これまで安倍晋三氏の祖父・岸信介元首相が、統一教会が日本進出に協力し、政治活動でも連携し日垣つながりがあったことや、父・安倍晋太郎元外相も同教団に関与していたことが伝えられているのだが。
安倍晋三元首相自身が、旧統一教会にどこまで関係があったのか。実のところ、これまで、あまりわかっていなかった。
オモテで大きく取り扱われていたのは、2件。一つは、06年5月、小泉内閣の官房長官だった時に、統一教会が行なった合同結婚式+αの式典に祝電を送ったこと。(この年の9月に首相になる。)
そして、もう一つは、21年9月、統一教会系の団体・天宙平和連合(UPF)が開いた「希望前進大会」なる集会に、ビデオメッセージを寄せたことだ。(・・)
あとは、統一教会系の雑誌・世界日報の表紙に何回か扱われていたのも見たことがある程度だった。(-"-)
* * *
しかし、先週辺りから、安倍晋三氏自身が、自民党(主に安倍派)の議員が旧統一教会から選挙支援を得る時に、直接、関わっていたと。推薦する候補者の決定や票割りなどについて、関与や指示をしていたという記事が出るようになって来た。(@@)
たとえば、週刊新潮(8月4日号)は「統一教会の政界汚染、支援対象は「安倍さんの一存だった」 恩恵を受けた子飼い議員の名」という記事を掲載。
「選挙で誰が統一教会の支援を受けるかは、安倍さんの一存で決まるといわれていました」などの証言を得ている。
また、28日には自民党の幹事長代理などを務めた伊達忠一前参議院議長(北海道)が、安倍氏に旧統一教会による選挙支援を以来したことや、安倍氏が支援の候補を選んでいたという話を暴露した。(@@)
* * *
先に、HTB(北海道テレビ)が伊達参院議長に取材した時のやりとりを・・・。
『Q.伊達さんが世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のイベントに2020年から3度参加した経緯は?
伊達「選挙でお世話になったお礼と、宮島喜文というのがいて、これをお願いして当選させてもらったんですよ。安倍さんに了解を取って。」
Q.宮島喜文さん?
伊達「喜文。長野から出てる。これを前回(2016年の参院選)で『どうだろう?』と安倍さんが(聞いて)、『統一教会に頼んでちょっと(票が)足りないんだウチが』と言ったら、『わかりました、そしたらちょっと頼んでアレ(支援)しましょう』ということで、まあそりゃとにかく(票が)ナンボ入ったかわからなんわね、そんなの。どっちにしても(宮島候補は)当選はしたんだわ。」(下に続く)
伊達「今回(今年7月の参院選)は安倍さんは『悪いけど勘弁してくれ』と。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』という話になって、『いやいやそんなこと言わないで。現職なんだから」と(話しましたが)、井上も現職だったけど落ちたんだな、前回(2016年)。それじゃあということで、宮島は辞退したんですよ2期目。今回出なかったの。だから安倍さんのせいだとか旧統一教会のせいだとは俺は言わないけどね。その票がなかったら自分は無理だと思ったんじゃないかい。(宮島氏は)1期で降りたんだ。そういう経過はありました。」
Q.伊達さんが2020年から3回ほど旧統一教会関連のイベントに出席したのは、選挙のお礼をかねて?
伊達「そうそう。」
Q.統一教会側からも出席するように依頼があった?
伊達「依頼というわけじゃないけど案内ですよね。だから行かない場合もだいぶありましたよ。」
Q.そういった場合謝礼金は?
伊達「いやいや、そんなものはない。」
Q.様々なトラブルを抱えている団体だと認識していた?
伊達「全然わからなかったね。」
Q.今後同じような参加のご案内があった場合は?
伊達「ないないないないないないない。あっても行かない。」(HTB22年7月28日』
* * * * *
そして、週刊新潮の記事を・・・。
『統一教会の政界汚染、支援対象は「安倍さんの一存だった」 恩恵を受けた子飼い議員の名
安倍元総理が応援している候補なら「ほぼ確実」
「週刊新潮」7月28日号では、岸信介元総理が当時の米レーガン大統領に宛てた「統一教会の開祖・文鮮民の釈放を求める親書」について報じた。安倍家と教団のこうした関係性は、安倍晋三元総理の代になっても続いていた。選挙時の統一教会の支援対象は、安倍氏の一存で決まっていたというのだ。
***
「選挙で誰が統一教会の支援を受けるかは、安倍さんの一存で決まるといわれていました」
と明かすのは、自民党のベテラン秘書。
「教会の組織票は約8万票といわれています。ただ、衆院選では1選挙区当たりの統一教会の票数はそれほどでもないので、参院の全国比例でその組織力が発揮されます。どの候補を応援するかは、安倍さんの意向がかなり反映される。落選しそうな意中の候補がいれば、安倍さんから“彼を頼む”といった具合です」
実際、過去に統一教会系の団体から推薦を受けた元議員はこう語る。
「推薦を受けるにあたって団体のトップと面談をします。そこでは、不倫スキャンダルや金銭トラブルがないことが条件で、さらに安倍元総理が応援している候補であれば、ほぼ確実に支援してもらうことができます。選挙の直前になると、統一教会系の施設で泊まりがけの研修を行います。自分の場合は妻同伴で2泊3日でした」
内部文書に「首相からじきじき」
そうした安倍元総理肝いりの候補の一人だったのが、元産経新聞記者で、2013年の参院選全国比例で初当選した安倍派の北村経夫参院議員だ。カルト宗教に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏によれば、
「初当選時、当時首相だった安倍氏が北村氏の選挙応援を教団に依頼しているのです」
教団の内部文書にはこう書かれていた。
「〈首相からじきじきこの方(北村氏)を後援してほしいとの依頼〉〈まだCランクで当選には遠い状況です〉〈今選挙で北村候補を当選させることができるかどうか、組織の『死活問題』です〉と。19年の参院選でも統一教会内部で北村氏を応援するビラが出回っていました」
北村事務所は取材に、
「旧統一教会から支援を受けたことも、見返りを求められたこともありません」
と回答するも、自民党山口県連の関係者によれば、
「北村さんはいずれの選挙も盤石な地盤を築いていたとは言い難く、安倍さんが選挙直前になって慌てて、統一教会に支援を依頼したといわれています」
7月28日発売の「週刊新潮」では、かつて教団と警察のパイプ役を担ったと語った平沢勝栄前復興相にも直撃し、教団の政界汚染について詳しく報じる。(週刊新潮 2022年8月4日号掲載)
* * *
安倍氏は特に、地元の山口県から出馬する候補には、統一教会系の支援を要請していたようだ。<井上義行氏については、先週の記事にも書いた。>
『安倍・岸ファミリーの指示があったのか、地元・山口県選出の北村経夫参院議員と第1次安倍政権時代の首相秘書官・井上義行参院議員が、選挙で教団の組織票をもらったのは確実。山口県選出のもうひとり、江島潔参院議員は、2019年の教団関連イベントで、韓鶴子総裁に花束を贈呈していた。(日刊ゲンダイ22年7月28日)』
安倍シンパの中には、安倍氏本人は、統一教会とは直に関わっておらず、クリーンな立場であるかのように美化している人がいるのだが。安倍氏こそが、旧統一教会系による選挙支援の司令塔であったかも知れないし。安倍派・改憲派勢力の拡大、改憲実現などの目的があったのだろうけど。安倍氏自身も、祖父の岸信介元首相以来、ズブズブの関係にあったのではないかと思うmewなのだった。(@_@。
THANKS