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甘利疑惑~堀田力は典型的なあっせんと判断。あっせん利得罪の趣旨を考えたい

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】



甘利明氏&秘書のURクチ利き疑惑に関する記事を・・・。

 今、果たして甘利氏の秘書の言動があっせん利得罪を構成するのか否か、専門家が色々と見解を述べているのだけど・・・。
<まだすべての言動が明らかになったわけではないので、現時点でわかっている範囲の言動を検討して行くことになる。>

 先日、記事をアップしたように、郷原信郎弁護士(元検察官)は、「絵に描いたようなあっせん利得」だと主張。(『甘利&秘書の口利き疑惑~「絵に描いたようなあっせん利得」と郷原弁護士』)

 1月30日のTBS『報道特集』に、堀田力弁護士(元東京地検特捜部・ロッキード事件を担当)が、インタビューに応えて・・・
 
 「難しいような話が流されている感じもしないでもないですが、これって典型的な斡旋であり、絶対にお金をもらってはいけない行為でお金をもらっているわけだから、これがやれないならば何の為にあっせん利得罪を作ったのだろう」と述べていたのも印象的だった。(・・)

 また、園田寿弁護士( 甲南大学法科大学院教授)が、『「少しイロをつけてでも」や「顔を立ててくれ」は、違法な「あっせん」か?』というわかりやすい解説文を掲載していたので、後半にアップする。(・・)

* * * * * 

『1月30日放映TBS「報道特集」東京地検特捜部元検事、堀田力弁護士インタビュー

(郷原信郎 ・ @nobuogohara 1st Feb 2016 from TwitLonger)

金平)(金平会見で)説明責任は十分に果たされたと思いますか。

堀田)それは無理でしょうね。まだURとの関係、どの程度斡旋をやっていたのか、お金がそれに絡んでいるのかどうか(がまだ明らかになっていない)。

【ナレーション】甘利氏は金平会見で大臣室や地元事務所での現金授受を認めた。

金平)絵に描いたような、旧態依然としたような不明瞭な金銭授受が行われていたということをお
聞きになってどう思われましたか。

堀田)本当に恥ずかしいというか、日本はまだこんななのかと、明治時代のように、政治家は何をやってもいいというような発展途上国、後進国のそんなやり方が(なされているのか)。そういう市民がいるということも恥ずかしいけれども、またそれを受け取ってしまうというのもすごく恥ずかしいというか、情けないというか。

【ナレーション】堀田氏は、田中角栄元総理が逮捕されたロッキード事件で検事として捜査や裁判に携わった。ロッキード事件では、5億円の受託収賄罪が問われた。今回の金額は3桁も違うが、堀田氏は金額が少ないが故に、ある危機感を抱いている。

堀田)検察がどういう基準でやるかというのが5億とか50万とか、いろいろ出ているんですけれども、実態から言うと50万円の方がむしろ怖い。50万でも政治が買える、自分の為に動かせる。それってすごく怖いですよね。

金平)会見で甘利氏はURへの口利きについて「調査中」として、十分な説明をしていない。URは甘利氏の秘書と12回にわたって面談したことを明らかにしている。甘利氏やその秘書をあっせん利得処罰法違反に問えるのかどうか。法律家には、懐疑的な見方もあるが…。

堀田)難しいような話が流されている感じもしないでもないですが、これって典型的な斡旋であり、絶対にお金をもらってはいけない行為でお金をもらっているわけだから、これがやれないならば何の為にあっせん利得罪を作ったのだろう、と。

【ナレーション】一方、検察に対しては厚労省の元局長、村木厚子さんが無罪となった事件で、当時の主任検事が証拠品を改ざんしたとして逮捕されるなど、世間には不信感が根強い。堀田氏は今こそ検察の真価が問われると話す。

堀田)やっぱりあれで失った国民の信頼をこんなに取り戻せないのか。じゃあ、それまで果たしてきた役割をどこかが果たしてくれるのかと言うとそれはまだない。やっぱり検察はここで頑張らなきゃいけないと私は思います。

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解説・【甘利疑惑】「少しイロをつけてでも」や「顔を立ててくれ」は、違法な「あっせん」か?
園田寿 | 甲南大学法科大学院教授、弁護士
2016年2月2日

■はじめに

1日、都市再生機構(UR)が、甘利事務所秘書との面談内容を公表しました。秘書らがURの職員に対して「少しイロをつけてでも」とか、「顔を立ててくれ」と迫る場面があったことが報告されました。このやりとりを見ていると、世間一般でいうところの、広い意味での「口利き」は確かにあったといえるでしょう。しかし、問題は、これがあっせん利得処罰法における「あっせん」といえるのかどうかです。

