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北米産牛肉の輸入再開は、アブナイ!(1)


私は今、ある意味では憲法や政治経済の諸問題よりも脅威に感じていることがある。
 それは、日本政府が、年内にもアメリカ・カナダ(以下、北米)生産の牛肉の輸入を再開
しようとしていることだ。安全性に対する保証はないままに、である。
 
 変な話、私が小泉首相を最も評価していたのは、アメリカの多大な圧力にも屈せず、
2年間にもわたって、輸入再開を行なわないことであった。こればかりは、彼の一度
決めたら頑固に信念を突き通すという姿勢が、いい方向に出ていたように思う。
 だが、ついに日本も圧力に屈する日が近づいている。

 11月中旬にブッシュ大統領の訪日する。日本政府に対する圧力もスゴイのだが、
ブッシュ大統領自身も自国&地元の関連団体などからかなりの突き上げをくらっている
ときく。そこで、彼への手土産に、11月初旬には輸入再開を正式決定したいらしい。

 だが、国民の納得を得るためにも、安全性に関するお墨付きが欲しいところである。
そこで内閣府の食品安全委員会に設置したプリオン専門調査会にしかるべき結論を出して
もらい、食品安全委員会の答申を出して、それを受ける形で正式決定をしようとしている。

 10月31日、上述のプリオン専門調査会が、答申案を作るための結論を発表した。
「データが不足しており、科学的な判断が困難だ」という前置きをしつつ「もし輸入条件 
が日本政府の責任の下に順守されれば(日本の牛肉と比べ)リスクの差は非常に小さい」
というものであった。

 だが、同調査会の吉川会長は、わざわざ記者会見で「リスクの差が小さいという言葉
がひとり歩きするのは困る」と述べ、「条件が守られない場合は、結論が崩れる」「政府
の責任の下にということだ」「あとは消費者が決めればいい」と語ったという。
 これらの発言からも、同調査会が北米産の牛肉の安全性が高いとは言い切れない状況で
あることがわかる。
 
 また、輸入再開の方針であるとの報を受けて、牛丼チェーン「すき家」を経営するゼン
ショーの小川社長は「現在のチェック体制では、安全性を確信できないため、北米産の輸入
牛肉をそのまま使用することはできない」とコメントした。他の飲食店やスーパーを経営
する企業もとまどいを示し、慎重な姿勢を見せているところが少なくないという。

 このように安全性に関して懐疑的な見解が多い状況にあっても、果たして日本政府は、
半ば強引に北米の牛肉の輸入再開を決断するのであろうか? 日本国民の身体や生命の安全
を犠牲にする危険性があっても、米国との関係を重視するのであろうか?もし問題が生じた
場合、その責任はとれるのだろうか?

 これは、ある意味で憲法云々の問題よりも、一般市民の日常生活や生命や身体に直結する
重要な問題なのではないかと思われる。

 
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アメリカのBSEに関する調査や対策に関しては、日米のTV番組や記事などで観る限り、かなり
ズサンで不安に思える部分が大きい。
 アメリカでは、まだ2頭しかBSEに感染した牛が見つかっていないというが、そもそもアメリカは
30ヶ月以上の牛に関して、全頭数の0.1%しか検査していない。向こうのTVによれば、BSEの
疑いがあるような異常な動きをする牛が多数目撃されているが、届出のないまま処分されている
ようで、表ざたにならずに終わっている可能性が高いという。
 またヤコブ病患者の中で数十人ほど、BSE感染が原因なのではと疑いが持たれている人が
いるというが、既に死亡して国や州はその点を調査しようとしてくれないとアピールする者もいた。
 さらにアメリカはBSE感染の要因となっている肉骨粉の使用は、早くから禁止しているので、
若い牛は感染している可能性が低いと主張しているが、近時の調査では地方の小さな農家で
いまだに肉骨粉を使用している所が少なくないということが判明したという。

