東電幹部の「制御できない」発言に国と本社が釈明+情報なきオスプレイ訓練
2013年 09月 14日
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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】
最初に『菅が安倍のウソ認める+国会審査&与野党協力を・・・』の続報を。
昨日、福島で行われた民主党のヒアリングの場で、東電の幹部が、何と福島第一原発に関して「コントロールできていない」と発言したとのこと。(・o・)
東電幹部が、TVカメラの前で、安倍首相の「コントロール下にある」という国際公約を否定する発言を行なったことから、マスコミが一斉にこのニュースを流すことになった。(@@)
ところが、この発言に対して、菅官房長官が同日の会見で、反論&補足説明を行なったとのこと。
しかも、東電も同日のうちに、この幹部の発言に関して、政府の見解と相違がないことを強調するコメントをわざわざHPにまで掲載し、火消しに走った。(~_~;)
まず、mewは、正直に「コントロールできていない」と認めた東電幹部を評価したい。(・・)
でも、同時に、その後の東電の対応を見て、大きな不安を覚えるところがあった。(-_-;)
先日も書いたように、mewが、国が汚染水対策を主導すること&東京五輪開催が決まって、最も憂慮していたことの一つは、国の思惑、圧力によって、福島第一原発に関する情報や当事者の見解が、押さえ込まれたり隠蔽されたりすることにあるのだけど。<関連記事・『汚染水で安倍のウソ、自民の隠蔽体質が露見・・・』>
今回、早速、安倍内閣の閣僚や東電本社が、東電幹部の発言をオーバーラップしたことで、東電の幹部や社員、関係者は、どんどん本当のこと、特に国や東電にとって不都合な事実や見解は言いにくくなるのではないかと懸念している。(-"-)
* * * * *
民主党は、昨日、福島で、東電の関係者などを招いて会合を開き、ヒアリングも行なったのだが。東電役員の「コントロールできていない」という発言は、この場で出た。<カメラが回っていたので、発言している映像も放映されていた。(・・)>
『“汚染水はコントロールされている”。世界に向けてこう発信した安倍総理。しかし、民主党が福島県で開いた会合で、東電側から驚くべき発言が飛び出しました。
「東電として今のこの原発の状況は、ちゃんとコントロールされているのか」(民主党 増子輝彦 参院議員)
「コントロールするという手当てはしております。ただそこの想定を超えてしまっているのは事実です。今の状態は申し訳ありません。“コントロールできていない”と我々は考えています」(東京電力 山下和彦フェロー)
安倍総理の発言を真っ向から否定した格好です。
さらに・・・「できるかぎりのことはやります。そういう意味で状況をコントロールするという国としての意志をしっかりと・・・」(資源エネルギー庁 中西宏典 審議官)(TBS9月13日)』
<『東電によると、山下氏は役員クラスにあたるフェローの1人で、福島第1原発の廃炉に向けた中長期対策を統括している。(報知9.13)』>
* * * * *
ところが、この発言に関して、菅官房長官は同日午後の会見で、次のように説明し、首相のIOC総会での発言内容とくい違いがないことを強調したという。
<しかも、東電幹部の発言は、民主党議員が厳しく問い詰めたことに起因しているかのような発言まで行なっていたのよね。^^;>
『菅官房長官は、午後の記者会見で、「何回か厳しく問い詰められて発言したと承知している。東京電力に確認したが、発言の趣旨は、『貯水タンクから汚染水が漏えいしているという個々の事象が発生しているという意味だ』と聞いている。こうした個々の事象が発生したとしても、対策を予防的、重層的に講ずることで、汚染水の影響が海洋に及ばないようにしていく」と述べました。
また菅官房長官は、記者団が、「安倍総理大臣のIOC総会での発言と異ならないのか」と質問したのに対し、「異ならないだろう。個々の事象として現実的にタンクから汚染水が漏えいしたことは事実だ。今までの1日1回のパトロールを4回にして応急的な対策を取るよう全力で取り組んでいる」と述べました。(NHK9月13日)』
