自民党に民主党化の危機~公約作りで安倍の求心力なく、党内バラバラ&ブレブレ
2013年 05月 24日
これは5月24日、2本めの記事です。
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この記事では『安倍自民が参院選の公約作りで苦戦~96条改正や辺野古移設の明記を回避か? 』の続報を・・・
自民党が、参院選の公約作りの過程で、党内がバラバラであることが露呈。しかも、党の内部や、本部と地方支部の間で意見の対立が激化しており、本部がブレブレ、バタバタの状態に。
安倍首相が意欲を示している政策がどんどんと押し込められ、公約に明記されないor曖昧な表現にとどめ、安倍カラーを抑制する方向にコトが進んでいることから、首相&周辺がかなりイラ立ちを募らせているという。
この状況に業を煮やした高村副総裁は、23日、党幹部に対して、何とこんな指示を出したとか。(@@)
『「党本部と地方がバラバラだと、これじゃ民主党と同じじゃないか、これじゃ鳩山さんと同じじゃないか、間違ってもそうならないように」
高村氏はこのように述べ、党本部と地方組織での調整をしっかり行い、考え方を一致させて公約をまとめるよう、さらに努める必要があると指摘しました。(TBS5月24日)』
とはいえ、後述するように、自民党はもともと民主党以上にバラバラな上、党内のアチコチで主導権争い、利権も絡んでの勢力争いが絶えない政党だし。
しかも、安倍首相は、党内基盤が弱い上、党内の議員からも、地方支部からも人気や信用が乏しいリーダーゆえ、mewから見ると「早速、始まったか~」という感じがあったりもする。(・・)
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まず、「辺野古移設」について書くなら、党政調は、沖縄県連が「県外移設」の公約撤回に応じなかったことから、「普天間基地の辺野古移設」を党公約から外す方針を決めていたのだが。
ところが、安倍首相&周辺が、この方針に納得していないため、もう一波乱起きる可能性が出て来た。(~_~;)
『大詰めを迎えている自民党の参院選公約の策定作業で、石破茂幹事長、高市早苗政調会長ら執行部の手腕に疑問符が付きつつある。公約の原案はまとまったものの、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)をめぐり、同党沖縄県連が名護市辺野古に移設する政府方針に反して「県外移設」と地域版公約に明記しようとしている問題はくすぶり続け、安倍晋三首相や官邸側がいらだっている。
「党本部と地方がバラバラでは、民主党の鳩山由紀夫元首相と同じだ。間違ってもそうならないよう、政調会長をはじめ幹部は調整をしてもらいたい」
自民党の高村正彦副総裁は23日、党本部で記者団にこう語り、沖縄県連を説得しきれない執行部に苦言を呈した。高村氏はこれに先立ち、首相と約30分、公約をめぐり意見交換しており、首相の意向を踏まえた発言とみられる。
県連がこのまま「県外」の旗を降ろさずに夏の参院選に突入すれば、「最低でも県外」と公約して自縄自縛に陥った鳩山政権の二の舞いになりかねない。参院選で野党側に攻撃材料を与えるだけでなく、首相が目指す「日米同盟の強化」にも影を落とすことになる。
町村派会長の町村信孝元官房長官も23日、「僕らは民主政権を『党の体をなしていない』と厳しく追及した。県連の『県外』という主張をあやふやにしておくと、安倍政権を支える自民党の存立が問われる」と述べ、執行部を批判した。
首相ら官邸サイドには、党執行部が「県外移設」という地域版公約の重大性を十分に認識していないように映る。菅義偉官房長官は周辺に「『県外移設』など、絶対に認められない」と強調している。
首相も「日米合意の線を越えることがあってはならない」との意向を党側に伝達。首相に近い閣僚経験者は「首相は腹をくくっているから『県外』など絶対に認めない」と語っている。(産経新聞5月23日)』
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自民党は、民主党の鳩山代表が衆院選中に沖縄で選挙活動を行なった際に「最低でも県外移設」と公言したことを強く批判。民主党政権は無責任な安保外交政策を行ない、米同盟を破壊したとして、昨年末の衆院選まで3年半の間、この件を最大の攻撃材料にしていた。
