所信表明 「郵政職員<自衛隊員」の発想がアブナイ!?
2005年 09月 27日
今日は、少しやわらかめに・・・小泉首相の所信表明をきいた感想を書いてみたい。
いつもなら原稿から顔をあげて、自分の言葉も交えて熱っぽく語る小泉首相だが・・・
何だか今回は、ひたすら原稿を読んで淡々とした感じの演説だった。
でも、大したこともないとこで、いちいち約300名の大拍手が・・・。
何か不気味でもあり、しらけてしまうところもあった。
今日の所信表明で、一番ツッコミたくなったのは、この部分だった。
「郵政事業は、26万人の常勤の国家公務員を擁しています。国民の安全と安心を
つかさどる全国の警察官が25万人、陸・海・空すべての自衛官は24万人、そして霞が関
と全世界百数十か国の在外公館に勤務している外務省職員に至っては6千人にも及び
ません。今後も公務員が郵政事業を運営する必要があるのでしょうか。」
確かに郵政に携わる公務員の数は、やや多いのかも知れない。ムダが多いかも知れない
のは認めよう。
でも、公務員を減らせというが、治安悪化が進む中、警察官はもっと増やさなければいけない
のではないかと思う。
(ちなみに、確かに外務省の職員は6千人しかいないけど、在外公館では現地の人を
各所で何人~何十人って雇っているんですからね。)
ただ、ここで郵政公社の公務員の数と、陸、海、空軍の自衛官の数と比べてしまうのには
ビックリした。
何、何? 自衛官に比べて、郵政の公務員は多すぎると。自衛官は24万人しかいないのに
って言いたいのかな?
(ちなみに私の知人は、昨日、初めて自衛官が24万人「も」いると知って、驚いたらしい。)
私から見れば、同じ二十数万人でも、郵政の公務員の方が(全員とは言えないけど)
よ~っぽど日々、国民の生活の役に立つために務めている「<憲法にいう>全体の奉仕者」
なのだ。しかも、彼らのお給料は税金から出しているわけでもない。自分達で稼いだお金
できちんと賄っているのだから。
けど、二十数万人いるという自衛官が、毎日どこで何をしているのか、私にはさ~っぱり
見えて来ない。日々、訓練や様々な備えをすることが仕事なのだろうが、少なくとも私の日々
の生活には何も役立ってくれることはない。
(災害の際は、その存在は有難いと思うが・・・)
しかも、彼らの活動には航空機やらミサイルやら高額の費用がかかるし、給与以外の経費
や維持費もバカにならない額を使っているのだ。
郵政公務員がムダだと言う前に、自衛官が二十数万人もいる方がムダかも知れないという
発想は全くできないのだろうか?
囲繞地に閉じこもり、ほとんど仕事をしていないイラク駐在で毎日1億の経費がかかっている方
が、ムダかも知れないと思ったりしないのだろうか?
「個別の具体論に入ると、既得権益の壁にぶつかり根強い反対に直面します。この総論賛成
各論反対の典型で、最も抵抗の大きい分野として長年誰も手をつけようとしなかったのが、郵政民営化であります。」
郵政民営化に反対している人は、全て既得権益に関わっていると思ってしまうのも短絡的だろう。
仮に民営化に賛成でも、総論賛成、各論反対の声が出るのも当たり前だ。
法律を作るのに、総論だけあればOKというわけには行かないのだから。実際の法律は
各論部分の一つ一つが大事になることがわからないのだろうか?