『菅氏は会見で、民主党会合での東電の説明内容について「タンクからの汚染水漏えいなど個々の事象は発生しているとの認識の上で(コントロールできていないとの認識を)示した」と指摘。「放射性物質の影響は発電所の港湾内にとどまっている」と強調した。(共同通信9月13日)』
菅官房長官は、東電に「確認した」と語っていたのだが。おそらく政府側は東電に対して、「一体、どういうことなんだ」と厳しく問い詰めた(&脅した?)のではないかと。そして、東電側といかに釈明するかすり合わせたのではないかと察する。(・・)
<その後、菅官房長官と東電側が行なった説明の内容がほとんど一緒だったしね。^^;>
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そして、同日夜には、東京電力が急遽、この幹部の発言に関して、政府の見解と相違ないことを主張するコメントを出し、わざわざHP(コチラ)に掲載したのである。(@@)
『総理の「コントロールされている」とのご発言は、放射性物質の影響は発電所の港湾内にとどまっており、近海における放射性物質の濃度は、基準濃度をはるかに下回り、継続的な上昇傾向も認められていないということの趣旨だと理解しており、当社としても同じ認識であります。
本日、汚染水問題に関する当社社員の発言として、「今の状態はコントロールできているとは思わない」との認識を示した、との報道がされております。
当社は、海および陸側の放射性物質の濃度について継続して確認を行っておりますが、汚染水の影響は発電所の港湾内に留まっており、外洋については検出限界値以下または告示濃度を遥かに下回る値であり、継続的な上昇傾向も認められないことを確認いたしております。
この度の当社社員の発言は、そうした状況を踏まえた上で、汚染水の港湾内への流出や敷地内の貯水タンクからの漏えいなどのトラブルが発生しているという認識について言及したものです。
なお、このようなトラブルが発生した場合にも、その影響が外洋に及ぶことがないよう対策をしっかりと講じてまいります。
当社は、汚染水問題により、広く社会の皆さまにご心配をおかけしている状況であり、国からの指導をいただきながら、これらの状況を改善するよう努めてまいります。』
<「国からのご指導(&費用負担)」をいただかないと、やって行けないからね~。(~_~;)
もともと東電は、自民党と様々な面でパイプが強いし。早く新潟の柏崎原発の再稼動もしたいところだしね~。(>_<)>
* * * * *
ただ、ここで着目すべきことは、東電はもはや、安倍首相が語っていたように「汚染水が港湾内でブロックされている」とは言っていないということである。
というのも、先日も書いたように、東電は、港湾の外にも汚染水が流出している可能性を否定していない(orほとんど認めている)からだ。(・・)
そこで、東電は、「放射性物質の影響は発電所の港湾内にとどまっており」「汚染水の影響は発電所の港湾内に留まっており」という表現を用いることにして。
汚染水は港湾の外に出ているかも知れないけど、放射性物質の影響は港湾内にとどまっているとして、安倍首相の認識は間違っていない(とりあえずウソではない)と擁護しようとしているのである。^^;
実際、東電は12日にも、新たに除染で出た汚染水が港湾外側にある排水溝を通じて外洋に流出した可能性を認めているのである。(-"-)
『東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は12日、原発港湾外側の海から約150メートルの距離で外洋に直接つながっている排水溝から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり220ベクレル検出されたと発表した。上流の排水溝では除染作業が行われており、東電は「除染で出た水の一部が排水溝に流れた可能性がある。汚染水の海への流出は否定できない」という見解を示した。
汚染水問題をめぐっては安倍晋三首相が東京五輪招致を決めた国際オリンピック委員会(IOC)総会で「状況はコントロールされている」と断言したが、一向に改善されない東電のずさんな汚染水管理態勢が露呈したことで、安倍首相の発言が実態と食い違っている状況が一層鮮明になった。東電によると、排水溝は幅約1メートル、深さ約1.5メートル。11日に水を採取して放射性物質濃度を調べた結果、10日の水に比べて数値が約12倍に上昇した。(福島民友新聞 9月13日)
