菅首相の脱原発会見に思うこと&原発推進勢力への最後の一矢
2011年 07月 14日
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最初に、サッカー・ワールドカップ女子の準決勝で、日本代表
(なでしこJAPAN)が、スウェーデンに3-1で勝利。決勝
進出&初のメダルを決めた。(^^♪
18日に行なわれる決勝の対戦相手は、WC米大会優勝&現在、
世界ランキング1位のアメリカ。p(*^-^*)q がんばっ♪です。
* * * * *
昨日は、帰宅が遅かった上、早くも夏バテ気味だったので、
バタン・キュ~(死語?)で寝てしまったのだが・・・。^^;
今朝、起きてネット&TVを見たら、菅首相が昨夜、記者会見を
行なったとのこと。<全文はコチラ(首相官邸HP)>
前記事で書いた原発の安全評価(ストレス・テスト)に関して
説明をする会見を開くという話はきいていたのだけど。
さらに進んで、日本はこれから「原発に依存しない社会を目指す
べきだ」という考えを発表した。
いわゆる「脱・原発宣言」、または滋賀の嘉田知事の言葉を
借りるなら「卒・原発宣言」をしたことになる。(**)
<この「卒・原発宣言」という言葉も、結構いいな~って思って
いるのよね。"^_^">
菅首相の言うように、日本が「原発に依存しない社会を目指す、
計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がない社会を実現
する」という方向性は、mewは決して間違っていないと思うし。
大きな評価&支持をしたい。(・・)
* * * * *
この菅首相の発言に関して、唐突だという批判がかなりあった
ようなのだが・・・。
<何か最近、菅首相の言ったことの中身を批判しづらい場合には、
言っている内容は悪くないけど、ともかく「唐突だ」「思いつきだ」
「無責任だ」と批判するパターンが増えている感じが。^^;>
菅首相は、昨日の会見でも少し言っていたけど。もう4月ぐらい
から、原発依存のエネルギー政策の見直しを提言することを考えて
いて。スタッフにその準備をするように指示していたし。
それに基づいて、5月末の仏G8サミットやOECDなどの
スピーチで、日本が自然エネルギーの比率を上げることを明言。
脱原発のエネルギー政策を目指すことを示唆していたのである。
<関連記事・『菅のサミット外交+エネルギー&社会政策への
期待』>
菅首相は、国際舞台でのスピーチでは、原発推進の米仏に配慮
して、はっきり脱原発とは言わなかったものの、他の場では、
既に原発への依存率を下げることを考えるべきだと発言しており、
これが、原発推進派の与野党議員や原発利権に関わる省庁、各地の
自治体、企業、経済団体、一部メディアなどの怒りや焦りを買う
ことになった。(-"-)
そこから、後述するように、震災&原発事故対策、被災者の救済
などそっちのけで、新たな「菅バッシング」「菅おろし」の動きが
始まることになって。6月初めの不信任案提出、菅の退陣追い込み
へとつながることになるのだが・・・。
菅首相が、6月末を過ぎてから、やや開き直ったかのように、
原発に対する安全評価(ストレステストなど)の導入を決めたり、
国会で、原発依存率の引き下げや発送電分離論などにも言及する
ようになっているのは、せめて退陣に追い込まれる前に、原発
政策の見直しの道筋だけはつけておきたいという強い執念がある
からではないかと察するところがある。(**) *1
<細川原発担当大臣も、菅首相は、そのことに関して、強い執着心
があると言っていたのを見た。^^;>
菅首相は、自分が原発推進勢力(+保守タカ派勢力)の大きな力
によって、首相の座から引きずりおろされようとしているのを実感
しているし。自分が辞めて新たな首相&政権になった後には、原発
政策を推進or維持する方向で国政が行なわれる可能性が高いことも
わかっている。^^;
でも、彼は超負けず嫌いな性格だし、脱原発路線は正しい&国民
の利益になると考えているので、<できれば解散を打ちたい気持ちも
あるとは思うが>、せめて自分が辞めさせられる前に、何とか今後の
政権が簡単に引き返せないような脱原発路線の道筋を作りたいと
考えているのではないかと思われる。(@@)
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mewは、菅首相が崇高な理念に基づく高潔な政治家だと思った
