先週の国会で、国民民主党の玉木代表が、岸田首相のことを「検討使(けんとうし)」と呼んだのには、笑った。(・o・)
『玉木代表は27日の衆院予算委員会で、岸田首相が答弁で「検討」という言葉を多用することを揶揄して、岸田首相に対し「『ケントウシ』と呼ばれている」と皮肉った。
その後、玉木代表は自身のツイッターに、質問後、衆院の記録部から玉木代表に対して「ケントウシ」の漢字の当て方について問い合わせが来たため、「『検討使』です」と答えたことを明らかにし、「議事録に載ります」とつぶやいた。(FNN22年5月30日)』
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岸田首相は総裁選の時から「聞く力」をウリにしていて。何か要望が出ると否定はせず、とりあえず「検討します」を連発することで知られている。<スガちゃんの「問題ない」みたいなものね。(~_~;)>
昨年、首相として初めて国会を迎えた際も、『野党は国土交通省による統計データ書き換え問題などを追及したが、岸田文雄首相は「しっかり行う」「検討する」を連発。』
『「しっかり」「検討」といった一見前向きな言葉を多用し、野党の言い分にも一定の理解や配慮を示す首相。野党の追及に時に色をなして反論した安倍晋三元首相や、答弁書の棒読みを繰り返した菅義偉前首相とは明らかにスタイルが異なる。
国民民主党幹部は「野党の主張を受け止めているように聞こえるが結果的には何も言っていない。のれんに腕押しで攻めづらい」と吐露。共産党幹部も「言葉は丁寧だけど答えない。つまらない」といら立ちを隠さない。(時事通信21年12月18日)』
で、ネットやメディアでは「検討おじさん」「ミスター検討中」などと揶揄されて来たのであるが。「検討使」は、なかなかユニークかもと思ったのだ。^m^
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ただ、上の記事にもあるように、この答弁によって野党の攻撃エネルギーを吸収してしまい、「のれんに腕押し」状態になってしまうため、国会での議論が伯仲せず。^^;
しかも、岸田首相は「検討する」といったん引き取るものの、本当に検討しているもの、実行する気があるものは、ほとんどないような感じもあって。<しかも、何もしないのに、支持率が上がってることもあって?>、野党側は、かなりイラ立っているのである。(`´)
そのような状況を受けて、立憲民主党が、岸田首相がこれまでに国会で何回「検討」という言葉を使ったか、「決断」はどうだったかを数えたという。(@@)
<一瞬「ヒマ人か~」と突っ込みだくなったけどね。^^; ただ、これまでならメディアが回数を数えて記事にしているとこなのだけど。最近、政府や自公批判は控え気味なのよね。(-"-)>
『岸田首相 発言中「検討」204回 立民「実行力に疑問」
1日の衆院予算委員会で新聞記者出身の立憲民主党・山岸一生氏が岸田文雄首相、菅義偉前首相(2区)、安倍晋三元首相の国会発言を検証。数字で見える化した上で「岸田首相は『検討』ばかり」と指摘した。
同氏は今年(岸田首相)、昨年(菅氏)、一昨年(安倍氏)の1月~3月末の答弁など首相発言をチェック。「検討」「決断」を口にした回数をまとめた。
「決断」は岸田氏7回、菅氏10回、安倍氏29回。「検討」は岸田氏204回、菅氏126回、安倍氏143回だったという。
山岸氏は、野党からの首相に対する「説明が『検討』ばかり」との批判を裏付けた上で「200回は多過ぎるのでは」と追及。岸田首相からの「言葉と実際に行ったこととは別物だ」との反論に、「7回しかない『決断』のうち5回は他者の『決断』の引用だ。実行力に疑問も生じる」などと返した。(有吉 敏)(神奈川新聞22年6月1日)』
<岸田くんのように「検討する」ばかりも問題だけど。安倍っちみたいに、すぐ「決断する」って言っちゃう人も困りものだよね。(~_~;)>
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この野党の指摘には、岸田首相は、かなり力を込めて反論していたという。
『「決断の言葉を使った数と(実際に)決断した数、これは別物だ」。
岸田文雄首相は1日の衆院予算委員会で、自身の国会答弁で「検討」に比べて「決断」を使う数が少ないと問われ、こう反論した。(略)
これに対し、首相は新型コロナウイルス対応に言及して「ワクチン、検査薬、病床確保、水際対策。絶えず決断を続けてきた」とアピール。「ウクライナ問題でも対ロ政策の大幅な転換をはじめ、さまざま決断した」と強調した。(時事通信22年6月1日)』
立憲民主党は、ここまで岸田首相をせめあぐねていたのだが。<これにもイライラ。>
でも、ここに来て「食品や生活用品、燃料などの物価高」、政府の対策難の問題を取り上げるようになっており、いい戦略だと思う。"^_^"
4月以降、毎月、生活に必要な物が次々と上がっているため、国民もだんだんボディブローのようにジワジワと痛みを感じ始めており、国民にとって、身近で切実な問題になりつつあるし。
もともと「民主党」は「生活者」のための政党としてやって来たので、その特性をアピールしやすいからだ。(**)
<2007年の参院選で安倍自民党に勝ったのも「国民の生活が第一」というsloganが受け入れられたからだもんね。(++)・・・でも、もう15年前のことなのね。( ・・)to~i me>
『立民・泉代表、藤沢駅前で演説「消費にお金が回る社会を」
立憲民主党の泉健太代表は1日夕、藤沢駅前で演説し、岸田政権の物価高対策を「(5月31日に成立した)補正予算では何もやっていない」と批判、食材費などの値上がりが進むことで消費が落ち込む恐れがあると指摘した。その上で「私たちは物価高と戦う。消費税引き下げと教育無償化を進め、消費にお金が回る社会を作りたい」と訴えた。
泉氏は、物価高対策の必要性を巡る衆院予算委員会での論戦を挙げ、「岸田文雄首相は『国民の意見を聞いてから判断したい』と、ものすごい悠長なことを言っている」と指摘。岸田首相の看板政策である「新しい資本主義」について「悪夢のアベノミクスが引き継がれている」とし、金融政策の見直しを求めた。(神奈川新聞22年6月1日)』
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国会でも、この首長は岸田首相にグサリと刺さったらしい。
『補正予算「食材費対策ない」 首相にグサリ 声荒らげ反論
1日の衆院予算委員会で、岸田文雄首相が立憲民主党の泉健太代表との論戦で声を荒らげて反論する場面があった。前日に成立した補正予算を巡り「食材費値上げへの対策がない」との指摘が「グサリと刺さった」(自民党幹部)と見られる。首相から慎重答弁でかわされ続けてきた野党にとって、「弱点と新たな攻め口が見えたやりとり」(立民議員)になったという。
「総理は『補正は万全だった』とおしゃるが、それなら今深刻な食材費の値上げにはどんなを対応したのか」。そんな泉氏の質問に首相は突然、「昨年11月には緊急経済対策を立てて…」などと補正予算以外の施策を持ち出して「トータルでは万全だ」と反論した。(神奈川新聞22年6月1日)』
参院選の告示まで、あと3週間。国維以外の野党は、何とか国民の心を少しでもつかめるように、知恵をしぼって欲しいと願っているmewなのだった。(@_@。
THANKS