* * * * *
しかも、タンク漏れした汚染水の状況はさらに悪化している上、この汚染水も外洋に流出している可能性が高まっているのが実情だ。(-"-)
『東京電力福島第1原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、東電は13日、タンク付近の観測用井戸で12日に採取した地下水から、これまでで最も高い1リットル当たり13万ベクレルのトリチウム(三重水素)を検出したと発表した。前日採取の際は同9万7000ベクレルで、濃度がさらに高まった。
検出されたのは、約300トンの汚染水漏れが見つかったタンクの北東側の井戸から採取した水。国が定める原発での放射性物質の放出上限(告示濃度限度)は同6万ベクレル。東電は13日の記者会見で、「かなり高い値と言わざるを得ない。(タンク内にあった)汚染水の濃度に近く、土壌表面にこぼれてたまっていた水が影響しているのではないか」と説明した。(毎日新聞9月13日)』
ちなみに、この地下水のトリチウムの濃度は、8日に採取した際は4200ベクレル、9日に採取した際は2万9千ベクレルだったのだが。
10日には、『地下水1リットル当たり6万4千ベクレルのトリチウムが検出されたと発表した。法定基準(6万ベクレル)を超えており、この井戸のトリチウム濃度は3日間で約15倍に急上昇した』とのこと。
それが、11日には9万7千、12日には13万ベクレルと、毎日、恐ろしいほどに上昇しているわけで。「アンダー・コントロール」ではなく、まさに「アンコントロールド(制御されていない)」状態にあるのだ。(-"-)
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話は変わって。これは、『米のオスプレイ事故はA級認定にbut滋賀、高知など5県13市町にやって来る』の続報になるのだが・・・。
政府(特に小野寺防衛大臣)は、オスプレイの本土での訓練移転に関して、各自治体の理解を得られるように、ていねいに説明して協力を求めたいと言っていたはずなのだけど。
来月、滋賀県で予定されているオスプレイの訓練に関しても、国(防衛省)は、ちゃんと情報を提供してくれないようなのだ。(-"-)
『米軍の新型輸送機オスプレイが参加する陸上自衛隊饗庭野演習場(滋賀県高島市)での10月の日米共同訓練をめぐり、防衛省近畿中部防衛局の枡賀政浩企画部長が13日、高島市と滋賀県庁を訪れ、福井正明市長と嘉田由紀子知事が求めていた質問事項に答えた。オスプレイ飛来ルートは「当日の天候などで決まる」とし、飛来日時も含めて事前に示さない可能性を示唆した。
高島市では福井市長が、県では出張中の嘉田知事に代わり東清信知事公室長が、それぞれ応対した。
「(飛来ルートは)晴天時、荒天時などで想定されているはず」との東公室長の追及に、枡賀部長は「米軍の運用上の話。ルートを示すのは(一般的に)聞いたことがない」とはねつけた。住宅密集地を飛ばないと日米地位協定で合意していることを説明し「米側に意向は伝える」と述べるにとどめ、訓練の詳細を示す時期は「決まり次第早急に」とだけ回答した。
10月上旬からとされる共同訓練だが、具体的な内容は示されないまま。福井市長は「市民に説明できない」と焦りをにじませた。
福井市長と嘉田知事は、6日の防衛省の発表を受け14項目にわたる質問書を10日に小野寺五典防衛相に提出。13日までの回答を求めていた。(中日新聞9月13日)』
『説明を受けた県の東清信知事公室長が「事故時は県警や地元消防が入って調べられるのか」と聞くと、桝賀部長は「ヘリが落ちて火災が起き、演習場外に延焼する場合、一義的には自衛隊で止める態勢をとるが、足りないところは消防にお願いする」と答えた。
県側は訓練に備えてオスプレイが饗庭野に向かう飛行ルートの提示を求めたが、同局は「日米合意では密集地を通らないとしており、当然配慮されるが、具体的には米軍の運用上の話になる」とし、困難との見通しを示した。(京都新聞9月13日)』
* * * * *
10日には、小野寺防衛大臣が滋賀県の嘉田知事と会談を行なったのだけど。その時の説明も、かなり曖昧なものだったという。^^;
