前川叩きに走る官邸~官僚告発を許さぬ恐ろしい国。人格攻撃しても事実は変わらず
2017年 05月 29日
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mewが今回の加計問題に関する前川告発の件で、一番ビックリした&呆れたのが、安倍官邸&自民党幹部の対応の仕方・・・とりわけ、菅官房長官をはじめとして、前川バッシングに走っていることであった。(゚Д゚)
彼らはまず、前川氏が公の場に出る前の22日に、突然、同氏が役人時代に歌舞伎町の出会い系バーに何度か行っていたことを読売新聞に報じさせることに。
さらに、様々な形で前川氏個人に対し厳しい言葉で疑問や批判を呈して、前川氏の人格や信用性を低下させようと、それで例の文書の信憑性も滅損させようと考えたのだろう。(~_~;)
ちなみに、前川氏は25日のインタビューで・・・。
『前川氏 私の極めて個人的な行動ですから。それをどうして読売新聞があの時点で報じたのかは私には分からない」
--権力の脅しかということはどうか
前川氏「私はそんな国だとは思いたくない」』という部分がとても印象に残っただけど。
でもね。前川さん。あなたも、きっとひそかな思いを込めて言ったのだと察しますが・・・。実は、もう日本は「そんな国」になって来ちゃっているんです。(ーー)
しかも、安倍官邸&自民党の一強多弱の長期独裁支配が続いて、民主政治がゆがんで来ている日本は、本当にアブナイ、おそろしい国になっているのです。 (ノ_-。)
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今朝、載せた小山田氏のコラムも、そのことを指摘したものなのだけど・・・。
民進党の幹部もこんなことを言っている。(@@)
『「権力の告発者を潰す国。嫌な空気だ」民進・野田幹事長
「権力の告発者を潰す国。嫌な空気だ」民進・野田幹事長
街頭で「共謀罪」法案の問題点を訴える民進党の野田佳彦幹事長=27日、広島市、岡本智撮影
■野田佳彦・民進党幹事長(発言録)
「総理の意向」「官邸の最高レベルの指示」というメモが書いてある文書が明らかになり、当時の事務方トップ、前川喜平・前文部科学次官が「あれは本物だ」と記者会見で言いました。前川さんがどこかのお店に行ったとか行かないとか、人格攻撃を政府が中心になって一部のメディアも加担してやっていますよね。おかしくないですか。あの文書が本物か偽物か、ファクトを調べるというのが国会の仕事であり、メディアの仕事です。
権力を告発しようとする人が出てくると、みんなで潰そうという国になってきている。その音頭を取っているのが政府。嫌な空気ですね、嫌な空気。権力にたてつく人が出てきたら、共謀罪も使うんじゃないですか。罪も犯してない時の人々の内心の自由を侵して「こいつはおかしい」と調べて、しょっ引くようなことを今の安倍政権はやるんじゃないですか。そんな国でいいんですか。もっと風通しのいい、自由な国を作ろうじゃありませんか。(衆院選立候補予定者の応援などで訪れた広島市での街頭演説で)(朝日新聞17年5月27日)』
『「官邸の醜聞リーク疑惑、背筋が凍る思い」民進・山井氏
■山井和則・民進党国会対策委員長(発言録)
前川喜平・前文部科学事務次官の証言に関して、前川氏のスキャンダル的なものが首相官邸からリークされ、口止め、口封じを官邸がしようとしたのではないかという疑惑が出ている。私は背筋が凍るような思いがする。政権に批判的な発言をした、しようとする人間に対しては、政権がスキャンダルを流して、その口を封じようとする。一体、どこの国の話かと。そんな恐ろしい国に今の日本はなっているのか。私は非常に心配で心配でならない。一言で言えば、安倍1強政治の弊害、おごり、ここまで来たのかという心配をしている。そういうことの真相解明のためにもしっかりと、(前川氏の)証人喚問をしていく必要があるのではと思う。(国会内で記者団に)(朝日新聞17年5月25日)』
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先週17日、朝日新聞が『総理のご意向』「官邸の最高レベルが』などを記された加計学園の獣医学部新設に関する文科省の内部文書についてスクープ記事を掲載。(++)
18日には民進党も同じ内部文書を入手して国会で追及を始めたのだが。松野文科大臣は19日に、関係者に調査した(7人に聴取し、共有ファイルをチェックした)結果、同様の内部文書は確認できなかったと報告。それこそ菅官房長官は「出所不明の怪文書」とまで言い放って、ともかく文書の信憑性を否定しようとした。(~_~;)
たぶん官邸はあわてて調査した結果、内部文書を流したのが文科省の前川前次官orその関係者であるという事実を掴んだんんだろう。さらに前川氏は近々、週刊文春や朝日新聞の取材に応える準備もしているということも・・・。
何か前川氏を口封じするor叩くネタはないのか? しかも、今から週刊誌を使って、前川氏のネタを出すのでは1週間遅くなってしまう。(~_~;)
そんな中、22日、読売新聞に、実に唐突なことに、前川氏が次官を退職する前に、新宿出会い系バーに何度か言っていたという記事が出たのだ。(・o・)<産経、夕刊フジも追随。詳しくは『加計文書、前文科次官が信憑性を証言&共産党が新たな文書入手。安倍関与の疑惑強まる』に。和田関連*1>
おそらく、安倍官邸はこれを出すことで、前川前次官にある種の圧力を与えて、オモテに出てアレコレ言うのをけん制しようと、また前川氏の人格や信用を貶めて、彼の文書や発言の信憑性を低下させようと考えたのだろう。(~_~;)
ちなみに、安倍官邸には、非自民党ながら旧こころや維新の会などの別働アシスト隊がいるのだが。
旧こころ党首・現自民党会派の和田正宗氏は、17日、ツイッターで「第二の永田メール事件」になりはしないか?」と発信して、ネトウヨの間では偽文書であるかのような話が飛び交い「信用しない方がいい」という声も。
