安倍がパネル説明のまやかしを認める+内閣支持率がまた低下&辺野古の協議決裂
2015年 09月 14日
【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】
先週、気になった記事をいくつか・・・。
まず、今月2日にアップした『安倍のパネル説明は、ウソだった~集自権行使に邦人救出も相手国要請も必要なし?』に関する話を。
安倍首相は昨年5月、集団的自衛権に関して国民に説明するために行なった記者会見において、わざわざ日本人母子が米艦船に救出されているイラストが描かれたパネルを使って、「日本人の命を守るために必要だ」と主張していたのであるが・・・。
<安倍首相は、このパネルを国民に示しながら、「紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子供たちかもしれない。彼らが乗っている米国の船を今、私たちは守ることができない」「世界の平和のためにまさに一生懸命汗を流している若い皆さん、日本人を、私たちは自衛隊という能力を持った諸君がいても、守ることができない」と強調し、日本人を守るためには、集団的自衛権の行使容認が必要だと主張。
「会見を御覧になっている皆さんや、皆さんのお子さんやお孫さんが、こうした立場になるかもしれないという、そのことを考えていただきたい」と訴えたんだよね。(~_~;)>
これに対して、野党側が何度も「法案では、日本人が乗っていなくても、米艦船を防護することになっている」「あの会見の説明は、おかしいのではないか」と追及していたところ、11日になって、ついに安倍首相自身が、「日本人が乗っていない船も当然守る」と認めるに至った。(**)
mewは、安倍首相が、法案成立時(or国会閉会時)に会見を行なう時には、是非「あれはウソでした。皆さんの共感を得たくて、ほぼあり得ないような母子救済ケースを図示したパネルを作りましたが、あれはごくごく一部の例の誇張です」「本当は日本人が乗っていようといまいと、米軍の艦船、兵士を助けるために、集団的自衛権を行使するのです」と、説明すべきだと思う。(・・)
<自ら説明しない場合は、良識ある記者の方々に、その点について、是非、しつこく質問をして欲しい!(++)>
『安倍晋三首相は11日の参院平和安全法制特別委員会で、集団的自衛権の行使による米艦防護について「日本人が乗っていない船も当然守る」と述べた。首相はこれまで、朝鮮半島有事を念頭に邦人輸送中の米艦防護を集団的自衛権行使の代表例として何度も説明してきたが、大詰めを迎えた国会で、武力行使の範囲が広がることを認めた。
首相は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した昨年7月の記者会見で、紛争地域から日本へ退避する親子が米艦船に乗っているパネルを使い「日本人の命を守るために自衛隊が米国の船を守る」と訴えた。
だが、この日の答弁では、日本人の乗船は集団的自衛権の行使を可能にする存立危機事態に認定する「要素の一つ」にすぎないとして、日本人を乗せた米艦以外にも防護する対象が拡大することを明言した。(北海道新聞15年9月11日)』
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また、これは『安倍や自衛隊幹部を図に乗らせるな!&文民統制、民主政を妨げる情報隠しは認めない』に関連する記事なのであるが・・・。
安倍首相は、自衛隊TOPの河野統合幕僚長が、米軍幹部などと法案成立やオスプレイ導入に対する考えなどを交わしたとされる文書に関して、11日にまさに防衛省が決めた回答通りに答弁したとのこと。^^;
安倍首相や中谷防衛大臣らは、もはや防衛省、特に制服組の自衛隊にナメられているような感じがあることから、どんどん内閣のアタマ越しに、日米軍幹部がアブナイ戦略を決めるようになるのではないかと、危惧している。(-_-;) <日米ガイドラインを含め、以前から防衛省&国防省+日米軍が主導しているように見える部分もあるのよね。^^;>
『安倍晋三首相は11日の参院平和安全法制特別委員会で、河野克俊統合幕僚長と米軍幹部の会談内容を記した文書が流出した問題に関し、防衛省による調査を根拠に「統幕長の発言内容に不適切な点はなかった」との認識を示した。共産党が国会で示した文書については「同一のものの存在は確認できなかった」と述べた。同党の仁比聡平氏への答弁。
文書によると、統幕長は昨年12月に訪米した際、ワーク米国防副長官と会談し、垂直離着陸輸送機オスプレイに関し「不安全性をあおるのは一部の活動家だけだ」と発言したとされる。これに関し、首相は「政府としてオスプレイの安全性に対し(配備される)地元の皆さまに不安の声があることは十分認識している」と述べた。
中谷元防衛相は、文書に記載された内容について統幕長に改めて確認したと説明。ただ、発言の事実関係に関しては「公表を前提としていない会談の内容が明らかになる」として言及を避けた。(時事通信15年9月11日)』
