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橋下市長の国政進出はあるのか?~幹部らの証言から読み解く維新のこれから

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】




 現代ビジネスに、鈴木哲夫氏が橋下維新のことを書いた記事を載せていた。

 維新分裂から大阪W選までの諸経緯、そして安倍官邸の橋下徹氏への期待などなどに関して、わかりやすくまとまっているので、ここにアップしておくです。

『やっぱり橋下市長の国政進出はあるのか?~幹部らの証言から読み解く維新のこれからと残されたナゾ
鈴木哲夫 現代ビジネス 11月23日

☆ 大阪・東京組の分裂には、大きな意味があった

 橋下市長率いる「大阪維新の会」が、都構想への再挑戦を争点に掲げて戦った大阪府知事・市長ダブル選挙。始まるまでは、市長選では維新が劣勢と言われていたが、終わってみれば市長選も制して維新の2勝。対する自民党は惨敗を喫した。

 自民党候補には、同じく都構想に反対する共産党が応援についたことで、橋下氏らが「自民は共産と手を組むのか」と批判。これが有権者にも響いて、「選挙終盤には一気に維新がリード、そのまま逃げ切ることができた。期日前の出口調査の時点で2勝は不動のものだった」(前維新の党大阪系国会議員)という。

 勝利をおさめた維新だが、今年の夏に起こった、大阪・東京の分裂劇から、ダブル選挙に至るまでの深層は分かりにくい。なぜ彼らは分裂しなければならなかったのか。そして、なぜ橋下氏は再び「大阪都構想の実現」を掲げたのか――選挙を終えてもなお、多くの疑問が有権者のなかに残っているのではないか。

 今後の橋下氏や松井氏、それに新たな国政政党となった「おおさか維新」の動向・方向性を予測する上でも、これまでの水面下の動きを抑えておく必要があるだろう。幹部らの証言をもとに読み解きたいーー。

 松野頼久代表を中心とする維新の党執行部と、維新創業者の橋下・松井両氏、そしてこれに連なる地方議員らの攻防。その発端は、執行部の一員である柿沢未途・前幹事長がこの8月に、山形市長選挙の応援に出向いたことだった。

 これに勝手に松井氏や橋下氏が「われわれの許可なく、勝手に応援に出向いた」と猛抗議し、挙句離党したことだった。その後、「維新の本家はこちらだ」とばかりに「おおさか維新の会」という新党を立ち上げることになった。

 だが、柿沢問題はあくまで新党立ち上げの「絶好の口実」に利用されたに過ぎなかった。その以前から、松野代表らと橋下・松井両氏の間に溝ができていたのだ。

 「松野代表ら執行部は民主党などとの再編を模索する『再編派』、これに対して松井氏や橋下氏は安倍官邸とも関係が深く、従来から路線が違っていた。

 また、5月に行われた、大阪都構想を巡る住民投票で敗れた後、維新の府議や市議など地方議員が『これから私たちはどうすればいいのか』と行き場を失っていた。松井さんとしては、彼らのために次の足場を作ることに迫られていた。

 さらに、11月の大阪府知事・市長ダブル選挙で、もう一度大阪都構想を復活させて戦うための母体が必要だった。分裂は避けられない規定路線で、松井さんたちは党を割るタイミングを常にはかってきたわけです。そこに出てきたのが柿沢問題。あれはきっかけに過ぎなかったというのが真相です」(維新の中間派国会議員)

☆ 過激な言動も「狙い通り」

 興味深いのは、橋下氏は、「住民投票で敗れた直後は、そこまで切羽詰っていなかった」(前出中間派議員)という証言だ。松井氏に対して「維新の党を飛び出すのは、もう少し他の野党などいろんな動きを見ながらでもいいと、8月ごろに松井さんと地方出張に行った際に説得したとも聞いています」(同)との話もある。

 ところが、松井氏や地方議員のことを考えると、そんな悠長なことを言っている時間はないと気が付いた。そこで、「市長任期が切れるまで、精一杯松井さんや地方議員が有利になるよう、ケンカをするのが恩返しだと考えた。そして、積極的に行動するハラを決めたのでしょう」(同)。

 それにしてもハラを決めてからの橋下氏の言動は、過激そのものだった。

 10月24日、解党を決議するために維新の臨時党大会を開いた。松野氏ら維新の党執行部から「除籍」などを申し渡された大阪系議員や地方議員ら160人以上が参加したものだ。

 そもそも除籍者が集まって開く臨時党大会など、理屈として成り立たないはずだが、橋下氏らの主張は「松野執行部は9月で任期が切れている。任期切れの執行部が出した除籍処分は無効。つまり、彼らの党籍はまだ生きているから臨時党大会は成立する」というものだった。

 (これに対して松野氏は「異常だ」と激怒。執行部は、弁護士の意見書も準備して、執行部の正統性や党大会の不成立、解党決議は無効などと法的手段も準備。双方は総務省に対しても判断を求めるなど一歩も譲らない状態が続いた)

