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日本がアブナイ!

平和で平穏で楽しい生活が一番!・・・脱アベ・スガ、反超保守&新自由主義。左右問わず、mew基準で、政治や競馬、スポーツなどについて。写真はトロットスター・・・↓PC画面のリンク1~5は無効

小泉自民党の選挙戦略に学ぶ、民主党再生法  ~このままでは、民主党はアブナイ!(7)~

<たまたまネタが某有名ブログと被ってしまった部分があり、気が引けてちょっとアップし
にくくなってしまっていたのだが・・・。^^:思い切ってアップすることにした。稚拙ながらも、
こういう考え方もあるということで・・・。>  

  私は(4)で、「前回の総選挙は、政策で負けたのではない。現に同じような政策で、
小泉自民党を相手に03年の衆院選では飛躍的に議席数を伸ばし、04年の参院選では自民
党を上回る議席をとっている。そして今回も投票率が上がったこともあるが、小選挙区では
過去最高の票数を得ているのである。では、何故負けたのかと言えば、後述するように選挙
戦略で負けたのである。
<小泉自民党は以前から郵政民営化が国民に理解&支持を得られる方法を研究していた。
(例のB層をターゲットにし、「郵政民営化賛成か?反対か?」という手法を用いたのも
その研究の結果である。)しかも小泉首相はそれを捨て身の覚悟で行なった。だが民主党
には油断があったし、小泉首相に対抗するアピール法も十分ではなかった。>」と書いた。

 その「後述するように選挙戦略で負けた」の部分を書いてみたいと思う。ここから、
民主党が次の選挙に向けて支持層を広げたり、選挙活動を行ったりする上で何かヒント
が見出せるかも知れないと思うからである。
 
 民主党が小選挙区全体で過去最高の投票数を得ながら自民党に大敗したのは、一重に
自民党候補者がそれを上回る票数を得たからにほかならない。その最大の要因が、投票率
の上昇による票数の上積みであった。
 これまで、投票率が上昇すればするほど、野党に有利だというのが定説のようになって
いた。投票率が低いほど、固定支持基盤の大きさが活きるからだ。<前首相の森氏が思わず
投票率が低い方がいいと発言し、ヒンシュクを買ってしまったこともあったが、それが本音
だったであろう。>
 だが、小泉自民党はその定説を打ち崩したのである。彼は、ふだんは政治や選挙にあまり
関心のない者にアピールし、自ら票田を開拓する形で投票率を上昇させ、票数の上積みを
得て、多くの選挙区で民主党候補者に打ち勝ち、比例区でも多数の当選者を出したのだった。
そして、その勝利の大きな要因の一つに、上述のB層ターゲット&「賛成、反対」のわかり
やすく単純化された手法が効果的に働いたことが挙げられると思われる。
 
 他方、民主党には油断があったかも知れない。過去2回の選挙で着実に議席数を伸ばして
来たことや、小沢氏の加入で保守系の無党派層の支持も見込めるようになったことから、次の
衆院選では200議席以上、できれば政権交代まで持って行きたいと考えていたように思う。
 そして民主党は、おそらく次の衆院選は過去の例から見て06年以降に行われると考えて
いたのではないかと察するが。小泉首相が何とか郵政民営化法案を実現させんとして為して
来た強引なやり方や脅迫めいた手段を見て、多くのマスコミでも言っていたように、もし解散
&総選挙になった場合、民主党に方が有利だと思った議員やスタッフも多かったのではないか
と思われる。だが、それが油断であり、誤算でもあったのだ。
<「日本はあきらめない」のキャッチフレーズも、マイナス要因だったかも知れない。>

 そして、ここにある「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略」という企画書を見る
と、小泉自民党が何故大勝し、民主党が大敗したか、理解&納得できるような気がするので
ある。<http://tetsu-chan.com/05-0622yuusei_rijikai2.pdf>

