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日本がアブナイ!

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前川のバー通いを批判して、官邸やメディアはプラスになるの?~小田嶋コラムを掲載。

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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】


【今日28日からテニスの四大大会・全仏が始まる~。日本からは男子が、錦織、杉田のほか、D太郎が予選を突破。女子は大阪、土居、奈良、日比野、加藤、尾崎の6人が出場する。(・・)
 錦織は、今年は「まずは、全仏優勝!」を目指して日程を立てていたのだけど。あちこち故障して、思うように行かず。昨日も250の大会で格下に負けてしまった&長い試合を2つも続けて体力や手首に負担がかかってないか心配だけど。フェデラーの欠場で第8シードがとれたし。何とかしかりと上位に行って、できれば優勝して欲しい。o(^-^)o】

* * * * * 

 さてさて、25日に文科省の前事務次官である前川喜平氏が、安倍内閣に不都合な内部文書の「存在」を明らかにしたところ、菅官房長官を筆頭に前川バッシングがどんどん激しくなっている。(@@)

 今回は、そのことについて書こうとしていたのだが。先に日経ビジネスオンラインで小田島隆氏がいい感じの(「だよね~」って言いながら読んじゃうような)コラムを書いてたので、無料部分だけで恐縮だが、ここにアップしておきたいと思う。(・・)

 私も、「出会い系バーに何回も行ったことがある」という現時点で得ている情報の範囲では、それは違法とは言えないだろうし。<正直なところ、調査のために行ったという釈明はどうかと思ったけど。>
 仮に前川氏が違法性のある店に出入りしていた、違法な行為をしていたとしても・・・。(前川氏個人の人格に対しては疑問を抱くかも知れないが。)だからと言って、文書が消えて、なくなってしまうということはないわけで。
 出会い系バー云々によって「あった文書をなかったことにはできない」し。安倍首相が不公正な形で加計学園の獣医学部新設を後押ししたという疑惑も消えないのである。(**)

* * * * *
 

小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
出会い系バーに出入りした人の“末路”

2017年5月26日(金)日経ビジネスオンライン

 『辞任の前川・前文科次官、出会い系バーに出入り』
 という記事(こちら)が読売新聞に掲載されたのは、月曜日(5月22日)のことだった。

 一読して驚嘆した。
 とてもではないが、全国紙が配信する記事とは思えなかったからだ。

 記者は、前川前次官が

《……在職中、売春や援助交際の交渉の場になっている東京都新宿区歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていたことが関係者への取材でわかった。》

 ことを伝えたうえで

《教育行政のトップとして不適切な行動に対し、批判が上がりそうだ。》

 と書いている。

 正直なところを申し上げるに、失笑せずにはおれなかった。
「批判が上がりそうだ」
 という文末表現の真骨頂を、久しぶりに見た気がしたからだ。

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 解説する。

「批判が上がりそうだ」
 というこの書き方は、新聞が時々やらかす煽動表現のひとつで、「批判を浴びそうだ」「議論を招きそうだ」「紛糾しそうだ」という、一見「観測」に見える書き方で、その実批判を呼びかけている、なかなかに卑怯なレトリックだ。

 書き手は、「批判を浴びそうだ」という言い方を通じて、新聞社の文責において批判するのではなく、記者の執筆責任において断罪するのでもなく、あくまでも記事の背後に漠然と想定されている「世間」の声を代表する形で対象を攻撃している。しかも、外形上は、「世間」の空気を描写しているように見せかけつつ、実際には「世間」の反発を促す結果を狙っている。

 真意は
「な、こいつヤバいだろ? みんなでどんどん批判して炎上させようぜ」
 といったあたりになる。
 実に凶悪な修辞法だ。

 新聞記者は、ほかにもたとえば
「状況は混迷している」→(「オレにはわからん」の言い替え)
「なりゆきが注目される」→(「正直アタシには先が読めません」の言い替え)
 みたいな語尾で記事を書くことがある。

 これらの場合「状況」や「なりゆき」を主語に持ってくることで、書き手の自信の無さを隠蔽し、執筆の責任を回避している。

 新聞は「世論」の陰に隠れて、書き手の一人称(つまり、「私」なり「記者」なり)を隠蔽することを好む。
 あるいは「注目される」というふうに、文末を受動態(←誰が注目してるんだ?)で受けることで、書き手が生身の人間でなく、「社会の木鐸」ないしは公共的で客観的で超越的な人格であるかのような偽装を施しにかかっている……というのは、まあ、いくらなんでもひどい言い方かもしれないので撤回する。