ことは1度もないし。実際、そうではないとも思うけど。
菅直人氏は、<そこが首相の器でないと批判される部分でも
あるのだが>、よくも悪くも、今でも、かなり一般市民的な
(or俗的な?)感覚を持っている人なのである。(・・)
菅氏は、以前からどちらかと言えば、脱原発志向だったし。
自然エネルギーに関心があって色々と活動していたのは事実だが、
かと言って、積極的に脱・原発政策に強い関心をもって、取り
組んでいたわけではない。(~_~;)
ただ、昨日の会見でも言っていたように、3月に福島原発事故
が起きて、甚大な被害が生じたことに大きなショックを受けて、
原発の安全性にも、今後、原発推進政策を続けて行くことにも
大きな疑問を感じたのではないかと思うのだ。(**)
<それこそ、菅氏はもしかしたら、国民にも公表されていない
ような恐ろしい事実や、今後、原発を廃炉にし、放射能被害を収束
させるのに恐ろしい時間がかかるであろうことも知っている可能性
があるので、尚更に。(-"-)>
* * * * *
で、今、一般国民の多くがそうであるように、「やっぱ原発は
危険なものだし。いったん事故が起きたら、とんでもないことに
なるし。今後、日本は、原発に依存しないようなエネルギー政策
をとるべきなんじゃないか」とマジで考えるようになったのでは
ないかと思うし。
自分は首相という立場にあり、もともと自然エネルギーにも関心
があったので、脱原発&再生可能エネルギーを発展&増加させる
方向で、エネルギー政策の転換をはかりたいと考え、それを実行に
移そうと動き始めていたのだった。(**)
<mewは、この考え方は決して「唐突」ではなく、一般の国民と
して、実に自然な発想、感覚なのではないかと思うんだけどね。^^;>
* * * * *
ただ、これも本人も昨日の会見で「国民の生活や産業にとって
必要な電力を供給するということは、政府としての責務」だと
言っていたように、一国の首相としては、経済活動のことも考え
なければならないとは思うのだが。
<この件は改めて書きたいが、今、日本の国&国民は、原発政策
の問題も含めて、経済成長、効率、生活の利便性を重視するか、
それとも安全性や生活の安心を重視するかをマジで考えるべき
岐路にあると思うのよね。(-"-)>
でも、原発政策には、経済活動だけでなく、安保軍事的なもの
や、さらに様々な利権が絡んでいることがあるし。
自民党(+公明党)政権は、それらを前提にして、小泉政権下の
2003年にエネルギー基本計画を策定。発電電力量に占める
原発への依存度を現状の26%から2030年に53%に増やし、
30年までに原発を14基以上新増設することを目標として掲げて
おり、経産省も含め、その計画を変更されることに大きな警戒感
を示していたのである。^^;
それゆえ、菅首相が脱原発路線をとり始めてから、それを阻止
しようとする原発推進勢力の抵抗&攻撃は、かなりすさまじさ
を増したところがあり、菅首相は、まさに今、潰されかかっている
状況にある。_(。。)_
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もちろん、菅首相が退陣を求められている理由は、脱原発路線
をとろうとしているからだけではない。
菅首相は、就任以来、ねじれ国会の対応に苦慮していた上、
民主党内でも小沢派との対立が続いていたことで、なかなか諸政策
を実行できないところがあり、リーダーシップがないとみなされ
国民からの支持も低下。
また、憲法改正や安保軍事策に熱心でなく、新防衛大綱や日米
安保の協議でも自民党政権の策を一歩後退させたことや尖閣諸島
問題などの対応などで、与野党の保守タカ派勢力の不満も大きく
なっており、その結果、いわゆる「3月危機」を迎えることに
なった。^^;
しかし、3月11日に東日本大震災&福島原発事故が発生。
当然にして、与野党が一致協力して、震災対策に力を注ぐこと
が望まれるところだし。
実際、震災が起きた直後には、与野党とも、当分の間は
いわゆる「震災休戦」にはいり、菅内閣に協力するという姿勢を
示していたのだけど・・・。
ところが、4月にはいって間もなく、被災者のことなどそっち
のけで、自民党&民主党の一部で「菅おろし」の動きが始まる
ことになる。その大きな要因は、復興の対策&利権の問題に加え、
菅首相が脱原発政策をとろうと動いていたことにあった。(**)
