菅義偉首相が昨日28日、最後の記者会見を行なった。まだ、全部は見ていないのだが。<文字では読んだ。>もしかしたら、今までで一番(最初の会見と同じぐらい?)、声の張りがあったかも知れない。^^;
本来は緊急事態宣言等の解除を国民に伝える会見だったのだが。菅首相の退任を前提に、「首相としての1年を振り返る」部分が大きい会見だった。<一応、10月4日に新首相が国会で指名されるまでは、首相なんだけどね。^^;>
ところで、先週、mew&周辺ではこんな話が出ていた。(・・)
「菅さん、9月下旬からこんなに感染者の数字が下がって来て、悔しいでしょうね。もし総裁選に出てたら『自分のコロナ対策の結果が出た』ってアピールして、当選できたのかも知れないのに」
「何かこの間、明かりが見えたとか言ってたし。まさか総裁選や衆院選をアタマに置いて、9月に激減させることを狙っていたとか。だとしたら、間に合わなくて『間抜け』だったことになるけど。」
「コロナや五輪対策に追われて、自分が本来、やりたかった政策がほとんどできなかったという点が一番無念かも。それに携帯料金が下がったし、デジタル庁もできたし。ワクチン接種も進めるなどの点はよかったけど。でも、そういう評価は、コロナ対策の失敗でで消えちゃったもんね。」
確かにね~。もし8月下旬ぐらいに感染者数が激減していたら、支持率が持ち直して、総裁選の出馬を辞めずに済んだし。再選した可能性もあったかも知れないし。後述するように、いくつか評価すべき部分もあったとは思うのだけど・・・。
昨日の会見でも、何だかそういう無念さをにじまている感じの発言も見られた。(++)
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菅首相は、緊急痛い宣言解除などの報告に続き、感染者数や入院者、死亡率などが低下してことを説明。いかに菅内閣が、ワクチン接種、治療薬や医療体制の整備などのコロナ対策を進め、その成果があらわれ、(そのお陰で?)10月1日からの新たな展望について話を行なった。
そして・・・
『総理に就任してから1年余り。新型コロナとの戦いに明け暮れた日々でした。私自身、政治家を志して以来、いつも幅広い方々の話を徹底して聞き、現場で物事が動き、人々が生き生きとやっていけるよう努めてきました。自宅で療養される方々への医療、飲食など事業者の生活。子供たちの教育、生活困窮者の暮らし。そして孤独な状況に置かれた人々。そうした人々に思いをはせ、悩み抜いた日々もありました。』
『そうした中で、たどり着いたのがワクチンと治療薬でした。・・・感染者の数も大きく減少してきたことで、ようやく社会経済活動の正常化が見えてきました。私自身がお約束してきた、安心とにぎわいのある日常の回復に向けて、段階的に制限の解除を進めてまいります。』
『ワクチンと治療薬にめどがつきつつある中で、新型コロナとの長い戦いにもはっきりとした明かりが見えてきている、と申し上げました。この言葉には数々のご批判もありましたが、今や効果は明らかであり、明かりは日々輝きを増している。このように実感をしております。』
<この「明かり」の部分をきいた時に、「もう少し待ってくれれば、数字で成果を見せられたのに」という無念さを感じるとともに、「どうしても、これが言いたかったんだな~。負けず嫌いだな~」と思ったりして。(~_~;)>
また、今後について、『日本は今、まさに正念場にあると思います。国難というべき少子高齢化、激変する安全保障環境、さらに新型コロナによって、デジタル化の遅れなどの課題も浮き彫りになりました。日本の未来のためには、成長を実現し、国民の食い扶持をつくっていかなきゃならない。痛みを伴う改革であっても、しっかりと説明し、実現していくことがますます重要となってまいります。』とも語っていた。
菅首相は、小泉・竹中路線の流れを汲む改革派の政治家だ。<だから「痛みを伴う改革」とか言っちゃうのよね。(~_~;)
もともと病気治療のため急に退任を決めた安倍前首相の後釜として、いわば安倍首相の政策の踏襲or尻拭いをすることを期待されて首相になった(してもらった)のだけど。<1年後の総裁選までのつなぎだと見る人も結構いたしね。>
でも、本人としては、自分なりに様々な経済政策、インバウンドや新たな産業作り、規制改革などを進めて、日本の経済立て直しを行ない、今年の総裁選での再任を目指していたはずだ。^^;
そして、当初は支持率も高かったし。コロナ感染も少しおさまっている時期だったこともあり、次々と公約を実行に移して行ったのだ。
特に、携帯電話料金の値下げ推進や、デジタル庁の創設などは、国民にも評価されているのではないかと思う。(・・)
<ただ、デジタル庁の平井大臣&官僚とNTTの接待問題が出ていたせいか、昨日は、この2つに関して自らアピールしなかった。^^;>
あと神奈川仲間の小泉環境大臣の推しもあって、「2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会)」を目標に採用。脱原発にもつながる再生可能エネルギーの開発(特にmewも注目の洋上風力発電)の強化に取り組むことを決めたのは、個人的にめっちゃ評価したい。(^^)b
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ただ、コロナウィルス甘く見たのか、ついついコロナ対策を重視してしまい、昨年夏~秋にGo To 政策を推進したことが、12~1月の第3波を招くことに。
しかも、経済への影響を懸念して、緊急事態宣言の発出が遅れるなど、コロナ対策がどんどん後手後手に回ったため、国民の不信感が募ることになった。(-"-)。
