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日本がアブナイ!

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小西は国益を損なう~自衛隊幹部、政府・自衛隊の方向と違う対応を批判。防衛省の隠蔽・ごまかし調査



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【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】                   



 mewは、何故、メディアの多くがこの「国民の敵」問題や日報隠し&イラクの日報の中身の問題を大きく取り上げないのか不思議でならないし。
 もし報道関係者や国民が、これらの問題に関して、さほどアブナイと感じなくなっているのだとしたら、それこそ日本はかなりアブナイ&ヤバくなっていると思うのだけど・・・。(~_~;)

 先月16日夜、民進党の小西洋之参院議員が、国会近くの路上で、マラソン中だった現職の自衛隊幹部(3等空佐)と遭遇。小西氏いわく、その自衛官が同氏に対して「おまえは国民の敵だ」「気持ち悪い」などと罵倒したことが問題になった。(@@)

<週刊朝日によれば、この3佐は05年に防衛大学校を卒業。航空自衛隊を経て、現在は統合幕僚監部指揮通信システム部に所属する幹部自衛官だという。年齢は30代後半か。出世具合から見ても、そこそこのエリートらしい。^^;>

* * * * *

 防衛省は、早く幕引きをはかりたかったのか、先月24日、急に中間調査結果なるものを発表したのであるが。小西議員にはまったく聴取は行なわず。この3等空佐から聴取した話を(小西氏の発言を含め)、時系列にまとめて一方的に発表したとのこと。
 mewは、たとえ中間報告とはいえ、この調査&発表のやり方に大きな問題があると思う。(-"-)

 この3等空佐は、聴取に対して「国民の敵」とは言っていないと主張。<小西氏は改めて「言っていた」と反論。>
 ただ、小西氏に対して「俺は自衛官だ。あなたがやっていることは日本の国益を損なう」「「東大まで出て、こんな活動しかできないなんてバカなのか」「気持ち悪い」などと言ったことは認めたという。
 また、小西氏を罵倒した理由については「政府・自衛隊が進めようとしている方向とは違う方向での対応が多いというイメージを持っていた」ため「気持ちが高まった」と説明したという。(・o・)

 「国民の敵」という発言も問題ではあるが。mewは「政府・自衛隊が進めようとしている方向とは違う方向での対応が多いというイメージ」を持っていた国会議員に対して、「あなたがやっていることは日本の国益を損なう」と考えた&言ったのは、もっとアブナイ&重大な問題かも知れないと思う部分がある。(@@)

<あと防衛大まで出て、文民統制(シビリアン・コントロール)も認識せず、こんなことを公の場で言ってしまう自衛隊幹部の方がよっぽどバカだと思う。^^;>

* * * * *

 まず、「政府・自衛隊が進めようとしている方向」という言い方に問題がある。(-"-)

 政府の場合は、国民の選挙で選ばれたその時々の政権与党(+首相や閣僚など)が、安保軍事の方針(方向性)を立てて、国民に示すのが仕事であるのだが。<それ自体、文民統制にかなっている。>
 自衛隊は、その時々の政府の決めた方針に従って活動しなければならず。自ら「進めようとしている方向」を持ってはならないのである。(・・)
 
 そして、野党の議員は、国民に代わって、その時々の政府の安保政策の方針や自衛隊の活動のあり方などを監視し、問題があれば疑問や批判を呈することこそが仕事なわけで。。それが、まさに「文民統制」につながることは言うまでもない。(**)

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 また、「日本の国益を損なう」という言い方にも大きな問題がある。<そもそも「日本の国益」とは何なのかという問題もあるしね。>

 もしこの空佐の考える「政治・自衛隊の方向」と違う方向での対応をする議員の活動、つまり小西氏のように安倍政権の安保軍事の方針を批判するような活動が「日本の国益を損なう」というのであれば、とんでもアブナイ主張をしていることになるだろう。(`´)

<要は安倍政権の安保軍事の方針や自衛隊の活動を批判する人は「国民の敵」「非国民」だと非難していることになるわけで。戦前の軍事政権みたいな発想だからね~。(-_-;)>

