事故調が東電のウソに怒りの会見+石破のヨイショ、安倍の反省、公明の憂鬱
2013年 02月 08日
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まずは、前記事の『東電が事故調にウソ、原発事故の調査免れるため』の続報を。
<コチラ(朝日新聞)のページに、東電広報部長が説明している音声あり。>
昨日、国会事故調の委員だった田中三彦氏が会見を行ない、東電の虚偽説明を「国会を愚弄している」と批判。調査妨害があったとして、改めて現地調査を行なう意向を示した。
『東京電力が、福島第1原発1号機の現地調査を申し込んだ国会事故調査委員会に対し、原子炉建屋内が実際には光が差しているのに「真っ暗」と虚偽の説明をしていたことが分かった。国会事故調は、緊急時に原子炉を冷却する「非常用復水器」が地震で壊れた可能性があるとして現地調査を計画したが、この説明で断念した。事故調の田中三彦元委員は7日、調査妨害だとして、衆参両院議長らに再調査を求める要望書を提出した。
国会事故調関係者によると調査の中で、下請け作業員が、11年3月11日の地震直後に1号機原子炉建屋4階で「水が噴出していたのを見た」と証言。4階には非常用復水器の配管などがあり、国会事故調の事故原因究明チームのメンバーは、非常用復水器が地震で破損した恐れがあるとみて、4階を現地調査する方針を決め、東電に申し入れた。
これに対し、東電の玉井俊光・企画部長(当時)は12年2月28日、国会事故調で事故原因の究明を担当する田中元委員らメンバーを訪問。1号機原子炉建屋4階を撮影した映像を見せた。映像では建屋内に光が差していたが、玉井部長は撮影日が、建屋が放射性物質の飛散を防ぐためのカバーで覆われる前だったとしたうえで「現在はカバーに覆われて真っ暗」と説明。放射線量が高い区域もあり、建屋内に入って調査するのは危険であることを強調し同行を拒んだ。
東電によると、映像の撮影日は11年10月18日で、1号機原子炉建屋がカバーで覆われた同月14日の4日後だった。照明も10月28日には使用可能になっていた。東電広報部は玉井部長の説明について「カバー設置前だから明るく、設置後は真っ暗というのは事実誤認だった。正確に確認しないまま答えた。でも意図的にやったことではない」としている。
国会事故調は、昨年7月に報告書をまとめた後、解散している。(毎日新聞2月7日)』
『田中元委員は同日、東京都内で記者会見し、国会が主導して早期に現地調査すべきだと主張した。虚偽の説明をした経緯から、東電が証拠を隠滅する可能性もあるとして、現場保全の必要性も訴えた。
会見に同席した伊東良徳弁護士は、東電の虚偽説明が、刑法の偽計業務妨害罪に当たる可能性に言及した。 (朝日新聞2月7日)』
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『東電は同日朝、「建屋内の明るさについては、委員側からその場で尋ねられたので確認せずに答えた」と釈明していたが、田中氏は「東電から開口一番に、真っ暗で調査は危険だと説明された。虚偽説明は国会を愚弄している」と批判した。
予定していた現地調査は、1号機の冷却装置「非常用復水器」が地震で壊れた可能性を探る目的だった。東電は地震による重要設備の破損はなかったと主張しており、田中氏は「(調査で)変なものを引っ張り出してくると困ったのだろう」と語った。
東電広報部は同日夕、「様々な危険を説明する中で、暗くなるという趣旨の発言が際立って伝わったのではないか」とさらに弁明した。(読売新聞2月7日)』
上にリンクした映像を見ればわかるように、東電広報部長は、単に映像の日時を誤って伝えたとか、暗くなるという趣旨の発言が際立ったとか、そういうレベルの虚偽説明を行なっていたのではないのだ。
何度も「真っ暗だ」と強調し、「足元も危険だ」とか、「道に迷えば恐ろしい高線量地域に出くわしちゃいます」「迷うと帰り道はわからなくなる」「精神的にもパニックに陥るみたいなことも含めて相当危険」「(内部を案内する)ガイドはできない」などなどと委員たちを脅すような形で、現地調査が不可能だと説得していたのである。(-"-)
『田中氏によると、東電の企画部部長(当時)は昨年2月28日、田中氏を訪ねて「真っ暗だから足元を踏み外して落ちる可能性もある」などと事実と異なる説明をした。
