原爆式典に脱原発の訴えは当然+野田も脱原発志向を強める?

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*印がついた報道記事は、記事の最後のMore部分にあるです。

 exciteから、また削除要請が来た。しかも、今度は10個もの記事が対象になっている。(>_<)

 ただ、今回は申し出た人が、どの記事のどの部分がプライバシーや名誉の侵害に当たると考えているのかが記されたリストが添付されていたので、これから一つ一つをチェックして対応を考えてたいと思っている。

 mew自身、近時、ネット上で安易に個人の人権を侵害するようなケースが増えていることを憂慮していることもあり、今回も、申し出た人の考えや気持ちを尊重して、前向きに対応したいと思ってはいるのだが・・・。

 あえて言うなら、政治社会系のブログでは、メディアが報じたことについて取り上げ、それに対する自分の考えを書くケースが極めて多いわけで。

 意図的に虚偽の事実を書いたり、事実を歪曲したりしたとか、誹謗中傷に当たるような表現をしたりなどした場合は論外だと思うけど。

 一般論として、果たして、何をどこまで扱っていいのか、どこまで自分の考えを書いていいのか、プライバシーや名誉の権利というのは主観的な部分も大きいだけに、本当に難しい問題があるな~と考えさせられてしまうところがあるし。
 正直なところ、かなり重~い&ブル~な気分になっている。_(。。)_

* * * * *

 他にもあれやこれやで、色々と考えてしまったりもしたのだけど・・・。

でも、不思議なことに、この件+αをきっかけに、何だかチョットふっきれたような感じもあって。ともかく、今のうちに、自分の思ったこと、考えていることを、もっと率直に書いて行きたいという気持ちがフツフツと沸いて来るところが・・・。(@@)

 今日からは、<人権に配慮しつつ&たとえ多くの人に理解や支持が得られなくとも>、もっとマイペースで、自分なりに書きたいことを書きたいように書くことにしようっと、そんな気にもなっているmewなのだった。(**)
  
<何を言っているのか、わけがわからないような文章になっているかも知れないけど。^^; mewが、自分に色々と言い聞かせようとしているということで、スル~して下さいませ。m(__)m>

~ * ~ * ~ * ~ * ~ *~

 先週、8月9日には長崎で平和祈念式典が開かれた。(・・)

『長崎は9日、67回目の「原爆の日」を迎えた。長崎市松山町の平和公園で平和祈念式典が開かれ、被爆者や遺族、各国政府代表ら約5900人が出席。原爆が投下された午前11時2分、黙とうをささげて平和への誓いを新たにした。
 田上富久市長は平和宣言で、核兵器の非人道性を強調し、核兵器廃絶に向け具体的な行動を取るよう国際社会に呼びかけた。また福島第1原発事故を踏まえ、「放射能に脅かされることのない社会の再構築」を政府に訴え、そのための新しいエネルギー政策を示すよう求めた。(毎日新聞8月9日)』

 今年は広島、長崎の式典に、米国のルース駐日大使や核保有国の英仏の大使も出席。
 広島と長崎への原爆投下を決定したトルーマン元米大統領の孫、クリフトン・トルーマン・ダニエルさん(55)も長崎を訪れ、原爆資料館の視察や被爆者などとの面会を行なって、「皆さんの話を聞き、胸が張り裂ける思いだ。行動を起こさないといけない気持ちになった。米国に帰って若い人たちに何が起きたのかを伝える」と語っていたという。(発言部分は、時事通信8月7日)

 また、この式典には、福島の原発事故被害にあっている福島県の川内村村長や高校生なども出席しており、田上市長は「放射能の不安に脅(おび)える日々が今も続いていることに心を痛めている。長崎市民は福島に寄り添い、応援し続ける」とメッセージを送った。
<ただ、原発問題に関しては、高レベル放射性廃棄物の処分についても「国際社会が解決に協力すべきだ」と指摘したが、「脱原発」の文言は昨年に続き盛り込まなかった。>

