安保反対の「市民連合」結成&野党候補の選挙を支援+SEALDsはシンクタンクも設立
2015年 12月 21日
【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】
昨日20日、来年夏の参院選(or衆参W選)で、安保法制に反対する野党系候補を支援するための「市民連合」が発足した。(**)
正式名称は「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」。学生団体のSEALDsや学者の会、ママの会など、安保法制の反対活動を行なって来た5つの市民団体が結集し、安保法廃止を旗印にして野党勢力の結集を促すと共に、野党系候補を支援して、安倍政権の打倒を目指す。(・・)
でもって、早速、来年最初の国政選挙となる北海道5区の衆院補選(自民党の町村信孝氏・前衆院議長の死去に伴う補選)で、民主党道連役員の池田真紀氏(43)を支援することに決まったようだ。(++)<池田氏は無所属で出馬予定。>
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『安全保障関連法の廃止を訴える学生団体「SEALDs(シールズ)」など五つの市民団体が20日、来年夏の参院選で野党系候補を支援する「市民連合」を設立した。安保法廃止を旗印に、安倍政権に対抗し得る野党勢力の結集を促す。
正式名称は「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」。シールズや「安全保障関連法に反対する学者の会」など5団体の代表者が東京都内で記者会見し、設立を発表した。このうち「立憲デモクラシーの会」の山口二郎法政大教授は会見で、「統一候補擁立の機運を強め、各野党に一層強く働き掛けていきたい」と語った。
民主、共産、維新などの野党は、市民団体と連動する形で、無所属の統一候補擁立に向けた調整を進める。既に参院熊本選挙区では候補一本化が固まっており、今後、勝敗のカギを握る改選数1の「1人区」を中心に共闘を拡大させたい考え。 (時事通信15年12月20日)』
『学生グループ「SEALDs(シールズ)」などの市民団体が20日、来年夏の参院選に向け、安全保障関連法廃止を訴える野党統一候補を支援する「安全保障法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」を結成し、都内で記者会見を開いた。
市民連合は、シールズや安保法制に反対する「ママの会」「学者の会」など5団体の有志が呼びかけて発足した。山口二郎法政大教授は記者会見で「参院選の全ての1人区で野党統一候補を立てるというゴールに向け各党を動かしていく」と強調した。
具体的には、(1)安保関連法廃止(2)立憲主義の回復(3)個人の尊厳を擁護する政治の実現-の3項目の「協定」を結ぶことを条件に、共闘で一致した野党か無所属候補を支援する。候補が当選した場合は特定の政党には所属せず、院内会派として活動することに同意を求めるという。
市民連合側から候補は擁立しない方針だが、安保関連法廃止を掲げる統一候補の当選者が改選過半数に達することを目指す。来年4月の衆院北海道5区補選を参院選の前哨戦と位置づけ、今月19日に無所属での出馬を正式に表明した民主党道連役員、池田真紀氏(43)を支援する。(産経新聞15年12月20日)』
『全国32の1人区で候補者を絞り込むよう野党に働きかける。安保法の廃止や集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回といった基本方針に賛同する候補者を推薦し、選挙応援などをする。独自候補は擁立しない。(朝日新聞15年12月20日)』
『ほかの参加団体は「安全保障関連法に反対する学者の会」「安保関連法に反対するママの会」「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」。(東京新聞15年12月21日)』
<何と当ブログが情報収集で頼りにしている産経新聞は、この結成集会で各団体代表が行なったスピーチの詳報まで、載せてくれていた。(・・)b g.j. mewもこれからチョコチョコ読んで行く予定。印象的な話があったらアップしたいと思うです。
http://www.sankei.com/politics/news/151220/plt1512200019-n1.html>
