安倍自民、辺野古移設でピンチ&強行策懸念~市民意見の99%が反対&県連も分裂
2013年 11月 11日
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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】
この記事では、沖縄の辺野古移設&名護市長選に関する話を・・・。
安倍首相は、今年2月にオバマ大統領に辺野古移設を具体的に進めることを約束。3月には、早速、沖縄県に辺野古の海の埋め立て許可を申請し、できれば年内にも仲井真知事から許可を得ることを目指して、アメムチ作戦を展開。さらにアレコレと画策をしているのだけど。
でも、ここに来て、逆風になるようなことが次々と起きており、思惑通りにコトが運べるか、ビミョ~な状況になりつつある。(~_~;)
<関連記事・『安倍自民が、辺野古移設に向け、知事の翻意&市長選勝利のためアレコレ画策』>
仲井真知事は埋め立て許可の判断をするに当たって、辺野古のある名護市の意見を参考にする必要がある。
そこで、名護市の稲嶺市長は、先月、市民から埋め立てに関する意見を募集。その結果を踏まえて、市としての意見をまとめ、市議会の同意を得た上で、県に11月29日までに提出することになっているのだけど。
何と市民から寄せられた意見の99%が、埋め立てに反対するものだったとのこと。(・o・)
稲嶺市長は、10年に移設反対を公約に掲げて当選し、その主張を貫いている人だけに、この意見募集の結果は、市長に対する大きな後押しになるに違いあるまい。(**)
『米軍普天間飛行場移設に向けて政府が県に提出した辺野古の埋め立て申請について、名護市は7日、市に集まった市民意見2500件のうち、99%を反対意見が占めていたことを明らかにした。
稲嶺進市長は同日の定例会見で、反対意見が大半を占めていたことに触れ、「これだけの反応を(仲井真弘多)県知事も無視できないのではないか。われわれは知事(の不承認)を後押ししたい」とし、知事が不承認とすることを期待した。
市民意見は埋め立て申請で、県が市に29日までの提出を求めている市長意見に反映させるため、10月末まで募集した。市民からの意見のうち埋め立てに賛成する意見は十数件にとどまったという。稲嶺市長は、市民意見について自然環境の破壊や生活環境の悪化、航空機の騒音や墜落の危険性など、生活環境の破壊を懸念する声が多数だったとして、「(建設予定地のキャンプ・シュワブ)周辺で生活していないと出てこないような表現だった」と説明した。(琉球新報11月8日)』
『稲嶺市長は、仲井真弘多知事の埋め立て申請に対する可否判断について、県外移設を求めてきた知事のこれまでの発言を念頭に「今の状況で知事が承認を判断するような環境はない」と指摘。「2500件の反応を、知事も無視することはできないのではないか」との見方を示した。(沖縄タイムス11月8日)』
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ちなみに、何故、稲嶺市長がわざわざ「(建設予定地のキャンプ・シュワブ)周辺で生活していないと出てこないような表現だった」と説明したかと言うと、移設推進派は以前から「辺野古の住民の大部分は、移設に賛成だ」と主張しており、今回の意見募集の結果は、反対派の組織票によるものだとイチャモンをつける可能性があるからだ。^^;
でも、今年3月に行なわれた辺野古区長選では、容認派の現職区長と慎重派の新人が同数の票を獲得(&くじ引きで慎重派の候補が当選)したように、今では、辺野古の住人も5分5分の状況にあるのだ。(・・)
<しかも、防衛省は、2~3月に、辺野古の海を漁場とする名護漁協と交渉をして(多額の補償金と引き換えに?)、埋め立ての同意を得ていたので、地元の漁業関係者は容認派に投票した可能性が大きいと思うのだけど。それでも容認派の区長が勝てなかったということは、本当に大切な海を埋め立ててもいいのか、本当に地元に経済+αのメリットがあるのか、とまどいや疑念を覚える人が増えているのかも。(@@)>
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逆に安倍自民党&地元の移設推進派(以下、安倍自民党)にとっては、この意見募集の結果は、かなり痛いものになっているのではないかと思われる。(~_~;)
安倍自民党は、来年1月に行なわれる名護市長選に向けて、10月頃までに有力な候補者を選定し、市民の間に移設容認ムードを広げると共に、市議会の切り崩しをはかろうとしていた。