* * * * *

 ちなみに、mewは、8月6日の広島原爆の日に、このブログに「原爆と原発・・・」という記事を書いたのだけど。

 そうしたら、産経新聞7日に『「原爆」と「原発」を同一視すべきではない。広島、長崎の慰霊の日を反原発運動に利用するな。言いたいことはこれだけだ』という書き出しから始まっていたので、強い反発を覚えてしまうところがあった。(`´)(記事全文は*1。)

 上にリンクした記事にも書いたように、日本が唯一の被爆国でありながら、戦後間もなく原発を導入した大きな目的は、エネルギー確保&経済成長のためだけでなく、いざとなれば日本も核兵器を製造する能力を備えるためだったことや、今も原発推進派は、核の抑止力として原発を用いることを考えていることは、既に明るみになっているわけで。
 それだけでも、「原発と原爆」を切り離して考えることにはムリがあると言うものだ。(・・)

 しかも、原発も原爆も、多くの地域や人々に放射能による甚大な被害や苦悩をもたらす危険性があるという点に、大きな共通性があるわけで。
 だからこそ、長崎市長は式典に福島原発事故の被害者である川内村の村長や同県の高校生を招いて、「放射能に脅やかされることのない社会の再構築」をすべきだと訴えたのだし。
 だからこそ、今、一般国民の多くが、核廃絶だけでなく、脱原発を訴えるようになっているということを、きちんと認識すべきなのではないかと考える。(**)

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 ただ、野田首相が、今年の広島&長崎の式典での挨拶で、憲法の遵守や核兵器廃絶を訴えると共に、「脱原発依存の基本方針の下、中長期的に国民が安心できるエネルギー構成の確立を目指す」と語ってくれたことは、mew的に幸いなことだった。(・・)

 相変わらず菅叩きに熱心な産経新聞は、「余計な置き土産だ」との小見出しで・・・
『広島に原発を持ち込んだのは菅直人前首相である。記者会見で唐突に「脱原発依存」を宣言し、昨年の平和記念式典のあいさつでは「原発に依存しない社会をめざす」と語った。参列した歴代首相が原発に触れたのは初めてだった。(中略)
 それにしても、余計な置き土産をしてくれたものだ。今やヒロシマ、ナガサキとフクシマは片仮名で並記され、反(脱)原発運動のシンボルになっている。この流れは加速しつつある』と。でも、「原発と原爆は違う」と強調していたのだが。^^;

<ちなみに、他の記事にも『昨夏の66回目の広島原爆の日の式典では、菅前首相があいさつの3分の1以上を割き、エネルギー政策の「白紙からの見直し」や原子力「安全神話」への反省、「原発に依存しない社会」などの持論を展開した。鎮魂の場の「政治利用」とも批判された。それに比べ、野田首相のあいさつは極めて抑制的な表現だ』と記していたのだが。
 ホント、何につけても(特に原発がらみでは?)、菅くんを批判したいのね。(~_~;)>

 けど、mewは、菅前首相は、とてもいい置き土産をしてくれたと思っているし。
 野田首相は、抑制的な表現ではあったかも知れないが、「脱原発依存」という言葉をきちんと挨拶に盛り込んだことは評価したいと思っている。(**)

<昨年も今年も、広島&長崎市長は、市民などからの要望があったにもかかわらず、最終的に「脱原発」という言葉を使うことは控えることになったのだが。2人とも自民党や経済界などの支持も受ける形で、革新系の候補に勝って当選しているため、「脱原発」という言葉を使うことにためらいがあった(周辺に抵抗を示す人がいた?)からではないかと察する。>

* * * * *

 産経新聞の記事を見てもそうなのだが。mewは、たぶん原発推進派の人たちは、野田首相に、原爆式典の挨拶で「脱原発(依存)」の言葉を使って欲しくないと望んでいたのではないかと思うところがある。^^;

