鳥越俊太郎ンタビュー・「東京は憲法を守るという旗立てる」「予算をモノから人へ」
2016年 07月 27日
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日刊ゲンダイが、鳥越俊太郎氏のインタビュー記事を公開してくれた。(・・)
鳥越氏が自分の政治理念や現状などをわかりやすく説明していると思うので、都知事選や鳥越氏に関心のある方は是非、お読みいただきたい。(++)
『注目の人 直撃インタビュー・鳥越俊太郎氏が決意 「東京は憲法を守るという旗立てる」
2016年7月25日 日刊ゲンダイ
この4年で3回目となる東京都知事選(31日投開票)は事実上、保守分裂と野党統一候補による三つ巴の戦いだ。安保法制反対デモの中心にいたこの人は、参院選の自公勝利を受けて告示直前に手を挙げた。それに対し、「なぜ都政?」と首をかしげる都民は少なくない。全候補者の中で最高齢の76歳。健康不安や準備不足を指摘する声も多いが、どう受け止めているのか。“究極の後出しジャンケン”で挑む決意を聞いた。
――大型選挙があるたびに、名前が挙がっていました。立候補の打診は以前から多かったと聞きます。なぜ今回は出馬を決断したんですか。
正直言って、都知事選だけで3回打診を受けました。石原(慎太郎)さん時代の2回と、舛添(要一)さんが当選した前回です。でも、すべてお断りした。僕はとてもそんな任を預かる人間じゃないと自分で思っていたし、そういう状況でもないと思っていたので。
――今回はこれまでとどう違うんでしょう。
日本の状況が明らかに違います。東京都を含む日本全体の空気が変わっていますよね。参院選の開票結果を見て強く感じたのが、日本全体がヤバくなってきて、憲法を変えてもいいんじゃないか、という雰囲気になってきたこと。国民投票までいってしまうんじゃないか。そんな中で、東京に「ちょっと待った」という旗を立てれば、日本全体に影響を広げられるでしょう。
――旗ですか。
東京都は憲法をしっかり守る、という旗です。みなさんにも考えてもらいたい。東京から発信して、もう一回、日本全体を変えたい。それが出馬を決意した動機です。都政と国政は分けられない。東京都政の問題=日本の国の問題でもあるんです。都の予算は約13兆円、スウェーデン並みの財政規模ですから、いわばひとつの国です。東京という“国”が動けば、インパクトがあると思うんです。
――告示から1週間経ちました。選挙戦の感触は?
反応はすごくいいですね。ビンビンです。遊説に行くと、街頭はどこも人でいっぱいになる。立すいの余地もないくらい集まりますよ。手応えアリです。十分勝負できます。
――街頭演説は1日2カ所ほど。他候補と比べるとかなり少ないですね。理由があるんですか。
それぞれの陣営のやり方でしょう。僕は僕なりに戦っています。数が多いとか少ないとか論評する人がいるんだとしたら、勝手におやりくださいという話。僕はこれで勝つつもりでいますから。1日何回かは街頭(演説)をやっていますし、テレビ出演とか取材とか、メディアのオファーにはできるだけこたえています。
■76年間生きてきて今が一番元気
――高齢やがん闘病歴から体力面に不安があるという声が消えません。それで、ハードなスケジュールを避けているという見方もありますが。
嘘だと思うかもしれませんが、76年間生きてきて、今が一番元気です。がんをやったおかげです。手術したりしましたから、健康や体に気を配るようになった。食事、運動、睡眠。ちゃんと注意しながらやっています。選挙期間中は控えていますが、普段は週に3回ジムに行って、2時間たっぷり体を動かしている。だから、筋肉もいっぱいついているんです。裸を見せたいくらいですよ。
――年齢や病歴による健康面の不安はない、と。
僕には3つの年齢がある。実年齢、体力年齢、精神年齢です。実年齢は76歳だけれど、体力的にはその7掛けだと思っています。53歳くらいの気分です。体内年齢を測れる体重計があるでしょう。あれに乗ると、僕は48歳ですよ。それに、精神年齢は18歳。精神年齢は好奇心がどれくらいあるかで測るからです。僕の場合、好奇心の幅と量は年齢とパラレルしている。26歳から記者をはじめ、報道の現場を歩いてきた。好奇心をフルオープンにしないといろんな問題を取材できない。この年になっても好奇心が全く衰えていません。むしろ、18歳のころと比べると、好奇心の質量ともに充実しています。
