昨日は、朝からバタバタしていまして。記事を一つアップしただけで、済ませてしまってすみません。m(__)m
あの西日本新聞の記事には、これから安倍官邸を追及して行くために大きな鍵となることが書いてあったのだ!(・・)
そこで今回は、その記事をチェックしたいと思う。今回の不正調査が発覚した大きな要因の一つは、西日本新聞が賃金の数字がおかしいと気づいたかららしい。(~~)b g.j.>
今回の「毎月勤労統計」の調査の問題は大きく言えば、2つある。(**)
一つは、本当は対象となる企業を全数調査しなければならないのに、2003年頃から厚労省の幹部が(勝手に?)サンプルを抽出する調査に替えてしまったこと。<まだ調査は進んでいないが。職員も少なく面倒くさかったとの話が。これにより賃金の平均が若干下がった。>
そして、もう一つ、今のmewにとって重要なのだが。
15年頃からサンプル入れ替えの仕方について検討が行なわれたのだが。そこに安倍官邸の人間が関与していたと見られていることだ。(@@)
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2015年1月 厚労省はこれまで定期的に行ってきた通り、この月から調査対象となる従業員30~499人の事業所を総入れ替えした。同時に従来通り、前年と比べやすくなるよう過去の公表値も改定した。これで14年の数値が下方修正され、同年の賃金上昇率がプラスからマイナスに転落する月が出てきた。政府主導の「官製春闘」が注目され、政権が賃上げの実現に躍起になっていた時期と重なる。
官邸は「これはマズイ!」と思ったのだろう。中江首相秘書官が、厚労省の幹部2人を3月31日に呼んで、3月31日、公表値の下方修正を説明させた後、「実態を適切に表すための改善の可能性について」という「問題意識」を伝えたという。(西日本2.19参照)
「実態を適切に表すための改善の可能性」というのは、彼らの間においては「アベノミクスの成長をうまく数字にあらわすために(数字を挙げるために)調査の仕方を改善できるんじゃないの?できるよね!」という意味だと言っていいだろう。(~_~;)
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そこで厚労省は、6月3日、有識者会議「毎月勤労統計の改善に関する検討会」を設置し、初会合を開く。「アベノミクスの成果ということで賃金の動き、特に実質賃金の動きが大きな注目を浴びている」。厚労省の姉崎猛統計情報部長はこうあいさつしという。(西日本2.19参照)
ご存知の通り、政府は何か重要な政策の変更をする時には、一応「形」を作るために、有識者会議を開いて、色々なやり方を検討する。ただ、ふつうは政府の考えや方針と一致している人の人数を多くして、座長にも起用。で、違う意見の識者の考えもとりあえずききながらも、最終的には、色々と議論したけど、最終的には「XXX」という方針に決まったと。政府の案を支持しえ、おすみつきをもらうことになっている。(++)
委員の一人は当時、厚労省の職員から「首相官邸が『マイナス改定』に怒っている」と聞かされていた。どうすれば数値の大幅な修正を避けられるか。検討会で浮上したのが、調査対象を毎年少しずつ入れ替える「部分入れ替え方式」だった。
これだと、総入れ替えのように過去の公表値の改定をしなくて済む可能性があった。(西日本2.19参照)
ところが、何と座長の阿部正浩・中央大教授が、総入れ替え方式を支持、部分入れ替えには消極的だったため、厚労省の思うようにコトが運ばなかったのである。_(_^_)_
もし、このまま会合が進んだら、安倍官邸が望まぬ「総入れ替え方式」に決まってしまう可能性がある。^^;
そこで、厚労省は、何と荒業に出た。次の6回めの会合を、中途半端なまま打ち切ってしまったのだ。(**)
9月16日の第6回会合に、座長の阿部氏が欠席したおだが。その際に、第6回でまとめられた「中間的整理」は方向性を示さず。「入れ替え方式は引き続き検討」とされたのである。
しかも、公表された議事録によると、姉崎氏はその場で「また検討会を開催する」と発言していたそうなのだが。実際には、この会合は2度と開かれず。最終的な結論を出さないまま、打ち切られてしまったのだ。(・o・) <要は、阿部座長の舌、違った結論になると困るからだよね。^^;>
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同じ会合に関する部分を、他の新聞の記事で見てみよう。
『毎月勤労統計見直し、官邸に配慮か 担当者「何とかしないと
厚生労働省が毎月勤労統計の調査対象入れ替え方法を変更した経緯について、同省関係者が14日、共同通信の取材に「国会でも賃金の話が出ており、何とかしなきゃいけないと思った」と証言した。公正であるべき統計に経済政策を重んじる官邸の意向が反映された疑いが出てきた。2015年、当時の中江元哉首相秘書官に賃金伸び率の低下を説明した同省幹部は「アベノミクスで賃金の動きが注目されている」として急きょ有識者検討会を設け、短期間で結論を出すよう要請していた。
安倍晋三首相や菅義偉官房長官は13、14両日の衆院予算委員会で「(中江氏は厚労省に)改善の可能性などについて問題意識を伝えた」と答弁していた。