 彼らは、菅直人氏が首相として「脱原発」なんぞと言い出したことや、既に決まっていた原発の再稼動の計画を潰したことに、大きな怒りを覚えていて。
 政治家もマスコミの大部分も、あれは「思いつきだ」「政権浮揚のための政治利用だ」と、菅バッシングを展開。早く菅氏を首相の座からおろし、その流れをリセットし、「脱原発」政策をなきものにしたいと考えていたからだ。(ーー)  

* * * * *

 野田首相は、昨年9月の就任時から<とりあえず?>「脱原発依存」を目指すという言葉を繰り返していたのだが。
 ただ、野田氏らが考える「脱原発依存」は、既存の原発の再稼動を続けて行くことを前提にして、「今後は、新しい原発は作らず、40年の寿命が来た原発は廃炉にする」「そうすれば、約40年後には、原発はゼロになる」というもの。
 確かに、脱原発依存には違いないのだが。その速度はかなりゆるやかなもので、10~20年の中期的な観点から見れば、限りなく「原発維持」に近いと言えるだろう。^^;

 野田首相らが、経産省や経済界、自治体などの強い要請を受けたこともあって、強引に大飯原発の再稼動を決めたのも、そのような考えに基づくものだし。
 政府が、2030年までのエネルギー政策の方針を決めるに当たって、原発比率の目標を「0%」「15%」「20~25%」の3つの選択肢のうち、15%を選ぶのではないかと見られているのもそのためだ。(-"-)

* * * * *

 それこそ7月末に、政府の日本再生戦略会議が行なわれた際に、野田内閣が「脱原発依存」という言葉を用いていたことを、会議に出席していた経団連の米倉会長をはじめ経済界の重鎮が強い批判を行なったという。

『総理時代「脱原発依存」を最初に掲げた菅氏は、野田総理や民主党も巻き込んで、「脱原発」に突き進みたい意向を示します。しかし、そうした思惑に経済界が立ちはだかります。

 政府は経済成長を2020年度までの平均で、名目で3%、実質で2%程度に引き上げるとした「日本再生戦略」を閣議決定しました。原発に変わる再生可能エネルギーを含んだ「エネルギー・環境」や、「医療・福祉」、「農業・漁業」の3つを重点分野として、優先的に予算配分していく方針です。しかし、会議に参加した経済界の重鎮からは「再生戦略」に含まれるこの言葉に異論が相次ぎました。

 「『脱原発依存』という表現について、極めて曖昧な表現である。納得のいく説明をしてもらいたい。『脱原発依存』のために『再生戦略』をというのは、本末転倒だ」(経団連・米倉弘昌会長) (TBS7月31日)』

* * * * *

 また経産省では、こんな動きもあったという。

『経済産業省資源エネルギー庁の吉野恭司原子力政策課長が昨年12月、「(原発依存度の)結論がまとまる前に『脱原発シナリオ』を分析することは、慎重派を勇気づけても、原子力を維持する材料にはならない」とのメモを作成し、内閣府原子力委員会の近藤駿介委員長に手渡していたことが、3日分かった。枝野幸男経産相が閣議後の記者会見で明らかにした。(時事通信8月3日)』

 彼らの間では、もはや「脱原発(依存)」という言葉は、タブー視されていると言ってもいいのかも知れない。(~_~;)

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 でも、チョットいい兆しも見えているのだ。何と野田首相が、先月末辺りから「本当の脱原発依存?」の方に寄って来つつあるからだ。(・o・)

 『民主党内に原発政策で新たな対立~菅Gの脱原発活動&規制委の同意人事』などにも書いたのだが。
 党内では菅Gが中心になって、昨年から「脱原発ロードマップの会」なる勉強会を主催し、「2025年までのできるだけ早い時期に原発ゼロにする」という提言を首相官邸に提出&脱原発基本法の要綱案を発表。そして、野田首相本人や役員会などの場で、次期衆院選で「脱原発」を公約化するようにと訴えていた。(・・)

