菅内閣も五輪組織委も、この1年、コロナ対応に関して、目の前のことしか考えない「その場しのぎ」の言動や決定ばかりで。その結果、うまく行かないと、すぐに決定を変更を余儀なくされ、周囲が振り回されることが多かったのだけど・・・。
両者とも、9日も、お得意のコロコロ決定変更の技を発揮。関係者がバタバタさせられることになった。(>_<)
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8日、菅首相が東京、沖縄に緊急事態宣言を出して、飲食店の酒類制限を行なう方針を表明。
これに伴い、西村経済再生大臣が、酒類提供禁止を守らない飲食店が取引する金融機関に金融機関から順守を働き掛けてもらうという新たな方策を発表した。(・o・)
これに関して、mew&周辺では「何の法的権限もないし。そんなこと可能なのか」という話が出ていたのだけど。案の定、野党や専門家などから批判が続出。しかも、菅首相からは「承知していない」と突き放される始末。^^;<「西村大臣は、そうした趣旨の発言は絶対しない」との発言も。スライドで要旨を写したりして、まともに発表していたのにな~。^^;>
西村大臣は9日、一度、釈明会見を行なったものの、それでも問題視する声がおさまらなかったことから、夜になってついに発言を撤回するに至った。(-"-)
また、北海道の鈴木知事は以前から、五輪(マラソン、競歩、サッカー)は無観客にして欲しいと五輪組織委に要請していたのだが。組織委は9日午後、サッカーに関して「収容人員の50%以下かつ1万人以下」の観客の入場を認めると発表した。
mewは、この決定をきいて「あれれ~?鈴木知事が無観客を要望していたのに」と驚いていたのだが。当の鈴木知事は&関係者はも~っと驚いた様子。(@@)
北海道が抗議を行なったのか、夜遅くになって、組織委が急に「北海道も無観客にする」と決定を一転させた。_(。。)_
新型コロナウィルスのパンデミックは、皆にとって不運なことだったし。予測しにくい部分もあるとは思うが。
それでも、できる限り、事前に様々なレベルの状況を想定して、客観的視点から、何をどうするかを考えておくのが、政府や公的機関の務めだろう。
でも、安倍ー菅官邸や五輪組織委は、もうコロナ禍が始まって1年以上たつのに、いまだにそれができず。関係者や国民を振り回して続けているわけで。国民には、そのダメダメの実態をしっかりと見ておいて欲しいと思う!(**)
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まずは、西村大臣の発言撤回の件を・・・。
『新型コロナウイルス対応を担当する西村康稔経済再生相は8日夜の記者会見で、休業要請などに応じない飲食店に関し、「こうした情報を金融機関としっかり情報共有しながら、順守を働きかけていく」と述べた。東京都に12日から緊急事態宣言を出すことなどを政府が正式決定したことを受けた発言だ。
西村氏は「関係省庁ともすりあわせている。文書で要請をしてもらうことを考えている」と説明。金融機関に融資引き揚げなどの圧力をかけてほしいという趣旨かとの質問には、「金融機関は日常的に(飲食店と)やりとりをしていると思う。しっかり順守していただくよう働きかけていただきたい」と答えた。(朝日新聞21年7月9日)』(詳細な発言は*1に)
しかし、9日午前中、この方針に関して問われた菅首相は、「(西村大臣の発言に法的根拠はあるのでしょうか?)西村大臣が発言されたことは承知しておりませんが」、「(優越的地位の乱用にはつながらないか?)西村大臣は、そうした趣旨での発言は絶対にしないと私は思っている」と答え、西村大臣の発表した方策をきいていないor承知していないかのような冷たい反応を示したのだ。(-_-;)
また、この西村大臣が語った方策には、与野党から疑問や批判の声が相次いだ。<TVでも専門家が、この方策を問題視する見解を示していた。^^;>
『SNSでは、「本当にひどい」「正気とは思えない」など批判的な声が上がった。自民党内からも平将明・衆議院議員が「働きかけは行政がやるべきで、金融機関を使ってプレッシャーをかけることは止めるべきだ」と苦言を呈したほか、野党からは国民民主党の玉木雄一郎・代表も「基本的対処方針にも書いていない法的根拠を欠いた措置だ」と指摘した。(ABEMA TIMES21年7月9日)』
『立憲民主党・安住国対委員長「政府側が言う権限なんか、法律上どこにもないと思いますよ。単に脅しているというか、締めつけをしようという。まさにね、政府の傲慢(ごうまん)な態度ですよ」(FNN21年7月9日)』
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西村大臣は9日の午前中の閣僚会議後の記者会見では、この発言を撤回せず。方策の釈明を行なっていたのだが。
自民党内でも問題視する声が多かった&金融機関などからもクレームが来たのか、二階幹事長に呼び出されて注意を受けた様子。結局、発言を撤回することに至った。(>_<)
『西村康稔経済再生担当相は9日の閣議後記者会見で、酒類の提供停止に応じない飲食店に対し、取引金融機関から順守を働き掛けてもらう方針について、真面目に取り組んでいる事業者との「不公平感の解消」のためだと説明し、発言を撤回しなかった。(東京新聞21年7月9日)』
『立憲民主党の安住淳国対委員長は「単に脅して締め付けようとしている。国民の怒りを買う前に即刻辞任した方がいい」と国会内で記者団に語った。
西村氏は9日、自民党の二階俊博幹事長と党本部で会談した。酒類提供停止を巡る一連の対策について説明したとみられる。自民党の森山裕国対委員長と林幹雄幹事長代理は、加藤勝信官房長官と首相官邸で会談し、西村氏の発言について「閣僚発言は重い。誤解を招くことがないよう注意してほしい」と申し入れた。(日刊スポーツ21年7月9日)』