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この市民連合の結成を受けて、民主党の岡田代表や共産党の志位委員長が、団体設立を歓迎すると共に、党として連携して行く意向を示している。(・・)
<あと、この件はできれば、別立てで扱いたいと思ってるのだけど。民主党の岡田代表が、安倍自民主導の改憲に反対して行く姿勢を示していて。mewにとっては、実に喜ばしいことだ。(^^)>
『民主党の岡田代表は、山形県白鷹町で記者団に対し「あまり政治に関心がなかったり、少し距離を置いていた人たちが立ち上がって、市民連合という大きなかたまりを作っていくというのは注目すべき動きであり、草の根の民主主義が始まったと思うので、大事にしたい。われわれとも非常に考え方が近いので、ぜひ連携してやっていきたい」と述べました。(NHK15年12月20日)』
『民主党の岡田克也代表は20日、来年夏の参院選で安全保障関連法廃止を掲げる候補者を支援するため市民団体が同日に結成した「市民連合」について、「非常に考え方が近い。ぜひ連携していきたい」と意欲を示した。市民連合や野党が協力して支援する「無所属統一候補」に関しては「かなり出てくると思う」と見通しを語った。山形県白鷹町で記者団の質問に答えた。
また、岡田氏は同町で講演し、参院選で憲法改正の発議に必要な3分の2議席確保の阻止を目指す考えを強調。「安倍晋三政権は3分の2を取れば必ず憲法改正をする。日本の将来を決める大きな転換点だと分かってほしい」と述べた。
安倍首相と菅義偉官房長官が19日夜に橋下徹前大阪市長、おおさか維新の会代表の松井一郎大阪府知事と会談し、憲法改正で意見交換した点を踏まえた発言とみられる。(産経新聞15年12月20日)』
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『共産党の志位和夫委員長は20日の札幌市内での講演で、補選で擁立する予定の独自候補の取り下げについて「いつでも話し合いに応じる用意がある」と述べ、他の野党や市民連合との共闘に重ねて期待を寄せた。(産経新聞15年12月20日)』
『■志位和夫・共産党委員長
一緒に戦争法、安全保障関連法に反対した市民団体のみなさんが「市民連合」を立ち上げ、野党に対してぜひ、参院選で野党共闘して欲しい、特に1人区での(選挙協力の)協議をして欲しいという。私たちは大歓迎だ。ぜひこの提唱を受けて真剣な話し合いを行っていきたい。(民主党内からは)「共産党アレルギー」という声も聞こえてくるが、共産党が好きとか嫌いとか言っているときではない。今、日本の政治が非常な危機的事態にある。好き嫌いがあっても、乗り越えて協力しようということだ。(札幌市で記者団に) (朝日新聞15年12月20日)』
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ちなみに、北海道4区の衆院補選には、自民党は町村信孝氏の娘婿を擁立することを決めていて。共産党も独自候補を立てる予定だったのだけど。
民主党の候補が無所属で出馬することになった場合、共産党は独自候補の擁立をやめて、選挙協力を行なうことを示唆している。(++)
『共産党の志位和夫委員長は20日、札幌市で講演し、町村信孝前衆院議長死去に伴う来年4月の衆院北海道5区補選で、安全保障関連法廃止を求める野党統一候補の擁立について「共産党はいつでも話し合いに応じる用意がある」と述べ、擁立済みの橋本美香氏(45)の取り下げの可能性をあらためて示唆した。
同補選では自民党が町村氏の娘婿の和田義明氏(44)を公認。民主党北海道連(道連)から安保法廃止を求める野党統一候補として出馬要請を受けた道連役員の池田真紀氏(43)が立候補を表明している。
志位委員長は「自民党に勝つためには候補を一本化する必要がある。民主党から『共産党アレルギー』という声が聞こえるが、好き嫌いを乗り越えて協力しようということだ」と話した。
一方で、民主党岡田克也代表との選挙協力の話し合いは「安保法廃止、連立政府樹立、選挙協力に入るという合意はなされていない」と明らかにした。〔共同通信15年12月20日)〕
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今年は、流行語大賞の候補にも選ばれるぐらい、その存在や活動が注目されたSEALDsなのだが。先週14日には、SEALDsが学者や弁護士とともに、政党への政策提言などを行う新団体「ReDEMOS(リデモス)」(HPはコチラ)を設立したことが発表された。(・・)