 これに対して、民主党内には、菅氏らが早期の「原発ゼロ」実現を目指す動きに、警戒を示す議員もいたのだが・・・。
<『菅氏が「多くの国民が原発問題で意思表明している。党としても声を受け止めることが必要だ」と述べたのに対し、原発エネルギーの活用を重視する旧民社党系グループの田中氏は「(菅氏は)『脱原発をマニフェストに明記すべきだ』と発言しているが、党に確認してから発言してほしい」と反発した。(読売新聞7月31日)』>

* * * * *

 野田首相は、菅氏の提言に理解を示し、先週には、原発依存度をゼロにする場合の課題を検討するように関係閣僚に指示を行なったとのこと。

『野田佳彦首相は6日午前、広島市での記者会見で、将来のエネルギー政策を決める政府のエネルギー・環境戦略に関し「将来、原発依存度をゼロにする場合にはどんな課題があるかということは、議論を深める際に必要だ。関係閣僚にしっかり指示したい」と述べた。

 政府が示した総発電量に占める原発比率の三つの選択肢のうち、国民向けの意見聴取会や討論型世論調査で0%を支持する意見が多数を占めており、政府としても検討する姿勢を示す必要があると判断したとみられる。

 一方で首相は「脱原発依存の基本方針のもと、中長期的には原発依存度を引き下げる。安心できるエネルギー構成の確立を目指したい」と述べ、脱原発依存の方針に変わりはないことを強調した。(毎日新聞8月6日)』

 また、民主党は、現在、作成中の党の綱領にも、エネルギー構造の抜本的転換を推進」を明記する案をまとめたとのこと。

『民主党は7日の常任幹事会で、東日本大震災からの復興やエネルギー構造転換の推進、経済格差の是正を柱とする綱領案をまとめた。(中略)

 綱領案は1998年の結党時に策定した「私たちの基本理念」を基本に、時代の変化に伴って生じた課題に対する考え方を追加した。野田政権の方針に沿って、震災復興や東京電力福島第1原発事故の克服に「最優先で取り組む」とした上で、脱原発依存を念頭に「エネルギー構造の抜本的転換を推進」と明記した。(時事通信8月7日)』

* * * * *

 さらに野田首相は、10日の記者会見で、毎週金曜日に首相官邸前でのデモを主催している市民グループと、お盆明けに会う意向があることも明言している。(・・)

 野田首相は、7月末に市民グループと会った菅氏の要請を受けて、8日に彼らと会う約束をしていたのだが、政局が混迷し、国会日程が流動的になったことから、延期することに。また、党内から面会に反対する声が上がっていたため、面会を中止するのではないかという見方も出ていたのである。

『民主党の前原誠司政調会長は7日の記者会見で、野田佳彦首相が脱原発デモを行っている「首都圏反原発連合」の代表者との面会を予定していることに対し、「多くの方々が(デモで)集まる中、面会する人が代弁者たり得るのか懸念を持つ。一活動家がすべてを代弁する形で会うことがないようにしてほしい」と述べ、疑問を呈した。(産経新聞8月7日)』

『枝野幸男経済産業相は7日の閣議後記者会見で、野田佳彦首相が脱原発を訴える市民団体の代表者と面会する方向で調整していることについて「私は反対だ」と明言した。特定の団体代表者と面会することは「公平性、透明性を考えれば、誤解を招く可能性がある」と疑問を呈した。
 政府は将来のエネルギー政策に関する意見聴取会を全国の11都市で開き、国民から広く意見を聞いた。枝野経産相はこうした機会を例示し、「全ての国民が参加可能なシステムがある」と説明。その上で「経済界をはじめ、直接意見を聞くことはしていない。統一して徹底したい」と強調した。(時事通信8月7日)』 
 
