GNI150万増のトリック&安倍も理解困難でウソPR?&ストレス増+東京ダービー
2013年 06月 10日
よろしければ、1日1回、2つのランキングの応援クリックをしてくださいませ。m(__)m
昨日、また「ほこXたて」にばん馬(キタノドリーマー)&安部憲ニ騎手が登場。絶対に敗れないジーンズを見事に引きちぎってみせた。"^_^"
<キタノドリーマーは、今日の9Rに出走。テンマデトドケみたいに、この出演を機に成績がアップするかな?(・・)>
先週の東京ダービー(大井競馬)は、船橋生え抜きのインサイドザパークwith左海誠二が優勝。左海騎手も林正人調教師もダービー初制覇だ。(*^^)v祝
左海は、若手の頃から期待されてて、ポスト石崎(父)、張田候補だったのだけど。<南関ではマキバスナイパーやアローセプテンバーで活躍していたのが思い出深い。実は、トロットと同じダミスターっ子のヒミツヘイキで、JRAのユニコーンに勝ったことも。(もちろん、その日は府中で応援してた!)>落馬負傷などもあってか、やや不振に。
新聞に38歳、デビュー20周年と記されていたので「いつの間に?」とビックリしてしまったのが。本人も「時間はかかりましたが、(ダービーは)ずっと頭の中にはあったので勝ててホッとしています。嬉しい」と喜んでいた様子。本当によかったな~としみじみ思ったです。(^^)
でもって、大井ファン悲願の的場さまのダービー制覇は、また来年までお預けに。まだまだ引退させられないです!(@@)
~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~
話は変わって・・・。
安倍首相は5日にアべノミクスの第三の矢である「成長戦略」を発表し、その中で「10年後に、ひとり当たりの国民総所得が150万円増える」とアピールしたのだが。
mewは、この安倍首相の表現の仕方に、問題性をorある種のいかがわしさや危うさを感じていた。(-"-)
いや、もっと言えば、これは「国民をだまくらかすための方便ではないか」「あえて国民を誤解させようという魂胆を有しているのではないか」というような疑念を抱いている部分さえあった。^^;、
何か「ひとり当たり」「国民」「所得」「増える」という言葉だけきくと、国民それぞれの所得が増えるかのような錯覚に陥る人も多いのではないかと思うのだけど。
『アベノミクスに失望売りで、安倍陣営が立ちくらみ?&国民も生活を守るためにNOを!』でもちらっと触れたように、GNIは、国民個々の所得だけでなく、企業の利益もあわせたものなので(さらに海外での利子・配当も含める)、ひとり当たりの国民総所得が増えたとしても、国民個々の所得が増えることにはならないからだ。(・・)
* * * * *
そのことは、共産党の志位委員長や民主党の海江田代表らも懸念したようで・・・。
志位委員長は6日のツイッターで『GNIとは企業の海外投資による利益も含む。GNIが増えたからといって賃金が同じように増えるわけではない。小泉内閣5年間で1人当たりGNIは18万円増えたが、1人当たり賃金は16万円減った。言葉のトリックにご用心!』と指摘。
また、海江田代表も8日も「勘違いを狙った言葉のマジックだ」と語っていたという。
『民主党の民主党の海江田万里代表は8日、安倍晋三首相が成長戦略で打ち出した、1人当たり国民総所得を10年後に150万円以上増やすとの目標について「非常に誤解を招く、あえて勘違いを狙った表現だ。総所得だから企業のもうけも入っている。言葉のマジックで国民に誤解を与えることはやめてほしい」と批判した。水戸市内で記者団に語った。(時事通信6月8日)』
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
長いので、チョットお休みタイム。( ^^) _旦~~so-cha o douzo!
