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日本がアブナイ!

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トルコ、領空侵犯のロ軍機の撃墜で謝罪を拒否。怒るプーチン、報復示唆&経済制裁か。

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】



 先週末、知り合いの中学生に「ねえ。何かテレビでやってたのだけど。もしロシアがトルコに攻撃をしたら、第三次世界大戦が始まっちゃうの?」「そうしたら、日本はどうするの?戦争に参加するの?」ときかれて、ギョッとさせられたのだが・・・。
<ゆっくり話す時間がなかったので、「すぐに第三次世界大戦に発展するということはないと思うけど」「でも、日本は安保法制を作って海外に自衛隊で活動しやすくなったから、国民がよーく監視しておかないとね」と答えておいた。(^^ゞ>

 先月24日にトルコ軍が、ロシアの爆撃機が同国の領空侵犯をしたとして撃墜してから、1週間立ったが。両国はそれぞれの主張を曲げず、一触即発の状況にある。(-"-)

 トルコ側は、シリアで活動中だったロ軍機が隣国のトルコの領空を侵犯し、20回以上警告したのに何の対応もしないため、撃墜するに至ったと主張。(後述するように、10月にも領空侵犯があったとか。)米国やNATOも、トルコの主張に証拠があると後押ししている。
 それもあって、トルコのエルドアン大統領や、悔恨の情は示したものの、謝罪を拒否する姿勢を崩していない。(・・)

 他方、ロシアのプーチン大統領は、ロ軍機は領空侵犯はしておらず、トルコから警告もないまま一方的に攻撃を受けたとして、報復を示唆。ロ外相は「トルコと戦争をする気はない」と言っているものの、トルコから納得行く説明や謝罪がないとして、トルコへの経済制裁を行なうことに決定。トルコ大統領からの会談の呼びかけも拒否している。^^;
 
 また、シリア側の反政府勢力が、パラシュートを使って避難したロ軍のパイロット一人を殺害した上、救助に向かったヘリも一機、撃墜したこともロシアを怒らせることに。<パイロットを殺した反政府勢力のメンバーの中に、家族をロシア軍の爆撃で殺された人がおり、その仕返しとしてパイロットを銃殺したらしい。尚、トルコ側の要請もあって、パイロットの遺体の返還には応じるという。)

<先月26日には、ロシア軍が、シリア国内で救援物資を運搬していたトルコの車両の列を爆撃し、7人が死亡したとの情報も出ており、既に報復の連鎖が始まっているような感じも。(-"-) ただし、この情報は大きくは広がっていない。^^;>

* * * * *

 シリアのアサド政権をサポートしているロシアは、9月からシリア国内でも勢力を拡大するISの爆撃を開始。同時にシリアの反政府勢力を攻撃しているとの情報もあり、反アサドの欧米に問題視されていた。(~_~;)

 しかし、10月31日にエジプトで、ロシアの民間機が空中爆発する事件が起き、ISが声明を発表。ロシアは当初、テロ事件だと認めていなかったのだが、その後の調査や欧米その他の情報などもあって、ISor関係者による爆弾持ち込みテロだと認め、11月中旬から大規模な報復攻撃を始めていた。(ISは近時、アルカイダや各地の組織と連携して活動しており、アチコチで大小のテロ攻撃が発生している。(-"-))

 また11月13日には、パリでISによる同時多発テロ事件が起き、100人以上の死者が出たこともあり、ロシアは欧米諸国と協力して、IS撲滅の軍事活動に参加する意向を示していた。(・・)

<米国は反アサド、欧州も反アサドが多いので、その点ではロシアと合わないのだけど。G20の時も、新東西冷戦中で仲が悪いオバマ大統領とプーチン大統領が膝を突き合わせる感じで、シリア対策の話をしていたです。>

 しかし、トルコのロ軍機の撃墜によって、ロシアの態度が硬化することに。トルコは欧米と共にNATO軍の一員であるため、欧米首脳は何とか両国の対立を食い止めんとして、2国の間にはいる形で、関係改善策を模索しているのであるが。
 ロシアは、トルコの謝罪を繰り返し要求している上、今度は、トルコはISから原油を買って、資金面で支援していると言い出すなど、なかなか譲歩する姿勢を見せないため、欧米諸国も困っているようだ。_(。。)_

 この記事では、ここまでの経緯に関する報道記事をアップしておきたいと思う。

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 まずは、ロシア軍機のトルコ領空侵犯に関するNATOの分析結果を。