* * * * *
 
 確かに、一部のグループの意見が、全ての脱原発志向の人たちの声を代弁するものではないと思うが。脱原発志向の国民のナマの声に耳を傾けることは大切なことだと考えるし。
 枝野大臣は「経済界をはじめ、直接意見を聞くことはしていない。統一して徹底したい」と言ったそうだが。上にも書いたように、現に経団連の会長をはじめ経済界の重鎮は、政府主催の会議に出て、原発推進派の立場からアレコレと意見や要望を出しているわけで。
 それにもかかわらず、脱原発派の一般国民との面会はダメだということになれば、逆にバランスを欠く部分があるように思うし。<地位のある人は、首相や政府に意見を言う機会を持てるけど、一般人はなかなかそういう機会が持てないしね。^^;>

 それゆえ、mewは、野田首相が市民グループと面会することには問題はないのではないかと考える。(++)

* * * * *
 
 野田首相が、このように脱原発の方向に傾いている(or傾いたように見せている?)のは、党内で脱原発を訴える菅Gなどの支持をキープしたい&次の衆院選で、脱原発を望む国民の支持を少しでも増やしたいと考えているからではないかと見ることもできるのだが。<脱原発を強調した方が、自民党との対立軸を作ることが可能になるしね。(・・)>

 もしここで自民党に政権が移るor自民党主体の民自連立政権が誕生することになれば、本当に「脱原発」はなきものにされる可能性が大きい。
 それだけに、mewとしては、たとえ自分のピンチをしのぐ策としてであっても(?)、首相レベルの人がひとりでも多く、「脱原発依存」をクチにしたり、「早期の原発ゼロ」を政府や民主党の政策に掲げる意向を示してくれたりすることには、大きな意味があると思っている。(**)

 残念ながら、野田首相とは、他の分野ではほとんど考えが合わないのだが。せめて<最後に?>、こういうところでこそ、しっかりと国民の声を反映する形で、「決める政治」を見せて欲しいと願っているmewなのだった。(**)
 
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*1

『「原爆の日」広島・長崎を利用するな

「原爆」と「原発」を同一視すべきではない。

 広島、長崎の慰霊の日を反原発運動に利用するな。

 言いたいことはこれだけだ。あとは付け足しである。

 被爆50年など節目の取材を重ねて、5度目の「8月6日」になる。いつもまだ薄暗い午前5時すぎに、広島市の中心部にある平和記念公園へ向かう。園内に幾つもある慰霊碑や供養塔に、もう手を合わせる人がいる。ここで夜明かしする人もいる。年々、車椅子のお年寄りが多くなっている。

 やがて昭和20年のあの日もそうだったという青空が広がり、蝉(せみ)の鳴き声が大きくなる。8月6日には不思議と雨の記憶がない。

 今年は蝉しぐれをかき消すように原爆ドーム前での集会のスピーカーの音声が響いた。「野田は帰れ!」「再稼働やめろ!」…。

 平和記念式典に参列した野田佳彦首相の耳にも届いたであろう。毎週金曜夜に首相官邸前から聞こえる「大きな音」だ。集会のそばにいたのでわからないが、耳慣れておそらく表情ひとつ変えなかったのではないか。

 この国では言論、集会の自由が保障されているから、あれこれ言わないが、原爆投下時刻の黙祷(もくとう)の最中にまで叫び続けるのは、犠牲者に対して無礼だとだけ言っておく。

 ◆余計な置き土産だ

 広島に原発を持ち込んだのは菅直人前首相である。記者会見で唐突に「脱原発依存」を宣言し、昨年の平和記念式典のあいさつでは「原発に依存しない社会をめざす」と語った。参列した歴代首相が原発に触れたのは初めてだった。

 政権浮揚を狙ったのだろうが、1カ月後に退陣を余儀なくされる。「原発には詳しいんだ」と自慢していた菅氏はその後、福島第1原発事故の各調査委員会で、表現の差こそあれ事態を混乱、悪化させた張本人と名指しされている。

 それにしても、余計な置き土産をしてくれたものだ。今やヒロシマ、ナガサキとフクシマは片仮名で並記され、反(脱)原発運動のシンボルになっている。この流れは加速しつつある。

