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立民党の小西洋之氏の「サル」発言に関して、維新の会と産経新聞の批判が続いている。(-"-)
維新の会の馬場代表は、小西氏が衆院憲法審査会に謝罪すべきだと主張。そうしない場合は、立民党と国会で協力できないと言い出した。
そして産経新聞も、後述するように、やたらに謝罪に関して批判がましい記事を出し続けている。(読売新聞もチョットね。)
まあ、産経新聞はもともと超保守系ゆえ、ネトウヨ同様、安倍元首相やその仲間たちを批判するような政党、議員を嫌悪しており、彼らをサヨクとみなして、ことあるごとの批判をしているのだが・・・。
とりわけ小西洋之氏は、産経、ネトウヨの絶好のターゲットであり、何かと言えば叩くorディスる対象にされている。(~_~;)
小西氏が「サル」発言の後も、産経新聞などメディアを威圧的な表現を用いて批判したことには問題があると思うのだが。
ただ、小西氏が産経新聞の行為にこだわった背景には、今回、産経新聞がオフレコにつもりでクチにした「サル」発言を(あたかも失言を待っていたor狙っていたかのように)すぐに公表したことや、過去の様々な出来事があるのだ。(・・)
* * * * *
その一つが、2020年に産経新聞が掲載した記事の問題だ。
産経新聞は10月25日に、超保守系のジャーナリスト・門田隆将氏のコラムを掲載したのだが。そこには、このように書かれていた。
『国会で野党が安倍晋三首相や佐川宣寿理財局長を糾弾し、同時に公開ヒアリングと称して官僚がつるし上げられていたことを思い出してほしい。平成30年3月5日、福島瑞穂氏(社民)、森裕子氏(自由)ら野党は近畿財務局に乗り込み、数時間も居座り、押し問答を続けた。また東京では翌6日、民進党の杉尾秀哉、小西洋之両氏が財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺はその翌日の7日だった。(産経新聞20年10月25日)』
この文を読んで、おそらく一般国民の大部分は、「杉尾、小西が財務省に乗り込んで、職員をつるし上げた」「当該職員(=その職員)が翌日、自殺した」と解釈するだろうし。財務省近畿局の職員(赤木俊夫さん)が自殺したことを知っている人は、この記事を読んで、杉尾氏や小西氏が彼を自殺に追い込んだと考える可能性が大きい。_(。。)_
でも、杉尾氏、小西氏が乗り込んだのは財務省の東京本部だし。しかも、自殺した近畿局の職員は休職中だったので、当該職員をつるし上げたという事実はないのだ。(-"-)
しかし、ネットではこの記事を受けて、杉尾氏や小西に対する強烈なバッシングが行われ、特に小西氏のSNSは炎上したという。(@@)
そこで杉尾氏と小西氏は、作家の門田隆将氏とその記事を投稿した産経新聞社を、東京地裁に名誉棄損で提訴。
昨年11月に地裁が、そして昨日4月12日には東京高裁が小西氏らの主張を認め、門田氏と産経新聞に不法行為が成立するとして、損害賠償の支払いを命じたのだ。(**)
『産経新聞が2審も敗訴 森友問題の寄稿で立憲2議員の名誉毀損認める
学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡り、ジャーナリストの門田隆将氏が産経新聞に寄稿した記事で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の小西洋之、杉尾秀哉の両参院議員が産経新聞社と門田氏に計880万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(舘内比佐志裁判長)は12日、同社と門田氏に計220万円の賠償を命じた1審・東京地裁判決(2022年11月)を支持し、同社と門田氏の控訴をいずれも棄却した。
判決によると、森友問題では18年に財務省近畿財務局の赤木俊夫さん(当時54歳)が自殺。産経新聞は20年10月25日の朝刊で「杉尾、小西両氏が財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺はその翌日だった」とする門田氏の寄稿文を掲載した。
産経新聞社と門田氏は訴訟で「一般読者はつるし上げを受けた職員と自殺した職員は別人と容易に理解できる」と主張したが、高裁判決は1審判決と同様に「つるし上げられた職員と自殺した職員は同じ人物を示している」と認定。寄稿文の掲載は「国会議員としての社会的評価を低下させた」として名誉毀損(きそん)の成立を認めた。【遠藤浩二】(毎日新聞23年4月12日)
一体、どのように読んだら、この「当該職員」と前「つるし上げた職員」は別人だと解釈できるのだろうか?<じゃあ、「当該」は何を指しているわけ?>
朝刊だけとはいえ一般紙として全国販売している新聞社の社員や、作家と名乗って何冊も本を出している人が、そんな理解をしているようじゃ困るでしょ~?
