村木が検察の取調べを批判&江田が検察改革に意欲+証人喚問は先送り
2011年 01月 28日
最新の記事(10個)のコーナーはヨコの欄に。
*印のついた報道記事は、文末のMore部分にあるです。
国会では、菅首相の施政方針演説に続いて、衆参の代表質問が
行なわれているのだが。
最近、忙しくて、なかなか国会中継や関連ニュースをチェック
する時間がなくて、ブログにもそのことが書けずにおり、残念に
思っている。<できれば、週末にでも。>(~_~;)
ただ、前記事にも書いたように、mewは、与野党が(特に
民主党)が小沢一郎氏の証人喚問などにこだわることなく、まずは、
国民のために、国政や国会の議論に力を尽くして欲しいと願って
いたのだけど。
民主党の岡田幹事長は、野党が要求する証人喚問には、今の
ところ慎重な姿勢を示しているとのこと。
<岡田氏は、基本的には証人喚問には反対で、何とか政倫審出席で
カタをつけたいと思って、昨秋から動いていたのよね。(・・)>
また、野党側も、小沢氏の証人喚問を予算審議の条件にはしない
ことに同意したようだ。(**)
『与野党の幹事長・書記局長が27日、国会内で会談し、民主党の
小沢一郎元代表の国会招致問題について協議した。同党の岡田克也
幹事長は「小沢氏は衆院政治倫理審査会への出席を否定していない。
各党が議決で一致すれば出てくる可能性は高い」と政倫審開催に
こだわったのに対し、野党は反発。社民党を除く野党6党が改めて
小沢氏の証人喚問を求めた。
岡田氏は「証人喚問は非常に重い。わが党としてはいま実現
すべきだとは考えていない」と拒否。国民新党と社民党も証人喚問
に反対した。自民党の石原伸晃幹事長は「いいかげんに結論を
出してほしい」と求めたが、議論は平行線だった。ただ、野党6党
は続く国対委員長会談で、小沢氏の招致を衆院予算委員会の審議に
入る条件にしないことを確認した。民主党は28日に予算委で11
年度予算案の趣旨説明を行い、31日から実質審議入りさせる方針。
<読売新聞27日>』関連の詳細記事*1に
* * * * *
ところで、先日、mewが初めて好きになった政治家である
新法務大臣の江田五月氏への期待について、少し書いたのだが。
<『検察の不正取調べの録音、裁判の証拠に&江田法相も調査か?
+政倫審出席は難航? 』
その江田法務大臣が、27日にマスコミの取材に応じ、検察
改革への意気込みについて語っていた。
『江田五月法相は26日、報道各社の合同インタビューに応じ、大阪
地検特捜部の捜査資料改ざん・隠蔽事件を受けた検察改革について
「一番早くやらなくてはいけない課題」と強調、取り調べの録音・
録画の導入については「6月をめどに検討材料を集約したい」と
言及した。一方で国際結婚が破綻した夫婦間の子どもの扱いを
定めたハーグ条約の加盟に改めて積極的な姿勢を示した。
――検察改革について
「日程的に一番早くやらなくてはいけない課題。大阪地検の事件
は、まさに検察の信頼が地に落ちたというほかない。氷山の一角で
なければいいが、検察全体の劣化の危惧もある。早く信頼回復を
実現したい」「(有識者による)『検察の在り方検討会議』に提言
を3月末までに出していただく。(提言は)両論併記や3案、4案
併記になると思うが、そこから具体的な取り組みに移りたい」
――取り調べの録音・録画の導入への対応は
「密室での取り調べは、調べられる側の迎合による間違った供述や
人権侵害も起きかねない。後から検証できるような体制をつくって
いかなくてはならない」「法務省は諸外国の状況など(検討の)
材料を集めている段階で、それらを6月をめどに集約。警察サイド
とはその後、協議したい」 <日経27日>』
<死刑制度やその他の法案に関する話は、*2に>
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昨日27日には、その江田法務大臣の諮問機関である「検察の
在り方検討会議」(座長・千葉景子元法相)が開かれたのだが。