彼流に行ってしまえば、「あの憲法はもう古いんです。21世紀という新しい時代の憲法を
作らなくては、日本は国際的にも認められないし、前進できません。
国民の皆さんに問いたい。『憲法改正に賛成か、反対か?』・・・と言うようなものだ。
でも、同じ憲法改正賛成でも、色々な形や見解がある。
新しい人権を認めるような改正はいいけど、9条はいじって欲しくないという人もいる。
9条で「自衛軍」の存在を認めてもいいけど、「集団的自衛権」は容認できないという人もいる。
9条一つとっても、さらに細かい論議があるし、人権、統治、改正の分野でそれぞれに
色々な争点がある。実際は各論の方が、国や社会にとっても国民の生活にとっても大切な
部分になって来るのである。
国民の関心は、郵政民営化よりも、年金や税金、景気回復などにあるのを知ってか知らずか
それらの件に関しては、さらっと触れただけで終わってしまった。
具体策の提示は何一つなく、特に力を入れて取り組む気はないかのようだ。
小泉内閣の支持率は、50%を超えているらしい。
彼を支持する人たちは、果たして彼に何を期待しているのだろうか?
郵政民営化さえ実現すれば、そんなに多くの人が幸福になれるのだろうか?
少なくとも私には、郵政民営化によって、何も利益はないように思える。
こういう、意図的に出してこない数字を、私たち国民はもっと知る必要があると思います。
国の借金のことを考えれば、経費削減・・そのための公務員削減も大事な
ことではあるのですけど。
ただ、やみくもにたくさん公務員を削れば改革が進むというものではなく、
必要なものにはお金をかけて行かなければなりませんし。
他を減らすなら、自衛隊だって考えてほしいですよね。
私が二年前に引っ越しをして違う局に変わったのですが、その局は非常に優秀。 サービスも違う。
仕事の帰りに以前の局に寄ったりすると相変わらずのアホぶりに閉口。
日本語が凄い。
「この人達って普通の職に就けなかったから郵便局員になったのかな」なんて思ってしまう。
公社という組織でも場所が変わるとサービスや対応が違うなんてちょっとおもしろい。
やっぱり上司とか指導者の意識なんですかねぇ。
怒るだけではなく褒めるのも必要なんだねぇ。 客側からもちょっと褒めておこう。
個人的には、水道局っていうのも無駄が多いと思います。
税務署の徴収部署は人数増やしたほうが良いと思うし、警察も増やしたほうが良いと思う。
ぐっちゃんさんへ
ハローワークなんて地域によって全く対応が違いますし、公共のほうが人の入れ替わりが少ないせいか、場所によって対応は全然違います。
社会保険事務所も、以前より良くなったような気が・・・。
民間委託が噂されるところは、必死になってやりますね。(苦笑)
これは郵便局に限らず、会社でも役所でも学校でも、あらゆる分野において、
まずは「人によりけり」という感じは否めないように思います。
同じ局でも、丁寧な人もいれば、粗雑な人もいるように思いますので。
ただ、局とか部署とかの単位で、上の人が指示や指導をして(マニュアル
なんかも導入しちゃって)もっとサービス業らしく対応をよくするように
努めているところはありそうですね。<褒める作戦もGOODかも?
そういう意味では、民営化して競争することにメリットはあるかも、と思える
部分もあるのですけど。
ただ、競争を主体にしちゃうと、儲けの対象になる人に重点的にサービス
するようになっちゃうという欠点もあるように思います。
(銀行も、扱うお金によってガラッと態度が違ったりしますしね~。)
P.S.
あらびあさん・・・そんなに税務署に税金を徴収されたいんですか?
