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原子力ムラの秘密会議の実態&ついに検察に告発+「もんじゅ」廃炉を巡る攻防

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*印がついた報道記事は、記事の最後のMore部分にあるです。



 この記事では、「もんじゅ」の廃炉と、それを防ごうとする原子力ムラの抵抗(特に秘密会議)に関して書きたいと思う。

 最初に、民主党のPTが、ついに高速増殖原型炉「もんじゅ」を廃炉にするという提言案をまとめたという。(・・)

『民主党のエネルギー作業部会(PT)の検討小委員会は26日、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を求める提言案をまとめた。

 PTが近く正式に決め、政府のエネルギー・環境会議が8月末までにまとめる基本方針に反映させたい考え。

 提言案は、2050年ごろの実用化を目指してきた高速増殖炉研究について、トラブルが続くもんじゅの歴史を踏まえ、「これまで通りの研究開発環境が許されないことは、ほぼすべての国民が共有する」と指弾。「高速増殖炉の実用化は前提とせず、もんじゅは廃炉に向け、年限を区切った研究計画を策定」とした。(読売新聞7月28日)』

* * * * *

 もんじゅに関しては、改めてゆっくり書きたいと思っているのだが。

 日本政府は、使用済み核燃料の再処理を行ない、プルトニウムと天然ウランの混合燃料をつくり、それを高速増殖炉で燃やして新たにプルトニウムをつくるという「核燃料サイクル」を構築することを計画。
 もんじゅはその研究開発のために、1960年代から建設が検討され、40年以上かけてようやく作られた施設なのだが。既に1兆円以上の費用をかけながら、実用化のメドが立っていない。<他国で同じような研究、挑戦を行なっていたところも、全て撤退している。>
 少し稼動すると、事故が起きて停止する状態が続いている状況で。しかも、運転停止中も年間220億円(1日に5500万円)もの経費がかかる上に、安全性にも疑問が呈する声が多いにもかかわらず、日本原子力研究開発機構は、2013年の運転再開を目指して、復旧作業を行なう計画を立てている。(~_~;)
 いわゆる原子力ムラの関係者(政治家、官僚、企業、研究者、自治体などなど)が、この計画にこだわるのには、おおまかに言えば、次のような理由がある。

1・もしこの研究や試みが成功すれば、画期的なものになる。使用済み核燃料のリサイクルを実現することができるし。他国にも技術輸出すれば、日本に莫大な利益をもたらすことができる。<つまり、大きな利権が埋まっている。>

2・政府が、毎年、数百億円の予算をとっているので、実験段階でも、国のお金で利権を分け合うことができる。<だから、成功するかどうかわからなくても、ともかくこの計画を存続させたい。>

3・もんじゅで作られる高濃度のプルトニウムは、核兵器の製造の材料になる。いわゆる保守タカ派の政治家や官僚、識者などは、日本もその気になれば、すぐに核兵器を作る施設や材料を持つことが必要だと考えており、「もんじゅ」はそのためにもキープすべきだと主張している。
<「もんじゅ」は、1960年代の計画段階から、核燃料サイクルだけではなく、核兵器製造も前提にして、立案されていたと言われている。>

* * * * *

 とはいえ、「もんじゅ」にかかる費用はあまりにも莫大な上、成功の見込みも乏しい&安全性の確保も難しいことから、福島原発の事故が起きる前から、計画をあきらめ、廃炉にすべきなのではないかという意見は出ていたのだが。

 昨年3月に福島原発事故が起きてからは、ますますそのような意見が強くなっているのが実情だ。(~_~;)

 ちなみに、菅前首相は、今も、使用済み核燃料の処理にかかるコストを考えれば、尚更に脱原発を急ぐべきだと主張。「もんじゅ」の廃炉も提言しているのだが。
 実は、菅氏は、3.11後に、官邸で脱原発政策を作っていた過程で、もんじゅの廃炉も検討しており、そのことに反発&危機感を覚えた保守タカ派系&原子力ムラ系の関係者が、「菅おろし」を急いだという話もあるほどだ。(-"-)
<『菅が原発コスト、もんじゅ存続などの見直しに言及&海江田の抵抗+米国の圧力強まる』>

 ただ、近時になって、菅前首相にかかわらず、与野党の国会議員の中に(自民党にはほとんどいないけど)、安全性やコストの面から、「もんじゅ」を廃炉にすべきだという声が広がっており、ついには民主党PTも、廃炉を提言するに至ったようなのだ。(・・)

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 他方、「もんじゅ」を含め、核燃料サイクルの計画や施設を何とか守りたいとする勢力は、廃炉案を潰そうと必死で抵抗を行なっている状況にある。

 その一つが、以前、ブログでも少し触れた核燃料サイクルに関する「秘密会議」である。
<『野田、小沢会談は何度でも?&中間派も動く+自民党が「脱原発」削除&原子力ムラの秘密会議』の後半部分に。>

