原発でも、日本は米の属国扱い~米は官邸常駐、事故対処の訓練を意図&菅おろし
2011年 04月 14日
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最新の記事(10個)のコーナーはヨコの欄に。
*印のついた報道記事は、文末のMore部分にあるです。
12日に、福島第1原発事故の国際評価尺度(INES)が
いきなり、史上最悪の旧ソ連チェルノブイリ原発事故と同じ
「レベル7」に引き上げられて、驚いた人も多いのではない
だろうか?(@@)
しかし、この「レベル7」への引き上げは、IAEAやフランス、
ロシアから過剰評価ではないかと疑問視されている。
ただし、米国務省や原子力規制委員会(NRC)は、このこと
が既にわかっていたorこの引き上げに関与していたかのように
「驚きはない」という受け止め方をしている。(・・)
この辺りのことは、また機会があったら書きたいが、mewは、
この引き上げには、米国が強く関わっている可能性があるのでは
ないかと思うところがある。(-"-)
<17日には、クリントン米国務長官も、原発対策のことで
来日することになっている。^^;>
* * * * *
ところで、2日に『復興への願いをよそに、復興利権やら救国&
反菅やらで、ドロドロ状態の大連立構想』という記事で、mewは
先日の「大連立騒動&菅おろしの動き」の大きな理由の一つに、
原発のことがあるのではないかと書いた。
『3・これはあくまで推論だが、自民党&東電などの関連企業、
団体&米国は、菅首相の福島原発事故への対応や、彼らが行なって
来た原発政策の見直し(方向転換?)を行なおうとしていることを
問題視しており、それを阻止するために、菅おろしをした上で、
連立を組んで政府与党になり、原発推進政策を維持したいと考えて
いる。』
ひらたく言えば、11日に原発のトラブルが起きたのがわかって
から、菅首相が、米国&自民党などの思うように動かない(言い
なりにならない?)ので、これは菅首相をTOPからおろすしか
ないと考えたのではないかということだ。(**)
特に米政府は、菅首相の対応にかなりイラ立っているという。(-"-)
* * * * *
それを裏付けるような報道記事が読売新聞10日に出ていた。
米政府は、先月12日に福島原発の事故の対処のために、
専門家を首相官邸に常駐させたいと言って来たのだが。菅陣営
がそれを断わったというのである。
『■原発危機に初動から後手の政府、いらだつ米
2011年3月11日、マグニチュード9・0の巨大地震と大津波
が襲った東日本大震災が発生して11日で1か月を迎える。
原子力発電所事故を引き起こした複合危機は、日本国内だけでなく、
国際的な問題にも発展している。
原発事故では危機管理対応の空白が浮かび上がり、米国の苛立
(いらだ)ちを増幅させた。
大震災から一夜明け、東京電力福島第一原発の危機的状況が明らか
になった3月12日午前9時前、米太平洋軍のウィラード司令官は、
折木良一統合幕僚長に電話し、情報開示を求めた。
「ワシントンから原発の情報提供を求めるよう言われた。フクシマ
は安全か?」
しかし、自衛隊にも詳しい情報はなく、折木は「専門家が情報分析
中だ。結果が出れば提供する」と答えるしかなかった。
同日未明、1号機の格納容器圧力が異常上昇し、原子炉は危険な
状態に陥っていた。
ウィラードが心配したように同日午後、1号機原子炉建屋は水素
爆発し、白煙が上がった。国内外に衝撃が走った。
「米国の原子力の専門家を支援に当たらせる。首相官邸に常駐
させたい」
この日以降、ルース米駐日大使は枝野官房長官らに何度も電話を
かけたが、枝野は「協力はありがたくお願いしたい。
ただ、官邸の中に入るのは勘弁してほしい」と条件もつけた。
<読売新聞4月10日>』
mewは、この記事を見た時に、「あ~、日本は原発政策でも、
米国の属国だったのだな~」と改めて思うところがあった。(@@)
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これまで、他の報道記事でも、何度か菅首相が米国の支援を
断わったという話が出ていたのを見た人もいると思うのだが。