部長は現場作業者から話を聴いた上での説明と述べたといい、約1時間にわたって調査の困難さを強調。「調査をするか、きょう中に判断してほしい」と迫り、田中氏は断念したという。(時事通信2月7日)』
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問題は、自民党政権&政府(関連省庁)がどこまで真剣に、この問題の真相解明や実地調査に取り組んでくれるのかということにある。
『東京電力が、虚偽の説明で国会事故調査委員会による福島第一原発1号機の現地調査を妨げた問題について、菅義偉官房長官は7日の記者会見で「報道されたような事実があれば、極めて遺憾だ。(調査は)国会で決めたことですから」と述べた。
菅氏は「経済産業省で実態調査をしている」としたうえで、問題となった田中三彦元委員への虚偽説明についても「(実態調査で)検討されている」と明らかにした。(朝日新聞2月7日)』
そもそも電力業者と結託して、また原発政策を推進しようとしている経産省に実態調査を任せても、真実が明らかになるとは思えないところがあるし。
田中氏が危惧するように、東電が証拠を隠滅する可能性があることから、早く現場保全をする必要があると思うのだが。国会や政府がすぐに動いてくれるのか、憂慮するところもあるし。
<参院は、議長も民主党だし。議員も民主、公明、みんな、生活などを合わせれば、脱原発派の方が多いのだけど。衆院は、議長が自民党に変わった上、議員も原発推進派の自民党、維新で2/3を占めている状態だからな~。(-"-)>
どうかこの件がうやむやにされないように、野党各党や心あるメディアは、しっかりとチェック&追及して欲しいと強く願っている。(・・)
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長いので、チョットお休みタイム。( ^^) _旦~~so-cha o douzo!
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ところで、7日から衆院予算委員会の審議が始まった。
自民党から質問に立った石破幹事長は、質問に先立ち、高村正彦副総裁は石破氏に対し「与党質問は気味悪いくらいヨイショするものだ」と極意を伝授されたとのこと。そのアドバイスに従い、首相との不仲説を払拭する目的もあって、気持ち悪いぐらいのヨイショを行なっていた。(@@)
<石破氏は、終了後に「与党の質問は難しい」とぼやいていたとか。^^;>
『自民党の石破茂幹事長が7日、衆院予算委員会で安倍晋三首相への質問に立った。野党当時は舌鋒(ぜっぽう)の鋭さで知られた石破氏だが、この日は首相を持ち上げる質問を連発。党内にくすぶる首相との不仲説を払拭(ふっしょく)するよう、円満関係をアピールした。
石破氏は「天が日本に安倍内閣を与えたもうた。総裁選で当選なさった時に『これは天命だ、全力で支えなければいけない』と決意した」と表明。大胆な金融緩和や財政出動で景気底上げを目指す首相の経済政策「アベノミクス」についても「懸念する人もいるが論より証拠。株価はリーマン・ショック後の最高値を更新した」と絶賛してみせた。(時事通信2月7日)』
また石破氏の質疑の際に、安倍首相は前政権を振り返り、こんな答弁を行なったという。
『「私の自信と誇りは粉々に砕け散った」。安倍晋三首相は7日の衆院予算委員会で、2007年9月に首相を辞任し、「政権投げ出し」と批判を浴びたことについてこう振り返った。首相は「政治家として仕事を続けていく資格があるのか」と悩み、09年衆院選には引退覚悟で臨んだが、山口4区で圧勝したことにより、「政権奪還に向けて一兵卒として戦え、と新たな使命を得た」と語った。自民党の石破茂幹事長への答弁。
首相は官房副長官から首相までスピード出世したことに触れた上で、「私の理念、政策を一気に進めていけるのではないかと(思い)、ある意味、気負い、傲慢(ごうまん)だった」と述べ、第1次安倍内閣での政権運営を反省。09年の民主党への政権交代については、「私が1年で(首相を)辞めたことで、自民党のガバナンスに対する疑問が生じた結果だ」と分析した。(時事通信2月7日)』
安倍首相は、昨日も「健康のためとはいえ」と辞任の理由を語っていたのだが。<ど~しても病気のために首相を辞任したことにしたいらしい。^^;>
