岸田首相が、LGBT法案に向けて積極的に動き出した。<内閣支持率もかかってるし。^^;>
首相は昨日17日、首相官邸でLGBTの当事者と面会。荒井首相秘書官の差別的な発言について謝罪し、30分の予定だったのを約1時間に延長し、当事者と話をし、「社会が変わってしまう」という発言の釈明も行なったという。(・・)
『首相は、荒井氏の発言について「不当な差別と受け取られる極めて不適切なもので多くの方に不快な思いをさせたことに、心からおわびを申し上げたい」と陳謝。「多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にする社会を目指すべく、努力していかなければならない」と説明した。(略)
出席者によると、首相は、同性婚を法制化すれば「社会が変わってしまう」と述べた国会答弁について「決してネガティブな意味で言ったことではない」と理解を求めた。LGBT法連合会の神谷悠一事務局長は面会後、記者団に対し、首相に「法や制度が変わることが大事だ」と訴え、3団体として差別禁止や同性婚の法制化などを求めたと明らかにした。「抜本的に政策が加速し、変化していくことを期待している」と語った。(毎日新聞23年2月17日)』
また、首相は、女性活躍担当の森まさこ首相補佐官が、LGBT理解増進の担当も兼務することを決めた。<「う~ん」この人事については、また後日に。>
さらに、岸田首相は15日の衆院予算委員会で「選択的夫婦別姓に反対とは言っていない」と答弁したという。(++)
『立憲民主党・西村代表代行「総理は、望めば別の氏を名乗ることができるという制度をつくることに賛成ですか、反対ですか」
岸田首相「賛成ですか、反対ですかというご質問ですが、私自身は反対ということは一度も申し上げたことはありません」(NNN23年2月15日)』
mew的には、非常にいい流れになっている。"^_^"
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私が岸田首相に最も期待しているのは、安倍元首相の下、党内で強大な発言権を持ってしまった超保守派の勢力を分断、弱体化させて、彼らのために歪んでしまった自民党や日本の国政を、早くまっとうな方向に修正することだ。
そして、今、まずは、LGBT法案に差別禁止の文言を入れられるか、さらに同性婚や選択的夫婦別姓制度を認める方向に進めるかが、その大きな試金石になっている。(++)
安倍元首相は生前、LGBTの「差別禁止」に強く反対していた上、「LGBTの議論そのものが自民党を分断する」とまで言っていたとのこと。安倍シンパの西田昌司議員が「LGBT差別禁止の文言は、分断を招く」と繰り返し言っているのも、自民党内、保守勢力内の分断を恐れてのことだと思われる。(・・)
そうであるなら尚更に、岸田首相にはここで頑張って、超保守勢力を分断、弱体化に導いて欲しいと願うのである。(**)
<これはポスト岸田と言われる安倍シンパの萩生田、高市氏、菅義偉氏やその息のかかった河野太郎氏には、できないことなので。岸田政権下で、是非、実現して欲しい。>
で、ここからは16日の『安倍の亡霊にしがみつくな!&裏切者扱いされた稲田・・・』に関連する話になるのだが。
昨日、知人が山口敬之氏のfacebookの記事(2月12日)のことを教えてくれた。<mew周辺の人は、私が政治ブログをやっていることを知らないんだけどね。(~_~;)>
ちなみに、山口敬之氏というのは、安倍お抱えのジャーナリストで。伊藤沙織さんに性暴行を行なった容疑で逮捕状が出ていたのに、官邸の力で逮捕をまぬがれたと言われている人だ。
『【岸田文雄と稲田朋美に警告する】
岸田文雄首相はLGBT理解増進法の制定に向けた議論を進めるとして、稲田朋美元防衛大臣に取りまとめを指示した。
稲田朋美氏は2021年春のLGBT理解増進法の超党派の議論でも自民党側の取りまとめ役を務めた。
この中で稲田朋美氏は保守政治家として致命的なミスを犯し、安倍元首相から何回も、何時間にもわたって指導を受けた。