 だから、当たり前のことだが、あえて強調せずにはいられない。核兵器と平和利用の原発はまったく異なると。

 ◆原爆と原発は違う

 連鎖的な核分裂反応の発見は当初、新しい重要なエネルギー源になるかもしれないという期待を持って迎えられた。しかし、科学者たちは、人類が手にしたことのない強力な爆弾になることに気づく。時はナチス・ドイツが台頭してきた時期で、ナチスに先を越されては、と危機感を抱いたアインシュタインは、ルーズベルト米大統領にマンハッタン計画のきっかけになる手紙を送る。

 米国は「戦争の早期終結のため」「本土決戦による日本人の犠牲を防いだ」と言い繕うが、広島、長崎への原爆投下は新型兵器の実験的意味しかなく、許されざる行為である。アインシュタインは晩年、ルーズベルトへの書簡を悔いたという。

 だが、いずれ、どこかの国が核兵器を開発したに違いない。超大国の核開発競争が世界を破滅の縁に立たせた冷戦の時代を経て、今も北朝鮮やイランが核保有国となるべく躍起になっている。広島、長崎の惨禍が教訓にならなかったのは悲しい。

 一方で、核分裂のエネルギーを制御しながら利用する原子力発電が開発されたのは、ある意味、健全な科学の進歩といえる。

 原発が危険を内在していることは否定しない。事故が起きれば甚大にして長期的な被害、影響をもたらすことは、福島を見ればわかる。

 ◆核兵器廃絶こそ願い

 それでも原発を放棄すべきではないと考える。安定的なエネルギー源として今、原発に代わるものはない。

 だから野田首相に求めるのは、「再稼働やめろ」や「原発いらない」ではなく、「安全な原発を作れ」である。現状でリスクは大きくとも、人間の英知でいずれ克服できると信じる。

 が、こうした声は、反(脱)原発集会やデモの叫びに、少数派に追いやられている。将来のエネルギー構成に関する意見聴取会も「原発0%」が多数を占めている。

 電力会社の社員という理由で、原発を支持する意見は排除された。そして、恣意(しい)的にヒロシマ・ナガサキ・フクシマが利用される。

 広島市の松井一実市長は平和宣言に3人の被爆体験を盛り込んで「私たちは、そのつらさ、悲しさ、苦しみとともに、その切なる願いを世界に伝えたいのです」と述べた。被爆の地が訴えるのは核兵器廃絶に尽きる。

 しかし、67年がたって被爆体験を伝える人は少なくなった。遺族も高齢化している。「慰霊の日」の変質を危惧する。

 だからこそもう一度、声を大にする。原爆と原発を一緒にするな。(大阪特派員・鹿間孝一)
産経新聞8月7日)』

*******

『<平和宣言骨子>長崎市長、今年も「脱原発」踏み込まず
毎日新聞 7月31日(火)16時4分配信

 長崎市の田上富久市長は31日、長崎原爆の日(8月9日)の平和祈念式典で読み上げる平和宣言の骨子を発表した。原爆の残虐性や核兵器の非人道性を取り上げ、核兵器禁止に向けた取り組みを要請するのが主な内容となっている。東日本大震災についても言及するが昨年同様、「脱原発」には踏み込まず、エネルギー政策の転換を呼びかける。

 骨子によると、今年の平和宣言では、核兵器の非人道性に関する国際世論の高まりや核兵器を巡る現状に言及。また、平和教育の重要性や政府に対する被爆者援護の充実要請、原爆犠牲者の追悼と核兵器廃絶の決意が述べられる見通し。

 東日本大震災を受け「放射能の脅威を受けない社会」の実現を呼びかけるとともに、エネルギーのあり方の明確化を政府に求める方針。

 田上市長は、今年の宣言での原発問題への言及について「再生可能エネルギーへの転換を求めた昨年の宣言を踏まえた」と語った。(毎日新聞8月9日)』
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by mew-run7 | 2012-08-12 09:03 | 民主党、民進党に関して