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☆ 予算をモノから人へシフトさせる
――街頭演説ではがん検診100%や、安倍政権批判が大半で、都政に踏み込まない印象があります。政策の準備は追い付いているのでしょうか。
政策? 十分に追い付いていますよ。演説場所によってテーマを変えているんです。バリエーションですよ。人間というのは、同じ話を何度もするのは嫌なもの。テレビキャスターをやっていた時によく感じたことなんですけどね。学者の先生などゲストは打ち合わせの時、すごくいいこと言う。ところが、それを本番でも言ってほしいのに、違うことを言うんです。人間は同じことを二度話さない習性がある。だから、僕もちょっとずつ変えているんです。
――主要3候補に数えられる増田寛也元総務相(64)や小池百合子元防衛相(64)との違いはどんなところでしょうか。
調べていないので詳しくは知りませんが、増田さんは自民党の推薦を受けている。小池さんは自民党員です。僕は反自民、反安倍。安倍政権を支持しているかどうか。そこが最大の違いです。
――当選すれば、“反安倍知事”ということになりますが、改憲反対や脱原発など、国政とは異なるスタンスを東京から発信していくのですね。
基本的にはそうですけど、実際にやるときにはいろんなところと話さなきゃいけない。“反安倍”という旗と、都知事として都政を執行する場合、違いは出ますよね。“反安倍”ばっかり言ってるわけにはいかないでしょう。安倍さんをはじめ、東京五輪だったら(東京五輪組織委会長の)森喜朗さんとも話し合わなきゃいけない。反対だから話をしない、そんな子どもみたいなことはできない。現実的な対応をしなければならない。合意点を見つける政治をやりたいですね。
――都政の重要課題をどうお考えですか。
世論調査を見ると、都民が不安に思っているのは、高齢化や介護問題ですよね。これは待ったなしです。少子化も進んでいる。東京都の出生率は1・17で、全国最低です。共働き夫婦が多く、子どもの預け先がないことから出産を躊躇してしまうことが要因のひとつ。これも待ったなしです。働きながら育児ができる環境をつくらないといけない。保育所と保育士の両面を手当てする必要があります。予算をモノから人へシフトさせる。東京の将来を見据えて人にお金をかけます。
■都議会とは人間力をさらけ出して話し合う
――少子高齢化や保育問題はずいぶん前から俎上に載っていますが、ちっとも改善されません。
知事の本気度によるのでしょう。決意次第ですよ。本気になればできないわけじゃない。実際には都議会と話し合っていくことになります。知事が決めれば進むわけじゃないので、誠心誠意やっていくしかない。
――少数与党になりますが、都議会とはうまくやっていけますか。
僕の人間力をさらけ出して話し合うしかない。だまし討ちとか変な手を使うつもりはありません。当選したら、僕の後ろには都民の多数派がついているというのが大前提になります。都議も都民から選ばれていますが、都議は地域の代表で、都知事は東京都全体の代表。ある程度の差があるわけですから。
――都庁は約16万人の職員を抱える大組織で、伏魔殿という言われ方もします。かじ取りは大変です。
スタッフを揃えなきゃいけませんね。僕の思いに共鳴してくれる人を集め、手足となって実行してくれる体制をつくらなきゃいけないとは考えています。
――選挙期間中に鳥越さんのスキャンダルを報じる動きがあります。
僕のウイークポイントはおそらくね、年齢、健康、過去の女性問題。特に女性問題については何もないんです。ウワサがぐるぐる回っている。証拠を出して下さいよ、と言いたいくらいです。まったく身に覚えがないですから。おかしなことを書いたら、即座に名誉毀損で訴えます。(聞き手=本紙・坂本千晶)
▽とりごえ・しゅんたろう 1940年、福岡県生まれ。京大文学部卒業後、毎日新聞社入社。大阪、東京社会部、外信部(テヘラン特派員)を経て、サンデー毎日編集長。民放番組のキャスターも務めた。01年、桶川女子大生ストーカー殺人事件報道で「日本記者クラブ賞」受賞。』
鳥越氏の思いがひとりでも多くの都民に(国民にも)伝わるようにと切に願っているmewなのだった。(@@)
THANKS