そして、安倍首相は民主党との違いを示すために、2月末にオバマ大統領と会談を行なった際に、辺野古への移設計画を具体的に実行に移すと約束。3月には早速、辺野古の埋め立て申請を行なったのであるが。
もし沖縄県連が「県外移設」を参院選公約にした場合には、「言ってることとやっていることが違う」と批判されるのは必至だし。米国からも「本気で辺野古移設を進める気があるのか」と不信感を抱かれるおそれがある。^^;
沖縄県連は強固に公約の見直しはできないと主張しているのだが。果たして、安倍首相が本当にリーダーシップを発揮できるのか、mew的にはめっちゃ興味深いところだ。(@@)
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また、1日も早く憲法改正を実現したい安倍首相&党内の改憲推進派は、96条改正先行案に強~い意欲を示していたのであるが。
自民党の政調(党の政策や公約を決める部門)は、「96条改正先行案」を参院選公約に明記しないことを決めたという。(~_~;)
憲法改正&96条緩和に関しては、衆院選同様、公約に記すことにしたものの、先行案は公明党が強い反発を示している上、党内外からも慎重論が強い様子。さらに、野党の攻撃材料になる可能性も大きいため、得策ではないと判断したようだ。(・・) <この辺りの詳しい話は、前回の記事に。>
『自民党の参院選公約の原案が23日、明らかになり、焦点の憲法改正要件を定めた96条の「先行改正」を盛り込まないことが分かった。
96条に関しては、昨年12月の衆院選政権公約を基本的に踏襲し、国会発議要件の緩和を記した。憲法改正では新たに「『憲法改正原案』の国会提出と憲法改正を目指し、国民の理解を得つつ積極的に取り組んでいく」との文言を盛り込んだ。(中略)衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成による発議を定めている96条については、「衆参それぞれの過半数に緩和」するとした。(産経新聞5月23日)』
ただ、安倍首相周辺や党内外の改憲推進派からは反発の声が出ている様子。もし安倍首相&仲間たちや候補者などが、参院選の中で「96条先行案」を主張した場合には、公約とのくい違いが生じることになる。(・・)
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さらに安倍内閣は、今秋から積極的に原発再稼動を進めて行くことを明言しているのだが。党の福島県連は、衆院選に続き「福島県内の原発10基の廃炉」&「脱原発」を公約にしたいと主張しているため、ここでもくい違いが生じるおそれがあり、党政調が公約に記す表現の調整に苦労しているとのこと。
また、安倍内閣は3月にTPP交渉への参加を発表し、これから積極的に交渉を進めて行く予定なのだが。地方支部の中には、衆院選の際に「TPP反対」の公約を掲げていたところが少なからずあったし、今でも「TPPには反対だ」「少なくとも、聖域が守れないようなら、すぐにTPPから撤退すべきだ」という声が強いのが実情だ。^^;
党の公約原案には『環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)では、コメや牛肉など重要5品目を「聖域」とする内容はなく、「守るべきものは守り、攻めるべきは攻め、国益にかなう最善の道を追求する」と記した』ようなのだが。(産経新聞5月23日)この曖昧な表現に、地方支部から批判が続出しているという。
ただ、地方公約でさらに踏み込んだ内容の公約を作った場合には、党の方針や安倍内閣の言動と整合しなくなるおそれがあるため、TPPも悩みのタネになっているという。^_^;
<この他にも、安倍首相&超保守派が強い意欲を示している歴史認識や教育政策、安保外交政策でも、国内外の目が厳しいことから、表現を緩和したり、当初、重点公約に明記する予定だったものを、付属の政策集の方に記すにとどめるなどの動きも出ているらしい。^_^;>
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このブログでいつも書いているように、そもそも自民党は民主党に負けないぐらい、バラバラで自己主張の強く、政策に関する対立だけでなく、権力争いによる対立(抗争)が常に存在している政党なのである。(・・)