<名護市や市議らに経済面その他で多くのメリットをもたらす可能性の高い市長候補を擁立すれば、移設容認に傾く人が増えるのではないかと。(>_<)>
稲嶺市長が「埋め立て反対」の意見を提示しても、市議会で否決されれば、県に提出することができなくなるし。名護市議会が、埋め立てに賛成だということになれば、仲井真知事も早い段階で、許可を出しやすくなると考えたからだ。^^;
しかし、市長選候補の人選がスムーズに行かず。ようやく先月24日になって、党県議(元名護副市長)の末松文信氏を擁立することに決めたのであるが。この人選や末松氏が「移設容認」を公言しないことに不満を抱いた島袋吉彦前市長が、自ら出馬する意思を表明することに。
自民党&保守系の候補が2人出馬することになったため、市議会の慎重派を切り崩すどころか、逆に移設容認派が割れるような事態に陥っている。^^;
<関連記事・『秘密法で天敵・中国に近づく安倍+名護市長選、2人めの保守系出馬で混乱』>
しかも、市民の9割以上が「埋め立てに反対」であるとなれば、市議会も否決しにくいだろうし。仲井真知事も、その意見を無視して、年内に許可を出しにくいことだろう。(・・)
さらに、もし候補者を一本化することができなければ、次の名護市長選で反対派の稲嶺市長が再選する可能性がぐ~んと高くなるし。そうなれば、仲井真知事は、ますます埋め立て許可を出しにくくなるおそれが大きい。(@@)
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そこで、安倍自民党本部の石破幹事長が、候補者の一本化を行なうために、沖縄県連と協議することになったという。
『自民党県連の照屋守之幹事長は5日、米軍普天間飛行場の県外移設要求について、党本部と再協議することを明らかにした。11月末に県連内部での議論を予定しているが、その前に翁長政俊会長や照屋氏らが上京し、党本部の石破茂幹事長と協議するとみられる。
照屋氏は名護市辺野古沖に移設する日米合意を推進する党本部に対し「別の方法があるということは当然強く主張する」と述べ、あらためて県外移設を訴える考えを示した。
翁長氏は党本部との協議に関して「県連は県外移設公約を堅持しており、考えている通りになれば問題はない」と述べる一方で、「新しい議論が出てくれば、それを踏まえた上でしか県連の対応は出てこない」とも語っている。
県連所属の国会議員が県内移設容認について議論していることに対して翁長氏は、埋め立て申請への知事判断が迫っていることを挙げ「党の意向が色濃く出てくる。(承認に向けた)環境づくりを精力的にやってくるのではないか」と述べ、日米合意容認を迫る党本部の圧力がさらに強まるとの見通しを示した。(時事通信11月7日)』
『自民党の石破幹事長は8日の記者会見で、保守系2人が立候補を表明している沖縄県の名護市長選(来年1月12日告示、19日投開票)の候補一本化に向け、近く党沖縄県連と協議する意向を明らかにした。(読売新聞11月9日)』
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ただ、ここでネックになるのが、党本部と県連の間で、また県連の国会議員の間で、辺野古移設に対する考え方にズレが生じていることだ。^^;
自民党の沖縄県連の候補者は、県民の8割以上が「県外移設」を望んでいることを重視して、「衆参院選で「県外移設」を公約に掲げて戦っているからだ。(・・)
『「ダブルスタンダード(二重基準)で参院選に臨んだのが間違いだった。矛盾のツケが吹き出たようなものだ」
政府関係者は、保守分裂の様相を呈し始めた市長選をこう嘆く。7月実施の参院選で沖縄選挙区(改選数1)から出馬した自民党候補は、移設問題に関しては、県連の方針を踏まえ、党本部の「(名護市)辺野古への移設推進」を唱えず、「県外移設」を主張。しかし、3万票以上の差を付けられ現職に敗れた。
市長選で県連が支援する県議も出馬会見では、移設容認派に担ぎ出されながら、「容認」とは明言しなかった。受け入れ反対の空気が強い県内世論に配慮したためとはいえ、いささか分かりにくい振る舞いといってよかろう。それだから、任期中に移設を容認していた前市長が割って入る余地を残した。
石破茂幹事長が近く地元入りして一本化調整に当たるそうだ。けれども、そうやすやすと落ち着くとは到底、思えない。政府・自民党が振る「移設推進」の旗は、自滅で色あせてしまい、選挙戦を厳しい様相にしてしまった。(産経新聞11月9日)』
