昨日から参院予算委員会が始まったのだけど。そこで珍しい光景が見られた。
立憲民主党は、白真勲氏、森裕子氏、小西洋之氏、蓮舫氏という攻撃型の面々をそろえて、岸田政権の諸問題を追及。結構、いい線で攻めていたのだが。
蓮舫氏の番が来たところで、審議がストップすることになったのだ。
蓮舫氏は、ロシアがウクライナへの攻撃を開始したという情報を得ているかと質問。少し驚いているかのような岸田首相に、「国家安全保障会議を今すぐ開くべきではないか。わたしたち予算委員会は柔軟な対応します」と提言したのである。(・・)
与野党の理事が、慌てて委員長席の周囲で協議。委員会の一時中断が決まり、岸田首相は官邸に向かい、国家安全保障会議(NSC)を開いたのだった。
この行為は、アンチ立民の産経新聞も(イヤミを交えながらも?)評価せざるを得なかったようだ。
『2年前、新型コロナが確認された直後の予算委で「桜を見る会」に関する質問に終始し、野党支持者からも批判を浴びた蓮舫氏だったが、今回は責任政党のアピールに成功した形。立民の難波奨二参院国対委員長が「判断が遅れた。危機管理能力が欠如している」と政府与党を批判する一方、自民中堅は「情けない。政府与党から提案すべきだった」とほぞをかんだ。(産経新聞22年2月23日)』
『参院予算委では17年3月、北朝鮮によるミサイル発射への対応で中断したことがあった程度で、政府対応で審議を止めるのは異例だ。
立憲の馬淵澄夫国対委員長は24日、自民の高木毅国対委員長と国会内で会談し、政府の緊急対応が必要になる場合に向け「国会運営に柔軟に対応する備えがある。国会を政治的な休戦状態にすることもありうるかもしれない」と伝えた。高木氏はこれに謝意を示し、答弁を閣僚に代わって副大臣らが担う可能性があることについて理解を求めた。(毎日新聞22年2月23日)』
『これに先立ち、茂木氏と立憲民主党の泉健太代表は、米国のエマニュエル駐日大使とそれぞれ会談。日米や主要7カ国(G7)が連携して対処する考えで一致した。泉氏は会談後、記者団に「在留邦人らに被害が出ないよう最善を尽くすべきだ」と指摘し、日露による共同経済活動について「見直しを検討すべきだ」と述べた。(同上)』
国民民主党が22日に衆院本会議で政府の予算案に賛成し、大きな注目を浴びたのだが。昨日は、立憲民主党が野党第一党として、少しは存在感を示すことができたかも。
ロシアに対する非難は、与野党で一致して行なうべきだと思う。(++)
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でもって・・・。昨日も少し触れたのだが、24日、ロシアがついにウクライナへの攻撃を始めてしまった。(-"-)
ロシアはウクライナ軍の関連施設を攻撃しただけで、民間人には危害を与える気はないというが。他国の軍事関連施設の攻撃自体、許されることではないし。ウクライナ側の報道によれば、既に自国の兵士が数十人死亡、民間人にも複数の死傷者が出ているとのこと。
G7をはじめ欧米各国から強い批判が出て、制裁措置が発表されているのだが。プーチン大統領としては、もはや引くに引けなくなっている感じがある。
昨日、本田圭介氏が、侵攻を回避するには「ウクライナがNATO入りを拒否するしかない」と言っていたのだが。ロシアとしては、仮にウクライナがNATO入りしても直接ロシアと接することがないように、少なくともウクライナ東部を何らかの形で支配下に置くことを目指すのではないかと察する。(-_-;)
で、これは23日の『国民党が「よ党」宣言。予算案賛成で岸田とグータッチ。前原は欠席・・・』の続報になるのだが。
国民党が、衆院本会議で政府の予算案に賛成したことには、上の記事にも書いたように、立民党や共産党から批判の声が出ていたのだけど。
維新の松井代表からも厳しい批判が出ていた。
『国民民主党が衆院本会議で政府の新年度当初予算案に賛成したことについて、日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は24日の定例記者会見で、「連立(政権入り)を目指しているんだなということがひしひしと伝わってきた。与党になるというなら、もう連携はできない」と批判した。
野党が政権運営の柱となる当初予算案に賛成するのは極めて異例。松井氏は国民民主の対応について、「予算に賛成するんだから、与党に寄って行っているとしか見えない」と指摘。これまでは国会議員に支給される文書通信交通滞在費(文通費)の見直しなどで歩調を合わせてきたが、「政府や自民党をピリッとさせるには、まともな野党が必要。我々は与党にはならない。今の時点では、国民民主との連携は非常に難しい」と語った。(添田樹紀)(朝日新聞22年2月24日)』
まあ、mewから見れば、維新も決して自民党と正面から対峙するまっとうな野党ではなくて、「ゆ党、よ党」路線の政党なんだけどね。(~_~;)
維新が国民党と連携しないとなると、前原氏は国民党を離脱するだろうか。それとも自民党との連携or合流を狙うかな?^^;
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逆に自民党からは、お褒めの言葉が続出。^^;
『自民党の茂木敏充幹事長は茂木派会合で「国民から政策面で申し入れ、提言があれば真摯(しんし)に対応しなければいけない」と述べた。麻生太郎副総裁も麻生派会合で「予算案への賛意の幅が広がるのは歓迎すべきことだ」と語った。(時事通信22年2月23日)』
