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統一地方選で維新の会が大きく地方議員の数を伸ばしてから、ネットで「維新が野党第一党になるか」「自民党政権を脅かすか」というようなタイトルor内容の記事が増えて来た。<記事やタイトルによっては、何か世論誘導しているように被害妄想を抱いてしまう時もある。(@@))
日本の政官財の中心にいる保守勢力は、かねてより日本を保守二大政党制の国にすることを望んでいた。
大きな保守政党2つがあれば、政権交代しても日米軍事同盟を維持できるし。必要な時に、安保政策や法整備で協力してスムーズにコトが運べるし。憲法改正でも協力し合える。
また、日本が原発政策を維持することは、当然の前提だと考えている。先月30日の記事に書いたように、日本では「脱原発」政策をとるなんてことは、あってははいけないことなのだ。<それこそ歴代首相が集まる地下原発議連の会合が開かれて協議されちゃうぐらい。^^;>
93年に、自民党を辞めた小沢一郎氏が何党かを集めて細川政権を樹立したり、新進党を作ったりした時には、ちょっと保守二大政党制に近づいたことがあったのだけど。その後、左派系の議員も含む民主党が創られ、勢力を拡大したことから、うまく行かず。
おそらく、民主党が政権をとって「辺野古反対」とか「脱原発」とか言い出した時には、各界の保守勢力はかなり立腹していたに違いない。(~_~;)
後述するように、民主党にいた前原誠司氏も保守二大政党制を目指して動いていたのだけど、ことごとく失敗していたのだ。
しかし、ここに来て、維新の会が少しずつ勢力を拡大して来たことから、政官財&メディア&一般国民の保守勢力は、今度こそ、保守二大政党制を築けるのではないかと期待が膨らんでいるように見える。(・・)
* * *
先月25日の会見で、国民党の玉木代表がこんなことを言っていたのだが。
『立憲民主党との選挙協力について「政策で一致しない政党と選挙のために候補者を一本化することは野合と見られる」と述べて、選挙区調整についても否定的な考えを示した。
一方で玉木氏は維新については「国会の中での共闘はあるが選挙ではライバル」としたものの、「憲法、安保、エネルギーでは我々と最も近い政党だ」とエールを送った。(FNN23年4月28日)』
ここで「憲法、安保、エネルギー」と言ったのも、上述したように、これから野党第一党や政権交代可能な政党になるためには、この3つの要素が必須だからである。(-_-;)
維新は、創設者の松井一郎氏をはじめ、安倍氏と同じ日本会議系の超保守派の議員が多く、改憲や安保軍事強化に積極的だし。<岸田首相より保守的なので、自民支持者の一部が維新支持に流れているほど。>
初代代表の橋下徹氏は一時、脱原発を目指していたのだが。今では「原発維持」に党の方針を変えているので、二大保守政党の一翼を担う条件をクリアしている。(++)
そもそも地方政党だった維新が12年に国政に進出したのは、安倍・菅コンビや財界のバックアップがあったからこそ。
維新の創設者である松井一郎氏や多くに議員は、安倍氏と同じ日本会議系超保守思想の持主だし。橋下氏らは、菅氏や財界が推す新自由主義&「小さな政府」的な思想の持主だったことから、安倍氏らは左派勢力である民主党を潰して、維新を野党第一党にしたい(&橋下人気も利用したい)と。そして、安倍政権の国政運営や憲法改正実現などをスムーズに行えるようにしたいと考えたのだ。^^;
ただ、実のところ、維新の国会での議席は、思ったほど伸びなかった。(-"-)
衆院選は、12年に54議席、14年に41、17年に11、21年に41。
参院選は、13年に9議席、16年に12、19年に16、22年に21。
民主党系の政党の議席を上回ったことも、一度もない。<民主党、民進党、立民党は、上の数と対比すると、衆院が57,73、55,96。参院が59、49、32、39。>
それこそ15年に橋下徹氏が政界を引退、16年に一部の議員が民主党に合流(民進党を結成)してから、かなり勢いが低迷してしまった感じがあった。
しかし、20年から始まったコロナ禍をきっかけに、それまで全国的にはあまり知られていなかった吉村大阪府知事(当時はおおさか維新の副代表)の知名度、人気が急上昇することに。