安倍氏が1年で首相を辞任せざるを得なくなったのは、政治家としてろくに閣僚の経験もないままスピード出世したことで、政権運営が稚拙だったことに加え、参院選の惨敗で党内の支持を失い、米国との約束も守れなくなったからにほかならないわけで。<それで森前首相が党内の長老派と結託して、「安倍おろし・麻生はずし・福田アゲ」を行なったのよね。^^;>
まさに自民党的なガバナンスによるものだったと言えるのではないかとも思うのだが。自民党内では、早くも派閥の勢力争いが始まっており、相変わらず体質が変わっていない様子。
安倍首相が、またゴーマンに安倍カラーを強めたり、米国の方ばかり向いてTPPなどをゴリ押ししたりするようになると、一気に党内の安倍サポート体制が崩れるおそれが大きい。(~_~;)
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安倍首相は、過去の反省も活かしてか、超保守思想的な言動に関しては、相変わらず安全運転の答弁に終始していた感じがあったものの、分の考えを強調する部分もあり、チョットずつ安倍カラーが出始めているように思えた。
『首相は靖国神社参拝について「第1次安倍内閣において参拝できなかったことは痛恨の極みだ」と改めて強調。一方で「今の段階で行く、行かないについては差し控えたい」と述べ、首相として参拝するかどうか明言を避けた。民主党の前原誠司元外相に対する答弁。
首相は「国のために命をささげたリーダーに尊崇の念を表するのは当然のことで、各国のリーダーが行っていることだ」とも語った。(時事通信2月7日)』
『いわゆる従軍慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官による「河野談話」について「閣議決定されたものではなく、官房長官の談話として出されたもの。安倍政権では菅官房長官が話をする」と述べ、首相として「河野談話」の見直しに言及することは避けた。
また、「(2007年3月に)安倍内閣で閣議決定したのは、『強制連行の裏付けとなるものはなかった』ということだ。人の家に入っていって、それをさらってきて、言わば慰安婦にしてしまったことを示すものはなかった。歴史家がどう判断するかが必要だ」と語った。民主党の前原誠司前国家戦略相の質問に対して答えた。
(読売新聞2月7日)』
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ただ、公明党は国会が始まってから、だんだんと安倍カラーの答弁が多くなっていることが気になっている様子。
『公明党の山口那津男代表は7日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、安倍晋三首相の靖国神社への参拝について、「第1次安倍政権では熟慮し、問題を起こさないよう努力した。(今回も)賢明に判断するだろう」と述べた。日中関係などに配慮し、終戦の日の8月15日の参拝見送りに期待感を示した。
山口氏は中国共産党の習近平総書記との会談で、習氏が第1次安倍政権を「高く評価している」と述べたことを紹介し、「そうした(靖国参拝を控えた)対応も含めて評価されたのではないかと思う」との見方を示した。(中略)
首相が集団的自衛権の行使容認に前向きな姿勢を示していることについては、「行使は憲法上許されないというのが政府の考えだ。憲法の解釈の変更、憲法の改正は簡単にはできない」と慎重な議論を求めた。(産経新聞2月7日)』
公明党としては、第一次安倍政権の時と同じように、安倍カラーを封印したまま政権運営をして欲しい&参院選に臨んで欲しいようなのだが。
安倍首相は、前政権で対中関係や公明党などに配慮して、首相としての靖国参拝や若い頃からの主張していた河野談話の見直しを実現できなかったことを「痛恨の極み」だと考えている上、安倍自民党を支持する保守層からの期待も大きいことから、今回は簡単には封印する気はないのではないかと察する。
とはいえ、安倍首相が自分のホンネを出すようになればなるほど、公明党の議員や支持者は、安倍自民党を支援しにくくなるだけに、日中関係と共に自公の関係もさらに悪化して行くわけで。今後の国会での答弁をしっかりとウォッチして行きたいと思っているmewなのだった。(@@)
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