よろしければ、2つのバナーの応援クリックをお願いします。m(__)m
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
実は、7日に知人と電話をした時にも、このGNIに関する話題が出たのだが・・・。
<「あれは、まやかしだよな~。安倍ブレーンや官僚の考えつきそうなことだ。」「でも、『自分たちはひとり当たりのGNIが増える』と言っただけで、『国民の所得が増える』と言ったわけではない」とか言い逃れをするんだろうな~」「結局、それに引っかかったおバカな国民が悪いってことなのね」とか・・・>
その中で、「ただ、もしかしたら安倍本人も、GNIが何なのかよくわかっていなくて、勘違いしているところがあるかも知れないぞ。だって、安倍だぞ」「下手すると、そのうち『国民の所得が』と言い出したりして?」なんて茶化したりしていたのであった。(~_~;)
ところが、もしかしたら安倍くんは、本当にGNIが何なのか、理解できていない可能性があるようなのだ。(@@)
* * * * *
『平均年収?総所得?首相「150万増」コロコロ
安倍首相は8日、東京都葛飾区内の街頭演説で、「10年間でみなさんの年収は150万円増えます」などと訴えた。
しかし、政府の成長戦略で「150万円以上」の増加を目指すのは1人当たりの国民総所得(GNI)。日本企業や国民が国内外で得た所得の総額を指し、「1人当たり」でも年収とは異なる。
首相はこの日6か所で演説を行い、2か所で「年収」と述べたほか、「平均年収」「1年間の収入」「国民の平均の所得」「皆さんの所得」と説明が変わった。(読売新聞6月9日)』
『安倍晋三首相は8日、東京都内で街頭演説し、「私たちは10年間で平均年収を150万円増やす」と訴えた。だが、首相が5日に公表した成長戦略第3弾で増額を約束したのは、「1人あたりの国民総所得(GNI)」。年収とは異なる。
この日は、首相が「準国政選挙」と意気込む都議選に向けた初遊説で、1日に6カ所を回った。最初の2カ所では「所得」との表現で増額を約束したが、後半4カ所は「平均年収」「収入」「年収」を150万円増やすと変わった。
首相周辺は「演説だから分かりやすく説明したのだろうが、修正する必要がある」。首相が増額を約束した「1人あたりGNI」は企業のもうけが含まれ、家庭の年収とは別物で、企業がもうけをため込めば給料は上がらないことになるためだ。(朝日新聞6月9日)』
これはどう見てもアベアベ詐欺になるのではないかと思うのだけど。もし安倍首相が、無知ゆえに誤解していたとしたなら、故意はないということになってしまうのだろうか?(>_<)
~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~
経済コラムニストの小笠原誠治氏は、「安倍総理がGNI(国民総所得)を持ち出した本当の訳」(全文は*1に)の中で、こんな解釈をしている。
『一つには、自民党内で、GDPよりもGNIを重視すべきではないかという声が既に存在していたという事実です。
実は、林芳正大臣が、昨年の5月、GNI経済推進議員連盟なるものを設立しているのです。林大臣は、名目GDPでみると日本経済はぱっとしないが、名目GNIでみるならば、それには海外からの利子配当が含まれるので、少しは夢が持てるということを言いたいように見えます。』
『安倍総理は、国民一人ひとりの収入或いは所得が増えるという夢を与えたかった。だから、国内総生産と訳されるGDPよりも、もっと適当な指標がないかを考えた、と。GDPは、国内総生産と訳され、それがどのように国民一人ひとりの所得と関係するのか、イマイチ分かり難い。だから、所得という言葉をどうしても使いたかった。 』
『安倍総理は、国民総所得の「所得」という文字の他に「国民」が気に入ったのでしょう。 「国内」というよりも「国民」と言うべきではないか、と。
恐らく安倍総理は、その「国民」が国民一人ひとりのことを指しているのだとその時思い、そして、今でもそう思っているのではないでしょうか? だから、「国民」が魅力的に見えた、と。』
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
長いので、チョットお休みタイム。( ^^) _旦~~so-cha o douzo!
よろしければ、2つのバナーの応援クリックをお願いします。m(__)m
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
また、小笠原氏は、こんな興味深いことも書いていた。
『しかし、この「国民」は、一人ひとりの国民を指すというよりも、国家を意味していると言った方が正しいと思います。』
小笠原氏は、GNI(Global National Income)のNationalは「国民」と訳されているけど、これは国民の集合体(ひいては、国家)を意味すると指摘。
『昔の人と、我々現代人が考える「国民」の意味が違っているのです。我々は、国民と言えば、普通は一人ひとりの国民を考えがちですが、昔の人は、国民を国家と同じようなものだと理解していたのです。
従って、昔の人々にとっての「諸国民の富」というのは「諸国家の富」というのと同意義だったのです。現代人は、そのように理解しませんよね。