逆に立民党が19年の衆院選後に、枝野幸男氏が代表を辞任、泉健太氏が新代表になってからパッとせず。おまけに安倍元首相をはじめ自民党や維新の保守派議員、支持者が立民党叩きに走り、維新の方が勢いを持つようにになって来た。(>_<)
* * *
維新は、周囲の期待に応えるべく、関西圏のみならず、全国規模で国会議員を増やすために、まずは全国各地で地方議員を増やすことを計画。
今年の党大会では、1・地方議員を約400人から600人以上に増やすこと、2・衆院選3回以内に政権を獲得することを目標に掲げたのである。(・o・)
果たして、維新は今年4月の統一地方選で地方議員を770人以上に増やした上、衆院補選・和歌山2区で自民党候補に勝ち、大きな注目を浴びることになった。(++)
維新は、次の衆院選で議席を大幅に増やし、野党第一党を目指すとのこと。そのために、全国のほぼ全ての小選挙区で、候補者を擁立する予定だという。^^;
実は維新は12年から公明党と、大阪市議会で都構想の審議に協力してもらう代わりに、公明党の現職議員がいる大阪の4つの選挙区、2つの選挙区に対立候補を出さないという約束をしていたのだが。
今回の選挙で、大阪府議会も大阪市議会も維新が過半数の議席をとったため、もう公明党議員がいる6つの選挙区でも、候補者を擁立する予定だという。(~_~;)
これに困っているのが、国民党だ。(-"-)
国民党は今、衆院議員が選挙区5人、比例5人の10人しかいない。もし維新が国民党議員のいる選挙区に候補を立てた場合、選挙区での当選も、比例重複での当選も難しくなる可能性が大きい(党が滅亡の危機に陥る可能性がある)からだ。^^;
国民党と立民党の支持団体である連合は、この2党が選挙協力することを望んでいるのだが。国民党は、それこそ「憲法、安保、エネルギー」分野で考えが合わない立民党と組みたくない。<連合内の電力労連が原発維持を要望しているので、国民党は原発を容認をしている。>
玉木代表個人は、維新ほど保守度が強くないし、ややリベラル志向で過度の新自由主義的な政策を好まないので、むしろ考えが近い岸田首相に接近しようとして、昨年度の政府予算に賛成したり、自公国で政策協議を行なったりしていたのだが。しかし、公明党の立場もあるので抗、、自民党は国民党と組む気はない様子。となると、あとは維新と連携するしかない。^^;
* * *
ここで「待ってました」とばかりに、維新との連携に動いているのが、国民党の前原誠司代表代行だ。
前原氏は民主党時代(2000年初頭)から、保守二大政党制を目指して、内部で民主党を保守化しようとしたり、下野後の12年からは橋下維新と合流しようとしたのだが失敗。17年には民主党を解体し、小池百合子氏の新党・希望の党に合流しようとしたのだが、希望の党が衆院選で惨敗したため失敗してしまった。<民主党を解体し、勢力を激減させたという意味では成功なのかも?(-"-)>
19年に希望の党→国民党の議員の多くが立民党に合流したのだが。前原氏は玉木氏と共に国民党に残り、改めて維新と連携する道を模索していた。<懲りないやつ。>
22年の参院選の京都選挙区(前原氏の地元)で、立民党の福山哲治氏が出馬しているのに、維新の候補を推薦して応援するという強硬策に。<結局、福山氏に負けて落選したけど。>
そして、今年の統一地方選後は、京都府議会と京都市議会で、国民党と維新の議員が共同会派を結成することを決めたという。(@@)
まあ、個人的には、国民党が維新と組もうと、自民党と組もうと構わないのであるが・・・。
問題は、立民党が今後、どのように対応すべきかということだ。(++)
もし維新が(or維国)が、次の衆院選で野党第一党になって、保守二大政党制が築かれれば、周辺状況が不安定なことも手伝って、どんどんと安保軍事強化が進むだろうし。憲法改正の議論、手続きなども早く進むに違いない。まさに「日本がアブナイ」状況に陥ってしまうのだ。(ノ_-。)
そして、立民党はこのアブナイ状況を脱するためにどうすればいいのか、マジで考えてみたいmewなのだった。(@_@。
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