小野寺五典防衛相は10日、滋賀県の嘉田由紀子知事と防衛省で会談した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを使い、滋賀県で10月に行われる日米共同訓練を巡り、小野寺氏は米側から「オスプレイ1~2機が1~2日間参加する」と連絡があったことを明らかにした。
会談には、訓練を行う陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場の地元、高島市の福井正明市長も同席した。嘉田氏らは詳細な訓練内容の提供を求めるとともに、事故発生時の対応などを質問。小野寺氏は「(演習場の)面積や部隊の利便性から饗庭野を選んだ」とし、オスプレイについても「米ホワイトハウスでも使用されており安全な機体だ」と強調した。(毎日新聞9月10日)』
これから米海兵隊のオスプレイの本土での飛行訓練(既に6ルートが決定済み)がどんどん行なわれる可能性が大きいのだけど。
この分だと、各自治体&住民には、ほとんど詳しいことを知らせないまま、オスプレイが全国各地の上空で爆音を響かせることになるのではないかと憂いている。(-_-;)
* * * * *
ちなみに、最近、防衛省や国防族議員は、オスプレイの安全性をアピールするために「ホワイトハウスでも使用されている」ということを根拠に挙げているようなのだけど。
確かにホワイトハウスでは、先月、オバマ家が夏季休暇で別荘に移動する際に、初めてオスプレイを利用したようなのだけど。実際にオスプレイに乗ったのは、ホワイトハウスの職員と警備員、そしてオバマ家のワンコのポーであって。(*1)
オバマ大統領本人は、専用ヘリ「マリーン・ワン」で移動したのである。(@@)
<ちなみに、ポーをオスプレイで輸送したことに関しては、 保守派などから「飛行1時間当たり、1万ドル(約98万円)もかかる」 と批判が出たらしい。^^;(*2)
あとオスプレイが1機100億円するというのも驚きだったけど。その飛行には、1時間100万円もの経費がかかるっていうのにもビツクリ。(・o・)>
* * * * *
そう言えば、以前、mew知人が、「政府はそんなにオスプレイの安全性に確信があるなら、まずは安倍が乗ってみせればいいんじゃないか」と提案していたのだけど。
安倍首相は、来週、(今さらノコノコと、後付けで?)福島原発の汚染水の状況を視察に行くことを検討しているみたいなので、その時にオスプレイに乗って行ったらどうだろうか?(・・)
<あ、でも、果たして米軍が、放射能の危険でいっぱいの福島原発まで一緒に行ってくれるかどうか、ビミョ~かもな~と思ったりもして。^^;>
原発にせよ、オスプレイにせよ、もっと国民の安心、安全を考えて欲しいと願わざるを得ないmewなのだった。(@@)
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*1
『ホワイトハウスがオスプレイ初使用 職員・記者の移動に- 朝日新聞デジタル(2013年8月12日12時56分)
【ワシントン=大島隆】米ホワイトハウスは10日、オバマ大統領の夏季休暇に同行する職員らを輸送するため、米海兵隊の新型輸送機オスプレイ(MV22)を初めて使った。
ホワイトハウスが使ったのは、沖縄県の米軍普天間飛行場に配備されているものと同型機。米マサチューセッツ州内の飛行場から同州マーサズ・ビンヤード島まで、ホワイトハウスのスタッフのほか同行記者や警備担当職員を運んだ。オバマ氏は専用ヘリ「マリーン・ワン」で移動した。』
*2
『オバマ米大統領が18日までの夏休みに愛犬ボーを伴っていることについて、 保養地までの輸送費用などで税金が無駄遣いされているのではないかと一部で議論になっている。
マサチューセッツ州マーサズ・ビンヤード島のオバマ氏の休暇先まで ボーの輸送に使用されたのは、海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイ。 保守派などから「飛行1時間当たり、1万ドル(約98万円)もかかる」
などと批判が出ている。
CNNテレビ(電子版)は、ボーはオスプレイを独占使用しておらず、 大統領警護隊(シークレットサービス)や荷物などとともに運ばれたと指摘。 ホワイトハウスのイベントに駆り出される機会もあるボーにはストレス解消が 必要だとの見方をにじませた。
ボーはポルトガル・ウオーター・ドッグという犬種。(共同通信8月14日)』