 政府は、原子力政策に関する新しい大綱を作るために、原子力委員会で、原発の使用済み核燃料の再処理政策を論議していたのだが。
 今年5月に、その小委員会で、経済産業省・資源エネルギー庁、電気事業者らの原発推進側だけを集め「勉強会」と称する秘密会議が、昨年から10回以上も開かれていたことが発覚したのだ。(**)

 秘密会議では、本物の委員会が行なわれる前に、様々な資料を集めて、推進派に有利になるような報告書作りを検討したり、脱原発派の委員のバカにして笑いながら、彼らをいかに封じるかを検討したりしていたと報じられていたのだが。
 その最大の目的は「もんじゅ」の存続なのである。(@@)

* * * * *
 mewがキープしてあったものの中から、その点について記されたいくつかの報道記事をアップしておきたい。
<この件は、毎日新聞のスクープで発覚。同紙は、それ以降、この秘密会議や核燃料サイクルの問題を積極的に報じている。この件に関する毎日新聞の図解が、コチラコチラにあるので、参考にしていただきたい。>

『2人の内閣府職員が「ロ」の字に並べられた机の上に1部ずつ原案を配布していく。電事連幹部らが笑顔で受け取る。扉のすぐそばに座っている高速増殖原型炉「もんじゅ」を運営する「日本原子力研究開発機構」幹部は熟読していた。やがて雑談が始まり、1人が反対派の論客である環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長らの名前を挙げ批判すると、一斉に笑い声が起こった。(毎日新聞5月24日)』

<ちなみに、この飯田哲也氏というのは、もともと原子力ムラにいたものの、日本の原子力政策や利権分配構造に疑問を抱き、異論を唱え始めた人。
 今、新たな原発を建設中(一時、停止中)山口県の知事選に立候補して、建設中止&脱原発政策の推進を訴えて戦っている。>

* * * * *

『核燃サイクルを巡る秘密会議のうち毎日新聞が詳細を把握したのは20回。計約45時間に及び、「表」の会議である内閣府原子力委員会・小委員会の審議時間(約40時間)を上回った。すべて東京・霞が関の中央合同庁舎4号館で開かれ、延べ586人(1回平均29.3人)が参加し、2月16日が42人で最多だった。

 鈴木達治郎・原子力委員長代理や内閣府原子力政策担当室の山口嘉温(よしはる)上席政策調査員(日本原子力発電からの出向者)が進行役を務めた。

 一度でも出席したのは75人。1回平均最多だったのは電気事業者の7.4人で、特に電力10社で作る電気事業連合会・原子力部からの参加が目立った。経済産業省・資源エネルギー庁の5.6人、高速増殖原型炉「もんじゅ」を運営する日本原子力研究開発機構の4.4人と続いた。(毎日新聞5月25日)』

『内閣府原子力委員会が原発推進側だけを集めて開いた「勉強会」と称する秘密会議で3月8日、使用済み核燃料を再利用する核燃サイクル政策の見直しを検討していた原子力委の小委員会に提出予定の四つのモデルケース(シナリオ)について議論し、このうち高速増殖炉(FBR)推進に不利なシナリオを隠すことを決めていたことが分かった。「表」の小委員会の会議には三つのシナリオしか提出されておらず、秘密会議が核心部分に影響を与えていた実態が一層鮮明になった。

 小委員会は三つのシナリオを含む取りまとめを終えている。今後、政府の「エネルギー・環境会議」に提出される予定で、対応が注目される。

 核燃サイクルは使用済み核燃料を再処理し燃料として再利用する。再利用の際、高速中性子で核分裂を起こす原子炉を総称して高速炉(FR)といい、このうち元の燃料よりも多くの燃料を生み出す「もんじゅ」のような炉をFBRと呼ぶ。(毎日新聞6月19日)』

『内閣府原子力委員会による秘密会議問題で、高速増殖炉(FBR)研究開発の維持を狙ったシナリオの隠蔽(いんぺい)が判明し、事態は一層深刻になった。核燃サイクルは使用済み核燃料を再処理しウランとプルトニウムを取り出し、FBRで再利用することを基本とする。既に再処理に有利になるよう求める事業者の意向に沿って「表」の会議(小委員会)で使う報告案の原案が書き換えられたことが判明しており、これでサイクルの両輪がゆがめられたことになった。

 日本はFBR研究に約2兆円を投じており、継続するなら10年でさらに約3200億?3700億円かかる。細野豪志原発事故担当相は昨年11月、高速増殖原型炉「もんじゅ」について「一つの曲がり角に来ている。何らかの判断を来年はしなければならない」と発言し「今夏をめどに抜本的見直しをする」と報道された。しかし3月8日の秘密会議で参加者は「政府は夏には結論は出せないだろう」と発言した。政府の動きを予想し、シナリオを隠して議論を避け、もんじゅを「延命」させても問題ないと判断した疑いがある。(同上)』

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 その秘密会議に関して、昨日、新たなニュースが出ていた。