ということで、今から考えるならば、国民総所得というのは、国家の総所得と理解すべきものであるのです。』
* * * * *
なるほど~。(・・)
前記事でも書いたように、安倍首相らは「国民より国家が先にありき」で、国民は国の富国強兵に尽くし、国の繁栄を喜ぶべき存在だと考えているわけで。
何と「骨太の方針」の中にまで、「強い日本、強い経済を実現することを通じて、全ての日本人が日本に生まれた喜びと誇りを持てる国を創る。これが日本経済再生の先に目指すべき姿である」と記されているほど。
安倍氏らのような戦前志向の人たち(現代人ではない人たち?)は、結局、ホンネでは別に国民個々の所得が増えなくても、「国家」の総所得としてのGNIが上がれば、それでOKなんだよね。(~_~;)
~ * ~ * ~ * ~ * ~ *~
ただ、先日、知人との電話の中でも、「安倍は、かなり疲れてるな~」という話が出たのだが。確かに、前政権でストレスが高じていた時と同様、頬がややたるんで(パパに似て来る)、口元がゆがんでいるように見える日も。
8日には、都議選の遊説後、東京医科歯科大医学部付属病院で高気圧酸素(酸素カプセル)治療を受けたという報道も出ていた。^^;
何分にも先週は株価は急落、円は急上昇、長期金利は相変わらず高めで、これでは、アベノミクス効果を数字でアピールすることが難しいし。
維新の支持率低下で、悲願である憲法改正の早期実現も難しくなってしまったような感じがあるし。<公明党と過半数をとっても、自分が本当にやりたい政策は思うように実行に移せないだろうし。>
それに、今週末には、米中首脳が2日間に及ぶ非公式会談を行なっており、安倍首相としては、日本の頭越しに両国が接近して行くことを懸念している部分があるのではないかと思うし。また、北朝鮮と韓国の間でも南北協議が始まり、閣僚級の会議を行なうことも検討されているという。<この2つの会談&協議には関連があると見る人もいる。^^;>
しかも、来週には英国サミットも控えているだけに、安倍首相には、さらに大きなプレッシャーやストレスがかかりそうな感じがある。(~_~;)
他方、野党にとっては、攻撃材料が色々と出現している時期だけに、しっかりと安倍政権の問題点やまやかし(ウソ)を国民に伝えて欲しいと切に願っているmewなのだった。(@@)
THANKS
【下の2つのランキングに参加しています。できれば、2つともクリックして頂けると、有難いです。組織票は全くなく、記事を読んで下さる方々だけが頼りなので、よろしくお願いします。m(__)m】
↓このクリックが、mewの大きな励みに。(・・)
↑もう1クリックが、ブログを続けるエネルギー源に"^_^"
安倍総理がGNI(国民総所得)を持ち出した本当の訳
小笠原 誠治 | 経済コラムニスト
2013年6月8日
今週発表になった成長戦略の第3弾は市場を失望させ、その結果、株価は下落し、円高は進んだと言われています。
市場の失望を誘ったのにはいろいろな理由があるようですが、その中に一つに、1人当たりの国民総所得を10年間で150万円増やすというのがありました。ご存知ですよね?
もっとも、国民は、そんなスローガンなどもうすっかり聞き飽きているので、全然期待してる風ではないのです。但し、その目標どおりに仮に所得が増えるのであれば、安倍さんの名は長く人々の記憶に留まるでしょう。また、だからこそ安倍総理も、所得が増えるという夢を国民に与えたかったのでしょう。
しかし、実際に安倍総理が言及したのは、賃金でもなければ収入でもなく、、国民総所得、つまりGNIという聞きなれないものであったために、むしろ批判を呼んでしまいました。
国民総所得には、海外から得られる利子や配当収入が含まれていることなどもあり、実際に国民一人ひとりの収入が150万円も増える訳ではない、と。
まあ、そうした指摘は間違ってはいないのですが‥しかし、企業の利益も最終的には株主に還元されると考えるのであれば、国民の1人当たりの所得を150万円増やすことを目指すと言っても、それはあながち間違いでもないような気も‥
いずれにしても、安倍総理がGNIを持ち出したことに関して、評価する向きは少ないのです。
では、何故安倍総理はGNIを持ち出したのでしょうか?
それにはいろいろな理由が考えられます。
先ず一つには、自民党内で、GDPよりもGNIを重視すべきではないかという声が既に存在していたという事実です。
実は、林芳正大臣が、昨年の5月、GNI経済推進議員連盟なるものを設立しているのです。林大臣は、名目GDPでみると日本経済はぱっとしないが、名目GNIでみるならば、それには海外からの利子配当が含まれるので、少しは夢が持てるということを言いたいように見えます。
でも、理由はそれだけではなかったと思われます。
安倍総理は、国民一人ひとりの収入或いは所得が増えるという夢を与えたかった。だから、国内総生産と訳されるGDPよりも、もっと適当な指標がないかを考えた、と。GDPは、国内総生産と訳され、それがどのように国民一人ひとりの所得と関係するのか、イマイチ分かり難い。だから、所得という言葉をどうしても使いたかった。
だったら、国内総生産=国内総所得=国内総支出という関係が成立しているので、国内総所得という概念を持ち出すことも考えられたのでしょうが、それならいっそのこと林大臣の提案を尊重して、国民総所得、つまりGNIを使用することにしたのではないでしょうか?
