まず、今日からあさってにかけて、10年に1度と言われる強い寒波が北日本を中心に西日本側を襲来。さらに太平洋側にも厳しい寒さや降雪がおりて来るおそれがある。
どうか予報をきちんとチェックして、不要不急の外出を避けて、事故や負傷に気を付けて下さい。水道管破裂にもご注意を。わずか数cmの降雪でパニックになる南関東も、しっかり備えおきましょう。o(^-^)o
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昨日23日、通常国会が始まり、岸田首相が衆参議で施政方針演説を行なった。(・・)
まあ、新年度の施政方針演説は、あれもこれもと並べ立てることになるので、ぜんたいてきに浅く広く・・・という感じになるのだけど。
「アベよりは岸田がマシ」と思っているmewが、「脱アベ、岸田流っぽいな」と思った部分、印象に残った部分を先にあげるなら・・・。
安倍首相は、決断力、リーダーシップをアピールして、かなり強引に政権運営を行なったのだが。
岸田首相は、「きく力」をアピール。何事にも慎重で、何か言われれば「検討します」「議論が必要だ」というタイプ。<「検討使」と呼ばれることも。^^;>
それにイラつく人たちも多いようなのだが。本人は、今回の施政方針演説で、改めて自分のやり方をアピールした。(++) <演説部分は、首相官邸HPなどより引用>
『政治とは、慎重な議論と検討を積み重ね、その上に決断し、その決断について、国会の場に集まった国民の代表が議論をし、最終的に実行に移す、そうした営みです。
私は、多くの皆様の御協力の下、様々な議論を通じて、慎重の上にも慎重を期して検討し、それに基づいて決断した政府の方針や、決断を形にした予算案・法律案について、この国会の場において、国民の前で正々堂々議論をし、実行に移してまいります。
「検討」も「決断」も、そして「議論」も、全て重要であり必要です。それらに等しく全力で取り組むことで、信頼と共感の政治を本年も進めてまいります。』
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あと日本が、近代で3回めの転換点を迎えているという話も、確かにね~と思った。
日本は今、本当に重要な時期、局面を迎えているのだ。(**)
『近代日本にとって、大きな時代の転換点は二回ありました。
明治維新と、その七十七年後の大戦の終戦です。そして、奇しくもそれから七十七年が経った今、我々は再び歴史の分岐点に立っています。
ロシアによるウクライナ侵略。世界が堅持してきた「法の支配による国際平和秩序」への挑戦に対し、国連安保理は機能不全を露呈しました。』
今年度の岸田内閣の課題は、防衛増強と子育て政策だということになっているのだが・・・。
岸田首相が最も力を入れたいのは「新しい資本主義」=「脱・新自由主義、アベノミクス」なのだ。
『世界のリーダーと対話を重ねる中で、多くの国が、新たな経済モデルを模索していることも強く感じました。
それは、権威主義的国家からの挑戦に直面する中で、市場に任せるだけでなく、官と民が連携し、国家間の競争に勝ち抜くための、経済モデルです。
それは、労働コストや生産コストの安さのみを求めるのでなく、重要物資や重要技術を守り、強靱なサプライチェーンを維持する経済モデルです。
そして、それは、気候変動問題や格差など、これまでの経済システムが生み出した負の側面である、様々な社会課題を乗り越えるための経済モデルです。
私が進める「新しい資本主義」は、この世界共通の問題意識に基づくものです。
官民が連携し、社会課題を成長のエンジンへと転換し、社会課題の解決と経済成長を同時に実現する。持続可能で、包摂的な経済社会を創り上げていきます。
新型コロナから、全面的に日常を取り戻そうとする今年、日本を、本格的な経済回復、そして、新たな経済成長の軌道に乗せていこうではありませんか。』
岸田首相は、安倍ー菅政権が進めた新自由主義的な経済政策、アベノミクス・・・つまりは、市場競争原理、コスト削減を重視した経済政策をしっかり否定していたことを、評価したい。(・・)
「社会課題の解決と経済成長を実現し、持続可能で、包摂的な経済社会」という言葉は、自民党が昭和のバブル前に行なっていた社会民主主義的な要素を重視した資本主義を連想させる。<平和で、中間層が厚くて、貧富の格差が今より小さかった時代・・・mewは、あの時代は結構好きだ。あの時代の平和主義、経済社会+男女差別なしが、一番いいと思う。<民主党政権は、これを目指していたはずなんだけどな~。すっかりお株を奪われている(-_-;)>
