安倍・菅はW選で橋下維新を見放すのか?+菅・松井会談に自民内からも批判続出
2015年 11月 03日
頑張ろう、東日本&ニッポン!安心と希望を抱ける1年に。o(^-^)o
【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】
大阪W選が近づく中、mewは、興味深く思っていることがあった。それは、果たして安倍官邸や自民党本部や執行部が、選挙活動や維新候補に対してどのようなスタンスをとるのかということだ。(・・)
安倍首相&菅官房長官は、野党時代から大阪維新の会の橋下代表や松井幹事長と交流があったことから、自民党の政権奪還後も、それぞれ与党と野党の幹部であるにもかかわらず、頻繁に連絡をとったり、4人で堂々と定期的に会談を行なったりしていたし。
5月の大阪都構想の是非を問う住民投票では、自民党の大阪府連が他の野党と協力して反対の活動をしているにもかかわらず、安倍首相や菅官房長官は都構想を支持するかのような言動を行なっていたこともあってか、橋下&松井氏らは、近時、やたらに安倍官邸は自分たちの理解者だとアピールするようになっていたからだ。(~_~;)
mewは、これまでの様子を見ていて、よくも自民党の幹部や議員(地方議員含む)は、自党のTOPが敵対している立場であるはずの維新TOPと懇意にしていることに、強い怒りや反発を示さないものだな~と不思議に思っていたのであるが。(てか、他の面も含めて、あまりにも安倍官邸にものを言えぬ自民党に呆れていたのだけど・・・。)
さすがに、ここに来て、自民党内にも安倍官邸をけん制、批判する声が出るようになった様子。
先月27日には、谷垣幹事長が、関西方面の議員の不満や不安を払拭するために、安倍首相が大阪維新の会との全面対決を指示していたことを、わざわざ明らかにしたとのこと。
また、28日に菅官房長官が松井一郎氏が会談を行なっていたことに、党内からの反発が強まり、菅氏の面会は「反党行為だ」との批判の声が出たという。 (゚Д゚)
もしかしたら、これを機に自民党内でも安倍官邸にものを言う風潮が広まる可能性があるし。安倍官邸とおおさか維新の関わり方にも、変化が生じるかも知れない。(@@)
<もし大阪W選で、維新候補が2人とも負けるようなことがあれば、尚更にね。(++)>
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11月27日投票の大阪W選では、大阪維新の側からは、府知事選に現職の松井一郎氏が再選を目指して出馬。また、市長選では、不出馬を表明した橋下徹市長が後継候補として指名した大阪維新の吉村洋文前衆議院議員が出馬することになっている。
他方、自民党大阪府連は、色々と議論はあったものの、最終的には両方の選挙に自前の候補を擁立することに決定。府知事選に栗原貴子府議、市長選に柳本顕市議が出馬することが決まった。(・・)
民主党や共産党など大阪の野党各党は、推薦こそしないものの、自民党の2人の候補を応援することに決めたとのこと。他にも立候補する人が出るかも知れないが、実質的には「大阪維新vs.自民(+非維新)」の候補の一騎打ちになると見られている。(**)
<mew的には、大阪府知事選には野党みんなで押せる&松井知事に負けない知名度のある候補を立てて欲しかったんだけどな~。^^; ちなみに、今週の世論調査では、知事選は松井氏が少しリード。市長選は接戦らしい。(@@)>
でもって、自民党の本部は、5月の住民投票の際には、大阪府連の活動と一線を画していたのであるが。<安倍官邸への配慮&投票結果がどちらに転んでもいいようにするため?>
今回のW選では、党本部も全面的にバックアップする方針を決め、安倍総裁が自ら2人の候補に推薦状を手渡して激励するというセレモニーを実施することに。また、党の幹部なども選挙応援に出る予定だという。(++)
『来月行われる大阪府知事・市長選に立候補を表明している栗原貴子府議と柳本顕市議が、東京の自民党本部を訪れ、安倍総裁から推薦証書を手渡されました。
安倍総裁から、「頑張ってください」と激励され、栗原府議は、「ありがとうございます。頑張ります」と応えました。知事選・市長選に出馬を表明している栗原貴子府議と柳本顕市議は、安倍総裁から推薦証書を受け取りました。大阪維新の会の橋下代表らが官邸との親密度をアピールする中、大阪自民が党本部との一体感を強調する狙いがあります。
柳本市議は、「総裁から、直々に推薦証書をいただいたことを見ていただいたらわかるように、自民党は一本である」と話します。対する大阪維新の会は、知事選で現職の松井一郎幹事長、市長選で吉村洋文前衆議院議員を公認する予定です。また、市長選には、無所属の中川暢三さんも立候補を表明しています。(毎日放送15年10月20日)』
