からの脱却は、いまだ道半ばです。
 この道を、迷わずに、進むしかありません。

 今や、世界が、日本の復活に注目しています。ロック・アーンでも、サンクトペテルブルクでも、ニューヨークでも、そしてバリでも、そのことを強く実感しました。
 日本は、「もう一度、力強く成長できる」。そして、「世界の中心で、再び活躍することができる」。そうした未来への「希望」が、確実に芽生えています。
 皆さん、共に、この道を、進んで行こうではありませんか。

二 復興の加速化

 強い経済を取り戻すことは、被災地にも大きな希望の光をもたらします。東日本大震災からの一日も早い復興に向けて、取組を更に加速してまいります。併せて、将来の大規模な災害に備え、強靭(きょうじん)な国づくりを進めてまいります。

 被災地では、今も二十九万人の方々が、避難生活を送っています。高台移転は、ほぼすべての計画が決定し、用地取得や造成工事の段階に移りました。今後、市町村毎(ごと)の「住まいの復興工程表」を着実に実行してまいります。
 福島の皆さんにも、一日も早く故郷(ふるさと)に戻っていただけるよう、除染やインフラ復旧を加速してまいります。

 私は、毎日官邸で、福島産のお米を食べています。折り紙つきのおいしさです。安全でおいしい福島の農水産物を、風評に惑わされることなく、消費者の皆さんに、実際に味わってほしいと願います。
 汚染水の問題でも、漁業者の方々が、「事実」と異なる「風評」に悩んでいる現実があります。しかし、食品や水への影響は、基準値を大幅に下回っている。これが、「事実」です。
 抜本解決に向けたプログラムも策定し、すでに着手しています。今後とも、東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策を、全力でやり抜いてまいります。東京電力任せにすることなく、国が前面に立って、責任を果たしてまいります。

 福島出身の若いお母さんから、一通の手紙を頂きました。震災の年に生まれたお子さんへの愛情と、故郷(ふるさと)の福島に戻るかどうか苦悩する心の内を綴(つづ)った手紙は、こう結ばれていました。

 「・・・私達夫婦は今福島に帰ろうと考えています。あの土地に家族三人で住もうとしています。私達のように若い世代が暮らさないと、福島に未来はないと考えたからです。」
 福島の若い世代は、しっかりと福島の未来を見据えています。
 被災地の復興なくして、日本の再生なし。その未来への責任を、私は、総理大臣として果たしてまいります。

三 成長戦略の実行

(新しい成長の幕開け)
 チャレンジして「失敗」しても、それは「前進への足跡」であり、「大いに奨励」すべきもの。しかし、「失敗を恐れて何もしない」のは「最低」だ。
本田宗一郎さんは、こう述べて社員たちに奮起を促したと言います。先人たちのこうしたチャレンジ精神が、日本を高度成長へと導きました。
 しかし、日本人は、いつしか自信を失ってしまった。長引くデフレの中で、萎縮してしまいました。

 この呪縛から日本を解き放ち、再び、起業・創業の精神に満ち溢(あふ)れた国を取り戻すこと。若者が活躍し、女性が輝く社会を創り上げること。これこそが、私の成長戦略です。いよいよ、日本の「新しい成長」の幕開けです。

(産業競争力の強化と経済の好循環)
 果敢にチャレンジする企業を、安倍内閣は応援します。日本の持つ「可能性」を最大限引き出すことこそが、競争力を強化する道であると考えます。

 新たに「企業実証特例制度」を創設します。あらゆる分野において、フロンティアに挑む企業には、新たな規制緩和により、チャンスを広げます。
 事業再編を進め新陳代謝を促し、新たなベンチャーの起業を応援します。研究開発を促進し、設備投資を後押しして生産性を向上します。
 そのために、今後三年間を「集中投資促進期間」と位置付け、税制・予算・金融・規制制度改革といったあらゆる施策を総動員してまいります。

 その目指すところは、若者・女性を始め、頑張る人たちの雇用を拡大し、収入を増やすことにほかなりません。その実感を、必ずや、全国津々浦々にまで届けてまいります。
 そのことが、さらに消費を拡大し、新たな投資を生み出す。「経済の好循環」を実現するため、政・労・使の連携を深めてまいります。