そして岸田文雄氏に対しても、安倍元首相は自民党としての「譲れる線」「譲れない線」について指針を示した。
LGBT理解増進法について、私は安倍晋三元首相から数々の証言を得て、それらを克明に記録している。(略)
もし「死人に口無し」とばかり、岸田文雄氏や稲田朋美氏が安倍元首相の遺志を踏みにじるような言動をするようであれば、両氏の言葉は金輪際信用できないという事である。』
これは、当日配信されたニコ生動画を宣伝する投稿なのだが。その動画では、安倍元首相が稲田氏に対し「『性自認』の差別禁止(を法案に盛り込むこと)は絶対にダメ」「LGBTの議論そのものが自民党を分断する」「保守対非保守の境界線は同性婚」だと強く指導していたという話を語っていたのだ。(~_~;)
山口氏が自発的にこんな警告を出しているのか、安倍元首相の超保守仲間に頼まれるのかはわからないが。<この手の動画は超保守派やネトウヨの再生回数が稼げるしね。>
彼らはこんな形で、岸田首相や稲田朋美氏に脅しをかけようとしているのだ。(>_<)
週刊ポスト21年6月18日に『安倍氏周辺が稲田元防衛相を批判 LGBT法案での「左傾化」を懸念』という記事が載っていたのだが。
今も同じようなことが、行なわれているのかも知れない。(-_-;)
<そう言えば、今月6日夜、岸田首相が都内の日本料理店で自民党の萩生田光一政調会長、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と会食してたっけ。^^;>
『安倍側近議員が語る。「安倍さんはこれまで稲田さんに期待して引き立ててきたが、最近は、『彼女は変わってきた。違う方向にいっているね』と残念がっている」』(下につづく)
『安倍氏に近いことで知られる産経新聞の阿比留瑠比・論説委員は・・・〈リベラル全体主義に取り込まれ、左派活動家に利用されるようでは、自民党は存在意義を失う〉と断じた。保守論壇の重鎮、櫻井よしこ氏も産経新聞のコラム「美しき勁き国へ」(6月7日付)で「自民左傾化 危うい兆候」と題して〈私も将来を期待する稲田氏はなぜ変身したのか〉と指摘』したという。
『稲田氏が保守派の“虎の尾”を踏んだきっかけは、「選択的夫婦別姓」を掲げたことだ。昨年11月、稲田氏が衆院法務委員会で結婚後も旧姓を使用できる法改正を提案すると、安倍氏が会長を務める保守派の有力議連「神道政治連盟国会議員懇談会」の事務局長を更迭され、安倍氏の“後継者候補”の座を追われた。
その経緯を稲田氏は『月刊日本』(5月号)でこう語っている。
〈更迭のきっかけは、法務委員会での発言だと思います。(中略)おそらく自民党議員で初めて選択的夫婦別氏について見解を述べたんです。それが神政連の中で問題になったようです〉
神政連や保守派の有力団体「日本会議」は、選択的夫婦別姓は「日本の伝統的な家族観の破壊につながる」と反対し、安倍氏も反対派として知られる。背後には「男系男子による皇位継承」を揺るがすという考え方がある。神道政治連盟国会議員懇談会の議員が語る。
「LGBT法案と夫婦別姓と女系天皇の主張はつながっている。国連の女子差別撤廃委員会は日本に選択的夫婦別姓の導入を迫り、男系男子による皇位継承を定めた皇室典範は女子差別だと典範見直しまで言及した」』
最近の記事でも何度も書いているが、彼らがLGBTの差別禁止や同性婚、夫婦別姓に反対するのは、伝統的な天皇制、家や家族の制度(天皇は国という家の家父長という思想に基づく)を壊すものだと考えているからだ。(-"-)
彼らには「個人の人権尊重」という認識がないのである。<しつこいけど、自民党改憲案では、13条の「個人の尊厳」が「人の尊厳」に変わっている。個は認めず。国家などの公共の秩序が優先されるのだ。>
もちろん岸田政権への不満は多々あるのだが。ともかく、このLGBT法案に関しては、何とか岸田首相に頑張って欲しいし。「途中で腰砕けになったら、めっちゃ批判されるぞ。支持率も、もっと下がるぞ」と警告したい(脅したい?)気分のmewなのである。(@_@。
THANKS