<冷却水の提供を申し出たが、日本側が(実際には、東電が)難色
を示したとか。>
米国が専門家を首相官邸に常駐させることを申し出たという話は、
この読売新聞の記事しか報じていないのではないように思われる。
専門家or技術的な支援を申し出た国は他にもあるし。米国は、
日本の同盟国であると同時に、読売新聞の正力松太郎氏&自民党を
使って原発導入させ、さらに原発政策を推進させた国でもある。(-"-)
また、一部の軍事評論家が、原発には国家機密があるという趣旨
の話をしているのだが。日本政府(自民党政権)が、米国と協議
しながら原発政策を進めており、そこには安保防衛面も含めて、
様々な密約が存在している可能性も否定できない。(ーー)
<しかも、菅首相は、そのような情報や密約に関して伝えられて
いない可能性があると指摘する人もいた。^^;>
<関連記事・『原発問題で自民批判をした雁屋哲のブログが、休止
に+原発推進した正力、自民、CIA』
日々坦々さんの『唯一の被爆国が原発を導入した背後で蠢(うごめ)
いていた読売新聞と日本テレビ』も参考になる。
そして、こんな背景もあるので、上掲した読売新聞の記事には、
それなりの信憑性があるのではないかと思う部分がある。>
それゆえ、日本政府に対して強く支援を申し出ること自体は、
何の不思議もないのだけど。
首相官邸に直接連絡して来て、しかも、まさに国政の中枢である
官邸に常駐させろというのは、一般的に見て、かなり異例なこと
というか異常なことだと言えるだろう。(゚Д゚)
米国から支援(アドバイスや提案)を受けるのはいいけど、
米国が主導権を委ねる形でこの問題に対処することには、疑問や
抵抗感を覚えた可能性がある。(~_~;)
ある意味では、それは、日本の主権を侵害、干渉するような
行為ではないかとさえ言えるかも知れないものだからだ。(-"-)
<米国で言えば、ホワイトハウスに他国から派遣された人間を常駐
させて、大統領や米政府は、その指示に従って対処しろって言って
いるようなものだからね。(~_~;)>
* * * * *
もし、これが自民党の政権だったなら、米国が何を言って来よう
と、「あ、米国さまがそうおっしゃるなら、お任せします。
よろしくお願いします」と、すぐに米の専門家を官邸に常駐させて、
米国の指示に従いながら、原発事故に対処しようとしたのかも
知れない。<基本的に、すべてを米国にお任せ&指示通りに動く
いて、いわば、米に丸投げしちゃうのかも?^^;>
でも、菅首相&官邸は、おそらく、米国のその申し出を、あまり
にも異例or異常なものだと思ってしまったのだろう。
米国は、このあとも、オバマ大統領からの電話、ルース大使や
高官を通じて、原発に関するデータ、情報をを全て米側に伝える
ように繰り返し要請。<菅政権も、情報共有には応じたが。>
また、一応、災害救援という意図も込みで、すぐに原子力空母の
ロナルド・レーガン号を、日本の太平洋沿岸に派遣したのだが。
実は、米軍の専門家を対応に当たらせる準備もしていたのだという。
<ちなみに、板垣英憲氏は、こんなことまで書いていた。(・o・)
『米国は3月11日、東日本大震災発生直後の3月13日朝に米軍
の「トモダチ作戦」の主力として米原子力空母ロナルド・レーガンを
宮城県沖に派遣して、福島第1原発を無力化する計画だったのだが、
菅直人首相と東京電力の猛烈な反対に合い、計画実行を断念した』
『米国が、原子力空母ロナルド・レーガンを宮城県沖に派遣した
最大の目的は、「福島第1原発の破壊」だった。方法は、空母から
「トマフォーク(ミサイル)」を発射して、「福島第1原発(1号
機~6号機)」を爆撃して、粉々に破壊してしまう作戦である。』
mewには、この話の真偽は「???」だし。ミサイルで原発を
爆破することが何故、解決につながるのかも「???」なのだが。
米国が、福島原発事故の対応に、かなり深く関与して、強引なこと
をやろうとしていたかも知れないということが感じ取れるような
話ではないかと思う。(ーー)>
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マスコミの中では、米国&自民党(特に保守タカ派系の?)