私は安易に公務員の削減に賛意を表わすのは危険だと思います。
今の財政破綻は公務員のせいでしょうか。
無計画に公共工事を行ってきた政治家にあるのではないでしょうか。
経費の無駄を削減する場合、経営者側はすぐ人件費の削減を言いますよね。そうやって削減するとき、すぐ出て行くのはたいてい一番有能な人ばかりです。そうやって企業は衰退していくところが多い。
それと同時に公務員の削減が当たり前になると、次は企業の人員削減も当たり前になるのは、日本の場合常識です。公務員といっしょに戦う、この視点が大事はないでしょうか。
またまた企業献金が増えてきた。これは奥田の号令からか・・
助成金は廃止!国庫に返せ!と、言いたい。
まあ、消費税の滞納は多い、法人税だって滞納が多い、ウダウダ言うところからは税金を取らないなんて、真面目にやっている私から見たら、馬鹿馬鹿しいですよ。ただ、税務署(社会保険事務所)も税金は納めてもらって当たり前という前提で人員配置やってますから、そりゃ人数は足りませんね。もっとも銀行の回収部署とて不良債権だしまくってますから、無いところ(もしくは無いように見せてるところ)からはなかなか取れないとは思いますけど。
ただ、日本ってそんなに悪い国じゃないと思うんですけどね。
個人自由主義(自己主義)を利己主義と思わせた教育以外はね。
もっと他人を尊重させる考えを植えつけさせて欲しいもんです。
国家安全保障も、有事になってから活躍する自衛隊というパッシブな手段を憲法で追認するより、自称先進国であれば諜報や外交的工作で戦争行為を未然に防ぐための人材育成をして欲しいんですが。積極的に軍隊を相手国に送り込むアクティブな国もありますが、あれが現内閣の理想なんでしょうかね。
>くまさん
私も、やたら公務員を削減すれば、それで改革が進むかのような感じは
疑問に思っているのです。
下手に市場原理の競争の中に置かずに、公務員がやった方がいい分野の
職種ってたくさんあると思うんですよね~。
このことについては、いづれ書いてみたいと思っています。
>ニケさん
政党助成金のあり方については、ビミョ~な部分があると思います。
これがないと、大きな政党はお金集めに走って、ますます利益誘導政治
を行なってしまう惧れもありますし。
ともかくまずは、お金の収支の透明性を確保することが、一番必要なの
かも知れません。
>あらびあさん
日本って、性善説に頼った国だったのかもですね。
税金も年金の掛け金もちゃんと自分から払ってくれる、NHKの受信料だって
自ら払ってくれるはずだと思って、今のシステムを作って来たのでしょうから。
私も日本&日本人はそんなに悪いとは思っていないのだけど。
ただ、悪い方向に行きつつあることは否めないと思うです。
今度の新自由主義は、利己主義+弱肉強食ですから、タチが悪いですぅ。
> antoninさん
自衛隊を早く軍隊にして、必要あらば外に出したいと思っている人の中には、
軍隊=国家の重要な要素だと考えていて、軍隊を持たない国はまともな国家じゃない、
必要なときに軍隊を出せないのは恥ずべきことだと考えている人がいるようです。
各国の諜報活動も、東西冷戦が終わってから、曲がり角にさしかかって
いるような感じがしますが・・・
これだけ世界各国の距離が縮まっているのですから、政府の外交&
一般市民の交流などが本当に大事になって来るように思います。
私は今の自民党と財界にその原因のほとんどがあると思います。
展開する余裕がないので、たとえ話で。
ここまで書いて字数オーバーしたので二つに分けます。
いいたいこと分かりますかね。
私も不思議に思うことが、たくさんあるのですよね。
バブル崩壊後の経営危機も含めてですが、日本は企業経営者の責任
をあまり追及することが少ないように思うのです。
(それゆえ何か問題があっても原因解明への努力も乏しいですし、その
対策や責任のとり方もあいまいなように思います。)
企業の場合は、株主のあり方も問題なのでしょうけど、消費者ひいては
国民の態度も問題なのかも知れません。
実際に被害を受けた人も含めて、海外みたいに怒りや抗議の表明をする
活動も少ないですし、不買運動なんかも起きませんから。
<国に対しても、同じようなことが言えるかも知れません。>
つづく
するような人が少なかったりする人が少なくないように思います。
これは経営陣も含めて、何か自分さえよければいい、自分さえ難を逃れれば
いいという感じがします。
民主党の前原氏に関して書いたブログでも、少し触れましたが・・・。
労組の存在というものも、何かビミョ~になっていますね。政治に対してでも、
従業員に対してでも、労働者の声を代弁する重要な組織という価値観がかなり
薄れてしまっているように思え、何でなんだろうと思う今日このごろです。
行政を民営化する必要はないのでは、小さくする必要はあると思うけど。
例:
小さな郵便局、公務員は1人~2人でよろしい、あとはパートか派遣
大きな郵便局、各課に1人~2人いればよろしい、あとはパートか派遣
会社員、公務員同じようなものだけど、受身の人が多いです。
過去にどれだけがんばったかは知らないけど、そのときのがんばり方が
問題です。正しい方法で、がんばったのか、いんちきしてでもがんばったのか。どこの職場でも、似たようなもんでしょ。いんちきに戦いを挑む人がやっぱり減ったのかな。
公務員も、こうも国民に監視されちゃうと面倒だろうねぇ。
何の為に公務員になったか分からんやねぇ。
いろんな職業あるけれど、何がいいのかねぇ。
自分のやりたい事をストレスなく出来て、生活出来れば最高やねぇ。
法が許すのなら、シバキ倒したい輩結構いるねぇ。
うちの山の上の方に山小屋作って自給自足の生活しようかな。
パソコンもテレビも電気もない原始的な生活、、何年かすれば産まれたばかりの子供のような澄んだ目になるのかなぁ?