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さらに、27日には谷垣幹事長が、W選の対策を協議する党内の会合で、安倍首相が自民党執行部に、大阪維新の会との全面対決を指示していたことを明かしたという。(・・)
『安倍晋三首相が、11月22日投開票の大阪府知事、大阪市長のダブル選に関し、自民党執行部に大阪維新の会との全面対決を指示していたことが分かった。谷垣禎一幹事長が27日、近畿地方選出の国会議員らが国会内で開いた会合で明らかにした。
谷垣氏によると、首相は「きちんと戦わなければ、大阪の自民党勢力は立ち直れない」と述べた。党大阪府連は、首相が大阪維新代表の橋下徹大阪市長らと近い関係にあることから、選挙戦に影響すると懸念していた。(産経新聞15年10月27日)』
『自民党の谷垣禎一幹事長は27日、11月の大阪府知事、大阪市長のダブル選の対策を協議する党内の会合で、党執行部内で一時、橋下徹・大阪市長側との協力を探ったことを明らかにした。「市長選は我々の候補者、知事選は向こう、という分担を模索された向きもなきにしもあらずだった」と語った。
だが、自民党は結局、独自に推薦候補を擁立。出席した近畿出身の議員からは「官邸からは橋下氏側を応援しているという空気が流れてくるが、一切、水を差さないようにやってほしい」との声が上がった。
これに対し谷垣氏は、自身が安倍晋三首相に対応をたずねたところ、首相が「きちっと戦わなければ大阪の自民党の勢力は立ち直れない」と応じたことを説明したという。(朝日新聞15年10月27日)』
<後半に挙げるの毎日新聞の記事にも出ているように、府知事選候補を自民党から出すか否かでもめていたのは事実で。自民党は候補選定が遅れた上、有力候補を逃し、知名度がさほどは高くない女性県議が出馬することに。その分、維新に有利になったと言われている。(安倍官邸や公明党、自民党の一部は、維新との全面対決を避けたいという思いがあったので、そこら辺から横槍がはいった可能性がある。)
谷垣幹事長は、そのことで安倍官邸への不信感が増したため、あえて党執行部内で一時、橋下徹・大阪市長側との協力を探ったことを明らかにした上で、安倍首相それを否定したことを明らかにし、党内の不安や不満を払拭しようと考えたのではないかと察する。(内心は、安倍官邸へのプチ批判の気持ちもあったかも知れない。機会があったら取り上げたいと思うけど、谷垣氏は以前から橋下氏らのことがあまり好きではないのよね。^^;)>
)
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先に少し書いておくなら、おおさか維新と自民党府連は、犬猿の仲にあるのだ。(~_~;)
そもそも松井一郎氏は、自民党の府議で(父親は大阪府議会議長)。大阪維新の会も自民党の地方議員が集まっていたグループだったのである。
しかし、橋下知事のWTC移転構想など大阪改革に共感した松井氏らは、自民党と意見が合わなくなったという。その頃、橋下知事も、知事選では自民党の支援で当選したものの、自民党との政策調整で苦労していたことから、府議会に自分の政策に全面的に賛同する政党が欲しいと考えるようになっていた。
そこで松井氏は、橋下知事を代表、自分を幹事長にして、大阪維新の会を地域政党として設立し直した上、自民党の議員も少なからず同党に移った(引っ張られた)こともあり、ある意味で、自民党府連を大きく裏切ることになったのである。^^;
その後も、大阪維新の会は、大阪の地方選で自民党候補を破って数多く当選を果たして(後の首長選や国政選挙でもしかり)、大阪ではすっかり自民党の上に立つ存在に。自民党府連は、府議会や市議会では野党第一党として、大阪維新を倒すことを目指して、日々戦って来て。5月の大阪都構想でも、他の政党と協力して反対活動に力を入れ、勝利したばかりだった。(・・)
ところが、安倍&菅氏は、府連と大阪維新の敵対関係を知っていながらも、野党時代からずっと橋下&松井氏と連絡をとったり、会ったりし続けているのだ。^^;
安倍氏らとしては、橋下氏の発信力や松井氏の超保守派(安倍シンパ)ぶり、維新の人数などなどをうまく利用、活用して、民主党潰し&保守系大野党の再編、安保軍事強化、教育再生、憲法改正などなどの実現に協力させたいという思惑があるのだけど。、
府連はもちろん、自民党本部の中にも、安倍官邸は府連よりも維新を重視しているのでないかと、また野党の幹部と密談を繰り返すことは理解し難いと不信感、不満が高じているのである。(@@)
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しかも、一般的に考えて、もうすぐおおさか維新と自民党の候補が大阪W選で、正面から戦おうとしている時期に、両党の幹部が2人きりで会うなんていうのは、周辺からの疑念も呼びやすいし、かなり非常識な行動ではないかと思うのだけど。