さらに、和田氏は24日にも自身の公式ブログに《メディアに文書を持ち込んだのは元文科省幹部M氏》《M氏は各メディアに文書を持ち込み、記事として書いて欲しいと依頼していました。しかし、朝日新聞以外は記事にしませんでした。それはM氏以外に裏付けが取れず、M氏自身が作成して持ち込んだ可能性が否定できなかったからです》《M氏は新宿歌舞伎町の出会い系バー(連れ出しバー)に通っておりそれを官邸から注意されたことや、天下り問題についても逆恨みしたのか安倍政権に対する反感を(周囲に)話していました》などと書いていたという。(*1)
<ネトウヨたちもそういう情報を拡散して、安倍さまを擁護するために「内部文書には信憑性ない」とか「前川は天下りでクビになったやつ」「出会い系バーに通うじじい」などのバッシングを、ネットのアチコチに書き込んで、アシストするのよね。(・・)>
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尚、前川氏は16年6月に事務次官に就任、17年1月にたった半年余りで辞任をしている。^^;
何でこんな短い期間しか務めていなかったと言えば(おそらくはこの加計学園の件で内閣府と考えが合わなかった上に)、ちょうど文科省の天下りの問題が明るみに出て、省TOPとしてその責任をとらざるを得なくなったからだ。(~_~;)
前川氏は、この時の官邸や内閣府の理不尽な要求やエラそ~な態度に立腹。義憤にもかられ、今回の告発をすることを決意したとも言われている。(-_-)
また前川氏の妹は、中曽根康弘氏の息子である弘文参院議員の妻。息子は厚労省の官僚なのだとか。(・o・)
そんなこともあってか、前川氏のもとには、さらにアチコチから忠告やらけん制やら目に見えぬ圧力、おいしい見返りの話など、色々な話が来たかも知れない。_(。。)_
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で、官邸は果たして前川氏がどうするのか、じっと見守っていたわけであるが。前川氏が25日発売の週刊文春、朝日新聞の取材に応えていることが判明。
その夕方には、オープンの記者会見を開いたことから、早速、菅長官を筆頭にして、前川氏への大バッシングも始まったのだ。(・・)
『菅義偉官房長官は25日の記者会見で、加計学園問題に絡んで「総理の意向」と記した文書を「本物」と認めた前川喜平前文部科学事務次官を強く非難した。文科省の天下り問題の責任を取り今年1月に辞任した前川氏について、菅氏は「地位に恋々としがみついていた」と指摘した。菅氏が特定の個人を強く非難するのは極めて異例だ。
菅氏は前川氏の行動について、「自身が責任者の時に、そういう事実があったら堂々と言うべきではなかったか」と批判した。さらに「天下りの調査に対し問題を隠蔽(いんぺい)した文科省の事務方の責任者で、本人も再就職のあっせんに直接関与していた」と指摘した上で、「当初は責任者として自ら辞める意向を全く示さず、その後に世論からの極めて厳しい批判などにさらされて、最終的に辞任された方だ」と語った。前川氏個人を非難することで、証言の信頼性に疑問を投げかける狙いもあるとみられる。(毎日新聞17年5月25日)』
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26日の官房長官の会見で・・・
『「昨日の前川さんの会見を踏まえて、杉田副長官に確認したところ、前川氏がそういう場所に出入りしている情報を耳にし、(次官時代の)本人に確認したところ、事実であったということで、厳しく注意したということである。杉田副長官から報告を受けた。
また、昨日の前川氏の会見では、女性の貧困問題の調査のために、いわゆる出会い系バーに出入りし、かつ女性に小遣いを渡している。ここはさすがに強い違和感を覚えた。多くの方もそうだったのではないか。常識的にいって、教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りして、小遣いを渡すようなことは、到底考えられない」(産経新聞17年5月26日)』
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『菅官房長官は、26日も前川前事務次官の主張を全面的に否定した。
「実地調査」として、出会い系バーに頻繁に出入りしていたことについても、菅長官は、「調査だったら、1回か2回ではないか」、「ああいうところに、そういうことで調査に行くのか。常識的に」などと述べた。
そして、麻生副総理兼財務相は「役人として退職した人が、どう言おうと、私が関わる話ではない」とバッサリ。
さらに、加計学園問題の着火剤「総理のご意向」などと記された文書の再調査について、衆院・文科委員会で、民進・今井議員は「OBですよ、当時の当事者ですよ。もし、文科省と見解が違うなら、問いただすのが筋ではないか」とただした。
松野文科相は「(文書は)確認されていないので、前川前事務次官にヒアリングを行う必要はない」と述べ、再調査の考えはないと重ねて否定した。
自民・二階幹事長は「誰の意見等をうかがうよりも、総理や官房長官の意見を信用したい」と述べた。
ある省庁の幹部からは、「役人としては、きのうの会見を見て、共感する者は多かったと思うよ。けれどそれで、手を挙げて、官邸批判する人はいないでしょうね」という声も聞かれた。(FNN17年5月26日)』
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この「前川vs.安倍官邸・自民党」の話はまだまだ続きそうだが。そのきっかけが正義感でも、、意趣返しでも、ともかく勇気と覚悟をもって、内部の文書や経緯を告発した前川氏をいかに国民がサポートできるかで、日本が救われるかも知れないと想っているmewなのだった。(@@)
THANKS