 プリオン調査会が「データがあまりない」というのも、このように少数で大雑把な調査では、
正確なことが把握しようがないということを意味すると思われる。

 そして、日本は輸入の条件を、20ヶ月以下の牛で、危険部位を除去したものならと決めたが。
 別に20ヶ月以下の牛が安全性が高いということではないのだ。ただ20ヶ月以下の牛の場合は
検査をしても感染しているかどうかわかりにくいので、検査しても意味がないようなのだ。それで
ヨーロッパなど他国も24~30ヶ月以上の牛に対してのみ検査をすることにしている。日本も近々、
20ヶ月以下の牛は検査対象から外すことを検討されている。それで、この条件にしたのである。
 しかも、日本の場合は、生まれた牛は早い段階で耳にタグをつけるなどして、一頭一頭の生年
月がチェックできるような仕組みが調っているのだが、アメリカの場合は、大規模な農牧業が行な
われている所が多いため、一頭一頭の牛をチェックすることは困難だという。従っておおよその
月齢で判断されるケースが多くなりそうなのである。
 さらに、現地の関係者も、日本の専門家や企業も最も恐れているのは、現地の工場で行なわれ
る危険部位の除去作業における安全性である。危険部位(特に脳や脊髄)をとり除く際は、かなり
慎重に作業をしないと、病原菌が残りの部位についてしまう危険性があるという。しかし、現地の
工場の中には、多量の頭数を流れ作業的に扱っているため、かなりズサンな除去の仕方が行な
われている所があるようなのだ。(私もTV番組でも観たがそのような印象を受けた)
 
 現地に視察に行った専門家(きいた話では、プリオン調査会のメンバーもいるらしい)、この問題
を報告しているという。ゼンショーの社長もこの点を指摘していたそうだ。
 調査会の会長が「条件が順守されれば」というのも、この点を懸念したものだと解される。きちん
と危険部位が除去されていれば、感染リスクは小さいが、そうでなければ保証はできないよという
ことである。
 
 ゼンショーの社長は、もし将来、北米産の牛肉を輸入する場合は、安全性を確保するために
自社が責任を持って管理できる牧場、工場のものを使用したいと言っていたときく。
 だが、日本政府が北米の全ての牧場や工場を監視するのは不可能であろう。政府は、抜き打
ち検査をすることを考えているというが、それで管理できるとは思えない。

 その結果が調査会会長の「消費者に決めて頂くしかない」という言葉につながるのである。

 日本では、アメリカ産牛肉の消費量が大きく、特に食品メーカーや飲食店を経営する企業では
一日も早い輸入再開が望まれている。その面では、アメリカと利害は一致しているのである。
だが、安全性確保の考え方が大きく異なってしまっていることに、問題が残ってしまう。 

 <以前、知人たちと「それなら北米産の肉牛を輸入して、こちらで検査、食肉加工すればいいん
じゃない?」と考えたのだが。生きた牛を輸入するのも検疫や輸送などの面で多大なコストがかか
るようだし、アメリカでは牛の生産、食肉加工は一連のものとしてとらえられており(実際、両者を
扱う企業が多い)、牛だけ輸出しても利益にはならないようだ。.>

 果たして、日本政府は、安全性が十分に確保できるという確信を持てないまま、北米産の牛肉
の輸入再開を正式決定するのであろうか? 国民の命を危険にさらすことも覚悟しているのだろ
うか?
 人間がBSEに感染した場合、潜伏期間は数ヶ月~10年以上(平均数年)であるという。しばらく
して、日本人の中にヤコブ病を発症する人が出た場合に、政府は果たしてどのように対応し、どの
ように責任をとるのであろうか? 最終的に決断するのは小泉首相であるが、彼の任期はあと一年
しかない。

 そして、もし北米産の牛肉の輸入が再開されてしまった場合、国民の中には、自己防衛のため
に北米産牛肉を口にすることを避けたいと考えるものも少なくないと思う。
 私の周囲でも、そのような話が出ている。
 しかし、色々考えてみると、消費者が北米産の牛肉を完全に避けることはかなり困難なことの
ように思える。              <つづく>  THANKS
Commented by ニケ at 2005-11-03 09:55 x
「食の安全に対しての責任」って、結果が出てからのことでは遅すぎる。

新たな危険は次々と生まれてくるのだが、結局は被害者が出てからしか対応しないし出来ないようだ。事前に予測され指摘を受けても「安全であるかも知れない」との意見を拠りどころに事を進めていく。