 秘密会議が発覚してから、内閣府が検証チームを作り、この件の調査を進めていたのだが。司会役だった内閣府への出向職員が、パソコンから関連するメールを削除し、証拠隠滅をはかった疑いがあるというのだ。(・o・)

『内閣府原子力委員会が原発推進側だけで「勉強会」と称する秘密会議を開いていた問題で、司会役だった内閣府原子力政策担当室の職員(当時)が、パソコンから大半の関連メールを削除していたことが関係者の話で分かった。内閣府が設置した検証チームなどが2回にわたり関連資料の提出を要請した後に実行しており、意図的な隠滅の疑いがある。事態を重視した検証チームは、内閣府のサーバーからメールを復元する作業に乗り出した。【核燃サイクル取材班】

 この元職員は山口嘉温(よしはる)・上席政策調査員(当時)。秘密会議問題発覚後の事務局(原子力政策担当室)態勢見直しに伴い、6月末に内閣府を退職して7月1日付で出向元の「日本原子力発電」に戻った。

 最初に資料提出を求めたのは、原子力政策担当室の中村雅人参事官。6月上旬、同室職員に対し、自主的にパソコンを調べ関連するメールを発見次第提出するよう指示した。

 2回目は後藤斎(ひとし)・副内閣相をトップとする検証チームが要請。6月14日、秘密会議に出席していた近藤駿介・原子力委員長や原子力委員4人▽原子力政策担当室▽経済産業省・資源エネルギー庁▽文部科学省▽電力会社の各職員らにメールを含む全関連資料の提出を求め、秘密会議の実態解明を進めている。

 関係者によると、このうち原子力政策担当室は職員が保存していた関連メール約1000本を印刷し、ファイル約10冊にとじ込んで検証チームに提出した。秘密会議で中核的な役割を果たしていた山口氏が、秘密会議出席者との間でやり取りしたメールがほとんど含まれていなかったため、検証チームがヒアリングで追及したところ、山口氏は「消去した」と答えた。検証チームは業者に依頼し24時間態勢でメールの復元作業を進めている。

 検証チームは6月11日、後藤副内閣相と内閣府職員の計7人(現在10人に増員)で発足。「内部調査に過ぎない」と厳しい批判を受けたため、今月13日、企業の危機管理に精通する国広正弁護士と高巌(たか・いわお)・麗沢大経済学部長(企業倫理)を顧問に招いた。メールの復元は国広弁護士の指示で、来週末をめどに検証結果を公表する方針。

 山口氏は取材に対し「必要のないメールは消しており(担当室を)退職する時にも消した」と6月末に削除したことを認めた。「意図的な隠滅ではないか」とただすと「それはない。いらないと思ったから消した。第三者の指示は受けておらず、自分の判断で削除した」と話した。(毎日新聞7月27日)』

* * * * *

 また、この問題は、ついに司法の場に移ることにもなりそうだ。(@@)

 秘密会議の問題を重視した全国各地の弁護士が、今月18日に近藤駿介原子力委員長ら27人を、国家公務員の守秘義務違反容疑などで、最高検公安部に告発したのである。

『内閣府原子力委員会による秘密会議問題で、全国18人の弁護士が18日、最高検公安部に告発状を提出した。近藤駿介原子力委員長ら27人が、「表」の小委員会で使用予定の議案や原発反対派の作成した意見書など計32件402ページの文書を、電気事業者に漏えいした行為が国家公務員法(守秘義務)違反容疑などに当たるとしている。

 18人は「脱原発弁護団全国連絡会」に所属する北海道、東京、愛知、大阪、福岡など11都道府県の弁護士。

 告発状は、近藤委員長を含む5人の原子力委員▽内閣府▽文部科学省▽経済産業省・資源エネルギー庁の各職員ら計27人が、昨年11月~今年4月の秘密会議で、外部への配布が許されない「機密性2情報」と明記された文書などを事業者7人に渡したとしている。

 告発人の紀藤正樹弁護士は会見で「反対派を封じ込めるために秘密会議を開いていた。民主主義の根幹である『手続きの適正さ』にかかわる問題」と強調。望月賢司弁護士は「告発は5人の原子力委員を解任しない政府への抗議だ」と述べた。内閣府原子力政策担当室は「告発の有無を確認中で(現段階では)コメントのしようがない」としている。(毎日新聞7月18日)』

<オウム真理教や統一教会の諸問題、消費者問題などで有名な紀藤正樹弁護士も、参加していますね~。(・・)>

* * * * *
 
. これは、原子力ムラの実態のほんの一角に過ぎないと思うのだが。彼らは、様々な場所で、あの手この手を使って、何とか脱原発の方針を潰し、原発政策の維持、推進をさせようとしているわけで。

 この勢力に打ち勝つためには、より多くの国民が彼らの実態を知った上で、脱原発政策を進めようとしている政治家や識者などを、自分にできる形で、積極的に後押しして行く必要があるのではないかと思っているmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2012-07-28 20:53 | 政治・社会一般
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