(成長分野でチャンスを創る)
 将来の成長が約束される分野で、意欲のある人にどんどんチャンスを創ります。

 電力システム改革を断行します。ベンチャー意欲の高い皆さんに、自由なエネルギー市場に参入してほしいと願います。コスト高、供給不安といった電力システムを取り巻く課題を同時に解決できる、ダイナミックな市場を創ってまいります。

 難病から回復して再び総理大臣となった私にとって、難病対策はライフワークとも呼ぶべき仕事です。患者に希望をもたらす再生医療について、その実用化を更に加速してまいります。民間の力を十二分に活用できるよう、再生医療に関する制度を見直します。

 外国訪問では、私は、安全でおいしい日本の農水産物を紹介しています。どこに行っても、本当に驚くほどの人気です。かつて農業が産業として、これほど注目されたことがあったでしょうか。

 意欲のある民間企業には、この分野にどんどん投資してもらい、日本の農産物の可能性を世界で開花させてほしいと願います。しかし、狭い農地がバラバラに散在する現状では、意欲ある農業者ですら、コストを削減し、生産性を向上することはできません。都道府県毎(ごと)に、農地をまとめて貸し出す、いわば「農地集積バンク」を創設してまいります。

 併せて、成長する世界の食市場への農水産物の輸出を戦略的に倍増し、一(ひと)手間(てま)かけて付加価値を増す六次産業化を進めます。これらによって、今後十年間で、農業・農村全体の所得倍増を目指してまいります。

(オープンな世界で競争する)
 競争の舞台は、オープンな世界。日本は、「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指します。

 七年後には、東京を始め日本中の都市に、世界の注目が集まります。特異な規制や制度を徹底的に取り除き、世界最先端のビジネス都市を生み出すため、国家戦略特区制度を創設します。

 TPP交渉では、日本は、今や中核的な役割を担っています。年内妥結に向けて、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、アジア・太平洋の新たな経済秩序づくりに貢献してまいります。

 公務員には、広く世界に目を向け、国家国民のため能動的に行動することが求められています。内閣人事局の設置を始め、国家公務員制度改革を推進してまいります。


(成長戦略実行国会)
 やるべきことは明確です。これまでも同じような「成長戦略」は、たくさんありました。違いは、「実行」が伴うか、どうか。もはや作文には意味はありません。
 「実行なくして成長なし」。この国会は、成長戦略の「実行」が問われる国会です。皆さん、しっかりと結果を出して、日本が力強く成長する姿を、世界に発信していこうではありませんか。

四 強い経済を基盤とした社会保障改革と財政再建

 経済政策パッケージを果断に実行し、日本経済を持続的に成長させる。その上で、私は、来年四月からの消費税率三%引上げを予定通り実行することを決断しました。
 これから実行に移す経済政策パッケージは、かつてのような、目先の景気を押し上げるための一過性のものではありません。賃金上昇と雇用拡大などを実現するための、未来への投資です。

 世界に誇る我が国の社会保障制度を、次世代に安定的に引き渡していく。そのためには、財源確保のための消費税率引上げと同時に、保険料収入や税収の基盤である「強い経済」を取り戻さねばなりません。こうした取組の下、中長期の財政健全化目標の実現を目指します。
 併せて、大胆に改革を進め、持続可能な制度を構築しなければなりません。少子化対策を充実し、全世代型の社会保障へと転換してまいります。医療、介護保険、公的年金について、受益と負担の均衡がとれた制度へと、具体的な改革を進めてまいります。高齢者の皆さんが安心して暮らせる社会を構築します。

 「心(しん) 志(し)あれば 必ず便宜(べんぎ)あり」

 意志さえあれば、必ずや道は拓(ひら)ける。中村正直は、明治四年の著書「西国(さいごく)立志編(りっしへん)」の中で、英国人スマイルズの言葉をこのように訳しました。
 欧米列強が迫る焦燥(しょうそう)感の中で、あらゆる課題に同時並行で取り組まなければならなかった明治日本。現代の私たちも、経済再生と財政再建、そして社会保障改革、これらを同時に達成しなければなりません。
 明治人たちの「意志の力」に学び、前に進んで行くしかない。明治の日本人にできて、今の私たちにできないはずはありません。要は、その「意志」があるか、ないか。