 ただ、航空自衛隊では、田母神俊雄氏が、幹部時代に核武装の必要性を唱えたり、TOPの幕僚長として、空自の活動を違憲とする判決について問われて「純真な隊員には心を傷つけられた人もいるかもしれないが、私が心境を代弁すれば大多数はそんなの関係ねえという状況だ」と発言するなど、自衛隊の意思や方向を示していたことがあるのも事実で。<超保守タカ派的な歴史認識や軍事戦略などについて指南していたこともわかっている。> 

 もしかしたら、今でも自衛隊(特に空自)の中に、そのような人たちが少なからずいるのかも知れないし。20-40代のネット世代の中には、ふだんネトウヨの投稿を見て、自分たちでも「小西は反日」「朝鮮のスパイだ。追い出せ」とか言っている人もいるかも知れず。
 今回、小西氏と遭遇した際に、そのような面が出てしまった可能性は否定できまい。<そういう発言をしたらネトウヨや仲間から賞賛されると思ったりしてね。>

 そして、いずれ、このような考え方やノリが自衛隊内でさらに広がったり、このような考え方に基づいて活動したりするようになる前に、ここできっちりと問題点を指摘して、認識を改めておいてもらわなければいけないと思うのである。(**)

* * * * *

『暴言の統幕3佐、「国民の敵」発言は否定 防衛省調査に

 防衛省統合幕僚監部に勤務する30代の男性3等空佐が民進党の小西洋之参院議員に暴言を吐いた問題で、3佐が省内の調査に「国民の敵」とは言っていないと説明していることが分かった。防衛省が24日、中間報告として明らかにした。暴言や不適切な発言があったことは認め、懲戒処分を検討している。

 防衛省によると、3佐は小西氏に対し「国民の敵」とは言っていないが、「日本の国益を損なうようなことをしている」「気持ち悪い」「馬鹿なのか」と発言したことは認めている。

 防衛省は現場で対応した警察官へ直接の聞き取りはできておらず、?町署を通じ「両当事者間のやりとりを聞いていない」との回答を得たにとどまる。

 小野寺五典防衛相は24日の閣議後会見で、「国民の代表である国会議員に対し、現職の自衛官が暴言を吐いて不快な思いをさせたのはおわびしたい。厳正に対処する」と改めて陳謝。小西氏は「不十分な調査に基づく隠蔽(いんぺい)だ」と防衛省の対応を批判している。(朝日新聞18年4月24日)』(関連記事*1)

『小西参院議員「事実に反する隠蔽調査だ」

 現職の幹部自衛官に罵声を浴びせられた民進党の小西洋之参議院議員は記者団に対し、「当事者である私に調査もせず、一方的に供述内容を公表することは許されない。『国民の敵という発言をしていない』というのは事実に反する。発言を認めると小野寺防衛大臣らの責任問題になるので、うやむやにしようとする『隠蔽調査』の報告だ。きちんとした調査と法令にのっとった厳正な対処、再発防止を求める」と述べました。(NHK18年4月24日)』

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『供述内容によると、幹部自衛官は国会議事堂近くをランニング中、偶然いた小西氏を追い抜く際に顔が見え本人と確信。交差点で赤信号を待っているときに目が合って、会釈した小西議員に対し「国のために働け」と大声で言ったという。

 小西議員は反論した。三佐の供述では、この小西発言が「国のために働いています。安倍政権は、国会で憲法を危険な方向に変えてしまおうとしているし、日本国民を戦争に行かせるわけにいかないし、戦死させるわけにもいかないから、そこを食い止めようと思って、私は頑張ってやっているんです」と極めて詳細に語られている。

 対する三佐は、「俺は自衛官だ」と名乗ったうえで、「あなたがやっていることは、日本の国益を損なうことじゃないか」「東大まで出て、こんな活動しかできないなんてばかなのか」などと発言したという。(リテラ18年4月28日)』