 さらに、橋下氏はこうした実力行使以外にも、「離党者なのに口を出すな」と橋下氏を批判した今井雅人幹事長に対して、<維新の党のへなちょこ国会議員>と名指しした上で<よく言えるよ。僕に助けを求めてきたのに…>となじり、さらに前述の臨時党大会を批判した柿沢前幹事長に対しては<柿沢という日本で一番判断力のない国会議員>と激しく攻撃している。

 橋下氏がここまで徹底して仕掛けた目的は何なのか。

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 ☆ 安倍政権が橋下に感謝する理由

 「住民投票にも負け、今度のダブル選挙でも負けるようなことになれば、橋下さんの下にいた大阪の議員たちは存在感を完全に失う。ダブル選挙で勝つには、われわれこそが本当の改革集団だと、もう一度アピールしなければならなかった。そのために、(松野氏ら東京の)維新を既成政党に見立てて、攻撃したということです。

 松野さんたちは野党再編路線をとり、で民主党や場合によっては共産党など連携しようとしているが、大阪都構想においては、民主も共産も、自民と手を組んで既得権を守ろうとする敵です。

 松野執行部も『そちら側」という印象を与えることで、自分たち大阪組の正統性を確保しようとした。とにかくダブル選挙まで、徹底して松野執行部側が悪者だ、と主張することが自分たちにとって有利だ、ということだったんです」(橋下氏に近い大阪維新府議)

 維新同士がもめることで「思わぬところを利した」と言うのは、安倍首相に近い自民党ベテラン議員だ。

 「野党共闘の話し合いが遅れたことで、結果的に安倍政権=自民党にとってはプラスに働いた。松野氏は、年内の野党合流を目指して精力的に動いてきたが、たとえば松野氏が選挙協力を掲げている共産党などと話をすれば、橋下さんたち大阪系に正当性を与えてしまう。

 『ほら見ろ。松野執行部は共産党とも組む気じゃないか。永田町病だ。本当に改革マインドを持っているのは大阪系だ』と。だから、松野氏らは批判を恐れて共産党と会うのを控えてきた。野党共闘が遅れれば喜ぶのは官邸であり自民党というワケだ」

 さらに維新大阪系国会議員は、「松井さんはいまでも菅官房長官と頻繁に連絡を取り合い色々話していると言っている。維新同士の騒動を続けることで官邸を助けるという狙いも松井さんの中にはある」と証言する。

 橋下氏お得意の「ケンカ手法」によって、ダブル選挙を有利に進め、さらに官邸にも恩を売る――橋下氏はそんな狙いを確信犯的にもっていたというのだが、一方の松野執行部の怒りは並々ならぬものがあった。

 「5月の住民投票で敗れたあと、代表を辞め引退する、と宣言したのは橋下氏自身です。急にお鉢が回ってきた松野氏を助けるのが普通でしょう。今回の騒動だって、柿沢問題を機に党を飛び出したのは自分たちです。ここまで執行部にメチャクチャやるのは酷い」(松野氏に近い政界関係者)

 さて、W選挙で2勝を収めたことで、松井大阪府知事や地方議員の身分は一時的に安泰となる。では、この2勝が永田町も巻き込み、政界地図を変えるほどのインパクトを与えるのか。そして橋下氏はどうするのか。

 「国政政党としてのおおさか維新は来年の参院選へ向けて準備を進めるでしょう。これは、明らかに安倍政権寄りなものになるでしょう」(橋下氏と親しい政界関係者)

* * * * *

☆ 「橋下がいれば、改憲のスピードが進む」

 実は、6月14日夜に東京都内のホテルで、安倍首相・菅官房長官の官邸コンビと橋下・松井両氏の4人が密かに会談を行っている。このときの中身についてはなかなか表に出ていないが、安倍首相サイドからの「甘い誘惑」や「両者の協力」などについて入念に話し合われたことは想像に難くない。

 「誘惑」とはつまり、橋下氏の国政転身のススメだ。これについては、松井氏が会談の直後に「橋下徹に対する期待感は以前よりも増しているのではないかというエールはいただいた」と、安倍首相が橋下氏の国政転身に期待感を示したことを認めている。

安倍首相は、大阪都構想の住民投票で自民党の地元府連が反対しているにもかかわらず橋下氏への応援メッセージを出したし、菅官房長官は橋下氏と公明党との間に入って、住民投票の日程や方法などについての調整役を買うなどした。

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 もちろんそれには理由がある。「国会運営や憲法改正で維新の協力を得たい」(首相周辺)からだ。

 特に、憲法改正を目指す安倍首相は、衆参で3分の2の賛成を得るために、参議院で維新の力を頼りたいところだ。そんな中で、首相周辺には橋下氏自身の出馬が望ましいという思惑があるという。

 「来年の参院選に、人気の高い橋下氏が出馬すればおおさか維新は相当な議席するを獲得するだろう。その理由のひとつとして、次の参院選では投票権が18歳以上に与えれられることがある。

 橋下氏は若者の間でも人気があるので、出馬すれば彼らの票も取り込める可能性が高い。おおさか維新が議席を伸ばした上で、さらに改憲に協力してもらうというシナリオは有効だ」(安倍首相側近の一人)