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『西村経済再生担当相は、BSフジの「BSフジLIVEプライムニュース」に出演し、酒類の提供停止などの要請に応じない飲食店に対し、金融機関から働きかけを行ってもらう考えを示したことについて、方針を撤回したことを明らかにした。(略)
西村大臣は、金融機関の優越的地位の乱用として受け止められるおそれもあることから、「関係省庁から金融機関に働きかけをすることはしない」と述べた。
金融機関は、飲食店と日常からコミュニケーションを取っているため、感染防止策の徹底などをお願いする趣旨だったと説明した。(FNN21年7月9日)』
『加藤長官は9日、西村大臣が当初の方針を撤回し、金融機関への働きかけは行わない考えが伝えられたと明らかにしました。
西村大臣の発言を巡っては、菅総理も9日の午前に“承知していない”などとコメントしましたが、複数の政府関係者は「総理は発言内容を知らなかった」と認めました。また、基本的対処方針を議論する政府分科会の舘田委員も8日の分科会では議題に上らなかったことを明らかにしていて、政府内での意思疎通に齟齬がある実態が浮き彫りとなりました。政権幹部の1人は、西村大臣の発言は「踏み込み過ぎてる部分があった」と指摘しています。(TBS21年7月10日)』
う~ん。菅首相が全く知らなかったのか、少しは話が出ていたのか、わからないけど。
もし全く知らなかったor西村大臣が閣内で話が出ていない方策を、勝手に先走って発表してしまったとすれば、それも問題だと思う。<首相の閣僚把握の能力不足も、西村大臣の配慮不足の勝手な言動もね。(・・)>
話は変わって、北海道の五輪の観客の件を・・・。
北海道では、男女のマラソンや競歩、そして女子サッカーが4試合行なわれることになっているのだが。サッカーの試合会場に観客を入れるのかどうか問題になっていた。<マラソン等の沿道での応援制限にもアタマを悩ませている。>
『北海道の鈴木直道知事は5日、札幌市で行われる東京五輪のマラソンや競歩について、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、基本的に無観客で実施するよう大会組織委員会に要請したことを明らかにした。(時事通信21年7月5日)』
mewはこの記事を見ていたし。北海道では、これまで何度も感染拡大&医療逼迫をしているので、当然にして無観客で決まるだろうと思っていたら。9日の夕方に、五輪組織委が、サッカーの試合には観客を入れると発表したので、ビックリしたのだが。
でも、この決定にもっと驚き、困ったのは北海道の鈴木知事だっただろう。(・o・)
<鈴木氏は、菅首相と橋本聖子氏(道連会長)がバックにつく形で知事に当選したので、彼らの言うことには逆らえないと思って、こんな乱暴な決定をしたのかな~?^^;>
『東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は9日、北海道で開催される五輪競技の観客の取り扱いについて、「収容定員の50%以内で1万人」を上限に観客を入れると発表した。終了が午後9時を過ぎる試合については「検討中」としている。(略)
五輪全体で統一的な取り扱いを求めていた北海道の鈴木直道知事は9日の定例記者会見で、「ご理解をいただけずに残念だ」と語った。鈴木知事は観客を入れる条件として、無観客となった東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県から観戦に来ない対策を講じることや、それ以外から観戦に来る場合は空港でPCR検査を受けること、札幌市で取られる対策に合わせて午後9時以降は無観客にすることを組織委に求めたことを明らかにした。(読売新聞21年7月9日)』
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しかし、その後、組織は、鈴木知事が示した観客を入れる条件を実行に移すのは困難だと考えたようで。<自民党辺りから、クレームがついた可能性も否定できない?^^;>
何と深夜になってから、急に北海道は無観客にするという発表なされたのである。(゚Д゚)
『東京五輪・パラリンピック組織員会は9日夜、東京五輪で札幌ドームを会場とするサッカーの5セッションについて、無観客開催すると発表した。組織委員会は8日に行った国際オリンピック委員会、国際パラリンピック委員会、政府、東京都との5者協議で1都3県の全会場を無観客で開催することを決定。北海道は検討中とし、9日夕方に一度「有観客とし、夜9時以降に終わる試合については検討を続ける」としていた。
だが、北海道側から「東京都に緊急事態宣言が発令され、当該地域との往来を防ぐことが困難であることから、道内の競技全セッションを無観客にすることにした」と連絡を受け方針が転換。北海道ではほかに、マラソンや競歩が実施されるが、こちらも沿道での観戦自粛が求められている。(スポーツ報知21年7月10日)』
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西村大臣の発言にせよ、北海道で五輪観客を入れるかどうかの件にせよ・・・一度、そういう発表がなされたら、飲食店や金融機関、北海道の五輪関係スタッフ、旅行関連の企業などなど、あわててその対応や準備に動くことになるし。
何時間後かに、急に方針変更が発表になったら、今やってた準備が無駄になるばかりか、また新たな対応をしなければならない状況になるわけで。マジに大迷惑だと思うのだけど。
菅内閣は関しては、これまでもコロナや五輪の対応、ワクチン接種の予定などが目先の判断やその場しのぎで決まって、そのあとコロコロ変わることが多かったわけで。国民は、いい加減、このような菅内閣に「NO!」を突きつけるべきではないかと思うmewなのである。(**)
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