『小西議員によると、このとき「お前は国民の敵だ」という発言の撤回を求めたが三佐が撤回を拒否したため、防衛省の豊田硬事務次官に電話し、「自衛隊員を名乗る者から国民の敵などと暴言を受けている」と伝えた。その内容は、豊田事務次官も認めているという。
 また、この後、折り返しで同省の武田博史人事教育局長とも通話しており、武田局長は小西氏から「国民の敵」と言われたとの内容をメモしているとされる。すなわち、少なくとも小西氏は、三佐のそばで防衛省幹部に「『国民の敵』との暴言を受けた」というふうに電話していたのは間違いない。(同上)』

『私はもともと、小西議員に対しては、総合的に政府・自衛隊が進めようとしている方向とは違う方向での対応が多いという全体的なイメージで小西議員をとらえていました。小西議員から会釈された際、私はあいさつを返すのもどうかと思ったし、最初に見たとき、一言思いを述べたいという気持ちが高まりました。(同上)』

『防衛省は3佐に計19時間の事情聴取を実施。供述内容によると、3佐は16日夜に国会近くの路上で偶然出会った小西氏に大声で「国のために働け」と言った。小西氏から「日本国民を戦争に行かせるわけにはいかない」などと言い返されると、「俺は自衛官だ。あなたがやっていることは日本の国益を損なうようなことだ」と反論。「ばかなのか」「気持ち悪い」などとののしったという。

『統幕3等空佐の暴言問題に関する防衛省の中間報告(要旨)

・3佐は当初から一貫して「国民の敵」という発言はしていないとしている
・3佐は「小西議員は日本の国益を損なうようなことをしている」「気持ち悪い」「ばか」という発言は認め、最後に謝罪したとしている
・小西議員は3佐から何度も「国民の敵」などとののしられたと話している。議員は現場から、または直後に防衛事務次官と人事教育局長に電話し、同局長はメモに記録している
・警視庁麹町署は「対応に当たった警察官は当事者間のやり取りを聞いていない」と回答した
・小西議員に対する暴言・不適切発言はあってはならないことで、おわびすると共に、引き続き調査した上で厳正に対処する(毎日新聞18年4月28日)』

* * * * *

 小野寺防衛大臣は、「小西氏の個人の尊厳を傷つけ、不快させたことをおわびする」と言っているのだが。今回の件は、小西氏個人を不快にさせたか否かが問題ではないわけで。小野寺大臣は、コトの本質をごまかそうとしている。(-"-)

 しかも、もしこの問題の調査をあいまいにしたまま、この3等空佐を処分したなら(それも軽い処分で終わるとすれば)、また文民統制のことを意識せず、同じようなことを行なう自衛官が出るおそれが十分にあるわけで。小野寺大臣や防衛省が今後、どのような対応をするのか、しっかりウォッチしておかなければと思うmewなのだった。(@@)

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『防衛省、暴言問題で異例の対応 処分前に調査の一部公表

 防衛省は事情聴取した3佐の供述をもとに、当時の様子を再現写真つきでまとめ、開示した

 防衛省統合幕僚監部に勤務する30代の男性3等空佐が民進党の小西洋之参院議員に暴言を吐いたとされる問題で、防衛省は24日、3佐からの聞き取り内容を公表した。懲戒処分前に調査内容の一部を明らかにするのは異例。

 防衛省は公表に合わせ、詳細な資料を用意した。事案の概要を示す「自衛官の小西参議院議員に対する暴言・不適切発言事案について」(A4判1枚)、「現時点までの本人の供述内容」(同6枚)のほか、現場で3佐役、小西氏役、警察官役を配置して、やりとりを再現した「本人からの事情聴取に基づく当時の状況」(同4枚)や、3者を地図上で示した「当初の位置関係」(同1枚)も添えた。

 防衛省は調査内容の詳細を公開したことについて、社会的な関心が高く、国会に速やかな報告を求められていたことなどから公表に踏み切ったとしている。
 ただ3佐は、小西氏が「国民の敵と言われた」と主張していることに対しては、国民の敵とは言っていないと説明しているという。小西氏と3佐との認識に違いもあることから、防衛省として、調査内容について詳しく開示する必要があると判断したとみられる。(古城博隆)(朝日新聞18年4月24日)』

by mew-run7 | 2018-05-06 03:38 | 平和、戦争、自衛隊

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