安倍元首相の国葬に関して、いまだに賛否両論が渦巻いているのだが・・・。
それ以前に、来週8月5日に国会で行われるはずだった安倍元首相への追悼演説を行う人がなかなか決まらず。見送りになる可能性が大きくなっている。(@@)
来月の3~5日、臨時国会が行われる。
メインの目的は、参議院の正副議長を新たに選出することにあるのだが。政府&自民党は、5日に安倍元首相の追悼演説を行う予定でいた。
国会では、衆参議員が亡くなった時に、追悼演説を行う慣例がある。
そして、これまで元首相が他界した時には、与野党全体で送る気持ちをあらわすという意味で、野党第一党の党首が追悼演説を行うのが慣例だという。
<池田、佐藤元首相もそうだったが。たとえば、近時では、80年の大平元首相の時は飛鳥田委員長が、88年の三木元首相の時は土井たか子委員長、」2000年の小渕元首相の時は村山党首(&元首相)と、野党第一党・社会党or社民党の党首が務めて来た。>
そこで、当初、自民党側は、一応、立民党の党首に追悼演説の要請することを考えたようだ。<泉代表では格がイマイチということで、野田元首相に頼みたいという声もあったらしい。>
ただ、臨時国会の打ち合わせで、立民党の馬淵国対委員長が、政府与党に国葬に関する説明や審議を求めたため、国葬に関して国会で触れたくない自民党は困ってしまった様子。立共社などだけでなく、維新、国民党も賛成していたので、尚更、困ったのかも。^^;>
そんな中、安倍元首相の遺族が、甘利明氏の追悼演説を希望しているという話が出て、ますます混乱することになった。
確かに、甘利明氏は安倍氏の盟友で、安倍氏を第一次政権から支え続けたNASA(中川、麻生、菅、甘利)の会のメンバー。<安倍、麻生、甘利でAAAと呼ばれることも。>
安倍氏は、第二次政権後も甘利氏を重用し、経済系の匿名大臣としてTPPを全面的に任せたりもしていた。しかし、16年、UR口利き疑惑が浮上(大臣室で金銭受領をしたことを認めた。ただ、本人は正当な献金、口利きは行っていないと主張。)甘利氏は、自ら閣僚を辞任した。
18~21年には安倍総裁下で選対委員長に。21年、岸田首相(総裁)の下で(おそらくは安倍氏の意向もあって)10月1日に党幹事長に就任したのだが。31日の衆院選で選挙区(神奈川13区)で立民党の候補に敗北。重複比例で復活したものの、幹事長にふさわしくないとのことで、11月4日に辞任した。(歴代2番目の最短記録。)
野党は、「何故、安倍氏の時だけ演説の慣例を破るのか」「何故、国葬に関する説明、審議を行わないのか」と批判。
また、口利き疑惑のある甘利氏に演説させることに、疑問を呈した。(・・)
しかも、何と自民党内からも、甘利氏に演説させることに反対する声が出始めたのだ。(・o・)
党内には、甘利氏が首相経験がないこと、UR口利き疑惑などのスキャンダルがあったことから、不適格ではないかという指摘が。
さらに、甘利氏が先週、安倍派をディスるような記事を自分のSNSマガジンに載せていたため、安倍派を中心に党内から反発の声が上がることになったのだ。(~_~;)
『自民・甘利氏「安倍派、誰一人カリスマ性ない」 今後の変化も注視
自民党の甘利明前幹事長(麻生派)は20日、自身のメールマガジンで、会長の安倍晋三元首相を銃撃で失った安倍派について「『当面』というより『当分』集団指導制をとらざるを得ない。誰一人、現状では全体を仕切るだけの力もカリスマ性もない」と述べた。そのうえで「今後、どう化けていくのかが注視される」と指摘した。(毎日新聞22年7月20日)』
<mewもこの記事を読んだ時は、「なさにその通り!」だと。安倍派を敵に回すんじゃないかな~って思ったら・・・案の定でしたね~。^^;>
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『自民は8月3日召集の臨時国会の会期を3日間とし、最終日の5日に衆院本会議で追悼演説を実施する構え。ただ党執行部の一人は「なぜ約7年8カ月、官房長官として第2次安倍政権を支えた菅義偉前首相ではないのか」と記者団に語った。公明党幹部も「野党に演説してもらい、全会派でしのぶのが望ましい。どういうプロセスで甘利氏が選ばれたのか分かりにくい」と苦言を呈した。
甘利氏は安倍氏、麻生太郎副総裁と結束を図り「3A」と呼ばれた。第2次政権で経済再生担当相としてアベノミクスを推進。だが2016年に金銭授受問題で辞任した。21年の幹事長就任の際も、国会で説明責任を果たしていないままだと野党が批判した。
共産党の小池晃書記局長は取材に対し「弔意は政治的な立場の違いを超えて示されるべきだ。国論を二分する中で国葬を強行しようとする姿勢と同根だ」と指摘。「甘利氏の疑惑はまだ解消されていない」とも述べた。