国会答弁などによると、厚労省の宮野甚一総括審議官と姉崎猛統計情報部長(いずれも当時)は15年3月末、中江氏に直近の統計結果を報告した。15年1月分からは調査対象事業所を入れ替えたことに伴い、過去の結果と比較できなくなる「ギャップ(隔たり)」が生じていた。
このため厚労省は過去の結果と比べられるよう、前回の入れ替えがあった12年1月からの3年分をさかのぼって修正した。この修正により12~14年の平均給与額の伸び率(対前年比)はそれまで公表していた数値より0.2~0.4ポイント低下し、アベノミクスの成果をアピールできない結果となった。
厚労省で統計を担当していた関係者は取材に「昨日までプラスと言っていたのが、(修正で)翌日から全部変わってしまい、官房長官も『変な統計だ』と言っていた。過去の数字を変えなくて済むやり方の方がいいと思った」と話した。
厚労省は15年5月中旬に有識者による「毎月勤労統計の改善に関する検討会」を発足させ6月3日に初会合を開催。別の厚労省関係者は取材に、中江氏の意向を受ける形で設置し、急ピッチで会合を開くことになったとの見方を示した。
検討会は15年9月まで計6回開催したが、立ち消えになった。議論は総務省統計委員会に引き継がれ、18年1月分からは入れ替えに伴う過去分の修正をやめた。
首相は今月13日の予算委で「私からどうなってるんだと指示したことは全くない」と自身の関与は否定したが、野党は政権の意向が影響したとみて追及を強める構えだ。(共同・毎日新聞19年2月15日)
『厚労省が15日、野党の要求を受けて検討会議事録を公開した。同統計は、従業員30~499人の中規模事業所の調査対象企業を2~3年に1度、全て変更する「総入れ替え方式」だった。だが、15年1月の総入れ替え時、平均賃金伸び率が下ぶれするなどの大きな変動があったため、同検討会が同年6~9月に入れ替え方式の変更の是非を議論した。
議事録によると、同年8月の会合で座長の阿部正浩中央大教授は「方向性としては総入れ替え方式で行うことが適当としたい」と表明した。同9月の会合で厚労省は対象を少しずつ変更する「部分入れ替え方式」を要望。結論は出ないまま、「引き続き検討」とする中間報告をまとめた。議論は継続する予定だったが、検討会は再開されていない。
阿部氏らは、部分入れ替え方式は変動幅が小さくなるが、入れ替え作業の予算や手間が増えるとして、変更に懸念を示していた。
しかし、政府は内閣府の統計委員会(現在は総務省に移管)での検討を経て17年2月、部分入れ替え方式への変更を決めた。(読売新聞19年2月15日)』
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『厚生労働省は15日、有識者による「毎月勤労統計の改善に関する検討会」の2015年7~9月分の議事録を国会に提出した。それによると、調査対象の事業所を定期的にすべて入れ替える方式から一部入れ替える方式への変更について、検討会が同年9月の会合で「引き続き検討する」との中間的整理をまとめた際、厚労省は「しかるべき時期にまた検討会を開催する」と説明した。しかし、その後は検討会が開かれないまま、厚労省は16年10月、変更を総務省の統計委員会に申請した。
一連の手続きを経て、毎月勤労統計は18年1月分の調査から対象事業所を一部入れ替えて実施された。野党は、検討会の最後の会合になった15年9月以降、政府内で調査変更が決まった経緯に注目している。
検討会は15年6月から計6回開かれた。後半3回分の議事録が未公開だったため野党が開示を求めていた。
議事録によると、15年8月の第5回会合で厚労省は「少なくとも次回の入れ替え時には、現在の総入れ替え方式で行うことが適当だと整理した」と説明。座長の阿部正浩中央大教授は「検討会の方向性としては、総入れ替え方式で行うことが適当」と集約した。
しかし、阿部氏が体調不良で欠席した15年9月の第6回会合で、厚労省の姉崎猛統計情報部長(当時)は「部分入れ替え方式を検討したい」と主張。「変更のタイミングを中間的整理に追記しないのか」という委員の意見に、姉崎氏は「何年何月と現段階では言えない」と答えた。
委員の任期は16年3月まであり、検討会は中間的整理で方式変更について結論を出さなかった。
国民民主党の奥野総一郎衆院議員は15日の衆院予算委員会で、開示された議事録を踏まえ「1カ月で中身が変わっている」と不自然さを指摘。当時、安倍晋三首相の秘書官だった中江元哉財務省関税局長は「検討の途中や結果の報告を受けた記憶はない。15年9月の首相答弁の勉強会でも披露することはなかった」と述べた。
厚労省の藤沢勝博政策統括官は検討会の事実上の打ち切りについて「第6回会合で委員の意見はおおむね出尽くした。統計委員会に検討の場が移り、検討会は役割を終えたと考えた」と答弁した。
立憲民主党の辻元清美国対委員長は15日の党会合で「統計不正は今や首相官邸ぐるみの統計操作ではないかというところに来ている」と批判。野党は検討会に関わった姉崎氏の国会招致を要求している。【小田中大】(毎日新聞19年2月15日)』(尚、議事録がきちんととっていなかった件について、*1に)
こうやって並べてみると、この有識者会合が何かおかしいのかわかるでしょ~?(・・)
しかも、実は、9月の会合の前には阿部座長のところに「妙なメール」がはいって来たり、ここから麻生財務大臣などの閣僚も絡んで来たりして、疑惑はますます深まるばかり・・・のmewなのである。(@@)
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