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次に、前記事の最後にもちょこっと乗せた記事なのだが。安倍内閣の支持率が、また下がったという。
『時事通信が4~7日に実施した9月の世論調査によると、安倍内閣の支持率は前月比1.2ポイント減の38.5%だった。政権復帰後、初めて4割を切った前月を下回り、最低を更新した。不支持率は同0.4ポイント増の41.3%。安倍晋三首相は自民党総裁選で無投票再選を果たしたが、政権を取り巻く環境は厳しさを増している。
支持率の低下は、安全保障関連法案に対する世論の理解が進んでいないことに加え、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる県との対立の深刻化などが影響したとみられる。
次期衆院選の時期について、いつごろが望ましいかを尋ねたところ、「任期満了まで行う必要はない」が36.2%と最も多く、「来年夏の参院選と同時期」24.7%、「できるだけ早期」14.6%と続いた。(中略)
政党支持率は、自民党が前月比0.8ポイント減の23.3%、民主党が同0.7ポイント減の4.9%。以下、公明党3.4%、維新の党1.9%、共産党1.2%と続いた。支持政党なしは同2.5ポイント増の63.5%。
調査は全国の成年男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は調査は全国の成年男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は64.2%。(時事通信15年9月11日))
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mewは、そもそも8月末の各社の世論調査で、7月に過去最低まで低下した安倍内閣の支持率が持ち直したこと自体がアンビリバボーなのだけど・・・。
<各社の調査のやり方、結果を信用しているわけではないけど。各社がどんな工夫や策を練ったとしても、もっと支持率が低下して欲しかった。(-"-)
だから、日本の国民は、多数が反対している法案を強行成立させたって、すぐに忘れるから大丈夫だとナメられちゃうんだよ。(`´)>
実は、この時事通信の調査結果の記事にも、疑問を覚える部分があるのだ
一般的に、各社が4日(金)~7日(月)に調査した結果は、7日の夜か8日の朝には発表されるのに(しかも、普通は土日中心に4~6日に調査するのにな)、時事通信がこの調査結果の記事をネットにアップしたのは、「2015/09/11-15:05」、11日の午後になってからなのである。(・o・)
思えば、9月8日は自民党の総裁選の告示日だったわけで。しかも、7日夜から8日朝には、野田聖子陣営が何とか立候補せんとして、必死で推薦人集めをしていたのを、安倍陣営が野田氏のの出馬潰し、推薦人剥がしにかかっていたわけで。
安倍陣営のメディア支配に対して、す~っかり疑心暗鬼になっている今日この頃、「もしかして、7~8日に安倍内閣の支持率が低下してるって報道が出るのはマズイから、時事通信が遠慮して、11日に発表したのかしらん?」なんて邪推して、疑いたくなったりもするmewなのだった。(@@)
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上の記事で、辺野古移設について触れていたのだが・・・。
菅官房長官は7月に、1ヶ月間、辺野古の調査、工事を中止して、沖縄県とゆっくり話し合うことを提案したのだが。何回か協議した後、先週7日、意見の隔たりが大きかったとして、協議を打ち切る意向を示した。
『1カ月に及ぶ集中協議でも政府と沖縄県の溝は埋まりませんでした。
菅官房長官:「普天間飛行場の危険除去、閉鎖の必要性については認識が一緒になったが、方法論については大きな隔たりが埋まらなかった。(沖縄)県側の理解を得るまでには至りませんでした」
沖縄県・翁長知事:「『辺野古の(工事)中断は再開ですか』と話したら、(政府側は)『そうさせてもらいます』と言うので、私からすると『全力を挙げて阻止させて頂く』と」
アメリカ軍普天間基地の移設問題を巡る政府と沖縄県の集中協議は、安倍総理大臣も出席して、7日午後に最後の会議が行われました。安倍総理は辺野古移設を進める立場を改めて説明し、沖縄県の振興を推進すると強調しましたが、県側の理解を得ることはできませんでした。(ANN15年9月7日)』
でもって、この辺りのことは、またゆっくりお伝えしたいのだが。安倍内閣は、早速、先週12日から移設のための調査、工事を再スタートすることを決定。(@@)
しかし、沖縄の翁長知事は、これに対抗して、辺野古の埋め立て工事の許可の取り消しを行なう方針を決めたという。(・o・)
安保法案だけでなく、辺野古移設に関しても、どうか全国の国民の強い後押しをお願いしたいmewなのだった。(@@)
THANKS