昨日はお休みだったので、貯まっていた録画番組を何本か見たのだが。
TBS系ドラマの「日本沈没」の第4話の中で、副総理が「この国の人間は実にお行儀がいい。怒りや不満はすぐに忘れてくれますよ」というのをきいて、「まさに、そうなんだよね~」とため息をついてしまった。_(。。)_
『未来推進会議では4,000万人の避難方法を考えざるを得なくなった。常盤はリーク元として天海を疑うが、そこに東山総理が会見を開くとのニュースが入る。里城副総理は「この国の人間は実にお行儀がいい。怒りや不満はすぐに忘れてくれますよ」と話し、会見はしなくてもよいと東山総理に助言する。
「国民はすぐに忘れる」というフレーズは聞き覚えがあるだろう。これは2015年に安倍政権が国会で安保法案を強行採決した際に、首相に近い参院議員の言葉として報じられたものだ。2019年にも安倍元首相に近い人物が桜を見る会問題について「年が明けたら雰囲気は変わる」と、“忘れやすい国民性”を楽観視していることが報じられている。
里城副総理は、日本の人々が選挙まで怒りを継続させられないとタカを括っているのだ。実際に関東沈没が起こるかどうかではなく、あくまで人々の感情の動き、選挙への影響しか頭にない里城という人間のキャラクターが存分に発揮されている。』virtualgorillaplusより
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今回の衆院選は、安倍ー菅首相下での自民党政権の国政のあり方、諸問題に関しても問うものであって。国民はモリカケ桜や不正接待、GoTo不正契約の問題や、コロナ対策の不備、失敗などなどに対して、それなりに怒りや不満や疑問を、そこまで行かずとも、いくらかの疑問や問題性を抱いていたはずだったのだが・・・。<世論調査などを見る限りはね。>
でも、それをカバーしようとした自民党が、菅政権を見切って、総裁選パフォーマンスで、雰囲気を一新。表紙を岸田首相に変えたことで、安倍ー菅政権への怒りや不満、疑問はどこへやらで。
それを「お行儀がいい」と言うべきなのか(これも、国民をバカにした言い方なんだろうけど)、「おおらかでいらっしゃる(=能天気)」と言うべきなのかわからないけど。本当に忘れてしまうんだな~と、改めて実感してしまった。(-"-)
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昨日の記事で、立憲民主党に関して、モヤモヤしている部分があると書いたのだが。
上述の話にリンクすることで言えば、立民党が「政府の批判ばかりしている」「野党ヒアリングで官僚を吊るし上げて喜んでいる」という他党や一部識者、ネットの批判が次々と出るのを見て、「う~ん」と悩んでしまうところがあるのだ。_(。。)_
維新の吉村副代表とかも早速、「立憲民主党もとにかく何でも反対、とにかく批判、官僚をつるし上げる、スキャンダル追及…そういったことから脱却してもらいたい」とかディスってるしね。(~_~;)>
このようなアンチ立民の政党、TV&ネット言論の影響もあるかも知れないのだが。この記事を読んで、尚更に深いため息をついてしまった。_(。。)_
『通信アプリ「LINE(ライン)」で読者とつながる岐阜新聞の「あなた発!トクダネ取材班」(あなトク)は、「立憲民主党に足りないものは何か」をテーマにメッセージを募った。(略)
「政策提案をする姿勢、国民目線が足りない」と指摘するのは美濃加茂市の女性(39)。「自民党を批判してばかりで、国民のために何をどう良くしようとしているかが伝わってこない」と続けた。選挙期間中、立民候補の演説を聞いたというが、「何がダメでどう変えたいのかが分からなかった」と辛辣(しんらつ)だ。安倍政権の森友、加計学園問題を念頭に「スキャンダルを徹底的に追及することを多くの国民が望んでいると思っているのなら、それは違うと選挙の結果が明らかにしている」と断じた。(岐阜新聞21年11月20日)』
まず、驚いてしまうのが、維新の吉村副代表にせよ、岐阜新聞に意見を寄せた女性にせよ、モリカケ桜などの政府の不正に関わる諸問題を、政治の問題ではなく、「スキャンダル」だと言ってしまうことである。(・o・)
<スキャンダルには「名声を汚すような不祥事・不正事件」「情事などのうわさ。醜聞」という意味があるのだが。通常は、不正事件よりも、不祥事、情事などのうわさ、醜聞などの意味で使うことが多い。>
上述の女性は、安倍政権の森友、加計学園問題を念頭に「スキャンダルを徹底的に追及することを多くの国民が望んでいると思っているのなら、それは違う」というのだが・・・。
じゃあ、国民は政府の不正事件を追及、解明しなくていい。放置しておいていいと思っているのだろうか?(・・)
まあ、もともと政府の不正行為に関心がない、さして悪いことではないと思う人も少なからずいるかも知れないし。当初は問題に感じていても、追及してもなかなか解明できず、時間が立ってしまうと「もういいや」って思ってしまう人も結構いそうな感じではあるけど。
ただ、もし野党やメディアの最大の使命は、主権者である国民のために、政府を監視して、問題があれば、それを国民に伝えることであって。ある意味で、政府与党の不正問題や疑惑を追及することが、最も重要な仕事なのである。(**)
それを「スキャンダルの追及だ」、「国民は望んでいない」と言われてしまったら、もう野党の存在意義はないと言えるだろう。(ーー)
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野党ヒアリングで、「官僚の吊るし上げ」を批判する声も多い。中には「官僚をいじめて、喜んでいるだけ」「ストレス解消にしているのでは」などと言う人までいる。(~_~;)