<つづきは ↓ More をクリック>



今回の総選挙の投票率は、前回より小選挙区・比例区とも7,65%上昇し(両者とも67%台)
小選挙区比例代表並立制の衆院選としては過去最高のものになった。また、出口調査によれ
ば、無党派層の投票動向では、自民党に投票したという人が前回より10%前後増えていた
という。自民党はもともと支持率が40%ほどあるので、ここに10%上乗せできれば、
各選挙区で勝利し得るのである。

 無党派層と呼ばれる人の中には、大別すれば1・日ごろから政治に関心があり、選挙にも
よく行くが固定支持政党はない人、2・さほど政治に関心はないが、選挙には時々行く人、
3・ほとんど政治に関心がなく、選挙にも行かない人に分けられると思うが、今回の総選挙
では、2・3のタイプの人を投票所に足を運ばせて自民党に投票させたことが大きかった。
 これが、上掲文書のp.2の表でいうB層と重なるのである。

 昨年秋、竹中大臣は、郵政民営化に対する関心があまりに低いことを懸念し、国民に郵政
民営化を理解、支持してもらうために広告キャンペーンを強化しようとした。そのために
作られた企画書が上掲の文書である。(実際、この企画書をもとに今年2月、新聞折込チラ
シが作成、配布されたらしい。)
 ちなみにこれを作成したスリードというのは、元・博報堂マンが作った広告・企業戦略を
行なうにする会社である。名を連ねているオフィスサンサーラという会社も、企業コミュニ
ケーション戦略などを主業務とする会社のようだ。
<スリード http://slied.jp  サンサーラ http://www.sansara.co.jp>

 実は今年6月、衆院の郵政民営化特別委員会で、この問題が取り上げられた。このスリー
ドという会社が竹中大臣の家族と関係があり、しかも1億数千万円の随意契約による発注が
なされたことを民主党議員が質問したのである。(160万円以上の契約は、特別な事情が
ない限り随意契約で行なってはならないという規則があるそうだ。)だが、この問題はあま
りマスコミにも取り上げられず、うやむやに終わってしまった。
 そして、そのおまけのようにして出て来たのが、この企画書に書かれた「IQの低いB層
=主婦層」の話だった。だが、これもあまる騒がれずに終わってしまった。
<何故、そう言われて主婦、シルバー層が怒らないのか不思議だったが、もしかしたらB層
に関する話自体、知らなかったのかも知れない。>

 私がこの企画書を見たのは、総選挙が終わったあとだったのだが、今回の総選挙の動向、
結果への疑問が氷解し、正直な話「お見事!」とさえ思う部分があった。
 もともとはチラシ等の広告宣伝のために分析、戦略したものであったが、それは見事に
小泉首相の選挙活動に活かされて、確かな効果を生じさせていたからである。
 
 まず、このB層の定義「小泉内閣支持基盤 主婦層・子供を中心、シルバー層 具体的な
ことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、内閣閣僚を支持する層」を
見て、思わず「なるほど」とうならされるぐらい的確な表現であるように思った。
 IQが低いというのは失礼だと思うが(ちなみにEQは感情知性指数、IEQは情報技術
指数を示す)、このタテ軸は政治や社会問題に対する知識&関心度の高低を表すと思うと
納得が行く。私はシルバー層の中には、結構考えている人もいると思うのだが、ただ逆に
若年層の中に、具体的なことはよくわからないが、キャラ好きでトレンドに敏感な(ノリが
いい)B層タイプが少なくないように思う面がある。そしてB層タイプは外見や話し方を
重視し、小難しい話が嫌いで単純化した構図を好むという傾向があるように思う。
<小泉首相自身、音楽等も含め美しいものが好きだし、小難しい話は嫌いで(by加藤議員)
政治生命を賭けた郵政民営化法案の条文すら読んでいないと公言するぐらいの人なので、
B層とは波長が合うところがあるのかも知れない。>

 そして、このB層をターゲットにして、とられた戦略(p.13~)が70年代にアメリカ
商務省が経済システムを理解を広めるためのキャンペーンで用いられた手法であった。
 おそらくこれが小泉首相の「郵政民営化に賛成か、反対か」という「YES or NO」
形式の問いかけを繰り返し行なったことや、以前にも増して「改革なくして前進なし」
「官から民へ」などなどの固定的なキャッチフレーズを多用した選挙戦術につながって
いると考える。

