昨日、日本漢字検定協会が主催する「今年の漢字」が発表された。清水寺で森貫主が揮毫したのは「密」。応募総数20万8025票のうち13%余りになる2万8401票を集めて、ダントツの1位だったという。
2位は「禍」、3位は「病」と、いずれも新型コロナ関連。人気漫画「鬼滅の刃(きめつのやいば)」のヒットなどもあり、4位以下は「新」「変」「家」「滅」「菌」「鬼」「疫」だったという。
<mewは「禍」か「密」と予想していたのだけど。「流行語大賞も、3密だったもんね~」「あれ、3密って何だっけ?」「えっ?密接と・・・」<あわてて調べたら、密閉、密集、密接だった。^^;>
ちなみに、菅首相の今年の漢字は「働」。「私自身は、“国民のために働く内閣”と銘打っている。“働”という字だ」という。
う~ん、本当に国民のために働いてくれていればいいんだけどね~。(@@)
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ただ、新型コロナウィルスの感染者、重症者、死亡者がどんどん増加しているにもかかわらず、ここまで「Go Toが感染拡大の原因だと言うエヴィデンスはない」と、頑固に自分の方針を貫いて来た菅首相だったのだけど・・・。
先週末ぐらいから、や~っと世論調査で国民がしっかりと不安や不満を示して、内閣支持率が急落&コロナ対策への評価も低下したこともあり、菅首相も動かざるを得なくなった様子。
<14日にNHKが発表した調査結果でも、「支持」は先月より14P下がって42%、「支持しない」は17P上がって36%に。コロナ対策を「大いに評価する」が4%、「ある程度評価する」が37%、「あまり評価しない」が40%、「まったく評価しない」が16% 「Go Toトラベル」を「続けるべき」は12%、「いったん停止すべき」が79%、「わからない、無回答」が9%だった。詳細は*1に。>
菅内閣は14日に対策本部を開き、大きく方針を転換。12月28日から1月11日までGo To トラベルの全国で一時停止するなど、かなり思い切った感染拡大防止策を決めたという。(・o・)
『菅義偉首相は14日、首相官邸で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・首相)で、観光支援事業「Go To トラベル」について、今月28日から来年1月11日まで、全国一斉に利用を一時停止すると表明した。従来の札幌、大阪両市に加え東京都と名古屋市を目的地とした旅行については、全国に先立ち今月27日まで事業の対象から除外する。首相は東京と名古屋を出発する分は利用を控えるよう求めた。
首相は対策本部会合で「現時点で全国の感染者数は高止まりの傾向が続いている。医療機関など最前線で対峙(たいじ)する人の負担が増している」と危機感を示した。その上で「年末年始にかけてこれ以上の感染拡大を食い止め、医療機関の負担を軽減し、皆さんが落ち着いた年明けを迎えることができるよう最大限の対策を講じる」と述べた。
来年1月12日以降の事業の対応については感染の状況を踏まえて判断する。飲食店などの営業時間短縮については延長せざるを得ないとの認識も示した。年末年始の期間は協力金の単価を倍増し、最大で1カ月当たり120万円とすると語った。医療機関に関し空き病床への収入補償などの支援策を延長し、さらに拡大する考えを強調した。(産経新聞20年12月14日)』
また、それに先立って、大阪、札幌に加えて東京、名古屋などのGo To toトラベルの一時停止や自粛も決定。
『GoToトラベルは専門家の分科会の提言を受け、従来の取り組みを強化・延長する札幌市・大阪市に加えて東京都・名古屋市についても一律に今月27日まで到着分は停止、出発分も利用を控えるよう求めました。』
<都は17日まで、65歳以上または基礎疾患を持っている人に対して、Go To トラベルを使った東京都を発着地とする旅行の自粛を要請していたのだが。17日以降は27日まで到着分は停止、出発分も利用自粛を要請することになる。>
菅首相は、さらに時短営業補償や医療費の支援強化も発表した。(++)
『専門家からは感染リスクの高い場面と指摘された飲食について営業時間の短縮、さらに延長をお願いせざるをえないと求めました。
また、各知事が飲食店に支払う『協力金』は年末年始の期間は支援額の単価を倍増し最大1ヵ月120万円を支援する」と述べ、「時間短縮とあわせてイルミネーションやイベントなども感染対策を最優先に検討していただくようお願いする」と求めました。
そのうえで、医療従事者への支援策をさらに拡大します。新型コロナウイルスに対応する医療機関において集中治療室等はじめ、空きベッドに対する収入・補償などの支援策を延長し、人的支援の拡大はコロナに対応する医療機関や派遣される医師・看護師への支援額を倍増、医師は1時間約1万5千円・看護師は1時間約5千5百円を補助する考えを示しました。また看護師が本来の業務に専念できるよう清掃などの業務について民間業者への委託を促し、その経費を支援する考えを示しました。』(以上MXテレビ20年12月14日)』
<医療支援は、本当はもっと増やして欲しいけど。方向性としてはGOOD。あと国が主導して、看護師、看護助手、保健師の確保をして欲しい。>