『自民党の安倍晋三元首相は24日の安倍派(清和政策研究会)の会合で、国民民主党が令和4年度予算案に賛成したことについて「一人でも多く、一つでも多くの政党に賛成してもらうことは、まさに国民の予算として信頼性が高まっていく」と歓迎した。(産経新聞22年2月24日)』
でも、何が驚いたかって、連合が、国民党の予算案賛成に理解を示したことだった。(゚Д゚)
『連合の芳野友子会長は24日、国民民主党の玉木雄一郎代表と連合本部で会談し、同党が衆院で2022年度予算案に賛成した対応に関し、「連合は予算に反対しているわけではない。組合員のためになることなら、理解している」と述べた。
芳野氏によると、連合内で国民が予算案に賛成したことへの反対意見はなかったという。玉木氏は会談後、ガソリン税を軽減するトリガー条項の凍結解除を巡り、「(自民党に)協議の場を設けていただけるならありがたい」とも述べ、与党との協議に期待感を示した。(毎日新聞22年2月24日)』
玉木代表は24日、支持団体である連合の芳野会長と会談を行なったようなのだが。もしかしたら、事前に予算案に賛成することを伝えて了解を得ていたかも。
それに、考えたら、20日の記事に書いたのだが、芳野会長は先日、自民党の小渕組織運動本部長らと都内の日本料理店で密会していたわけで。国民党も連合も、政治理念云々よりも、自民党と仲良くする方が得策だと思っているのかも知れず・・・。
何か日本の議会制民主主義もぐちゃぐちゃになって来た感じがしているmewなのである。(ノ_-。)
話は変わって・・・。昨日、『オミ亜種、各地で発見。重症化も&検査数減少、感染者は高止まりか+ウクライナ深刻、国民を煽る自民』にも書いたのだが。
新型コロナウィルスのオミクロン株の亜種「BA.2」について、既に東京、大阪、愛知、神奈川で市中感染している例が見つかっている。
元祖・オミクロン株の場合、肺にまで至らず咽頭部分でウィルスが繁殖する特性があったため、発熱や激しい咽頭痛などの症状が出るものの、肺炎や呼吸障害などを起こして重症化するケースは少なかった。
しかし、オミクロン亜種の「BA.2」の場合は、ウィルスが肺で繁殖し、肺炎などを起こす危険性が大きいとのこと。
近時、東京や大阪では、持病が悪化するケースだけではなく、肺炎を起こすような重症者が急増しているのだが。もしかしたら、「BA.2」株に感染している人が既にかなりいるのではないかという見方が出ている。(・o・)
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『強毒なステルスオミクロン「BA.2」が招く肺炎型重症の恐怖 都内基準の重症者1カ月で8倍強に
ステルスオミクロン「BA.2」の市中感染が広がっている。これまでに愛知、東京、宮城、大阪、神奈川で確認された。既存のオミクロン「BA.1」よりも、感染力が強いとされているが、重症化リスクも高いとの研究も登場している。それを裏付けるように、都内で肺炎型の重症者数が激増している。
香港大の研究チームによると、既存のオミクロン「BA.1」の増殖速度は気管支内でデルタ株の70倍近くだが、肺の中では従来株の10分の1程度だという。
肺炎など重症になれば、人工呼吸器の装着が必要になる。第6波初期は肺炎型の重症者は非常に少なかった。グラフの通り、人工呼吸器やECMOの管理が必要な患者のみを対象とする東京都基準の重症者数は1月18日までは1桁。31日でも26人だった。
■人工呼吸器が必要な重症者は1カ月で8倍に
ところが、2月に入り、急増。8日に50人、16日に80人を突破し、19日と20日に6波最多の87人を記録した。1カ月で8倍超だ。23日は80人と高止まりが続いている。
重症者は感染者から遅れて増える。第5波では都内感染者数のピークから2週間後に重症者数がピークアウトしている。第6波のピークは2月2日の2万1576人。23日は1万4567人と減少しているが、感染者のピークから3週間経っても重症者数が減少に転じる気配がないのだ。
人工呼吸器が必要な重症者が2月以降、急増し、なかなか減らないのはなぜかーー。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)がこう言う。
「新規感染者数や高齢者感染の増加では説明できない現象です。第6波の初期のオミクロンとは違うタイプのウイルスが肺炎などの重症を引き起こしている可能性があります。重症化リスクが高いデルタ株が残っているか、あるいはBA.2へと置き換わっているのかもしれません」
BA.2の重症化リスクについて気になる研究結果がある。
東大医科研の佐藤佳准教授はハムスターを使った感染実験を実施。自身のツイッターに〈BA.2(ステルスオミクロン)は、伝播力、病原性、免疫抵抗性のいずれにおいても、BA.1(従来のオミクロン)よりもリスクが高い可能性があります〉と記している。病原性はデルタ株など従来株と同等だという。つまり、BA.2は気管支内にとどまらず、肺の中に入り込み、肺炎など重症化につながりやすい恐れがあるのだ。
都内で肺炎型の重症者が急増しているのは、すでに侵入したBA.2が影響していると考えてもおかしくない。デンマークなどBA.2が主流になっている国もある。オミクロンの亜種と、侮ってはいけない。(日刊ゲンダイ22年2月24日)』
政府や自治体はもちろんだが、国民がオミクロン株「BA.2」を侮らないようにと、心から願っているmewなのだった。(**)
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