ただ、この岸田首相の方針には、新自由主義派(orアベ継承派)の菅義偉氏や河野太郎氏、高市早苗氏は大きな反発を感じるだろうし。それが、「岸田おろし」につながる可能性が大きい。(-_-;)
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岸田首相にとって、子育て政策の強化は、その延長線上にある。(・・)
<安倍元首相が使っていた「異次元」を、今回は「次元の異なる」に変えた。ww>
『新しい資本主義は、「持続可能」で、「包摂的」な新たな経済社会を創っていくための挑戦である、と申し上げてきました。
我が国の経済社会の「持続性」と「包摂性」を考える上で、最重要政策と位置付けているのが、「こども・子育て政策」です。(略)
こどもファーストの経済社会を作り上げ、出生率を反転させなければなりません。』
安保・外交政策や子育て政策の強化については、また追々書いて行きたいと思うが。
この「子どもファースト」という考え方は、「家庭」重視の安倍仲間の超保守派と少し異なる面があるので、こちらでも対立が生じそうな気がする。^^;
とりあえず、演説全体について書かれた記事を・・・。
『防衛増税「われわれの責任」 出生率反転へ子育て最重要視 物価超える賃上げに意欲・岸田首相施政方針
岸田文雄首相は23日午後の衆院本会議で、施政方針演説を行った。
防衛費大幅増に伴う増税に関し、「今を生きるわれわれが将来世代への責任として対応する」と述べ、改めて国民に理解を要請。子ども・子育て政策を「最重要政策」とし、出生率の反転を目指すと表明した。春闘を念頭に、物価上昇を超える賃上げにも意欲を示した。
首相は各政策課題の中で「防衛力の抜本的強化」を最初に取り上げ、2027年度までの5年間で43兆円の予算を確保し、反撃能力(敵基地攻撃能力)保有や南西地域の体制整備に取り組むと説明。新たな安定財源が毎年度4兆円必要になるとし、行財政改革で3兆円程度を捻出しても不足する約1兆円について「将来世代に先送りしない」と訴えた。ただ、「増税」など直接的な表現は避けた。
今回の防衛力強化を「安全保障政策の大転換」と指摘。同時に、非核三原則や専守防衛の立場は「いささかも変えるものではない」と強調した。
首相は80万人割れが見込まれる昨年の出生数に触れ、「社会機能を維持できるかどうかの瀬戸際」にあると明言。年齢や性別を超えて社会全体で関わる「従来と次元の異なる少子化対策」を実現すると表明した。
経済財政運営の基本指針「骨太の方針」を決定する6月までに「予算倍増」に向けた大枠を示すと説明。増税には演説で触れなかった。
「新しい資本主義」に関しては、「持続的に賃金が上がる構造をつくり上げる」と述べ、経済界へ協力を要請。政府調達参加企業での賃上げを公約し、焦点の中小企業については生産性向上や価格転嫁を後押しする考えを示した。
ロシアのウクライナ侵攻などに伴う資源高を受け、首相は「多様なエネルギー源を確保しなければならない」と指摘。安全確保と立地自治体の理解を大前提とした上で、従来の政策を転換し、廃炉となる原発の次世代革新炉への建て替えや原発の一定期間の運転延長を進める方針を打ち出した。
外交面では5月に広島市で開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)に関し、「核なき世界」の取り組みを主導し、インドやアフリカなど「グローバルサウス」への関与を強める意向を示した。
新型コロナウイルス対策では、感染症法上の位置付けを春に「5類」に引き下げる方向で検討し、マスク着用ルールも見直すと語った。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題は、被害者救済に引き続き取り組む姿勢を強調。憲法改正については「先送りできない課題だ」として国会論議に期待を示した。(時事通信23年1月23日)』
もちろん岸田首相の政権運営には問題が色々あるのだけど。しばらく自民党政権を続くとするなら、国民の生活の安定、格差是正を重視してくれる首相がいいと。ともかくまた新自由主義&戦前志向を含め富国強兵主義に戻すことはやめなければならないと思うmewなのである。(@_@。
THANKS