* * * * *
上にも少し書いたけど。菅首相は4~5月にかけて、エネルギー
政策(基本計画含む)の見直しに言及。G8サミットなどでも、
その方針を発表する準備を進めようとしていたからだ。(・・)
<5月にはいって、「G8サミット前に菅首相を辞任させるべきだ」
「5月中に内閣不信任案を可決すべきだ」と発言する議員が出て
いたのもそのためだ。
実際、当初は菅首相がサミットに行く前に、不信任案を出す
計画があったのだけど。谷垣総裁や鳩山由紀夫氏などが慎重な
姿勢を示したため、実現できずに終わったと言われている。^^;>
http://mewrun7.exblog.jp/14935006
それこそ、この5月末には、何と森、安倍、羽田、鳩山氏らの
元首相経験者や、谷垣、平沼、亀井氏らの各党代表などが集まり、
あえて「地下式原子力発電所政策推進議員連盟」なる議連を発足。
政界のTOPクラスが集まって、何とか今後も原発推進推進を
維持するために政治活動を行なおうとしているのである。(**)
<関連記事・『元首相が集まる原発議連に、原発利権の陰&
「菅おろし」を急ぐ理由』>
* * * * *
結局、6月2日に不信任案決議による「菅おろし」は失敗に
終わるも、「菅首相は退陣表明した」<本人はそのつもりは
ない?>ということで、その後は与野党議員や経済団体、メディア
などなどがヒステリックなほどに、菅退陣を迫るようになって
いるわけだが・・・。
その背景にも、早く菅首相を辞めさせないと、浜岡原発の再稼動
をストップにしたのに続き、今度は、他の原発再稼動も止めるの
ではないかとか、政府のエネルギー基本計画を変えるのではないか
と警戒し、それを阻止しようとしている勢力の目論見がある。(-"-)
<ちなみに、今は、菅首相が8.6の広島の原爆式典(or長崎の
式典or終戦記念日の式典)で脱原発宣言をして、9.11総選挙を
予定した解散を行なうつもりなのではないかと警戒して、7月末か
8月初めに菅首相を退陣させようという動きが活発化している
らしい。^^;>
菅首相としては、解散総選挙するにしてもしないにしても、
できれば一般国民には、この脱原発の方針を理解、支持して欲しい
という気持ちがあったのではないかとも思うのだけど。
残念ながら、今さら、菅首相の支持率が大きく上がることは、
期待できないだろう。(~_~;)
それでも、一般国民の間では、安易な原発再稼動や原発推進政策
に対する疑問や、脱原発のエネルギー政策への期待がどんどんと
広がっているのは事実だと思うし。
先週の国会で、「満身創痍、刀折れ、矢尽きるまで、力の及ぶ限り、
やるべきことをやっていきたい」と言っていた菅首相なのだが。
もし菅首相が辞任しても、その流れを簡単に断ち切られること
がないように、それこそ最後の一矢を報いるべく、頑張って欲しい
な~と願っているmewなのだった。(@@)
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ぶいっちゃんの「らんきーブログ」、iiyumeさんの「とりあえず書いて
みようか」も必見!(**)
kimeraさんも「kimekime25」で吼えているです。
さらに現政権にノーさんが作った「THE BLOGGER」、晴天とら日和さんが
作った「【政権交代】を目指すブログ結集!」をご参照下さい。
*1
『菅直人首相は12日午前の衆院東日本大震災復興特別委員会で、総電力に占める原子力発電の割合を2030年に53%に高めるという政府のエネルギー基本計画に関し「白紙に戻して考えるべきだ。原子力に対する依存は下げざるを得ないし、下がってくる」と述べ、原発への依存度は下げざるを得ないとの認識を示した。
その上で首相は「一時的には化石燃料に対する依存が高まることもあり得るとの前提の中で、エネルギー、電力供給の全体の構図をそう遠くない時期に政府としてまとめて示したい」と語り、エネルギー政策の全体像を早期に提示する考えを表明した。
原発のストレステスト(耐性試験)を巡る政府内の混乱については「私の不十分さ、指示の遅れなどで混乱やいろんなことを招いたのは申し訳ない」と陳謝した。ただ、「結果として国民的にも納得していただける形で、物事が進められることはよかった」と語り、原発の安全性の新基準に関する統一見解が国民から理解を得られるとアピールした。民主党の後藤斎氏、自民党の高市早苗氏への答弁。<毎日新聞12日>』