どうせ、同じ職員だと解されることを意図して、わざと「当該」をつけたんでしょ。(-"-)
『産経新聞社広報部は「判決内容を精査し、今後の対応を検討する」とコメントした』そうだが・・・。(同上)
もし判決が確定したら、自分たちの非をきちんと認めて、謝罪するのだろうか?(**)
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小西氏の「サル」発言の話に戻ると・・・。小西氏は9日に会見を開き、不快に思った人に謝罪し、参院憲法審査会の筆頭幹事を辞任。11日には党の参院政策審議会長と政調会長代理を辞任し、岡田幹事長から注意処分も受けた。
ツイッターでも改めて謝罪の言葉を投稿した上、各会派に謝罪行脚を行なっているという。^^;
『衆議院の憲法審査会をめぐる「サル」発言で、与野党からの批判が続いている立憲民主党の小西洋之参院議員について4月12日、参議院の憲法審査会の野党側の筆頭幹事を引き継いだ杉尾議員は、「本人が衆院憲法審の委員を、お詫びに回っている」と明かした。(FNN23年4月12日)』
しかし、日本維新の会は、衆参の憲法審査会で謝罪することにこだわっている。(-"-)
『日本維新の会の藤田文武幹事長は会見で、「『間違った』と言うのであれば衆院(憲法審)に来て丁寧に説明し、謝罪・撤回すべきではないか」と小西氏を批判。立民との国会共闘を念頭に「信用して一緒にお付き合いしていいのか疑念は残る」と述べた。(時事通信23年4月11日)』
また、音喜多駿幹事長は、先週、『「参院憲法審の場で謝罪、撤回などの対応がなされることを強く期待する」とまで言っていた。(産経新聞23年4月5日)』
* * *
ただ、小西氏は憲法審査会で謝罪する気はない様子。参院仲間の杉尾氏が、「憲法審査会で謝罪をする必要はない」と言っているようだ。
これを報じる産経新聞、読売新聞のタイトルがすごい。(@@)
『立民、「サル」発言・小西氏の謝罪拒否「ご容赦頂きたい」 参院憲法審
立憲民主党は12日の参院憲法審査会幹事会で、週1回の開催が定着している衆院憲法審のメンバーを「サル」などに例えた同党の小西洋之参院議員に対し、他党が求めていた国会の場での謝罪を拒否した。本人が党参院政審会長などを辞任し、深い反省の意も表明しているとして、野党筆頭幹事の杉尾秀哉氏(立民)が「ご容赦頂きたい」と述べた。発言が憲法審の外で行われたことも理由に挙げた。
これに対し、日本維新の会の音喜多駿氏は幹事会で「憲法審の内外に関係なく対応すべきだ」と述べ、憲法審での謝罪を求めた。杉尾氏に対しては与党筆頭幹事の山本順三氏(自民党)も7日、国会の場での謝罪を求めていた。(産経新聞23年4月12日)』
『小西洋之議員のサル発言、立民・杉尾氏「維新に言われてなんで謝罪しなきゃいけないのか」
杉尾氏は記者団に対し、小西氏が衆院憲法審の各会派に個別に謝罪しているなどとして、「これ以上の対応は必要ない」と指摘。「維新に言われて、なんで謝罪しなきゃいけないのか」と反発した。
小西氏は11日、ツイッターで「深くお詫(わ)び申し上げる」などと投稿し、馬場代表らにも謝罪したが、維新は「個別謝罪」は受け入れない考えだ。
小西氏が持参した「謝罪文」がツイッターを印刷したものだったことも「失礼な対応だ」と、維新側の不満に拍車をかけている。(読売新聞23年4月12日)』
う~ん。まあ、そもそも統一地方選前という大事な時期に、問題発言・投稿をする小西氏が一番よくないのだけど。
ただ、杉尾氏も小西氏も、政治信念とプライドを持って政治活動を行なっているのだし。ゴチャゴチャとしつこく言っているのは、維新の会や産経新聞(読売もちょっと)だけなわけで。<自民や維新の議員の暴言には甘くて、ほとんど責任をとったことがないくせに。>
ネットの一部の偏った報道しか見ていない人が誤解や勘違いをして、「立民党は何でもダメ」みたいに思い込まないといいんんだけどな~と気を揉んでいるmewなのでだった。(@_@。
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