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実は、党本部は衆院選後から、沖縄県連に「移設容認」に方針転換するように要望(指示、圧力がけ?)し続けており、5人のうち2人の国会議員が、公約を反故にして、容認派に転じることになったのだが。
他の国会議員や県連の地方議員などは、党の役員や容認派の転じた2人が懸命に説得を試みているものの、なかなか立場を変えることができず。むしろ県連内での対立が深まっているところがあるようなのである。^^;
『西銘恒三郎衆院議員(自民)は6日付の自身のブログで、衆院選で公約に掲げた普天間飛行場の県外移設を翻し、辺野古移設容認を打ち出したことについて「自分自身は極めて正直に振る舞っている。自民党も政府も与党も一丸となって、辺野古移設を進めている。ボクは正直だ」と記した。県関係の自民党国会議員5人でつくる「かけはしの会」の会長として、政府や党本部の方針と異なる「県外移設」の姿勢を崩さない3人に「党人として、方針に従うべきだ」との思いも込められている。
西銘氏は、食材偽装の問題に触れ「ウソの表示は大変な間違いだ」と指摘。普天間飛行場の移設先について、自身の方針転換と絡めた上で「公約違反と言って、たたかれる。正直に県外を求め、九州を回ったが可能性はゼロ(に限りなく近い)と分かった。そして普天間飛行場は絶対に固定化しないという約束の実現のため、辺野古やむなしを決断した」とつづった。
西銘氏はブログに対する沖縄タイムスの取材に、かけはしの会5人が1日に都内で会合を開いたことを明かして「名護市長が県に意見提出する今月29日までに、意見を“辺野古やむなし”で一致させるべきではないかと説得したが、今回もまとまらなかった」と説明。「同じ自民党の国会議員として、5人で一緒に行動したいと助言した。最後は個人の判断だ」と述べた。
辺野古に理解を示す西銘氏と島尻安伊子参院議員が党方針に同調を求める背景には、仲井真弘多知事の埋め立て申請の判断が迫る中、参院選後も「辺野古」に方針転換しない3人と県連の姿勢に、党幹部の圧力が強まっている現状もある。
6日夜、党役員の激励会に出席していた島尻氏は「参院選の敗北や名護市長選で保守が一本化できないのは、かけはしの会が割れていることにも要因はある。党の方針に従わないなら、何らかのペナルティーはあるかもしれない」と党の圧力について語った。
今のところ「県外」を堅持する国場幸之助氏、比嘉奈津美氏、宮崎政久氏の衆院3議員のうち、名護市を選挙区に持つ比嘉氏は「党役員と個別に話すこともあるが、簡単に公約(県外)は変えられない。知事と歩調を合わす」と胸の内を明かす。宮崎氏は方針転換の可能性について「(今は)取材に応じられない」とした。(沖縄タイムス11月7日)』
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市長選候補になった末松氏が、あえて公の場で「移設容認」を明言しないのも、自民党本部や県連関係者の間での「反対派vs.容認派」の対立を懸念しているからだと言われている。^^;
一昨年、普天間基地のある宜野湾市で市長選が行なわれたのであるが。この時も、自民党系の候補者は、普天間基地の固定化の阻止は訴えたものの、辺野古移設を容認するか否かは明言せず。国の支援を得て、経済の活性化や社会政策の充実などをはかることを前面に押し出して戦い、辺野古移設反対派の候補に勝利している。^^;
そこで、末松陣営は、次の名護市長選でも、同じような手法を用いて戦おうと。そうすれば、移設に慎重な人も含め、保守系全体の支持や、の市民や経済活性化を重視する市民や団体の支持も得やすくなって。稲嶺市長に勝つ可能性も高くなると考えているのではないかと察する。
また、末松氏を支持する意向を表明し、同氏の出馬会見にも同席していた仲井真知事も、そのような方針をとることを望んでいるのではないかと思われる。(-_-)
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しかし、もうひとりの候補である島袋前市長は、「移設容認、推進」を前面に出して、稲嶺市長と正面から堂々と戦うべきだという考えが強い。
先週末には、改めて「移設推進」を公約に掲げることを発表したという。
『沖縄県名護市長選(来年1月12日告示、19日投開票)への出馬を表明している前市長の島袋吉和氏(67)が9日、選挙公約となる基本政策を発表し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画について「推進」を掲げた。(中略)