安らぎというものがなくなったなぁ。
たまに、都内のシティホテルに昼寝に行くけど、誰も自分の事を知らない場所での昼寝は最高やね。
やっぱ、寝てる時と飯食ってる時って最高な時間やなぁ。
俺はどこに行っても、日本の心だけは忘れないよ。
っていうか、俺は何を書いてるんだ?
寝る。
>じょっきーさん
ニュージーランドの行政改革の話は、私も何かの記事で読んだことがあります。
若干、国の規模が違うところはありますが。いい点は見習いたいですよね~。
昔の頑張った人たちは、会社のため、出世のためだったら、本当によく
働いたと思うし、ある意味では、何でもありみたいな部分もあったような気もしますし。
今はなかなか、そんな感じになる従業員はいないかも?
>若さん
もし自分のやりたいことを仕事にしても、ストレスは生じる気がするです。
そんなに、よどんだ目になってしまっているのですか?(笑)
でも、山小屋であれ、シティホテルであれ、誰も自分を知らない人の中で
一定の期間、一人で過ごすのはいいかも、ですね。
いわゆる非日常の時間や場を持つというのは、めちゃ大事な気がします。
↑でも話題に出ましたが・・・やっぱ、NZかしらね?(・・)
しかし、効果を数字で出さないと、立派なことをやっても何もやってないように思われる。
それで、目先の数字のために目先のことがいかにも重要なように言われる。当然だが効果は一時的で薄い。
大企業は何でも数字。具体的に出せとなると数字で出すしかない。
もっととぼけたところなら、うその数字をもっともらしい理由で出せば良い。
あとは、口で丸め込んでそのときが済めば良い。
馬鹿馬鹿しい話ですよ。
地位のある人間は、もっと言ったことに責任を持つべき。時代が変わったと言うのは、時代が変わるのを見る目がなかったと言っているんだから、過去の責任を取れと言いたい。
その辺が日本は甘いね。
古い話だけど、長銀がつぶれる前に辞めた理事長って90歳越えてたと思うけど、退職金20億だか貰っていたような。しかも潰れた後の返却もしなかった。
こういうのがまかりとおって、しかも税金がつぎ込まれて、外資に安く売られたって笑うしかないですよ。
まあ、世の中ぼけていてもらったほうが、やりやすい部分もあるんですけどね。(笑)
もっと大局観をもって、目先だけでなく、周囲や将来も見て会社経営や
政治運営ができればいいのだけど。
(人間の生き方もそうかも知れない。)
何かどんどんそういう時代じゃなくなっていますよね。
人間も会社も政治も目先ばっか。自分のことばっか。
もし何かおかしいと思ってもね。自分とは関係のない世界のことには
知らん顔してしまうしね~。
>世の中ぼけていてもらったほうが、やりやすい部分もあるんですけどね
そうそう。そういう間に、ひそかにマイペースに儲けるのが勝ちなのかも。<おいっ



