昨日28日、テレビ朝日の「報道ステーション」で7年半にわたりサブキャスターを務めてきた小川彩佳アナウンサーが、同番組を卒業した。
つづく日本テレビ「NEWS ZERO」では、番組当初から約12年にわたり、メインキャスターを務めて来た村尾信尚氏が、やはり昨日を最後に同番組を辞めた。(-"-)
さらに、明日30日には、通算44年(途中、休止期間あり)続いていたTBSの政治討論番組「時事放談」が最終回を迎える。<近時は、安倍政権の監視役のような感じで、その問題点を議論することが多かったのだが。何か最終回は、菅官房長官が登場して、安倍政権のアピールをするらしい。(>_<)>
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安倍首相は、この秋から憲法改正の実現に向けて、本格的に動くことを宣言。自民党に、今秋の臨時国会にも、改憲案を提出することを求めている。(・・)
安倍首相を中心とした改憲派は、来年7月の参院選の前までに、国会で憲法改正の発議を成功させ、できれば国民投票までこぎつけたい様子。彼らの中には、現憲法の記念日を貶めるため、20年5月3日に改正憲法を施行したいと考えている者も少なからずいるらしい。(~_~;)
このように、10月以降、改憲運動が活発になって行く可能性が大きい中、安倍自民党や改憲派にとってあまり好ましくないニュース番組の「もの言うキャスター」が卒業することになったり、安倍批判をすることも多かった「時事放談」が終了したりするわけで。果たして、それらは偶然に決まったことなのかどうか、「う~ん」とクビをかしげたくなる部分もある。_(。。)_
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今回は。「報道ステーション」のことをメインに取り上げたいのだが。
この番組は、もともと久米宏氏の「ニュース・ステーション」(85年10月~04年3月)が起源になっているのだが。
久米氏が「国民にもっと政治や社会問題に関心を持って欲しい」という思い、さらには「政権を監視、批判する役割を果たしたい」という姿勢は、当時、ほぼ全期間、政権を担っていた自民党には不都合な部分があったようで。同党の各政権からはかなり嫌われ、一時は「ニューステには、出るな」というお達しがあったとも言われている。^^;
しかし、メディアの最大の役割は、まさに政治権力を監視して、国民に政権が行なっていることや、その問題点を知らせることにあるわけで。何か久米ステーションには、政権から嫌われてこそニュース、嫌われて本望という反骨的な気概が伝わって来るところがあった。(・・)
その後、古館伊知郎氏がキャスターを務める「報道ステーション」(04年4月~16年3月)に移行。古館氏は、久米氏と世代が異なることもあって、久米氏ほどの反骨精神は感じられなかったが。それでも、TV局や番組スタッフも含め、まだ政治権力を監視して行かなければという姿勢を感じることもあった。
昨日、番組を卒業した小川彩佳アナは、11年4月からこの番組のサブ・キャスターに就任。番組に慣れるにつれて、だんだん自分の意見を、しっかりと言うようになって来て。16年4月から、富川悠太アナとコンビを組むようになってからは、サブというより、ダブル・メインのキャスターのような存在感があったように思う。(++)
しかし、安倍二次政権下のメディア支配が進む中、「報道ステーション」、ひいてはテレビ朝日の政権監視機能がどんどんと弱体化することに。
報道ステーションは、小川氏の後任として徳永有美アナを起用して、スポーツやカルチャーを充実させる形で、もっとわかりやすい、親しみやすいニュース番組を目指すようなのだが。しっかりと安倍政権や改憲の動きを監視して、その問題点を伝えることができるのか・・・ビミョ~なところだ。(-"-)
報道ステーションの小川アナの降板、その背景にあるテレビ朝日の変貌について、リテラにこんな記事が出ていた。(・・)
長い記事なので、その一部をブログ本編に。残りは*1にアップする。
『「報ステ」小川彩佳の降板原因は富川アナとの不仲でも嵐・櫻井との破局でもない! 本質はテレ朝の政権批判潰しだ <リテラ18年8月29日)>
本サイトが取り上げてきた『報道ステーション』(テレビ朝日)が“政権批判をしなくなった問題”は大きな話題になったが、ついに今週発売の「週刊文春」(文藝春秋)8月30日号でも、取り上げられた。
本サイトでは、今年7月、安倍首相にべったりのテレ朝のドン・早河洋会長の意向で、『報ステ』のチーフプロデューサーが桐永洋氏に交代。以来、桐永チーフプロデューサーの方針で、政権批判や権力監視の報道がすっかり鳴りを潜め、当たり障りのないスポーツニュースなどをメインに扱うようになってしまったことをスクープしたが、今回、「週刊文春」は、その桐永氏(記事ではAプロデューサーとなっている)が7月に就任した際、こんな所信表明をしていたことをすっぱ抜いているのだ。
〈(今の報ステの)イメージは偏差値七十くらい。東大は入れるんじゃないかという感じ。偏差値五十の庶民が見た時に理解できないからチャンネルを変えちゃおうとなっちゃってる〉
なんとも視聴者をバカにした発言だが、こんな人物が『報ステ』のチーフプロデューサーになり、いまの状況が生まれてしまったのである。
また、「週刊文春」は政権批判や社会問題に取り組んできたスタッフが切られ始めている問題も伝えている。記事によると、これまで原発問題等を取り上げてきた制作会社の敏腕ディレクター(記事内ではB氏とされている)が、「7月半ば、報道局幹部から唐突に『Bさんの得意な(社会問題などの)分野はあまり取り上げなくなるから契約更新が難しい』などと告げられた」という。