チェルノブイリの汚染牛肉だってどこへ販売されたのか?いま、あらゆるものが世界中に運ばれ売られていく。私もすでにハンバーグとして食べてしまっているかもしれない。
BSEは牛の飼料に牛の肉骨粉を与えたのが原因と言われているようだが、鳥インフルエンザも何か人間の仕業にも原因があったのだろうか。

人間の世界についても「風土病」と言われていたものが世界中に広がってしまう。

貿易による国と国との利害関係、権力者同士の圧力の攻防。そしてそれから得られる利益を得たいとする勢力。

私たちが子孫に対して出来ることは、個々の事に逐一抵抗していかなければ何をされるかわからない!と思います。

「なんでも反対の勢力」などの言葉に屈してはならないのだ。と・・
Commented by mew-run7 at 2005-11-04 01:16
ニケさん、コメント有難うございます。

長い歴史の中では、人間や動物や植物に対して、時に壊滅的な打撃を
与えるような病原菌が出現していますね。
日本では他人事扱いですが、アフリカでは地域によってはエイズの拡大
が続き、半分以上の住人が命を失うかも知れないところもあります。
鳥インフルエンザも、人間に感染するおそれがあると言われていますよね。
こういうことには、先進国を主体に世界が一丸となって、立ち向かって行か
なければならないと思います。

BSEに関して、確かに日本人は神経質すぎる面もあるかも知れませんが。
それが日本の国民性というものですし。
国民の命や健康に関わる問題については、各国が独自の基準があって
当然だと思います。(軍事も同様ですよね。)
こういうことに関してはグローバル・スタンダードなど考えなくてもいいのでは
ないでしょうか?

私も喜んで「抵抗勢力」を続けたいと思います。(~~)
Commented by akaboshi07 at 2005-11-25 23:34
はじめまして。
今日、フリーペーパーでBSE問題の妙な記事を見かけたことをきっかけに
こちらの記事を読ませていただきました。
とてもわかりやすく書かれていて助かりました。
当ブログから記事をTBさせていただきます。よろしくお願いします。
Commented by mew-run7 at 2005-11-26 05:25
akaboshiさん、はじめまして。TB&コメント、有難うございます。

たぶんフリーペーパーを作る側は、牛肉を使う飲食店などとの関係も
あることから、輸入再開に安心感を与える意図もあったのではないかと
察します。
また、そちらのブログにもお訪ねして、ゆっくり読ませて頂きたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
Commented by ロッキンダディ at 2005-12-13 14:10 x
TBありがとうございました。

消費者が北米産の牛肉を完全に避けることは困難どころか、絶対にムリなんじゃないでしょうか。憤りを感じずにいられません。
Commented by mew-run7 at 2005-12-14 10:13
ロッキンダディさん、TB&コメント有難うございます。

正直なところ、政府としても、何やかんや言っても、そのうち国民は現状に
慣れてしまい、または北米産牛肉を避けることをあきらめて、生産地に
こだわらずに牛肉を消費するようになるであろう、と考えているのでは
ないかと思います。
国民はすっかりナメられているように感じます。
まずは、自民党の昼食会のカレーや国会関係や官公庁の食堂などで
積極的に消費して欲しいものですね。
Commented by 真夜中の国語辞典 at 2006-01-02 16:44 x
初春を寿ぎここで一句。
再開で肉屋の笑顔に不信感
Commented by mew-run7 at 2006-01-03 04:17
真夜中の国語辞典さん、投句を有難うございます。

マジな返句を・・・
再開で わが家は牛肉 ご法度に ・・・(涙)

肉屋への不信感が、こうなってしまったですぅ。
Commented by 真夜中の国語辞典 at 2006-01-04 12:34 x
どうもです。

これからは保険を掛けて肉を食う

多くの保険はまだvCJDに対応していませんが、そのうち出てくるでしょうね。
Commented by mew-run7 at 2006-01-05 02:00
真夜中の国語辞典さん、コメント有難うございます。

問題は、そのお肉で病気になったことをどうやって立証するかなんですよね~。

商品の 裏を返して 牛混チェック ・・・買い物も大変になっています。   
by mew-run7 | 2005-11-03 05:05 | 政治・社会一般 | Comments(10)

「平和で平穏で楽しい生活が一番!」アンチ超保守&安倍・菅・維新の立場から、左右ではなく、mew基準の視点で、政治や競馬、スポーツなどについて書く。写真は溺愛馬トロットスター


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