 橋下人気を利用しての憲法改正。まさにこれが、安倍首相が会談で「国政転身の誘惑の言葉」をかけた理由と見ていい。

 また、松井府知事は元自民党議員である。「今も首から下は自民党」(元みんなの党幹部)と言われ、国政では「親安倍政権、親自民党になるだろう」(前出・府議)との見方は根強い。

 また、松井氏らおおさか維新は、前述のように野党再編を邪魔するために「松野氏らとの分党協議などをいつまでもこじらせるのでは」(前出松野系議員)という声もある。

 とにかく安倍首相サイドは、今後も来年の参院選までは橋下氏の国政転身待望論を陰に陽に示したり、松井氏との蜜月ぶりを匂わせるだろうと前出の側近は言う。

 「安倍首相が橋下氏らへのラブコールを続けていれば、永田町は常に『橋下たちが安倍政権と組むかもしれない』と疑心暗鬼になり、それが野党分断工作にもなる。転身が実現しなくとも、話題にし続けるだけでメリットがある」(同)

 一方、気になる橋下氏の国政転出の可能性について、維新府議はこう話す。

 「憲法改正での協力が必要だと考えれば、安倍首相が橋下さんを『使える男』と思っているのは間違いないでしょう。橋下さんも、都構想で中途半端な形で終わるのは嫌だと考えているはず。彼は『リベンジの人』ですからね。

 一旦は政治から離れますが、戻ってくる可能性は十分にある。実は、来年衆参ダブル選挙が行われるとのウワサがありますが、そのゆな『大戦(おおいくさ)』となれば、出馬でしょう」

 さらに、来年の選挙を待たずに「大阪市長の任期が終わったら、安倍首相は橋下氏を大臣や参与など民間登用するのではないかという話も出始めている」(自民党中堅幹部)ともいう。

☆ 本来なら、自民党政権とは理念が違うはずだが……

 一方で、大阪には今回のダブル選の後遺症も確実に残る。

 敗れた自民党大阪府連は「安倍官邸が自分たちの頭越しに橋下氏らと良好な関係を築いていることに、党内での反発が生じ、党中央と大阪の溝が深まった」(自民党府議)と話している。中央への不信感が残った、ということだ。

 また、今回の維新の「内紛」騒動については「いい加減にしろとかいう有権者の声は大きい」(関東地区の維新国会議員)ようで、口汚く互いを罵る場面などは、関西以外では橋下氏らへのマイナスの印象を抱いたに違いな。

 「今後、政局においてはおおさか維新や橋下氏らの影響力は全国的な広がりがなく低下する」(前出関東地区維新国会議員)との見方もある。

 ただ、政局面だけではなく、政策的な視点も付け加えておきたい。橋下氏が登場した時から私は主張してきたが、本来「大阪都構想」とは、日本の地方自治全体が直面する「決して避けては通れない問題・テーマだ」ということだ。大阪と同じように二重行政問題を抱えている自治体は多い。

 たとえば横浜市と神奈川県、福岡市と福岡県、札幌市と北海道、仙台市と宮城県などなど。俗に大都市問題とも言われ、今後少子高齢化が進む中で人口がさらに政令市に集中していく。一方、その周りは過疎化が進み、経済圏も人口分布も税収も、そして文化さえも、いびつになっていく。

 二重行政の解消だけでなく、大都市と過疎地をどんなバランスで運営する自治体にしていけばいいのか、場合によってはあらたに道州制を導入するなど地方自治の仕組みを考える時期に来ている、その中で、大阪都構想は一つのモデルケースとして全国が注目すべきテーマだと考える。

 橋下氏自身も、当初は大阪都構想を「日本の地方自治の仕組み、統治のあり方を変えることだ」と位置付けていたではないか。

 ならば、橋下氏や松井氏は、道州制などには消極的で、霞が関とともに中央集権体制を守ろうとする自民党政権と仲良くやるのは、おかしな話だと思う。反自民を掲げ、あくまで改革側に立つべきだろう。

 にもかかわらず、国政に足を踏み入れて、安倍官邸に軸足を置くなどただ権力闘争に酔いしれているだけではないか―、その辺りに疑念を抱き欺瞞を感じでしまうのである。』

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by mew-run7 | 2015-11-25 02:59 | Trackback(1)
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Tracked from 御言葉をください2 at 2015-11-25 09:33
タイトル : 橋下元市長の国政進出について
橋下市長の国政進出はあるのか?~幹部らの証言から読み解く維新のこれから  mewさんが、記事を書いてくださっているのでトラックバックさせていただく。このことが結局、わたしにとって一番の関心事だからである。大阪W選挙の結果は、そのことに関係するという点が一番が気になっていたということがある。それは、憲法改正の問題と関係ある。  都構想の問題は、わたしはひとつの問題かもしれない、と思っている。しかし、その問題には手が出しかねている。他の問題が、さしあたり取り組むへき課題となっているからである。... more