まあ、TV等は、敢えてヒステリックな声で官僚を怒鳴りつけているような光景を流すことが多いし。
時には、官僚のふてぶてしさを示す目的もあるのだろうけど。mewが見ても、チョット不快に感じたり、「やり方が違うんじゃない?」と思うことがある。^^;
ただ、官僚というのは、恐ろしくしたたかな&ふてぶてしい存在ゆえ、あれぐらい強くしつこく追及しないと、ごまかすばかりで、何も情報が得られないのが実情なのだ。(**)
それこそ森友問題で佐川理財局長(当時)が、省内では書類改ざんなどの隠蔽工作を指示しながら、国会では「書類がない」「記憶にない」と虚偽答弁を続けていたし。加計問題では、柳瀬首相秘書官(当時)が、今治市の職員と官邸で面会していたにもかかわらず、国会で何度質問されても「記憶にありません」(7回連発)とシラを切り通したのを見ればわかるのではないだろうか。(・・)
<実は与党の閣僚や議員に対しても、自分たちの思うように動かすために、重要な情報を全て上げなかったり(報告しなかったり)、ウソに近いごまかしの情報を与えたりすることもあるときく。^^;>
ちなみに、野党ヒアリングは、国会で官僚や関係者を参考人として呼ぼうとしても、与党が拒否することから、始まったようなところがあるし。別に官僚だけがヒアリングの対象になっているわけではない。
また、実際のところ、野党ヒアリングで得た情報のお陰で、実態解明が進んだケースも少なからずあるように思うのだが。<このブログでもいくつか取り上げた記憶がある。>
そういう功績は、かなり軽視されているのも残念なことだ。(-"-)
しかし、本来は野党として政府与党をチェックする立場であるはずの維新は、他の野党とは連携していない「よ党」として活動しているため、このヒアリングに参加しておらず。
立民党&他の野党を「とにかく批判、官僚をつるし上げる、スキャンダル追及」だと批判的なアピールを続け、少なからずの国民にそう思い込ませてしまったところがあるし。<もう完全まラベリング手法だよね。(-_-;)>
おまけに、今後は維新との連携や自民党の改憲派の補完勢力を目指すかも知れない国民党も、立民党や他の野党とヒアリングも含め、国会活動を共にしない方針を発表した。
『国民民主党は4日、「国対委員長会談」の枠組みからの離脱を決定し、左派野党と決別する姿勢を明確にした。
この理由について、大塚氏は「天皇制、日米同盟や自衛隊といった『国の根幹』に関わる問題は、(政党同士で)ほぼ一致していないと国会対応も政策連携も調整がつかない。この認識が、共産党などとは違う。そこで、衆院選を区切りに、共産党と連携する他の野党との関係をフラットな状態に戻した」と説明した。
国民民主党は以前から、左派野党の議員が官僚に詰問する「野党合同ヒアリング」を疑問視して参加してこなかったが、4日の役員会で「今後も出席しない」ことを確認した。
大塚氏は「政権側の不祥事などを追及するのに、官僚をいくらたたいても、政権側が『出せない』という情報を無理やり引っ張り出すのは、ほぼ不可能だ。官僚を詰問しても意味がない。これまでも参加しなかったが、今後はお誘いを受けることもない。政権交代を目指すなら、もっと王道で、政策論をぶつけて支持率を上げるべきだ」と指摘する。(夕刊フジ21年11月10日)』
<夕刊フジの「左派野党」って言い方もスゴイよね。^^;自分たちが、保守派の機関紙だと言っているようなものだよね。(・・)>
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しかも、何と立民党の代表選に出ている泉健太氏まで、「ヒアリングはやめる」と言い出した。
『11月22日の週の『飯田浩司のOK! Cozy up!』に、立憲民主党代表選の候補者が全員生放送で出演が決定した。(略)
23日の放送では泉健太政調会長が出演。党として国民からのイメージを変える必要があるという話の中で、野党合同ヒアリングの見直しについても言及した。
飯田アナからの「廃止もありえるのか」という問いに対しては「党内で真相を究明する為の仕組みはつくりながら、一旦野党ヒアリングは取りやめていかなければいけないと思う」と語った。(ニッポン放送21年11月23日)』
まあ、泉健太氏はもともと国民党の国対や政調などの幹部を務めていた人ゆえ、国民党の考えに近いものがあるのだろう。(-"-)
<mew&周辺は、泉氏らの旧国民党から合流して来たメンバーの中には、立民党を乗っ取って、まずは国民、次は維新と連携or合流して、改憲を実現したり、保守二大政党を作ったりすることを狙ってるのではないかと疑ってたりする。(-_-)>
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こうして、野党のはずの維新や国民党までが「野党ヒアリング」を批判しているのを見て、きっと政府与党で不正に関与したことのある元首相や閣僚、議員、そして何よりも官僚たちは、「もっと批判して、ヒアリングをやめさせろ」と喜んでいるに違いない。(>_<)
でも、国民の多くも「政府の不正」をスキャンダルだと思い、その追及を望んでいないのだとすれば、そして少し時間が立つと忘れてしまうのだとすれば・・・。もう政府与党に対峙する野党の存在は期待されていないのかも知れず。日本の民主主義がどんどん後退していくことを嘆いて、ため息をつくばかりのmewなのだった。_(。。)_sigh
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