社民党の福島瑞穂党首は記者会見で「なぜ(安倍氏と)同じ会派の議員が演説するのか。人選を含め、よく分からない」と批判した。(共同通信22年7月28日)』
『安倍派が反発を強めたのは、甘利氏の20日のメールマガジンがきっかけだ。この中で甘利氏は安倍派について「『当面』というより『当分』集団指導制をとらざるを得ない。誰一人、現状では全体を仕切るだけの力もカリスマ性もない」と指摘した。
これに安倍派最高顧問の衛藤征士郎・元衆院副議長は21日の同派会合で「こんなに侮辱されたことはない」と激しく反発。派内では他にも「甘利氏こそカリスマ性がない」などと批判する声が相次いだ。
党は甘利氏の演説を検討したのは「安倍氏の遺族の意向を踏まえた」ためだとしているが、同派から「なぜ安倍氏が残した派閥をばかにする甘利氏に演説させるのか」「国民の気持ちは甘利氏ではない」などの声が漏れた。反発は安倍派のみならず党内の他派閥にも広がり、党執行部には「いつ甘利氏に決めたのか」など、再考を求める意見が寄せられているという。(毎日新聞22年7月28日)』
面倒なことは、見ないようにして先送りする岸田自民党ゆえ、もしかしたら、政府&自民党は党内のゴタゴタを避けるために、安倍氏の追悼演説を9月か10月(おそらくは国葬後?)に開かれる次の臨時国会まで見送る可能性もある。
でも、このようなところから、党内対立、党内不和は始まって行くのである。(~_~;)
話は変わって・・・。
東京五輪組織委の高橋治之元理事が、紳士服大の手AOKIから多額の資金を受領していたことが判明。受託収賄罪の疑いで、東京地検が強制捜査にはいった件を。(++)
『東京五輪・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事(78・元電通専務)側が、大会スポンサーの紳士服大手AOKIホールディングス(横浜市)から多額の資金提供を受けた疑惑で、東京地検特捜部は26日、東京都世田谷区の高橋元理事宅などを家宅捜索し、強制捜査に乗り出した。
東京五輪・パラ大会を舞台にした疑惑が、汚職事件に発展する可能性が出てきた。特捜部は、高橋元理事が五輪で便宜を図るなどした見返りに、コンサルタント契約名目で自身の会社を通じて計約4500万円を受領したとして、収賄容疑などでの立件を視野に入れ全容解明を進めるもようだ。
関係者によると、高橋元理事は、組織委とAOKIが2018年10月に締結した「オフィシャルサポーター」契約をめぐり、便宜を図った謝礼で17年秋から大会閉幕の21年秋までの約4年間に、自身が会長を務めるコンサル会社「コモンズ」名義の口座を通じて計約4500万円を受領した疑いがある。
組織委の役職員は特別措置法で「みなし公務員」と定められ、職務に関する金品の受領が禁じられている。
スポンサーは大手広告代理店の電通が募り、組織委マーケティング局が契約実務を担当していた。この契約で、AOKIは審判・技術役員用のユニホーム作製や公式ライセンス商品の販売権を獲得しており、高橋元理事はAOKIの青木拡憲前会長(83)から契約に関する依頼を受けた可能性があるとみられている。
高橋元理事は電通でスポーツビジネスに携わり専務などを歴任。退職後の14年に理事に就任した。取材に対し、「五輪に関して青木さんから頼まれたことも、便宜を図ったこともない」と主張。スポンサー契約やライセンス商品の審査などでの働き掛けについても全面的に否定している。
青木氏は「組織の若返り」などを理由に6月29日付で会長を退任した。(時事通信22年7月26日)』
27日には電通にも、強制捜査がはいった。(・o・)
『電通は公式ライセンス商品の審査などを担う組織委マーケティング局などにも多数の職員を出向させ、実動部隊も務めた。組織委関係者は「東京都や国からの出向者もいたが、実務経験がなかった。スポーツ大会の経験が豊富な電通がいなければ、東京五輪を開催することはできなかった」と振り返る。
AOKIHDは2018年10月、「ビジネス&フォーマルウエア」の業種でスポンサーとなった。関係者によると、この業種で目立った競争相手はおらず、大きな異論もなくAOKIHDの独占契約が決まったという。電通関係者は「高橋元理事が動いても動かなくても、自然とAOKIに決まっていたのではないか」と首をかしげる。(毎日新聞22年7月27日)』
う~ん。この件も書きたいことが、たくさんあるんだけどな~。「きっと五輪関係でも、D通や諸企業や元政治家なんかの絡みも含め、しっかり調べたら、もっと色々と問題が出て来るよね~」と言っていたmewなのだった。(@_@。
THANKS