 ロシア軍機は10月3、4両日にもシリア側からトルコ領空を侵犯し、トルコ政府がロシア側に「次の領空侵犯は容認できない」と警告。ロシア空軍幹部がトルコ軍幹部と会談し、再発防止を約束していたとのこと。
 また、11月24日には、ロ軍機2機によって2回の領空侵犯がなされ、トルコ側が計21回も警告したのに無視されたため、ミサイルで1機を撃墜したという。(-_-;)

『【ブリュッセル斎藤義彦】トルコ・シリア国境付近で24日にトルコ軍機に撃墜されたロシア軍機が、2回連続してトルコ領空を侵犯していたことが分かった。トルコが加盟する北大西洋条約機構(NATO)の外交筋が、レーダーの航路分析で判明したと毎日新聞に明らかにした。ロシア側は「警告はなく、シリア上空で撃墜された」と主張しているが、根拠が揺らぐことになる。

 ◇NATO分析

 外交筋によると、ロシアの戦闘爆撃機2機は24日午前9時22分(日本時間午後4時22分)ごろ、トルコ南部の領空に侵入。旋回して同9時24分、再び領空内に2.52~2.13キロ入り込み、17秒間侵犯した。
 トルコ軍は1回目の領空侵犯時に11回、2回目に10回、計21回警告した後、これを無視して領空にとどまった1機をミサイルで撃墜した。この戦闘爆撃機は飛行を続け、シリア領内に墜落した。

 同筋によると、ロシア軍機は10月3、4両日にもシリア側からトルコ領空を侵犯。トルコ政府はロシア側に再三にわたり「次の領空侵犯は容認できない」と警告していた。10月15日にはロシア空軍幹部がアンカラでトルコ軍幹部と会談し、再発防止を約束していたという。
 トルコ軍は2012年6月、地中海上空で偵察機がシリア軍機に撃墜されて以降、領空侵犯があれば撃墜する方針を取っていた。今回のロシア機の撃墜では「原則に従った」という。(毎日新聞15年11月28日)』

<率直なところ、mewは、国による指示or現場の指示だったのかはわからないが。ロ軍機がトルコ領空を侵犯した可能性が大きいと考えている。(・・) おそらく、トルコ軍は前月に抗議したにもかかわらず、また侵犯されたことに怒り、ナメられてはならじと撃墜したのではないかと思うのだが。(気持ちはわかる!?)侵犯された場所がシリア側に突き出たはじっこの部分だったことを考えると、撃墜の判断を下したのは早計だったかな~と思う面もある。(~_~;)>

* * * * *

 ロシアのプーチン大統領は、トルコを「裏切り者」と非難し、謝罪を要求。また、トルコへの経済制裁となる大統領令に署名したと発表した。(@@)

『プーチン大統領は「爆撃機はシリアの上空で撃墜された。これは国際法違反だ」と述べ、トルコ側の主張に反論しました。
 そのうえで、プーチン大統領は、「テロとの戦いでパートナーとみていた国による完全な裏切り行為だ。いまだに、トルコ政府の指導部から謝罪はないし、犯罪者を罰するという約束もない。わざと、ロシアとトルコの2国関係を袋小路に追いやっているようだ」と述べ、トルコを厳しく非難しました。(NHK15年11月26日)』

『ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は26日、ロシア軍機がトルコに撃墜されたことに対し、トルコ側から依然として謝罪がなく、賠償の申し出もないと語った。
 プーチン大統領はテレビ演説で「トルコの政治のトップレベルからのはっきりとした謝罪をまだ聞いていないだけでなく、損害賠償の申し出もなく、犯罪者が犯した罪を罰するとの約束もない」と語った。(AFPBB News15年11月27日)』

『ロシア大統領府は、シリアとトルコの国境付近でロシア軍の爆撃機がトルコ軍に撃墜されたことを受けて、プーチン大統領が28日、トルコへの経済制裁となる大統領令に署名したと発表しました。大統領令には、トルコ産の商品の輸入やロシアでのトルコ系企業の活動の制限などが盛り込まれていて、今後、ロシア政府が対象となる商品や企業を決めるとしていますが、年間の輸入額が日本円で2000億円を超える農産物も対象になるのではないかという見方が出ています。
また、ロシアから年間およそ400万人の旅行客がトルコを訪れるなか、大統領令はロシアとトルコを結ぶチャーター便の運航を禁止し、旅行代理店に対しトルコ行きのツアーの販売を控えるよう指示しました。
ロシア政府は、26日の閣議で両国間の大型プロジェクトであるガスパイプライン計画の凍結なども検討するとしていましたが、まずは謝罪を求めて経済制裁を科すことでトルコ側の出方をうかがった形です。(NHK15年11月29日)』