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自民党内でも、菅首相の方針転換にほっとした議員が少なくないようだ。<てか、もっと早く、党内からも声を上げるべきだけよね!(・・)>
『自民党の中堅は「世論に敏感にならないといけない」と焦りを隠さず、ベテランは「ステイホームと言いながら旅行しろと言っている。むちゃくちゃだ」と言い放った。政府が14日に事業停止を表明したのは、こうした声に押された形だ。岸田文雄前政調会長は14日のBS番組で「国民の協力や理解がなければ対策は結果を出せない。より丁寧な説明が求められる」と語った。
(毎日新聞20年12月14日)』
菅総理大臣は「国民の皆さんにおかれては特に飲食については基本的な感染対策を徹底していただきつつ年末年始の帰省については慎重に検討していただき、皆さんの落ち着いた年明けを過ごすことができるよう、なにとぞご協力をお願い致します」と呼びかけていたそうだが。(MXテレビより)
折角、これだけの大きな方針転換をするのだから、こういう時こそ、ド~ンとちゃんとした会見を開いて、一つ一つの施策を国民にしっかりと説明したり、上に載せたような協力の呼びかけをした方が、イメージがアップしたのではないかと思うけど。
何分にも負けず嫌いなので、自分の意思に沿わない施策を大々的に発表するのはイヤだったかもしれないし。ニコ動での発言にも批判が出ていたので、記者の質問に答えるのも避けたかったのかもしれない。(~_~;)
ただ、この方針転換を歓迎していない政治家もいるのだ。(~_~;)
菅首相が、Go To トラベルに関する方針転換をなかなか行なわなかったのは、自分が今春から計画し、力を入れていた施策であること、観光業への経済効果が大きかったことが大きな理由になっているのだが・・・。
もう一つ。自分の総裁選出馬を真っ先に支持してくれた二階幹事長への配慮もあるのだ。二階氏は、全国旅行業協会の会長を務めており、GoToキャンペーン推進も支援してくれていたからだ。^^;<何か菅-二階は定期的に密談してそうな感じ。>
案の定、二階氏(幹部?)は「勝手なことをしやがって」と不満をもらしていたという。(>_<)
『自民党の二階俊博幹事長は全国旅行業協会の会長も務めるGoTo推進論者だ。自民ベテランは「首相は二階氏の意向に背いて判断するのは難しいだろう」とも指摘する。二階派幹部は突然の一時停止表明に「どういう趣旨なのか。勝手なことをしやがって」と不満を漏らした。全国での事業停止も年末年始に限ったのは、苦境にあえぐ観光産業の下支えは不可欠との意見に配慮したとみられる。(毎日新聞20年12月14日)』
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名古屋の河村市長も、かなり怒っている。^^;
名古屋市では先週から市内の病院の病床使用率が9割近くに上っており、医療が逼迫していることから、分科会や愛知県の大村知事が、医療崩壊を懸念。名古屋市のGo To除外や、飲食業の時短営業を提案し、今回の決定に至ったのだが。河村市長は、納得していないようなのだ。
『愛知県・大村秀章知事:「医療体制を守っていくために必要だということであれば、(GoToに)規制を掛けるのはやむを得ないことだと思っています。今、慎重にですね、慎重にかつ、また真剣に検討を進めているという状況」
入院患者数など感染状況のデータに基づいて検討し、判断すると説明する大村知事。一方、名古屋市の河村たかし市長は…。
名古屋市・河村たかし市長:「(GoTo一時停止は)まあ必要ないですね!名古屋においては…。名古屋の数字を見ている限りは、いわゆる因果関係はないんじゃないかと」「(Q.見直しを求める?)名古屋の市長ぐらいには(事前に)電話くれてもいいんじゃないですか?いくらなんでも!ねえ?一応、給料800万円ですけど真面目に生きとるがね!」(ANN20年12月14日)』
『名古屋市の河村たかし市長は14日、同市を目的地とする政府の観光支援事業「Go To トラベル」が一時停止となることに関し「非常に残念で遺憾だ。トラベル事業を減らすと感染が減るというデータはあるのか」と疑問を呈した。市役所で記者団の質問に答えた。
コメントも併せて発表し「やっと経済が少し上向き、必死に頑張っている飲食店など中小企業をこれ以上追い込んで良いのか。事業の一時停止というマイナスのメッセージは大きな打撃になる」と訴えた。市独自の観光消費喚起事業については、周遊クーポン販売は愛知県民に限定して継続する方針を示した。(共同通信20年12月14日)』
こういう声が、菅内閣を惑わせるのである。(ノ_-。)
mew周辺でも、時短営業やGo To 停止は経済的に困るという人が少なからずいるし。この年末、少しでも春夏のマイナス分を取り戻したいと思う人がいるのもわかるので、心苦しい部分があるのだけど。
ここは何とか第三波が1日でも早く収束させて、通常の営業や生活をしやすくするためにも、できれば国がきちんと主導&支援する形で、しっかり働いて欲しいと願っているmewなのだった。(@_@。
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