いずれも、本サイトのこれまでの報道を裏づける内容だが、しかしちょっと首をひねりたくなるのが、その「週刊文春」の記事全体の方向だ。これだけの内情を掴みながら、桐永チーフプロデューサーのことはなぜかほとんど棚上げされ、話が矮小化されてしまっているのだ。
最たるものが、最近、発表されたサブキャスター・小川彩佳アナの『報ステ』降板の理由だ。そもそもこの記事、タイトルは「嵐 櫻井と破局 富川アナの『いびり』 小川アナが『もう限界…』」で、『報ステ』異変の舞台裏についてレポートしているのだが、小川アナの降板は司会の富川悠太アナウンサーとの確執が原因だというのである。
記事によると、富川アナが小川アナに対して「インタビューが下手」などと攻撃。「反省会でも小川をネチネチ叱っている」「二人はいわば“冷戦状態”」で、小川アナが親しい知人に「私ももう限界なんですよね……」と漏らしていたという。
安倍首相本人に厳しい質問を投げ、権力監視の必要性を語った小川彩佳
周知のように小川アナは、東日本大震災の直後、古舘伊知郎がキャスターを務めていた2011年4月から出演しているが、単なる「添え物」的存在ではなかった。社会問題への強い関心とジャーナリスティックな視点をもち、取材にも積極的に出かけ、要所要所では的確なコメントを発していた。政権に不正や問題が起きると、臆することなく厳しい発言もしていた。
たとえば、昨年2017年の総選挙前に安倍首相が『報ステ』に出演したとき。自分勝手な話を延々垂れ流す安倍首相に、富川アナ、後藤謙次がせめあぐねるなか、小川アナは「先日の国連での総理の演説を聞いていましても、対話ではなく圧力ですとか、トランプ大統領と歩調も口調もひとつにするような言葉が相次ぎました。逆に危機を煽ってしまうのではないか、危機を招いてしまうのではないかという不安を覚える方も多いと思いますが」と突っ込み、安倍首相を憮然とさせた。
(下につづく)
また、印象的だったのは、核兵器禁止条約をめぐる取材だ。ICANがノーベル賞を受賞した際には、オスロに赴き、授賞式で感動的なスピーチを披露した被爆者のサーロー節子氏に単独インタビュー。今年1月、来日したICANのメンバーに対して安倍首相が面会を拒否したときも、小川アナはベアトリス・フィン事務局長にインタビューを行い、こうした取材やレポートを通して、核兵器禁止条約に反対する安倍政権の姿勢を厳しく批判した。
ほかにも、今年4月に発覚したテレ朝女性記者のセクハラ被害問題や、2016年のやまゆり園の障害者大量殺害事件でも、存在感を発揮し、一貫して弱者の立場に立った解説や取材を行っていた。
こうしたスタンスはスタッフの指示やそのときの空気に流されたものではない。小川アナは、昨年2月、テレビ朝日の公式ブログで、メディアの使命についてこう綴っていた。
〈メディアが期待されていること…というのを私が語るのはとてもおこがましいのですが、ニュースを伝える、ということだけでなく、権力を監視する、埋れている事実を浮き彫りにする、そして時に、声をなかなかあげることができない人の立場に立ち、寄り添う、ということでもあるんじゃないかな、と個人的には思っています。〉
また今年2月には、朝日新聞デジタルのインタビューでキャスターとしての姿勢について、こんなことも語っていた。
「原発問題の報道のときは非難もたくさんありました。しかし、古舘さんはぶれずにこだわり続けられた。言葉以外にも、表情で訴えていました。私は古舘さんの姿勢から、強い気持ちがあれば、言外に滲むものが必ずあり、それは視聴者にも伝わるということを気付かされました」
このインタビューでは、取材へのこだわりも熱く語っていた。小川アナは以前、やりたいと思う取材に行かせてもらえないことが続き、思い悩んでいた。ところが、自分に「土台がない」からだということに気づき、アメリカ大統領選のとき、「スタッフの調査に加わり、『土台』を一緒に作ろう。本当の意味での『取材』をしなければならない」と思い立つ。そして、選挙参謀や支持者にインタビューをするために、「トランプの3万4千件のツイートすべてを読んだ」のだという。
「以来、少しずつ、やってみない? と言われることや、やってみたいと自信を持って言えることが増えました」
徳永有美アナの抜擢は“テレ朝のドン”早河会長の意向だった
サラリーマン化する新聞やテレビの記者連中に聞かせてやりたい覚悟と言葉だが、しかしこのインタビューのわずか半年後、小川アナのジャーナリズムへの熱い思いは完全に踏みにじられてしまう。
前述したようにチーフプロデューサーが桐永氏に変わって、政権批判や社会問題を扱うことさえ、ほとんどできなくなってしまったのだ。例の豪雨災害をめぐる安倍首相出席の飲み会「赤坂自民亭」の問題も、他局が報じても無視し、この問題が国会で追及されて安倍首相が答弁するとようやく取り上げたり、自民党・杉田水脈衆院議員のLGBTヘイト発言に対する抗議デモについても、スタッフが現地取材していたにもかかわらず放送したのは1週間も後になってから。
小川アナも社会問題を取材する機会はぐんと減り、浴衣姿でスポーツ選手をインタビューするなどといった、バラエティのアナウンサーのような扱いを受けることになってしまった。(以下、*1に)』
で、結局、上層部の意向で小川アナの降板するこtになり、ウッチャンナンチャンの内村光良の妻である徳永有美アナが後任になることが決まったのだが。
報道ステーションを見ていた人たちが、ワイドショー的なニュース番組を好むかどうかは「???」だし。何より、これから安倍政権などの国政や改憲の動きにきちんと対応して行けるのか、心配でならないmewなのだった。(@@)
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