第6回の会議となる昨日は、郵便不正事件で無罪判決を得た
村木厚子元厚労局長ら3人が招かれ、検察の取調べの問題点に
関してヒアリングが行なわれた。
『郵便不正事件に絡む証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件を受けて
設置された法相の私的諮問機関「検察の在り方検討会議」は27日、
郵便不正事件で無罪が確定した村木厚子・厚生労働省元局長らから
意見を聞いた。村木元局長は、最高検が昨年12月に公表した検証
報告について「裁判が終わって感じた疑問に答えていると期待した
が、期待はかなえられなかった。非常に不満が残った」と厳しく
批判。取り調べ可視化の必要性も訴えた。
村木元局長は「検察が、客観的な事実と違うたくさんの調書を
チームで作ったことを恐怖に感じた。私だけ記憶喪失にかかって
いるんじゃないかと思った。どうして私がかかわったという調書
が作られたのか。私が事件の首謀者だというストーリーを作り、
公判でも維持したのはなぜか。裁判が終わって二つの疑問が
残った」と述べ、検証でも疑問が解消されなかったと指摘した。
また、最高検が村木元局長から直接事情を聴かなかった点に
ついて「私と(証人出廷した)検事の主張は真っ向からぶつかって
いたのに、検事からしか聴かずに検証した。非常に疑問だし不満が
残った。なぜ事実と違う調書が作られたか直視せず、原因の分析が
なかったことに大変がっかりした」と語った。
再発防止策としては「調書がまともなものであると担保するため
に可視化は必要」と取り調べ全過程の録音・録画の必要性を強調。
「取り調べは、リングにアマチュアとプロのボクサーが上がり、
レフェリーもセコンドもいないと思った。弁護人の力を借りないと
なかなか勝てない」として、取り調べへの弁護人立ち会いも求めた。
<毎日新聞27日>』
* * * * *
また、昨日は、大阪地検特捜部が捜査した大阪府枚方市の談合
汚職事件で07年に無罪判決を得た元副市長、小堀隆恒さんに
対するヒアリングも行なわれたのだが・・・。
『小堀隆恒さんは、検事から「枚方に二度と住めなくしてやる」
「介護施設にいる母4 件親も取り調べ対象」と言われた自らの
体験を明かし、「密室ではうそでも認めて楽になりたいと思っても
仕方ない」と村木さんと同様に取り調べの問題を指摘した。
<共同通信27日>』
『小堀さんは「取り調べは、大声で罵詈(ばり)雑言の繰り返し。
拘置所の近隣住民から苦情が来たと聞いた」と体験を語った。
会議の中で、小堀さんの逮捕当時、検事総長だった委員の但木
敬一さんは「(小堀さんの)人格を傷つけ、人生を奪ったことを
おわびしたい」と謝罪。さらに「村木さんの犠牲を無駄にしては
いけない。検察再生をどう図るか力を振り絞りたい」と述べた。
<産経新聞27日>』
* * * * *
ただ、共にヒアリングを受けた元東京地検特捜部副部長の若狭勝
弁護士は、このように語っていたという。
『若狭弁護士は「特捜部で起訴後に消極意見を言えば、人事評価が
下がると思う」とし、人事システム改善の必要性を強調。取り調べ
の録音・録画の導入については評価する一方で、「現在特捜部が
やる事件の3割から4割はできなくなる」と話した。
<日経28日>』
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取調べの可視化に関しては、もし機会があったら、いつかまた
ゆっくり書きたいと思うのだけど。
もちろん被疑者の人権、冤罪防止を考えれば、全面的な可視化が
望ましいに違いない。ましてや、近時、ようやく明るみになって
いるように、警察官や検察官がモラルを失って、ヒドイ捜査の仕方
をしている状況では尚更に、そう考える人が多いだろうし。
mewも、以前から、可視化の導入には基本的に賛成の立場なの
だけど。(・・)
ただ、他方で、捜査の必要性&実効性を考えると、全面的な
可視化をした場合、マイナス面がかなり大きいのも事実だし。