党内では、常にいくつかの勢力が対立しており、近時も、05年に小泉郵政法案に反対する議員が大量離党者が出ているし。その後も離党&新党結成or他党に合流する議員は後を絶たない状態だった。(維新の平沼国会代表+αも、みんなの渡辺代表や新党改革の舛添代表+αも、つい何年か前には自民党で次期首相候補だったんだからね~。>
09年の麻生政権では、郵政民営化見直しで、小泉改革派が党内で反乱を起こし、麻生陣営に「党を出て行け!」とまで言っていたほどだ。(@@)
地方支部&その代表である議員と内閣や党本部との対立が激化するケースも少なくない。(ここには、自治体や諸団体の利権&集票が関わっていることが多い。)
それゆえ、昨年末の衆院選の公約でも、党本部と地方支部の公約が異なる点がアレコレあったのだけど。当時は野党の身だったし。ともかく1人でも多く当選者を出したいという思いが強かったからか、くい違いを放置していたところがあった。
<で、「TPP反対、ブレない、ウソをつかない」なんてポスターを貼って、戦っていた地方支部&候補者もいたのよね。(~_~;)>
それでも、自民党は09年に民主党に政権を奪われてプチ反省をした&民主党政権が党内対立によって国民の信頼を失ったのを目の当たりにしたことから、ともかく「政権を取り戻す」という共通の目的を実現するまでは、何とか一つにまとまらなくてはという感じになっていたのだけど・・・。
政権与党の座に戻ればこっちのもので、「元の木阿弥」になりつつあるように見える。(~_~;)
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世間では、何故か安倍首相が強いリーダーシップを発揮していると見ている人もいるようなのだが。実のところ、安倍首相は、党内ではさほどの求心力がないのである。^_^;
自民党内で実権を握るには、大きな派閥の後ろ盾を得ることが重要な要素になるのだが。安倍氏は、党内基盤が極めて弱いのである。
同氏はとりあえず町村派に所属しており、自分の派閥を持っていないし。06年、12年の総裁選で町村氏との間に確執が生じたため、町村派から全面的なバックアップを受けられる環境にもない。
<強いて言えば、超保守派議連「創生日本」が自分の派閥みたいなもので。この議連のメンバーを閣僚や党幹部に数多く起用しているのだが。この議連のメンバーはアチコチの派閥に属しているため、全てにおいて安倍氏と行動を共にできるわけではない。>
それに、安倍氏は、党内の議員や地方支部から、さほどの人気や人望があるわけでもない。地方支部に関しては、昨秋の総裁選での票数でもわかるように、圧倒的に石破茂氏の方が人気があるし。安倍氏が議員票だけの決選投票で石破氏に勝てたのは、石破氏が党長老から嫌われていた(&まだ安倍氏の方が長老の言うことをききそうだと思われた)からにほかならない。^_^;
しかも、安倍自民党は衆院選に圧勝し、高い支持率をキープしているのだが。獲得票数は自民党が惨敗した前回の衆院選からほとんど増えていないし&その後の地方選挙でも票の上積みはないことから、党内では「安倍人気には、選挙では頼りにならない」「安倍カラーでは選挙に勝てない」という見方が強くなっているという。
それゆえ、参院選の公約作りにおいても、安倍首相の思いや意見は、党内や地方支部から軽視されがちな感じがあるのだ。(~_~;)
<この辺りは、また機会があったら書きたいのだけど。「安倍陣営vs.石破陣営」の対立も激しくなっている。安倍首相は、石破幹事長の影響力を押さえるために、河村選対委員長&二階幹事長代行などによる石破包囲網を築いて、石破氏の権限弱化をはかっているのだけど。石破幹事長が地方支部の意見を重視する姿勢が強いことから、安倍陣営からの反発がさらに大きくなっているようだ。^^;>
時間がなくなって来たので、ちょっとハンパな感じながら、ここで記事を終えることにしたいのだが。
・・・というわけで、ここから参院選に向けて、安倍首相も自民党内部も、どこかの党みたいにアチコチに対立や食い違いが生じたりして、ブレブレ&バタバタの状況が続くのではないかな~と<ということは、野党やメディアからのツッコミどころも増えるのではないかと>思ったりもしているmewなのだった。(@@)
THANKS
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