■「権限に基づく影響力を行使して」とは

あっせん利得処罰法は、処罰の対象としてのあっせん行為について、「(国会議員などの政治家)の権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したとき」に成立するとしています(同法1条、2条)。つまり、政治家によるいわゆる〈口利き〉は日常的に行われている政治活動の一つですが、報酬を得たことを前提として、その中でも特に〈議員の権限に基づく影響力を行使したあっせん行為〉を取り上げて処罰しているのです。これは、本罪が、公職にある者がその権限をチラつかせて口利きを行う見返りとして金品を受け取ることを禁止して、クリーンな政治活動を保障しようとするところからの帰結です。

ここにいう〈権限〉とは、公職にある者が法令に基づいて認められる職務権限のことです。国会議員についていえば、議院における議案発議権、修正動議提出権、表決権、委員会における質疑権等がこれに当たります。このような職務権限から直接および間接に由来する影響力を行使することが、〈権限に基づく影響力を行使して〉という意味です。

法務省の解説書によると、たとえば、

(1) X省に対応するY委員会に属する衆議院議員甲が、特定の業者AからX省への物品納入契約の締結についてのあっせん方の依頼を受け、X省の物品調達担当者Bに対し、「今後X省提出法案に反対する(審議に協力しない)かもしれないがそれでいいか。」と言いながら、Aから物品を納入するよう働き掛ける場合や、

(2) X省に対応するY委員会に所属しない国会議員甲が、特定の業者AからX省への物品納入契約の締結についてのあっせん方の依頼を受け、X省の物品納入担当者Bに対し、Y委員会に属する国会議員乙に働き掛けてX省に不利な質問をY委員会でしてもらうと言いながら、Aから物品を納入するよう働き掛ける場合などが、
その典型的なケースと考えられます。
出典:勝丸充啓編著『わかりやすい あっせん利得処罰法Q&A』(2001年、大成出版)35頁

そこで、改めて今回公表された面談記録を見てみますと、「少しイロをつけてでも」とか、「顔を立ててくれ」とか言って、秘書が迫る場面もありますが、他方で、「本件はうちの事務所ではどうにもできないし、圧力をかけてカネが上がったなどあってはならないので、機構本社に一度話を聞いてもらう機会をつくったことをもって当事務所は本件から手を引きたい」とか、機構から秘書に対して、「これ以上は関与されない方が宜しいように思う」といわれ、秘書が「URには迷惑をかけてしまい申し訳ない」と謝罪している場面などもあります。

このようなやりとりを見ると、確かにいわゆる広い意味での〈口利き〉はあっただろうといえると思いますが、しかし、これが国会議員としての甘利氏の〈権限に基づく影響力を行使した〉口利きかと言えば、(もちろんそれが威嚇や恫喝である必要はないのですが)微妙なものがあるのではないかと思われます。

■問題は現金を受け取ったときの情況

ただし、上記のように、あっせん利得罪では、「あっせんをすること」について報酬を受け取った場合も処罰されます。これは、将来のあっせん行為を約束して、金品を受け取る場合です。つまり、この場合は、現実にあっせん行為がなされていなくとも、議員としての権限の影響力を行使することを前提にあっせんすることを約束し、その見返りとして金品を受け取った時点であっせん利得罪が成立します[*]。したがって、甘利氏および秘書が大臣室や事務所で複数回にわたって現金を受け取った際に、具体的にどのようなやり取りがあったのかが今後の重大な焦点になるのではないかと思われます。かりに甘利氏の国会議員としての権限をチラつかせてURに対して口利きを行うことを約束し、その見返りとして現金授受がなされたような事実があったならば、あっせん利得罪が成立する可能性も高くなってきます。(了)

[*]刑法のあっせん収賄罪(刑法197条の4)における「あっせんをすること」の意味について、あっせん行為は将来のものであってもよく、その場合現実にあっせん行為がされなくても犯罪は成立する、とした最高裁判例があります(最決昭和40年9月17日刑集19巻6号702頁)。あっせん利得罪においても、これと同じように解釈されるでしょう。』

 もし今回の事案は、あっせん利得罪に当たらないとしたら、何のためにわざわざこの犯罪を新設したかわからないように思うし。
 また「政治とカネ」の問題が横行しないようにするためにも、東京地検特捜部は、あっせん利得罪を設けた趣旨をよ~く考えた上で、この甘利氏&秘書の事案に当たって欲しいと思うmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2016-02-05 05:40 | 政治・社会一般

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