 私はこれを見て「やられた~」と思った。実は今、大衆向けのTV番組や雑誌を作る
際にこのような手法を多用しているからである。
 たとえば番組で「AorB」「YES or NO」「OX」式などの手法を用いたり(政治家
やスポーツ選手のインタビューなどでも、わざわざ質問にOXの札を挙げさせてから
話をきいたりする)、また大会のたびにスポーツ選手にキャッチコピーをつけたりする
のも定番化しつつある。
 というのも、近時は話にしても文にしても、長いもの^^;、複雑なものは嫌われて
しまうのだ。途中で飽きてしまい、集中力や関心が薄れてしまうらしい。それゆえ、
二択方式やパターン化などを用い、単純化した構図でテンポよく作ることが好まれる。
また、選手などにキャッチコピーをつけ媒体の方が特徴づけした方が、各選手への
関心を引いたり感情移入をさせやすいらしい。
<私はインタビューのOX方式をうざいと思い、勝手に選手に変なキャッチコピーを
つけられるのはイヤに思うタイプなのだが、現代人ではないのかも知れない。>

 何か選挙の戦術において、広告、企業戦略や大衆マスコミ媒体の手法を用いられ
たり、アメリカのましてや70年代の手法をヒントにされるのは、情けないような
悔しいような気もするが、これがハマってしまったのだから、素直にその成功を認め
ざるを得ないようにも思う。
 しかも、まるで「小泉劇場」という名の連続ドラマでも見ているかのように、次々
と注目を受けるような言動をし、それをワイドショーや報道番組が取り上げることに
よって、政治に関心のない者にも目を向けさせて飽きさせなかったことが、B層の
投票につながったとも思う。恐るべし、小泉首相&竹中大臣&そのスタッフである。

<少し笑ったのは、p.7~で郵政事業のサービスの満足度は、全ての公共サービスの
中でTOPだったことである。国民からこんなに満足度の高い行政サービスをわざ
わざ民営化するのはもったいないと竹中氏は思わなかったのだろうか?>

 さて、この企画書は民主党議員のHPにあったものなのだが、私は是非、民主党の
議員やスタッフにもじっくり読んで欲しいと思う面がある。
 これは小泉氏あってこその戦術だし、全ての国民に迎合する必要もないのであるが、
こういう物の見方、考え方を認識しておく必要もあると思う。
 もしB層云々なんてバカらしいと思うようであれば、政権交代の道は程遠い。
これからB層タイプの有権者は確実に増えて来ると思うからだ。

 しかし、私から見ると、民主党の場合、議員たちも支持者たちも、A層タイプの
人が多いように思える。経歴や考え方、話し方から何かエリート意識があるのでは
と感じさせたり(何か「自分は賢く、よく色々と考えている」みたいなとこを見せ
てしまう感じがする人が少なくない)、市民重視の政策を標榜すり割には一般市民
と距離があるように感じさせる人が少なくないのである。また、ムリにキャラ作り
をする必要はないが、特に若手議員にはあまり個性が感じられず、みんな同じよう
に見えてしまう。<菅氏はB層にもウケる要素があったかも知れない。>
 周囲の人たち(十代含む)にきいても、民主党の党首名を知っている人はいまだ
にごくわずかであり(菅氏の名をあげる人もいた)、議員の名に至ってはほぼ皆無
であった。顔がわかる人はほとんどいないという。(私もよくわからない人が多い)