島袋、末松両氏が出馬すると保守分裂となるため、政府や自民党が末松氏への一本化に向けて調整を続けている。移設先に関して「辺野古も選択肢の一つ」とする末松氏について、島袋氏は9日に同市内で行った事務所開きで、「全然スタンスが違う。一本化は今のところ考えていない」と語った。(読売新聞11月9日)』
自民党本部は、末松氏に一本化したいようなのだが。島袋陣営は、末松氏が「移設容認」を公約に掲げなければ、おりるつもりはないと言っているとのこと。
それゆえ、もし石破幹事長が調整にはいったとしても、よほどうまく説得しない限りは、末松氏に一本化することは難しいように思われる。(~_~;)
<石破氏は、10月末にも、島袋氏に出馬を控えるように説得したのだけど。失敗に終わっているのよね。^^;>
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他方、仲井真知事が1日に、移設容認と反対の「中間」の判断をする可能性を示唆するような、実に曖昧な発言を行なったことに関しても、様々な憶測が飛ぶようになっている。(@@)
仲井真知事は、これまで「県外移設」を主張していただけに、mewは、この発言は裏切りの布石かと書いたのであるが。
<『国民世論で秘密法の阻止を+沖縄知事、裏切りの布石か?&鳩山が沖縄に』>
沖縄タイムスの取材によれば、これは「判断をせず、保留する」という意味なのだという。
『埋め立て承認申請への判断をめぐっては、仲井真知事が定例記者会見で1日、名護市など関係者の意見や事務的な検討、法律上の適合性などを踏まえるとした上で「承認する、しない、その中間もあるだろう」と発言。一方で「中間」の意味は明言せず、波紋が広がっていた。(沖縄タイムス11月6日)』
『米軍普天間飛行場返還問題で政府の名護市辺野古移設のための公有水面埋め立て承認申請への対応をめぐり、県は「承認」「不承認」のほか、判断を示さない「保留」も想定していることが5日、分かった。仲井真弘多知事が1日の定例会見で発言した「中間」は「保留」を意味するとみられ、5日の沖縄タイムスの取材に対しても「承認、条件付き承認、不承認、条件付き不承認、またはその間があるという意味」と説明した。
複数の関係者も申請への対応案として、承認か不承認、判断を示さない保留も選択肢の一つとしていることを明らかにした。
ただ、県幹部が「可能性を口にしただけだ」と説明するように、知事は複数の選択肢があるとの見解を示すにとどめている。いずれの判断をするかは、申請書類の審査を終えた事務レベルの意見を踏まえてからとなるため、現段階で決めていないとの姿勢だ。(同上)』
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仲井真知事は、自分が主体的に「埋め立て許可」の判断を行なって、県民の思い&「県外移設」の公約を裏切ることはしのびないと思っているのかも知れず<or裏切ったと批判されるのもイヤかも知れず。>。
もしかしたら、自分で判断するのは避けて(逃げて?)、「保留」か「不許可」にした上で、国に最終的な判断&行為(強行措置)を委ねようとしているかも知れないのだ。(~_~;)
『政府には、仲井真氏が「承認」せずに「不承認」とした場合、県に代わって政府が埋め立てを承認する特別措置法の制定という案もささやかれ始めた。「保留」であれば、地方自治法に基づき、県に是正を指示。従わなければ、代執行し政府が承認することもできる。(産経新聞11月9日)
<沖縄タイムス9日も、mew同様の予見をしてか『仮に県が判断を示さない保留を続けた場合、国は審査事務の執行を怠る「不作為」とみなして地方自治法245条に基づき、県に是正を指示するなど手続きを進めることができる。国が定めた期限内に従わなければ、訴訟を経た上で、代わりに審査事務を執行(代執行)し、国自ら承認する可能性がある。県によると過去に同様の事例はないという』と、わざわざ説明していた。^^;>
しかし、もし安倍内閣が、沖縄県民の意思を無視して、辺野古の埋め立て工事を始めるために強行措置をとった場合には、沖縄県民の安倍政権への不信感は何倍にも増幅することになるだろうし。 さすがに全国の国民やメディアからも、「軍事強化のためなら、何でもあり」という感じの安倍首相&内閣の姿勢を問題視するようになるのではないかと思う(期待込み)mewなのだった。(@@)
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