それに、国内総所得というよりも国民総所得と言う方が、インパクトがあるような気もしますよね。つまりそういったことが政治家の本能に訴えたということでしょう。
しかし、多くの人々にとっては、GNIなんて言われても大変分かり難い。その証拠に、マスコミのGNIに関する解説も正確さを欠くものが多いのです。例を挙げましょう。
先ず日経新聞(6月5日)。
「GDPは国内の経済活動で生み出したモノやサービスの付加価値の合計を指す。これに日本の企業や個人が海外に投資して得た利子・配当収入などを加えたものがGNIとなる」
次は、産経新聞(6月6日)
「GNIは、国内総生産(GDP)に、日本の企業や個人が海外に投資して得た利子や配当収入などを加えた経済指標」
しかし、これらの説明が正しいのであれば、GNIは必ずGDPを上回ることになってしまいます。
現実にはそんなことはありません。GNIがGDPを上回ることもあれば、下回ることもある、と。
正しい定義は、GDPに日本の企業や個人が海外に投資して得たネットの利子や配当収入などを加えたものがGNIになるのです。つまり、海外の企業や個人が日本に投資して受け取る利子や配当を差し引かなければならないのです。
ということで、マスコミも正確に説明できないような概念を持ち出すものだから、国民の反応がよくないのは当たり前の話かもしれません。
しかし、安倍総理は、国民総所得の「所得」という文字の他に「国民」が気に入ったのでしょう。 「国内」というよりも「国民」と言うべきではないか、と。
恐らく安倍総理は、その「国民」が国民一人ひとりのことを指しているのだとその時思い、そして、今でもそう思っているのではないでしょうか? だから、「国民」が魅力的に見えた、と。
しかし、この「国民」は、一人ひとりの国民を指すというよりも、国家を意味していると言った方が正しいと思います。
国民総所得を英語で言えば、Gross National Income となります。
Gross というのは、粗生産という場合の粗を表します。つまり、資本減耗分を差し引いていない概念です。まあ、それが「総」と訳されているのです。Incomeは所得で、これは問題ないでしょう。
残るはNationalです。National と聞いて何を連想します?
ナショナルキッド? ナショナル電器?
実は、National は形容詞であり、その名詞形はNation。
Nation は、何と訳したらいいでしょうか?
日本では昔から「国民」と訳されているのです。ご存知でしょうか? しかし、その場合の「国民」というのは、一人ひとりの国民を指すのではなく、人々の集合体としての国民を指すのです。
アダムスミスの「国富論」というのがあります。原題は、The Wealth of Nationsです。
アダムスミス別に「諸国民の富」と呼ばれることもありますが、ご存知でしょうか?
貴方は、どっちの訳がより相応しいと考えますか?
もし、Nationの訳が「国民」であるという考えがこびりついていると、「諸国民の富」の方が相応しいと思うのではないでしょうか?
違いますか?
では、その本の中身は、国民一人ひとりがどうやったら豊かになれるかを説いているのでしょうか?
違います。そうではなく、どうしたら国家が豊かになれるかを説いているのです。従って、本の内容からすれば、国富論の方が現代人にはぴったりと来るのです。
では、「諸国民の富」と訳した昔の人は、内容を誤解していたのでしょうか?
そうではないのです。昔の人と、我々現代人が考える「国民」の意味が違っているのです。我々は、国民と言えば、普通は一人ひとりの国民を考えがちですが、昔の人は、国民を国家と同じようなものだと理解していたのです。
従って、昔の人々にとっての「諸国民の富」というのは「諸国家の富」というのと同意義だったのです。現代人は、そのように理解しませんよね。
ということで、今から考えるならば、国民総所得というのは、国家の総所得と理解すべきものであるのです。
そのようなことを今の政治家がどれだけ知っているのでしょうか?
話は飛びますが、安倍総理は、3%の成長が10年間続けば、国民一人当たり150万円GNIが増えると言っています。
1.03の10乗は1.3439になります。そして、2012年度の日本のGNIは490兆円で、1人当たりに換算すると384万円になると言います。
これらから、国民1人当たりの10年後のGNIを計算することができますが‥384×1.3439=516、つまり516万円になるということですが、そうなると増加額は、516-384=132、つまり132万円にしかなりません。
だとすれば、政府は、GDPの成長率が3%であっても、GNIの成長率はそれよりも上回ると考えているか、或いは10年後には人口が減っていると考えているか、或いは両方の効果を考えているかのいずれかになるでしょう。
以上