そうなると、何か犯罪事件が起きた時に、早く捜査を進めて犯人
の特定や犯罪の解明をして欲しいと願う被害者&その関係者や、
ひいては私たち国民の期待にこたえることも難しくなるわけで、
そう簡単に決められることではないと思うのだ。(~_~;)
<トンデモ腹黒いorふてぇヤツが相手だったりすると、ビデオ
カメラの前で品よく取り調べをしていたら、何も引き出せない
だろうし。政治家が関わる事件の取調べでは、ビデオに残ると
マズイ話や実名がブンブン出る可能性があるだろうし。でも、
それを控えたら、捜査が進まなくなっちゃうしね~。(-"-)>
* * * * *
だから、被疑者pr被告人の経験のある人、捜査関係者などの
当事者や司法の関係者なども含め、本当に様々な立場、方向から
全面可視化を行なうことによるメリットとデメリット、得られる
利益と失われる利益を検討しなければならないのではないかと
思うし。
そして、最終的には、私たち国民が、被疑者の人権と捜査の
必要性、得られる利益と失われる利益のどちらを重視した方がいい
と考えるのか、この二つのバランスのとり方をどうすればいいと
判断するのか・・・というところに行きつくのではないかな~と
思ったりもしている。(**)
* * * * *
また、自民党政権の頃の政府&法務大臣は、自分たち統治者に
とって都合のいいように社会や国民をコントロールするという
考え方が強いところがあって<&自分たちの身の安全確保もあって
か?>、法務省や検察、警察などの官僚と結託している感じが
することもあったのだが・・・。(-"-)
江田氏は、もともと市民派の議員で、国民が主体となって、政府
や法務省や検察(司法全体)をコントロールして行くという考え方
が強く、野党の先頭に立って、体制と戦って来た人ゆえ、権力や
官僚などを恐れたりするタイプでもないし。
<もう長老扱いで、閣僚になることはないと思っていただろうから、
法務大臣を任されて、張り切っていると思うしね。(@@)>
また、弁護士出身の国会議員は少なからずいるのだが、江田氏は
元・裁判官。副大臣の小川敏夫氏は、それこそ法曹界でも珍しい
裁判官、検察官、弁護士と全てを経験した人ゆえ、これまでの
法務大臣&副大臣に比べて、多角的に法務行政や司法界の問題を
検討したり、実効性のある解決法を提言することができるのでは
ないかと期待する部分が大きい。"^_^"
さらに、2人とも一般国民の人権を重視する政治家ゆえ、上に
書いた検察改革、捜査手法の改善などに加えて、これまで民主党
などが提案しながら、周囲の圧力などによって、なかなか実現
できなかった法案や施策を思い切って前進させて欲しいな~と
願うところもある。(・・)
<こんな法務大臣&副大臣で、法務行政を担うチャンスなど、
今後、め~ったにないことかも知れないし。今のうちに、
頑張って、どんどんと、これまでできなかったことに手をつけて
欲しいのよね。(+_+)>
* * * * *
また、mewは、特にこの1~2年、小沢一郎氏&秘書の捜査や
起訴、また大阪地検特捜部が絡んだ郵便不正事件や証拠改ざん事件、
検察が冤罪を認めた足利市の幼児殺害事件などを契機に、今までに
比べて、より多くの人たちが、検察の取調べや捜査手法の問題に
関心を抱くようになった&メディアも積極的に取り上げるように
なったのは、本当によかったと思っているのだけど。(~~)
上に書いた検察の捜査のあり方や可視化の問題もそうだし。
死刑制度のあり方や様々な法案に関して、他人事のようにとらえる
のではなくて、日ごろから一般の国民が関心を抱いて、色々と考え
たり、積極的にウォッチしたりして行くことが、一番大事なのでは
ないかな~と思うmewなのだった。(@@)
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さらに現政権にノーさんが作った「THE BLOGGER」、晴天とら日和さんが
作った「【政権交代】を目指すブログ結集!」をご参照下さい。
*1