 ここではとりあえず、5月22日の記事の中で使われている
「批判が上がりそうだ」
 という語尾が、卑怯なものの言い方である旨を断言しておくにとどめる。

 記者は、前川前次官が、出会い系バーに通っていたことについて
「関係者への取材でわかった」
 という以上の証拠を明示していない。

 「出会い系バー」についても「売春や援助交際の交渉の場になっている」と説明していながら、前川前次官本人が、実際に「売春」や「援助交際」をしていたかどうかは明らかにしていない。相手となった女性の証言も取っていないし写真も掲載していない。

 つまり、この記事は、「関係者」とされる人間の「証言」(っていうか「噂」)のみを元に構成されていることになる。
 こんなヨタ記事を、仮にも世界一の発行部数を誇る読売新聞が執筆して配信したことを、われわれはどう受け止めれば良いのだろうか。

 仮に、前川前次官が、その「出会い系バー」とやらに出入りしていたことが事実なのだとして、では、勤務時間外に一私人が、歌舞伎町のその種の店に出入りすることは、果たして犯罪なのだろうか。

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 とんでもない。
 どこからどう見ても犯罪ではない。

 合法的に営業されている店舗に、正規の料金を支払って入店している限りにおいて、なんら恥じるべきところはないはずだ。

 私は、その「出会い系バー」という施設がどんな種類の店舗であるのか、詳しい知識を持つ者ではないが、その場所に通うことが、社会人として立派な行動であるのかどうかはともかくとして、少なくともただちに犯罪となるわけではないことぐらいは承知している。

 とすると、読売新聞の長年の読者の一人として、私は、一私人の勤務時間外の風俗店通い(しかも半年も前の)を、いきなり暴きにかかった彼らの真意に疑念を抱かざるを得ない。

 要するに、読売新聞は、前川前次官の人格を貶めたかったのではなかろうか。
 では、どうして彼らは、前川前次官の世評を泥まみれにすることを狙ったのであろうか。

 本日発売の週刊文春と週刊新潮の両誌の見出しをお知らせする。

 週刊文春は、
《「『総理のご意向』文書は本物です」 文科省前事務次官前川喜平 独占告白150分》
 という記事を掲載している。

 内容は、見出しにある通り、加計学園の獣医学部新設問題に関連して、5月中旬に朝日新聞が報じた文部科学省の内部文書に関するもので、記事の中で、前川前次官は、文書が作成された経緯や、内閣府と文科省とのやりとりを詳細に語っている。

 週刊新潮の方は、
《加計学園疑惑の場外乱闘! 安倍官邸が暴露した「文書リーク官僚」の風俗通い》
 として、予定されていた前川前次官のインタビュー(NHKインタビュー放送および朝日新聞の記事)が、官邸筋によってリークされた「風俗通い」情報によってお蔵入りになった経緯を紹介している。

 これらの本日発売の両週刊誌による暴露記事と、冒頭で紹介した読売新聞によるスキャンダル記事をあわせて読み比べてみると、色々と不穏な想像が広がる。
 文科省と官邸の抗争勃発。週刊誌と大新聞の代理戦争。
 大変にいやな気分だ。

 読売新聞の報道によって、前川前次官の犯罪が暴かれたわけではないが、それでも、彼の評判が落ちることは確かだ。

 ただし、前川次官の人間性に仮に疑問符が付くことになるのだとしても、そのことが「『総理のご意向』文書」の信用性を疑わせることにはならない。

 むしろ、政権にとって不都合な証言をした官僚に「制裁」じみた報道圧力が加えられたことで、文書の信憑性は高まったとさえ言える。
 では、文書の信用性を落とすことなど、どだいできるはずがないのに、どうして彼らは、前川前次官にあのような仕打ちをしたのだろうか。

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 もし私が安倍内閣支持者なら、たとえ窮地に陥ったとしても、「あんま、みっともない手段は使って欲しくないな~」と思うのだけど。
 菅官房長官の会見での様子を見ても、今回はかつてないほどに、かなり困惑&狼狽しているのかも知れないと感じているmewなのだった。(@@)

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by mew-run7 | 2017-05-28 02:45 | (再び)安倍政権について

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