菅首相は16日午後、新型コロナウィルスの関係閣僚を首相官邸に集め、「5大臣会合」を行なった。
『政府与党幹部によりますと、政府は、茨城・栃木・群馬・静岡・京都・兵庫・福岡の7府県に緊急事態宣言を発出する方針を固めました。期間は今月20日から来月12日までです。
また、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、沖縄の6都府県に発出している、緊急事態宣言についても来月12日まで延長する方針を固めました。
政府は、こうした方針を17日、専門家にはかった上で国会に報告し、対策本部を開いて正式決定することにしています。(NNN21年8月16日)』
京都・兵庫・福岡などは、先週から宣言の発出を要請していたので、早めに対応するのは悪くないと思うのだが・・・。
東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、沖縄の6都府県に発出している、緊急事態宣言を来月12日まで延長する方針を固めたときいて、「ふーん、どこまで効果があるのかな~」と思っただけの人が多いのではないだろうか?(~_~;)
特に東京&周囲の県や、大阪&周囲の府県では、今と同じ中身の宣言を出しても、あまり大きな効果は得られないと思うけどな~。(・・)
やっぱ、ここは思い切って、せめて2~3週間でもいいから、ロックダウンに近いこと、せめて去年の4~5月の宣言と同じぐらいのレベルのことをやらないと!(++)
で、それと併行する形で、ワクチン接種を進めれば、ぐーんと効果がアップするんじゃないかな~?(++)
<10月の衆院選の頃には、感染者が減って、支持率も上がってるかもよ・・・と、目の前にニンジンをぶら下げてみる。^^;>
あとチョット不思議だったのは、何故、まだ期限の31日まで2週間もあるのに、もう東京など6都府県の宣言の延長を決めたのかということ。(@@)
これは、後半に書くけど。もしかしたら菅氏の盟友である小此木八郎氏が出馬している横浜市長選のことや、自民党内の動きの抑制をすることを意識した部分もあるのかも知れない。^^;
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ちなみに、菅首相は、昨日のプチ会見で「正にこのデルタ株は大変猛威を今振るっていまして、これは世界、ある意味では全ての国でそうした状況ではないでしょうか」と、感染拡大は日本だけではない(=政府の対策の失敗のせいではない?)と発言。
そして、「我が国はやはりこのワクチン接種を全力で行うというのが私の大きな仕事だと思っています」「感染された方に対しての医療体制をしっかり充実させることが、今一番大事なこと」と主張した。
最後にもう一度、「感染拡大を阻止することができなかったということでありますけれども、それは世界がこのような状況の中で、感染が拡大する中で今対応すべきことは、そうした感染された方が重症化しないこと、あるいはワクチン接種を高めて、感染拡大をしないように取り組むのが私の仕事だと思います」と語った。^^;
いや、前も書いたように、ワクチンも大切、感染者の医療も大切だけど・・・。感染者の拡大を少しでも阻止することは、同じぐらい大切なことなのだ。
感染者が減れば、医療体制も逼迫せず、充実した対応ができて、重症者、死亡者も減るし。人々も外出しやすくなって、ワクチン接種にも行きやすいし。<あとワクチン1回だけorワクチン2回で抗体ができていない人が感染するのも防ぐことができるしね。(・・)>
でも、菅首相は毎日、記者に突っ込まれても尚、ワクチン第一主義を譲らず。昨日も、感染防止への新たな施策、工夫などについて、一つも語ることはなかったのだった。(-_-;)
菅首相は、3月からもう4ヶ月半、休んでおらず。かなり疲れている様子。
『菅義偉首相の連続執務日数が13日で138日となった。首相周辺は「休むように言っている」と明かすが、首相は土日や祝日も首相公邸で新型コロナウイルス関係の会議や民間人との面会などの日程を入れるスタイルを変えない。(略)
普段接している閣僚の一人は「首相は明らかに疲れている」と指摘。休暇取得を促す周囲の言葉に耳を傾けない姿勢に「いつの時代も首相は独りぼっちだというけれども、菅さんは究極の独りぼっちだ」と語った。(時事通信21年8月13日)』
<一番、信頼していた&よく話をしていたという小此木八郎氏が、横浜市長選に内閣を辞めちゃったしね~。(ノ_-。) >
安倍前首相は、8月中旬頃に1週間程度、夏休みをとって、山梨の別荘へGO。ゴルフや友人との食事など(家計くんとのバーベキューとか)を楽しんでいたのだが。
<しつこいけど。広島で豪雨災害があったときいたのに、ゴルフをスタート。途中で菅官房長官に怒られて(?)仕方なく官邸に戻ったことも。>
でも、菅首相は、先週もコロナ感染拡大、九州~関東に豪雨災害などがあって、官邸に行かざるを得ない日が続いている。
それに、もしかして、ヒマさえあれば、横浜市長選を戦っている盟友・小此木八郎氏を少しでも応援するために、アチコチに電話をしまくっていて、尚更に休む時間がとれていないのかも知れない。^^;
『地元で「チーム菅」と呼ばれる秘書出身の市議や県議がフル稼働し、陣営を切り盛りする。11日の街頭演説会には、新田章文・首相秘書官(政務担当)まで姿を見せた。新田氏は、陣営スタッフと同じ水色のポロシャツを着て、ビラ配りにも加わった。
首相自身も連日、新型コロナウイルス対応の合間を縫って電話をかける。
「市長選を頼みます。小此木をお願いします」
約10年ぶりに首相から電話を受けた後援会員は、一地方選への首相の力の入れ方に驚き、「分かりました」と即答した。「全力で戦闘モードでやる」と宣言し、なりふり構わず支持を呼びかける首相の姿に、周辺は「当選回数が少なかった頃の自分の選挙並みの入れ込みようだ」と目を丸くする。(読売新聞21年8月14日)』