お抱えor支援メディアだと思われている産経新聞が、読売新聞と
共に、かなり早い段階から、菅政権が米国の支援を受けないこと
を批判するような記事を載せていたのだが。
その産経新聞も9日に『原発事故支援 大国の思惑といらだち』
という記事を掲載していた。(全文*1に)
その中には、米国が原発事故の対策に関与しようとしているのは、
自国の原発テロへの防衛対策の実戦訓練を行なう狙いカがあったから
だという話が記されている。
『震災発生から1カ月となり、米政府は日本の支援の軸足を、
被災地向け救援活動から原発事故の解決に移しつつある。
4月に来日した「化学・生物兵器事態対応部隊(CBIRF)」
は今回が、放射能汚染下への出動という初の“実戦”となる。
太平洋軍を統括するウィラード司令官が7日の講演でテロなど外部
攻撃から原発を守る必要性を強調したように、派遣には、「米本土
の防衛に生かす」(日米関係筋)という狙いがある。
米政府は、福島第1原発の1号機に続き3号機も損傷の恐れが
出てきた時点で、原発制御の全面支援を日本政府に打診。原子力
規制委員会(NRC)の専門家を待機させた。しかし、米側は、
日本からの情報不足や、支援申し入れにも明確な返答をしないこと
にいらだった。原発制御で「日本が支援受け入れの意向を伝えて
きたのは18日だった」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)
という。
その後、意思疎通や情報共有は徐々に改善された。東京電力が
7日始めた1号機の原子炉格納容器への窒素ガス注入は、水素爆発
の危険性を指摘したNRCの報告書に基づいた判断だった。今日、
民間を含めた米専門家の助言は東電・日本政府の意思決定に大きな
影響を与えている。
米国には、隣接する4基の原子炉と燃料プールで危機が連鎖する
「フクシマは人類が直面した経験のない事態で、一国が対処できる
限度を超えている」(日米関係筋)という見極めがある。同時に、
現場からのデータ収集を「米国内の原発の安全対策に役立てたい」
(ヤツコNRC委員長)という狙いがある。<産経新聞9日>』
<ちなみに、このヤツコNRC委員長というのは、今回のレベル7
への引き上げにも理解を示していた。(-_-)>
* * * * *
米国は、原発事故が起きて以来、原発政策が予定通りに進まず。
また、近時は国内の原発に対するテロの脅威への対策も問題視
されている。
それゆえ、米国が、日本の原発事故対策の支援に熱心なのは、
同盟国であるというだけにとどまらず、福島原発が最悪の事態を
迎えた場合、米国内でも原発反対運動が強くなることを警戒して
いることや、テロや事故の対策の研究、データ集めをするためだと
考えられているのだが。何と、この実際に起きた原発事故を利用
する形で、実戦訓練やある種の実験をする意図もあるのかも
知れないのだ。(ーー)
* * * * *
長くなってしまったので、また後日につづきを書きたいと思う
のだが・・・。
米国べったりの自民党政権(or民主党でも親米保守の首相)なら
自分たちの思うようにコトを進められたのかも知れないのだけど。
米国&保守派から見ればサヨク的な菅首相は<下手に専門知識
もある上、IAEAやフランス、他の専門家に相談したりもして
いて>、米国の思い通りに動かず。自民党や様々な関連企業
の意にも沿わず。原発政策の見直しにまで言及してしまった。
<もし米国にお任せして、うまく行けば、いい選択だった
と言えるかも知れないけど。うまく行かず、国民に大きな被害が
出た時に、その責任をとるのは日本の首相&政府なわけで。
菅首相は、日本側が主導権を放棄して、米に従属するような形
でお任せするコースを選択する気にはなれなかったのかも。>
菅首相は、原発政策に関与する者たちにとって、ある意味では、
ジャマな、カワイくない存在になっている可能性が大きいし。
そのこともあって、自民党&保守政党などの野党はもちろん、