 近時は新聞も報道番組もほとんど見ていない、という有権者が増えている。
<特に単身若年層の中には、新聞自体とっていないという人が多くなっている>
 だからと言って、ワイドショーに取り上げられようと思わなくてもいいが、少なく
とも、有権者が新聞とか報道番組を見ていること前提に、支持を得たり選挙を行う
ことを考えてはいけないとも思う。政策を重視しながらも、政党自体も各議員も
自分の(政治家&人間としての)キャラクターをアピールできるようにして、知名
度をあげて固定支持層を得ることが、第一の大きな課題になるのではないかと思う。
 そのためにも、基本理念、政策をきちんと決めて、民主党はこういう党なのだ
というイメージを作ることが大事なのである。<私はこれを6に書いたように
するといいと思う。>
 そして小難しいことでも難しいと感じさせず、わかりやすく表現&アピールする
方法をもっと考えて欲しい。今は解説本などでも、タイトルのアタマに「わかりやすい」
「サルでもわかる」などのコピーをつけないと、なかなか手にもとってもらえない
時代なのである。

 またまた長くなってしまったが^^;、日本の国&民主政治のためにも何とか民主党
が再生&健闘してくれることを願いつつ、この項を終わりにしたい。

                     THANKS

<追記>

  民主党は、若返りをはかったり、定年制を採用したり、また若年層の支持者に迎合
する必要はない。 有権者の大半は高齢者なのだ。近時は70、80代でも若々しく
活動している人、政治や選挙に関心のある人はたくさんいる。彼らの声もどんどん
吸い上げて行かなければならない。若ければいい、清新であるという思い込みは
捨てた方がいいように思う。
  年齢が問題ではないのだ。高齢でもきちんと活動できる人は、どんどん立候補すれば
いい。活動できない人は(長く国会を欠席しているような人とかは)リタイアの必要があるとは
思うが。
  そもそも民主党は、第二現役のリタイア世代の社会参加を政策に掲げているのだから、
ますます高齢者を大事にしなくてはいけないのだ。(それで立候補はさせないでは、政策と
矛盾してしまうではないか。) 高齢者をジャケンにするような政党は、決して政権は担えまい。
Commented by 乳頭おじさん at 2005-12-28 20:38 x
トラックバックありがとうございます。
こちらからもTBさせていただきます。
Commented by at 2005-12-29 01:13 x
やっぱり、小沢さんという人は別格なんだと思う。
自民を出たのは、何らかの別の理由があったのかと勘ぐってしまう。

あ、やっぱり俺は意味不明な事を書いてるな。
非公開で書きたい事あるけど、寝る(ぉぃ
Commented by mew-run7 at 2005-12-29 04:18
> 乳頭おじさんさん、TB&コメント有難うございます。

>若さん

 小沢さんは・・・何があったのでしょうね~。
 彼は政治家生命を賭けて、政権交代を目指しているように
思いますが・・・。まさか大連立を後押ししないように、と
願っていります。    おやすみなさい。

Commented by ニケ at 2005-12-29 15:05 x
独断と偏見でのコメントですが・・m(__)m

小沢一郎の功績は「左派分断」。
民社党を取り込み、社会党を分裂させた功労者ではないかと・・

小泉は、そういったお膳立てがなされたところでしか存在できない「デクノボー」としか思えない。

小沢一郎という人物は、不可解です。首相のポストなど眼中に無いみたいだ。何が目的なのだろうか?
Commented by mew-run7 at 2005-12-30 00:31
ニケさん、コメント有難うございます。

彼は、自分が首相として表に出るのは似合わない&得策ではないという
ことを、自分で知っているように思います。
かなりシャイだし、愛想ベタで、記者会見などをするのも苦手だそうですし。

自民党にいた時のダーティなイメージがいまだに残っているところも
ありますが。彼を嫌いな人も、彼の知識や政策能力を評価するところ
がありますよね。
彼は、司法試験を受けていたからか、法律の知識や法的思考にも優れて
いる面があるように思います。
近時は、法律のことをほとんど知らない議員が多いらしいので
(おそらく、首相も?^^;)、貴重な存在かも知れません。

もう政治家としての生活もそう長くはないでしょうし、ともかくどの党でも
いいから、自分の思うような国を実現してくれる政党を作りたいのでは
ないかと思ったりします。
<国際社会の中で自立して活躍できる日本を作りたいと言っていたかな?>
by mew-run7 | 2005-12-28 17:25 | 民主党~立民党に関して | Comments(5)

by mew-run7
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