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そもそも菅首相の選挙区(神奈川2区)は横浜市の西区、南区、港南区。地元選出の国会議員としても、横浜市長選は負けるわけには行くまい。
しかも、 菅氏が首相になってから、自民党は衆参補選や大きな地方選でいい結果が出ていないし。地元の選挙にまで負けたとなれば、求心力がさらに低下するに違いない。^^;
しかも、小此木八郎氏は、菅氏にとって特別な存在の議員なのだ。<もともと私的に仲がいい議員が少ないと言われる菅氏の場合、さらなり?>
先日も書いたが、政治家と全く関係がなかった菅氏は、大卒後、小此木八郎氏の父で衆院議員だった彦三郎氏の秘書に。その後、市議、県議を経て衆院議員になった。
それゆえ、小此木八郎氏(58)とは家族ぐるみの付き合いがあるし。しかも、菅氏)72)と年齢差はあるが、初当選1993年組と同期(衆院8期)。それゆえ、菅内閣にも国家公安委員長などとして入閣してもらい、話し相手になってもらうことも多かったという。^^;
それゆえ、小此木氏が閣僚や議員を辞任して、横浜市長選に出ると。しかも、菅氏が地元の議員や企業と促進して来たカジノ&IR計画に、小此木氏が反対すると知ってショックを受けてものの、何とか小此木氏を当選させたいと懸命になっているのだ。(・・)
菅氏が必死になっているのには、もう一つ、理由がある。(・o・)
小此木氏の当選が確実だと見られていた横浜市長選で、何と小此木氏がピンチに陥っているからだ。
戦況を伝えるメディアの記事も、8月初め頃は「小此木リード、山中、林が追う」だったのが。先週には「小此木、山中、林、横一線に並ぶ」みたいな感じに。
ついには、「山中氏が先行、追う小此木氏 林」(神奈川新聞14日)なんて記事も出るようになっているのである。また、ゲンダイ14日によれば、『自民党が実施したとされる調査では、山中竹春氏がややリードしている』とか。(**)
『「こんなにも厳しいのか…」。側近によると14日付のウェブサイト「カナロコ」、15日付の神奈川新聞1面の「山中氏先行、追う小此木氏」の報に、小此木氏を支援する菅義偉首相(衆院神奈川2区)は危機感をあらわにしたという。(神奈川新聞21年8月17日)』
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当初、小此木八郎氏(56)は地元出身で30年近く議員を続けている&議員会館の階段で転落して死去した父の代も入れれば、50年以上も(祖父も議員だったって)地元になじんでいて、知名度はバツグンだし。横浜市民の6~7割は、カジノIR計画に反対であることから、小此木氏がかなり楽に当選できるのではないかと見られていたのだ。(・・)
で、自民党県連も現職の林市長は支持せず、小此木氏をメインに支援して行くつもりだったのだけど。<小此木氏が県連会長だし~。>
しかし、菅氏の後押しを受けて、林市長と共にIR計画を進めていた自民党の市議や党を支援する企業、団体は、林氏を支持することに決めたため、自民党&支援団体、企業などが分裂。小此木氏の楽勝は、難しくなってしまったのである。<もし小此木氏が勝っても、林氏が勝っても禍根が残りそう。^^;>
しかも、何と先週後半には、全く無名だった立民党推薦の山中竹春氏(48・横浜市立大教授・臨床統計学、市大院データサイエンス研究科長)の評価がどんどん上がって来たのである。(@@)
山中氏は、カジノIR計画に反対の立場で、横浜港湾地区を牛耳っている「ハマのドン」<横浜港運協会の藤木幸夫会長(90)>までが応援に来ているとのこと。
また、山中氏はコロナ対策の強化を重点公約に掲げていて、『データに基づくコロナ対策や市政運営」を行なうとアピール。横浜市も先週から新規感染者数が1000人を超えている(&菅自民党の対策に不満を抱いている人が多い?)ことから、それも山中氏に、ある意味で追い風になっているようなのだ。<菅首相が、緊急事態宣言の延長を決めたりしたのも、それを意識したものかも。>
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もし菅首相の人気が高ければ、選挙応援に行くのだろうが。春の地方選の時から「菅は選挙の顔にならない」「応援に来た方が支持が下がる」と見られているし。コロナ禍や豪雨災害が続く中、応援演説に行ったら、さらに批判を浴びそうなので、盟友の応援さえできない始末。<その分、電話をかけまくっているのかな。>
ここから自民党も必死でテコ入れするだろうけど。もし本当に小此木氏が負けたら、ましてや立民党推薦(+社民支持、共産も陰で支援)の山中氏が勝ったら、菅首相はまさに危険水域に足を踏み入れることになると思う。(**)
そんな中、若手から衆院選の前(9月)に総裁選をとの要求がなされたのに対し、二階幹事長が他の候補の出馬をおさえて無投票にしようとしていたのだが。何だか安倍っ娘の高市早苗氏が出馬する意向を表明したというし。昨日、ついには林芳文氏(岸田派)が参院議員を辞職。衆院選に山口3区から出馬し、現職ので河村建夫氏(元官房長官・二階派)と直接対決を行なうと宣言したというし。<この辺りは、近々、取り上げる予定。>
しかも、TOPの菅首相に求心力がないとなれば、自民党は麻生政権の末期のように皆が勝手な言動を行なってバラバラ、ボロボロの政党になってしまうかもと思ったりもするmewなのだった。(@_@。
p.s. 横浜市長選、山中竹春氏、頑張れ~。o(^-^)o
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