民主党内の一部や、特に保守系メディアから「原発対処」への
大バッシングを行ない、何とか「菅おろし」を実現させようと
しているのではないか、と思うmewなのだった。(@@)
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『原発事故支援 大国の思惑といらだち
福島第1原発事故の深刻化とともに世界の原発推進国は、安定化のための機材提供や放射能汚染被害の専門家を派遣するなどさまざまな技術支援に乗り出している。日本一国では手に負えない「世界的な危機」という共通認識がある一方、自国の安全保障に役立てたいという思惑や、事故の長期化が自国の原発推進策の足を引っ張りかねないという原発大国のいらだちも見え隠れする。
震災発生から1カ月となり、米政府は日本の支援の軸足を、被災地向け救援活動から原発事故の解決に移しつつある。
4月に来日した「化学・生物兵器事態対応部隊(CBIRF)」は今回が、放射能汚染下への出動という初の“実戦”となる。太平洋軍を統括するウィラード司令官が7日の講演でテロなど外部攻撃から原発を守る必要性を強調したように、派遣には、「米本土の防衛に生かす」(日米関係筋)という狙いがある。
米政府は、福島第1原発の1号機に続き3号機も損傷の恐れが出てきた時点で、原発制御の全面支援を日本政府に打診。原子力規制委員会(NRC)の専門家を待機させた。しかし、米側は、日本からの情報不足や、支援申し入れにも明確な返答をしないことにいらだった。原発制御で「日本が支援受け入れの意向を伝えてきたのは18日だった」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)という。
その後、意思疎通や情報共有は徐々に改善された。東京電力が7日始めた1号機の原子炉格納容器への窒素ガス注入は、水素爆発の危険性を指摘したNRCの報告書に基づいた判断だった。今日、民間を含めた米専門家の助言は東電・日本政府の意思決定に大きな影響を与えている。
米国には、隣接する4基の原子炉と燃料プールで危機が連鎖する「フクシマは人類が直面した経験のない事態で、一国が対処できる限度を超えている」(日米関係筋)という見極めがある。同時に、現場からのデータ収集を「米国内の原発の安全対策に役立てたい」(ヤツコNRC委員長)という狙いがある。
電力供給の80%を原子力に依存するフランスも米国に負けじと、政府機関と仏原子力大手アレバが専門家や事故対応のロボット派遣を表明。震災後、真っ先に訪日したサルコジ大統領は、5月に仏ドービルで開催される主要8カ国(G8)首脳会議で、議長国として日本の震災と原発事故を議題にすると菅直人首相に伝えるなど、活発な“原発外交”を展開している。
石油、天然ガスと並んで原子力を3本柱にしたエネルギー大国ロシアは、放射線線量計や防護マスクの提供を表明。日本から2001年に引き渡された低レベル液体放射性廃棄物処理施設「すずらん」の提供も準備している。原子力協定を締結した「パートナー」日本への支援を通じ、旧ソ連下のチェルノブイリ原発事故という負の遺産を払拭して、核燃料供給や原発建設で世界に攻勢をかける自国の存在感を示したい思惑があるのは否定できない。
一方、韓国は震災後間もなく、李明博大統領の主導で、原子炉内の核分裂を抑制するホウ酸53トンの支援を決めた。自国の原発向け備蓄の6分の1を即座に届けたのは、隣国の原発事故に対する不安が国民の間に広がらないようにと“先手”を打ったのだ。しかし今、韓国内では、放射性物質の飛来を恐れたパニック現象が一部で起きている。李大統領の心配は的中した。
原発増設に走る中国では、国内企業が東電に供与したポンプ車が先月末の放水作業で使われ、その模様は国内でも報じられた。しかし、事故の長期化に伴い、震災発生当初の積極支援ムードは影を潜め、日本側の対応への批判が噴出し始めた。自国の原発への不信から発した現状へのいらだちとも読める。