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 トルコにとって、ロシアはドイツに次ぐ2番目の輸出先で。経済制裁が発動された場合、トルコへのダメージはかなり大きいらしい。(関連記事*1にも)
 また、ロシアはISからトルコへ石油が送られていると主張し始めている。(-_-;)

『☆ トルコの対ロシア輸出 トルコにとってロシアはドイツに次ぐ2番目の輸出先で、去年の輸出額は日本円で7200億円余りに上りました。輸出品目として多いのは農産物や繊維製品、それに自動車などで、特にウクライナ情勢を巡ってロシアが去年8月、欧米からの農産物などの輸入を禁止して以降、トルコは、野菜などのロシアへの輸出を伸ばしています。トルコでは、今回、制裁の対象に農産物も含まれた場合、経済への打撃は大きいと懸念する声が出ています。

☆ 石油輸入を巡っても非難の応酬 ロシア軍の爆撃機がトルコ軍に撃墜されたことを受けて、ロシアはトルコが過激派組織IS=イスラミックステートから石油を購入して資金面で支援していると主張し、これを否定するトルコとの間で非難の応酬が続いています。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は28日に放送された国営テレビとのインタビューで、過激派組織ISからトルコへ石油が送られていると主張していることについて、「確かな情報があり、関心を持っている」と述べました。そして、「エルドアン大統領の娘婿が新しいエネルギー相に就任した」と指摘し、政権ぐるみでISから石油を購入していると分析していることを示唆しました。
一方、トルコ政府は「テロ組織から石油を買うほど無神経ではない」とロシア側の主張に真っ向から反論し、両国の間で非難の応酬が続いています。(NHK15年11月26日)』

* * * * *

 しかし、トルコ側は、軍用機の撃墜は正当な権利に基づくものだったとして、ロシア軍への謝罪を繰り返し拒否。NATOや他国にも、自国の判断、姿勢への理解を求めている。(・・)

『トルコのエルドアン大統領は、26日、首都アンカラで行った演説で、「もしきょう、再び領空侵犯があれば、トルコはまた同じ対応を取る」と述べ、トルコ軍がロシアの爆撃機を撃墜したことは適切な対応だったというこれまでの主張を繰り返しました。
また、プーチン大統領が、ISが管理する石油をトルコが不法に購入していると非難したことについて、エルドアン大統領は、「石油やガスは確かな相手からしか購入していない」と反論しました。
さらに、ロシアがISを壊滅するためだとして、シリアで行っている空爆について、「ISとの戦いを名目に穏健な反政府勢力だけを攻撃しているのは明らかだ」と述べて、非難しました。(NHK15年11月26日)』

『トルコのダウトオール首相は30日、ロシア軍機が墜落したことに対し、自分たちの義務を果たしただけだと、ロシアへの謝罪を改めて拒否しました。
 ダウトオール首相は、ベルギーのブリュッセルで、NATOのストルテンベルグ事務総長と会談しました。その際、ダウトオール首相は、ロシア機撃墜について、自分たちの領土や領空を守ることは義務だと述べ、その上で、間違いを犯したなら謝るが、義務を果たしたことに対し謝る必要はないと、ロシア側が求めている謝罪を改めて拒否しました。
 これに対しストルテンベルグ事務総長も、トルコには領土を守る権利があるとして、トルコの立場を支持するとともに、事態がエスカレートしないようトルコとロシアとの交渉に期待を示しました。(TBSニュース15年11月30日)』

* * * * *

 尚、一部メディアから、ロシア軍がトルコの車両を爆撃したとの報道がなされたのだが。ロシア軍はこれを否定。トルコや欧米側も、この情報はスル~しているようだ。^^;

『トルコのメディアなどは26日、前日25日に救援物資を輸送していたトルコの車両が、トルコとの国境に近いシリア北西部の町、アザーズを走行中、ロシア軍機から空襲を受け運転手など7人が死亡、10人が負傷したと報じている。ロシアはこの空襲について情報を発表していない。(アフロ15年11月26日)』

『黒煙をあげながら炎上する車両。25日、シリア北部のアザーズでトルコの支援物資を運んでいたトラックの車列が空爆を受け、7人が死亡、10人がけがをしました。トルコのメディアは、“ロシア軍機による空爆”だと伝えています。
 これに対しロシア国防省は、「ロシア機が人道車両を爆撃したという報道はデマである」と発表し、トルコ側の報道を否定しました。(TBS15年11月26日)』

* * * * * 

 そして、どうかこの件が、新東西冷戦の激化や大規模な戦争(代理戦争含む)につながらないように。祈りながら、情勢を見守っているmewなのだった。(-人-)

THANKS



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by mew-run7 | 2015-12-02 11:59 | 政治・社会一般

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