何と松井大阪府知事は、28日の夜、首相官邸に訪れて、菅官房長官と会談を行なったというのである。(びっくりぽんやわ!(・o・))
松井氏は、防災の陳情のために訪れたと釈明したそうなのだが。そんなことを信じる人は、皆無に等しいだろう。(~_~;)
そして、このことで自民党内からは、不安や反発の声が高まり、菅官房長官に厳しい非難の声が出ているという。<これは、今までにほとんどなかったことだ。(・・)>
『菅官房長官は28日、首相官邸で松井一郎大阪府知事(地域政党・大阪維新の会幹事長)と会談した。
大阪維新の会と自民党らが争う大阪府知事・大阪市長ダブル選(11月22日投開票)を前に、松井氏は官邸との親密ぶりをアピールする狙いがあるとみられる。松井氏は「大阪都構想」をめぐる住民投票の前後にも菅氏らと会談しており、自民党府連は「なぜ官邸はいつも大阪維新の肩を持つのか」(府議)と反発を強めている。(読売新聞15年10月28日)』
『菅義偉官房長官は28日夕の記者会見で、首相官邸で同日午後に会談した松井一郎大阪府知事との協議について「津波の問題など、府民全体にかかわる要望ということでたまわった」と述べ、あくまで陳情を受けたと説明した。11月22日投開票の大阪府知事、大阪市長のダブル選などの話題は出なかったという。(産経新聞15年10月28日)』
『党幹部は菅、松井両氏の接触について「良くない。府連がよく思うはずがない」と不快感を表明。「(党内が)疑心暗鬼になるのが怖い。本当に陳情だけなのか」(大阪選出議員)と、動揺が広がることへの懸念が出ている。(時事通信15年10月28日)』
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毎日新聞は、mew同様、安倍官邸がおおさか維新を補完勢力として利用、活用する思惑があることを記した上で、官邸がどのような動きに出るのか、注意深く見て行こうとしているようだ。(・・)
『橋下徹大阪市長が中心の新党に対し、首相官邸サイドは政権の取り組みを補完する存在として期待する。野党の一部を優遇して野党連携を分断する狙いがある。自民党内には官邸がダブル選で橋下氏側に肩入れするのではないかという疑心暗鬼もくすぶる。
安倍晋三首相と菅義偉官房長官は、橋下氏や松井一郎大阪府知事と会食を重ねるなど関係が深い。28日には、松井氏が津波対策の陳情などを名目に菅氏と官邸で面会した。松井氏が「僕らは『偽物維新の党』をきちっと清算してけじめを付け、新たに国政政党をやります」と伝え、菅氏は「(国会議員は)20人程度になるの?」と応じた。
松井氏はその後、記者団に「この4年間、国と協力してさまざまな事業を展開した。役割分担で国民、府民のために結果を残せばいい」と官邸との連携を強調。距離の近さを記者団に問われると「わざわざアピールする必要もなく、大阪の皆さんには分かっていただいている」と自信を見せた。
自民党大阪府連幹部は「党本部は『ダブル選は市長選だけでいいのではないか』と言っていた。松井知事はつぶすな、という官邸の意向だろう」と明かす。谷垣禎一幹事長も27日の党会合で「知事選は向こう(大阪維新の会)と分担することで、協力関係を作る道はないかと模索した向きも、なきにしもあらずだった」と認めた。その上で、首相が「きちっと戦う」と発言したことを紹介し、党内の懸念打ち消しに努めた。
ただ、官邸の「期待度」は維新の党の分裂前とは異なる。首相は昨年1月の施政方針演説で「『責任野党』と柔軟かつ真摯(しんし)に政策協議を行う」と表明。改憲に前向きな野党第2党の日本維新の会(当時)や、第3党のみんなの党(同)を念頭に改憲勢力の結集を図った。
しかし、橋下新党は20人前後で、分裂前の51人からは激減する。政権寄りの姿勢が明確になったことで「幅広い合意」を演出する効果も結果的に薄れる。
安全保障関連法の成立で改憲が遠のいたという雰囲気が広がっていることもあり、官邸の期待は当面の課題への協力に縮小している。好例が9月の安保関連法の参院採決だ。日本を元気にする会、次世代の党、新党改革の3野党が賛成にまわり、政権幹部は「参院に議席を持つ10党のうち5党が賛成した」と強硬イメージを薄める材料としてアピールした。橋下新党もこうした「補完勢力」となることを期待されている。(毎日新聞15年10月29日)』
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先日も書いたように、もし今度の大阪W選で維新候補が負けるようなことがあれば、おおさか維新の勢いが一気に衰退するのは確実で。そうなれば、安倍首相らも、橋下氏やおおさか維新を補完勢力として利用するのは困難になり、彼らの安易な目論見は、どんどん崩れて行くことになる。(・・)
でもって、安倍首相らの邪悪な目論見を崩して、政権をどんどん弱体化させるためにも、何とか維新候補を落選させたいという思いが日々強くなっているmewなのだった。(@@)
THANKS