(ワシントン 佐々木類、柿内公輔、パリ 山口昌子、モスクワ 佐藤貴生、ソウル 加藤達也、上海 河崎眞澄)
<産経新聞4月9日>』
*****
キープ
『IAEA、福島とチェルノブイリ「完全に別物」と強調
2011.4.13 01:37
国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長は12日、日本政府が福島第1原発事故の国際評価尺度(INES)を「レベル7」に引き上げたことを受けて記者会見し、福島原発事故と旧ソ連のチェルノブイリ原発事故は規模などの面で「完全に別物だ」と強調した。
フローリー氏は、福島第1原発の全ての原子炉が東日本大震災直後に停止したとする一方、チェルノブイリ原発は原子炉が試験運転中に爆発するなどの事態が発生したと指摘。放出された放射性物質もチェルノブイリに比べ少ないとして、福島の事故をめぐる日本側の措置を「信用している」と述べた。(共同)』
福島レベル7 「最悪」評価はおかしい チェルノブイリとは全く違う
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041303140003-n2.htm
『ロシア専門家は、引き上げに「行き過ぎ」「レベル4にも届かない」批判
日本政府が12日、福島第1原発事故の深刻度を国際評価尺度で旧ソ連のチェルノブイリ原発事故並みの「レベル7」に引き上げたことに対し、ロシアの専門家らからは「行き過ぎ」などと疑問の声が上がった。タス通信が伝えた。
国営原子力企業ロスアトムのノビコフ報道官は「当初の評価(レベル4)は低すぎたが、今度は振り子が逆に振れ、高すぎる」と指摘。事故発生時に深刻な健康被害が出ていないことなどを理由に、レベル5より高くはないとした上で、レベル評価を含む政府の対応をこれ以上非難されないための政治的判断との考えを示した。
ロシア科学アカデミー原子力エネルギー安全発展問題研究所のアルチュニャン副所長は、福島の事故で住民が浴びている放射線量は、日常生活で自然環境から受ける量の10分の1程度であり「健康への影響から判断すればレベル4にも届かない」と述べた。
(共同2011.4.13 07:02 )』
「1カ月後の確認」に驚き 米紙、政府対応遅れを批判
2011.4.12 13:49
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は11日、福島第1原発事故の深刻度が国際評価尺度で最悪の「レベル7」と変更されたことについて「最も驚いたのは、このような大量の放射性物質が放出されたと公的に認めるまでに1カ月かかったことだ」と指摘する米原子力専門家の批判的な内容を紹介、日本政府の対応の遅さを強調した。
記事は「日本の原子力災害、チェルノブイリと並ぶ」との見出しで「何人かの原子力産業関係者は数週間にわたり大量の放射性物質が放出されたと指摘してきたが、日本政府当局者は一貫してその可能性を低く見積もってきた」とも指摘した。(共同)]
『【ワシントン=御調昌邦】米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は12日、上院での公聴会後に記者団に対し、福島第1原子力発電所の事故の深刻度を示す国際基準で最悪の「レベル7」へ引き上げられたことについて「日本の当局の決定について何も驚きはない」と述べた。そのうえで「非常に深刻な事故であることは明らかだ。(関係者は)適切に対応していると思う」との認識を示した。
一方、米国務省のトナー副報道官代行は同日の記者会見で、レベル7に引き上げられたことに関して「80キロ圏外へ退避を促してきた従来の姿勢から変更はない」と述べた。そのうえで日本政府の対応について「注意深く監視した結果、レベルを引き上げたのだと思う」と語った。すでに80キロ圏内には米国人はいないとの見方も示した。NIKKEI12』