『民主党の小沢元代表の国会招致を巡って、与野党の幹事長・書記局長会談が開かれ、自民党などが証人喚問を行うよう求めたのに対し、民主党は、現時点では慎重な考えを示したうえで、衆議院政治倫理審査会での議決に協力するよう要請しました。
会談で、民主党の岡田幹事長は、小沢元代表の国会招致について「通常国会冒頭での衆議院政治倫理審査会への出席は、本人の了解が得られなかった」と説明しました。これに対し、自民党など野党6党は、小沢氏の証人喚問を求め、自民党の石原幹事長は「いいかげんに結論を出して、次の段階に早く進むべきだ」と述べ、証人喚問を受け入れるよう求めました。一方、国民新党は、証人喚問には反対する考えを示したほか、社民党は、審査会への出席を実現するよう求めました。
これを受けて、岡田氏は「証人喚問は偽証罪の適用もある重いものなので、現時点で『分かりました』ということにはならない。各党の意見が分かれているので、予算委員会でよく議論してもらう必要がある」と述べました。そのうえで、岡田氏は「小沢氏は、政治倫理審査会に出ると明言したので、各党が審査会で議決することで一致すれば、出てくる可能性は高いのではないか」と述べ、審査会での議決に協力するよう要請しました。
民主党の岡田幹事長は、記者団に対し「小沢元代表は政治倫理審査会に出ると明言しており、タイミングについては、いろいろ言っているが、条件は付けないとも言っている。『民主党単独で勝手に審査会で議決すると、国会が円滑に動かなくなる』と言った野党の幹部もいたので、議決を断念したが、各党が議決で一致すれば、小沢氏が出てくる可能性は高まると思うので、協力してもらいたい」と述べました。
自民党の石原幹事長は、記者団に対し「『いいかげんに結論を出して、一歩でも二歩でも進めましょう』と話をしたが、岡田氏からは『引き続き努力します』というひと言だけだった。残念だ。与野党の幹事長・書記局長で3回会談しても、らちがあかないのだから、6野党として正式に証人喚問を要求していく」と述べました。<NHK27日>』
*2
『――死刑制度については
「就任会見で『欠陥のある制度』と申し上げたが、取り返しが付かないという意味で『悩ましい制度』と訂正したい。死刑を廃止している国も多く、国際的な流れでもある。(制度存廃も検討する)省内勉強会で勉強し、しっかり悩みたい」
――ハーグ条約の締結についての考えは
「ある種の国際ルールなので最大限、日本も合わせるように努力していきたい。国内法を変える必要があるかどうか検討を始めたところで、できるだけ早く進めたい」<日経27日>』
****
『江田五月法相は26日、報道各社のインタビュー取材に応じ、14日の就任時の記者会見で「死刑はいろんな欠陥を抱えた刑罰」と述べたことについて、「欠陥というとちょっと言葉がきつすぎるので訂正したい」と発言を撤回した。
その上で「どんな命も命である限りは大切にということが世の中になければ、温かい人間社会はできない。そういう意味で、取り返しのつかない死刑にどう向き合うかは本当に悩ましい」と語った。
また、国際結婚の破綻(はたん)時に一方の親が子どもを国外に連れ出さないよう定めた「ハーグ条約」への加盟については「国境を越える人の移動を国際ルールで処理することは国を開くこと。前向きに検討しなければと思う」と積極的な意向を示した。離婚後も両親が子どもの親権を持つ「共同親権」について「(ハーグ条約に)加盟すると(日本の)親権制度を改めないといけないのかというと、そんなことはないのでは、という直感だ」と発言。「一緒に住むことは終わりでも、子どもは一緒に育てようというように、離婚の形も昔とは違ってきている。『チルドレンファースト(子どもが第一)』というのも国際ルールとしてあると思うので、その点を考えながら検討を進める」と述べた。
千葉景子元法相が導入を検討したが実現しなかった「選択的夫婦別姓」については、「政治的にはいろんな困難があるが、結婚しようとする2人の選択肢ができるだけ広がるようにした方がいいと思う」と語った。 <朝日新聞27日>』