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民主党の謝罪広告  ~ 前原代表は今度こそ、責任と覚悟を持って行なったことなのか?~

  15日、民主党と永田議員が連名で、謝罪広告を五大新聞と北海道新聞に掲載した。この件は5日の記事でも取り上げたのだが(コチラ)、その掲載内容は
私の予想を上回るものだった。<こうなるとよくないな~と思っていた方向で>。

 まず、あの広告を見て、率直なところ、謝罪や名誉回復のためのものというより、むし
ろ制裁行為に近いもののような感覚を抱いた。また、どこか異様で奇妙な感じも受けた。
その大きな理由の一つとして、この謝罪広告には名宛人がいないことがあるだろう。私は
武部氏の次男とその会社名を挙げて謝罪広告を出すのかと思っていたのだが、プライバシ
ー保護の問題もあったのか、実名は挙げず、いきなり「武部勤氏の次男が・・・」という出だ
しで始まっていた。よく事情がわからない人が見たら、一体、何のことなのかよくわから
ないような内容の広告であったかも知れない。
<細かい話だが、この広告には自民党の名は一切出ていないのだが、武部「幹事長」と
いう表現が使われている。これではどこの幹事長なのかもわからない。>

 前回、書いたことと話が重なる部分があるが、政党がその議員の国会等での発言に関し
て新聞に謝罪広告を出すというのは、憲政史上でも極めて異例な(おそらく初めての)
ことである。いや極めて「異常なこと」と言ってもいいかも知れない。

<つづきは ↓More をクリック>




 もちろん議員の国会発言により他人の名誉を毀損し、迷惑や損害を与えたなら、それは
謝罪すべきことであるし、場合よっては損害賠償もしなければならないとは思う。また、
名誉回復のために謝罪広告の要求に応じたり、裁判所から命じられたりするケースもある。
 だが、憲法が国会議員に免責特権を与えている趣旨を考えると、議員や政党が国会での
発言に関して謝罪広告を行なう場合には、そのプロセスや内容などにおいて慎重を期す
べきであると考える。
<51条の議員の免責特権というのは、ある意味で21条の表現の自由よりも強い保障が
与えられている。それは国会での発言というのは、国政や議会制民主主義にとって、ひい
ては国民にとって重要なものだからである。それだけに議員や政党は発言に対してそれ
相当の覚悟や責任を持つことが必要なのであるが、もし発言を撤回し謝罪する場合も、
それ相当の覚悟や責任を持ってなされなければならないと考えるのである。
 これは、民主党以外の他の党が謝罪広告を出すことになった場合でも、同じことで
ある。私は他の政党が今回の民主党ほど安易に謝罪広告を掲載するとは思わないが、
私は国会議員にも国民にも、この謝罪広告というものをもっと重大なものとして、とらえ
て欲しいと思うところがある。>

 今、民主党が調査チームを作り、外部から元・検察官も招いて、事実関係や問題点を
解明、検証する調査を行なっているようだが、私は本来であれば、その調査結果が出て
から、それを受ける形で謝罪広告をするべきだったのではないかと思う。もし政党の名
で、謝罪広告を行なうなら尚更であろう。
 私は正直なところ、民主党がその調査で判明した内容を全て公表するとは思っては
いないが、少なくとも一度は党として、きちんと議員や党員、そして国民に事実関係や
問題点を説明すべきなのではないかと思う。その上で、それをふまえて謝罪広告を行な
うのなら、まだ理解や納得も得られやすいだろう。

【 事情により一部削除】 

もし永田議員や前原代表などが個人的に謝罪広告を出すというなら、それでもいいの
かも知れない。だが、政党の名で謝罪広告を出す以上、少なくとも議員や党員が事実
関係や広告の内容を知った上で、何らかの形で了承を得て出すべきであろう。(約2千
万円と言われる広告費用は、永田議員と分担はするものの党費で負担するのである。)
だが、議員や党員の大部分は、いまだにきちんとした形で事実関係の説明も受けていな
いし、広告を出すことも報道で知ったという人が少なくないのだという。
 また五大新聞という多くの国民の目に触れるまさに公の媒体に広告を掲載するからに
は、国民の理解や納得を得られるような内容であることも望まれると思う。

 だが、民主党の幹部はそのようなプロセスを経ずに、今回の謝罪広告を掲載した。
 もし「十分な調査を行なわずに、武部氏次男に送金がなされたという疑惑を指摘
したことで、本人や会社に迷惑をかけた」という内容の広告なら、まだ理解し得る。
しかし、まだ党から正式に事実関係などが公表されていないにもかかわらず、その広告
には「メールは全くの偽物であり、送金の事実はなく、メールの内容も全くの事実無根
で」あり、「ライブドアの資金が武部幹事長周辺に流れたという指摘したが、全く事実
無根の発言だった」と断定しているのである。
 仮に実際に発言を行なった永田氏と前原代表が、メールは偽物であり、メールのコピ
ー以外には何の根拠もなく、国会の場で疑惑を指摘する発言をしたと認めているのだと
しよう。それでも個人の名ではなく、政党の名で広告を出すからには、その事実を議員
や党員に説明してからでなければ断定した表現は用いるべきではあるまい。
<たとえば、メールは偽物だということは、いつどのように判断したのか、何故事前に
は気付かなかったのか、その点が明らかにされないままにこのような表現を用いること
に、私は唐突な感じや疑問を覚える。>
 繰り返しになるが、国会の発言に関して憲政史上でも異例の謝罪広告を出すからには、
相手が納得すればいい、とりあえず相手の要求に沿って何でも認めちゃえというような
いい加減な姿勢で行なうことは許されないのではないかと考えるからである。個人の責任
で行なうならまだしも、政党として広告を出すなら尚更である。