 「強い日本」。それを創るのは、ほかの誰でもありません。私たち自身です。
 皆さん、共に、進んで行こうではありませんか。

五 現実を直視した外交・安全保障政策の立て直し

 相互依存を深める世界において、世界の平和と安定に積極的な責任を果たすことなくして、もはや我が国の平和を守ることはできません。
 これは、私たち自身の問題です。

 戦後六十八年にわたる平和国家としての歩みに、私たちは胸を張るべきです。しかし、その平和を将来も守り抜いていくために、私たちは、今、行動を起こさねばなりません。
 単に国際協調という「言葉」を唱えるだけでなく、国際協調主義に基づき、積極的に世界の平和と安定に貢献する国にならねばなりません。「積極的平和主義」こそが、我が国が背負うべき二十一世紀の看板であると信じます。

 石垣島で漁船を守る海上保安官。宮古島で南西の空をにらみ、ジブチで灼熱(しゃくねつ)のもと海賊対処行動に当たる自衛官。極限の環境でも高い士気を保つ姿を目の当たりにしました。彼らは、私の誇りです。御家族にも感謝の気持ちで一杯です。
 彼らは、現場で、今この瞬間も、「現実」と向き合っています。私たちも、安全保障環境がますます厳しさを増す「現実」から、決して目を背けてはならない。
 私は、「現実」を直視した、外交・安全保障政策の立て直しを進めてまいります。

 国家安全保障会議を創設し、官邸における外交・安全保障政策の司令塔機能を強化します。これと併せ、我が国の国益を長期的視点から見定めた上で、我が国の安全を確保していくため、「国家安全保障戦略」を策定してまいります。
 さらに、日米同盟を基軸とし、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった価値観を共有する国々と連携を強めてまいります。
 在日米軍再編については、抑止力を維持しつつ、沖縄を始めとする地元の負担軽減を図るため、現行の日米合意に従って着実に進めます。

 拉致問題については、私の内閣で、全面解決に向けて、全力を尽くしてまいります。

 総理就任から十か月間、私は、地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、二十三か国を訪問し、延べ百十回以上の首脳会談を行いました。これからも、世界の平和と繁栄に貢献し、より良い世界を創るため一層の役割を果たしながら、積極果敢に国益を追求し、日本の魅力を売り込んでまいります。

六 おわりに

 「TOKYO」。
 ロゲ会長のアナウンスで、ブエノスアイレスの会場は歓喜に包まれました。「みんなが頑張れば、夢は叶う」。そのことが証明された瞬間でありました。
 歓喜の輪の中に、成田真由美さんがいました。パラリンピック水泳で、これまで十五個もの金メダルを獲得した、日本が世界に誇るアスリートです。

 その成田選手が、かつて、私に、こう語ってくれました。
 「私は、失ったものを数えるのではなく、得たものを数えていきます。」
 「意志の力」に裏打ちされているからこそ、前を向いて生きていこうとする姿勢に、私は、強く心を打たれました。
 十三歳から車いすでの生活となり、その後も交通事故など数々の困難を、成田選手は、強い「意志の力」で乗り越えて、素晴らしい記録を生み出してきました。

 今の日本が直面している数々の課題。復興の加速化、長引くデフレからの脱却、経済の再生、財政の再建、社会保障制度の改革、教育の再生、災害に強く安全・安心な社会の構築、地域の活性化、そして、外交・安全保障政策の立て直し。これらも、「意志の力」さえあれば、必ず、乗り越えることができる。私は、そう確信しています。

 先般の参議院選挙で、自由民主党及び公明党の連立与党を支持してくださった国民の皆さんに、心より感謝します。この選挙により国会のねじれが解消されたことは、「困難を乗り越えていけ」と、背中を力強く押していただいたものと認識しています。
 この選挙結果に、政策を前に進めることで、応えてまいります。いや、応えていかねばなりません。

 定数削減を含む選挙制度改革について、現在のこう着状況を打破し、結論を得ようではありませんか。

 憲法改正について、国民投票の手続を整え、国民的な議論を更に深めながら、前に進んで行こうではありませんか。

 皆さん、「決める政治」によって、国民の負託にしっかりと応えていこうではありませんか。

 国民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げる次第です。

 御清聴ありがとうございました。
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by mew-run7 | 2013-10-16 03:10 | (再び)安倍政権について | Trackback(1)
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