『2015年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「安」に決まり、日本漢字能力検定協会が15日、京都市東山区の清水寺で発表した。安全保障関連法案の審議に国民の関心が高まったことで選ばれた「安」でもある。法案に異を唱え、若者主導で民主主義の再考を訴えた学生団体SEALDs(シールズ)の奥田愛基さん(23)は今年の漢字を「民」とした。
奥田さんは「民」を選んだ理由を「政治を政治家に任せるというより、民衆がデモのように引っ張っていったから」と語った。
今年5月3日の憲法記念日に立ち上がったSEALDsは安保法案反対デモの先頭に立ち、民意の力、存在感を示した。「若者は政治に関心がないと決めつけられてきたけど、表に出せる場がなかっただけ」。流れは若者だけでなく大衆の意識までも変え、日本中に広がった。
デモは来年も継続していくが「政策提言もやりたい」と、14日に政党へ提言などを行うシンクタンク「ReDEMOS(リデモス)」を設立。「民主主義活性化法案などを考えている。地方公聴会がセレモニー化されているので、国会の外から意見を吸い上げるタウンミーティングを活性化させたい」などと展望を語った。
「SEALDs」も選ばれた1日の新語・流行語大賞。「1億総活躍社会」で受賞した安倍首相は欠席だった。「一緒に並んでみたかった」と冗談交じりに話し、「安保法案反対は小さな声ではない。もっと真剣に向き合ってほしい」と続けた。
来年は参院選がある。新団体で「政治と周囲をつなぐ存在になりたい」と話し「タフに生きていきます」と誓った。(日刊スポーツ15年12月16日)』
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『安全保障関連法に反対する学生団体「SEALDs(シールズ)」のメンバー奥田愛基さん(23)らが学者や弁護士とともに、政党への政策提言などを行う新団体「ReDEMOS(リデモス)」を設立し、14日に参院議員会館で記者会見した。「国会前抗議を原点に、日本の民主主義を問い直す場をつくる」という。
リデモスは「DEMOS(民衆)への応答」との意味で命名。市民のためのシンクタンクと位置づけ、安保法制など政治課題に関する情報発信や、議論の場の提供、政党や市民への政策提言をメールマガジンやイベントなどを通じて行う。
代表理事に奥田さん、理事には「安全保障関連法に反対する学者の会」でも活動する上智大の中野晃一教授、参院の地方公聴会の公述人を務めた水上貴央弁護士の2人が就任。学生数人が研究員になり、テーマに応じて専門家や弁護士と連携していく。(朝日新聞15年12月14日)』
『安全保障関連法に反対する活動を続けている学生など若者のグループ「SEALDs」のメンバーが、大学教授や弁護士とともに「市民のためのシンクタンク」という団体を新たに作り、今後、政策提言などを行っていくことにしています。
設立された団体「ReDEMOS」は「市民のためのシンクタンク」として、「SEALDs」のメンバーなどに加え、大学教授や弁護士が理事として加わっています。
団体は今後、ホームページなどを通じ、安全保障などの分野で課題を分析するほか、勉強会や意見交換会を開いて議論を交わす場を提供し、こうした議論を基に政策提言などを行うとしています。
会見で代表理事の奥田愛基さんは「『ノー』と言うだけでなく、自分たちでも個別の政策について研究発信し、日本が目指すべき社会を示したい。今後は賛同する研究者を増やして市民や若い人たちにわかりやすく情報を発信したい」と述べました。(NHK15年12月14日)』
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今も野党各党は政党間で、野党再編、国会や選挙での協力に向けての協議がちょこまかと行なっているのだが。それぞれ党利党略や思惑、立場などの問題もあって、なかなかぐ~んと連携体制作りが進まないのが実情だ。(-_-;)
でも、このように外からの力、しかも市民団体からのパワーによってプッシュされると、各党も動きやすくなるわけで。<具体的に選挙支援の話なんか出て来ると尚更。>
本当なら、もっと各政党にも積極的に動いて欲しいところではあるけど。この「市民連合」や新たなシンクタンクの活動が、野党各党や一般国民をいい意味で煽ってくれることに、大きな期待を寄せているmewなのだった。(@@)
THANKS
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