あと今回、話題にのぼらなかったみたいなのだが。2020年の東京五輪&パラリンピック
の開催や観客入場をどうするのか(開催自体、賛否両論があるとは思うが、いずれにせよ)、最後までウダウダしていて、はっきりとしなかったことは、国民をおおいにイラつかせたのではないかと思う。(-"-)
そして、本人が「しっかりと説明し、実現していくこと」と言っていたのだが。この「しっかり説明」がきちんとできなかったのは致命的な弱点だったと思う。
菅首相は最初から正式な記者会見を好まず。特定の記者とのインタビュー形式をとったり、重要な発表も官邸エントランスのぶら下がり形式で済ませたりしていたことから、「国民に正面から向き合っていない」「国民の存在を軽視している」「国民やメディアから逃げている」などの悪印象を与えてしまったもんね。(-"-)
菅氏は、地方議員時代から、アチコチの現場に出向いたり、色々な分野の人と会ったりしながら、政策作りや政治活動を行なうタイプだったので、動きがとれない首相官邸での活動は合っていなかったのかなとも思う。
本人は今後、「政治家として、今、若い人たち、子供も含めてに対して、高齢者の皆さんへの社会保障費などから、やはり(財源を)移すことを実現したいな」と。
「子供、若い人、それとNPO(民間非営利団体)の皆さんに初めて補正予算で60億円を付けさせてただいた」「コロナ禍の中にあって、自殺相談だとか、あるいはこども食堂だとかそうした行政の手の届かないところをNPOの皆さんに行なっていただいているので、応援したい」と述べていたのだが・・・。
菅首相は赤ちゃんや子供と会うと、意外にいい笑顔を浮かべることがあるので、子供好きなのかな?
高齢者の社会保障費はきちんと維持しつつ、様々な点で困窮している子供たちのケアのために、是非、力を尽くして欲しい。(^^)
また、あまり世間は問題にしていなかったかも知れないのだけど・・・。
日本学術会議の会員選考を拒否した問題は、まだきちんと決着がついていないしな~。
。(-"-)
菅自民党政権は、案の上、モリカケ桜、河井夫妻への1.5億円送金など安倍政権での「政治とカネ」の問題をスル~。
菅首相自身の長男が総務省の官僚を高額接待していたという問題もあったし!(++)
あと大部分は安倍内閣の尻拭いになるのだけど、次々と閣僚、官僚の不正接待や贈収賄の事実が判明したことも忘れないようにしたい。(`´)
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菅内閣でも、最後の最後で、デジタル庁の平井大臣&官僚がNTTから不正接待を受けていた事実と官僚の処分が発表された。^^;
『デジタル庁は27日、今月24日に接待問題で減給の懲戒処分とした赤石浩一デジタル審議官について、接待した事業者はNTTだと発表した。
赤石氏は内閣官房イノベーション総括官だった昨年9月と10月、12月の計3回、約12万円分の接待を受けた。同庁は、接待額が高額なため国家公務員倫理規程に違反するとして処分した。だが、当時の赤石氏にとってNTTは、接待を受けることが禁止される「利害関係者」には当たらないとしている。また、平井デジタル相が10、12月の会食に同席しており、平井氏は今年6月に自身と赤石氏の飲食代をNTTに支払った。(読売新聞21年9月27日)』
『デジタル庁は27日、NTTによる3回の幹部接待のうち2回に、同庁参与の向井治紀氏も参加していたと明らかにした。向井氏は官僚として長くマイナンバー制度に携わり、今年9月1日付で内閣官房室長代理を退職後、参与に就任。退職前の行為は懲戒処分の対象外として、処分を見送る。本人は月給10分の2相当を自主返納する意向という。(共同通信21年9月27日)』
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平井大臣は、『去年9月の大臣就任前に6回、就任後に2回の計8回、NTTと会食したことを明らかにしていて、今年6月の会見では「(費用負担は)私と、同席した事務方の分はきっちり払っている」と説明して』いたのだが。会食費を支払ったのは、週刊誌に報道された後だったという。
この支払いに関する平井大臣の言い訳の仕方がひどかった。(゚Д゚)
『28日の会見で平井氏は「一般のレストランならともかく、社員食堂でしょ。チェックはしない」と述べる一方、「早く支払っておけばよかった」とも語った。
平井氏は、この接待が週刊誌に報道される直前の今年6月21日に、自身と赤石氏ら事務方2人分の計約22万円を支払った。平井氏はNTTから請求を受け、割り勘分として支払ったと主張しているのに対し、NTTは「こちらから自主的に請求はしていない」(関係者)としている。(毎日新聞21年7月28日)』
平井氏が「社員食堂」と称したところは、多くの官僚が高額接待を受けていたNTTの会員制レストランのこと。1回の食事は、最低でも1人2~3万円以上するという。<ワインや日本酒などが出ると、もっと高くなるらしい。>
『施設は、東京都内にある会員制レストラン「クラブノックス麻布」。グループ企業が年会費を払い、幹部の会食などで使用していた。総務省幹部らとの会食でも度々使い、接待を受けた総務省幹部は国家公務員倫理規程に抵触するとして処分を受けた。(読売新聞21年9月27日)』
尚、NTTの澤田社長は、昨日の会見で、この施設を閉鎖することを示唆していたという。
安倍ー菅政権は結局、最後まで「政治とカネ」の問題から抜けられず。悪しき自民党の政官財癒着の構造を引きずっていたな~と、改めてしみじみ思ったmewなのである。_(。。)_
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