 また、今回の広告内容を、実際に予算委員会や党首討論で発言を行なった永田議員や
前原代表が了承したのだとすれば、彼らはメールを偽物だと認め、メール以外には何の
根拠もなく武部氏次男や武部幹事長に送金されたり資金が流れたりした疑惑の指摘を
行なったということを公の場で認めたことになる。実際には他に何か不確かなものも
含めて情報や根拠があったかも知れなくとも、それらの存在も公には全て否定したこと
になるのである。
 そうであるとすれば、永田氏はもちろんのこと、前原氏も代表辞任どころか議員辞職
をすべきほどの問題のある言動をしたことになるであろう。彼は口座に関しては確度の
高い情報があると言い、国政調査権の発動まで要求したのである。その話にも根拠が
なかったと認めるならば、その発言に対する責任はまぬがれられまい。この広告を先に
出した以上、あとから「実は他にも根拠となる情報があって」などという釈明をすることは
許されないことになる。「あれは弁護士同士で決めた内容で」などという弁解をすること
も許されないだろう。それぐらい認識した上で、広告の記載内容を決めるべきなのだ。

 武部氏の次男への送金疑惑発言に関して、私はこのブログで一貫して民主党や前原代表
に、それ相当の覚悟と責任を持って対応することを要求しているのだが。国会議員として、
また政党の代表として、政党名で謝罪広告を出すということも、それだけの覚悟と責任を持って
行なうべきことだと考えるからである。

 最後に、この民主党の謝罪広告が、今後の憲政や議会制民主主義の中で、悪しき前例
にならないようにと強く願うばかりである。

<個人的には、このような謝罪広告を政党名で出すぐらいならば、前原代表や永田議員を
名誉毀損で訴えてもらった方がよかったのではないかと思った。争いがあれば、真相の
解明に役立つし、もし争わずに敗訴するなり、和解するなりということになれば、個人的
に損害賠償するなり、謝罪広告をすることになるからである。
 また、もし私が党員であったら、この謝罪広告費用に当たる部分の党費は返せと要求したい
ような気持ちになるだろう。または、前原代表など今回の件に関わって落ち度があったと認めら
れる幹部に謝罪広告費用の分を党に支払うように要求するかも知れない。会社で言えば、
取締役の責任を追及できるようなケースであるとさえ思うからである。>

                         THANKS
Commented by 景野禎夫 at 2006-03-22 01:12
たいへんご無沙汰しておりました。
この問題は、もう完全に自民党の勝ちで民主党の負け。世の中がこうも反民主党に傾いてしまったからには民主党としては相手の言いなりになるしかなかったのかもしれません。
そこまで民主党を追い詰めたのは誰でしょうか。自民党?ちがいますよね。私たち国民ですよね。メールの問題でこれほどまでに民主党を叩く必要があったのか、はなはだ疑問に感じます。
あのエラーさえなかったら、今頃は4点セットである程度自民党を追及できていたでしょう。ひょっとしたら闇の部分が明らかになったかもしれません。それを考えると、民主党の罪は大きかった。そう思います。
けれど、どう考えてもマスコミや世論が民主党をこれほどまでに叩く理由はないと思います。
Commented by mew-run7 at 2006-03-22 02:04
景野禎夫さん、コメント&TB、有難うございました。

こちらこそ、ご無沙汰しております。

民主党叩きがどんどんひどくなってしまったのは、メール事件そのもの
より、そのあとの対応の仕方がよくなかったからではないでしょうか?
メールに問題があったとわかった時に、永田議員がすぐに辞職して、
執行部が退陣すれば、ここまで叩かれなかったと思います。

しかもいまだに、言うことやることがコロコロ変わるようでは、ますます
信頼回復のきっかけは遠くなるでしょう。
民主党内の多数の議員も冷ややかなのが、気になります。
Commented by 景野禎夫 at 2006-03-22 14:14
メール問題の比較的初期の対応で、鳩山幹事長が「世論の状況を見て・・」というようなことを言っておられたのを覚えていますが、ここらあたりが分岐点だったような気がします。世論はあの時点で民主党に対するsuper逆風になる、という認識をするべきだったのかもしれません。
まあ、今となっては何を言っても遅いのですが、最初の一手を誤ると、後々まで響くということですね。

ですが・・・

民主党支持者でもない私が、ここで敢えて民主党擁護の立場を取る理由は、「今民主党が弱体化することがあっては、事は民主党の浮沈ではなく、日本の運命を決めてしまいかねない」という強い危機感を持っているからです。
今民主党が分裂でもしようものなら・・・
mew-run7さんのような高見識の方であれば、その後どうなるかは説明する必要はないでしょう。
Commented by mew-run7 at 2006-03-23 06:49
景野禎夫さん、コメント有難うございます。

同じく民主党支持者というわけではないのに、やたら民主党にこだわって
いる私ですが・・・本当に民主党がしっかりしないと、自民主導の改憲が
阻止できないですし、日本の社会の行末も悲観せざるを得ない状況に
なってしまいますから。
あまりにもふがいないので、ついつい批判的な記事が多くなってしまい
ますが、それもこれも民主党の復活を切望するがゆえのことです。

ただ、私はもう民主党は、分裂または一部の議員が出て行くようなことも
覚悟しての、解党的な出直しが必要だと思っています。
前原代表はそれを集団的自衛権容認の立場からやろうとしていましたが
私は、否定派の立場からそれをやって欲しいと思っています。
来年には参院選がありますし、ここが民主党の正念場でしょう。

by mew-run7 | 2006-03-17 08:54 | 民主党~立民党に関して | Comments(4)
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