19日から始まったG7広島サミットが、21日、無事に終了した。(**)
<宇品島を含め広島市の方々には、不自由な部分があったかと思うが、関係者の方々も含め、おつかれさまでした。m(__)m>
先週も書いたように、mew個人は、このサミットで、世界中に&国内にも、「平和」&「核兵器のないき世界」への思いを伝えることが重要だと思っていたので、その点においては成功だったのではないかと思う。<脱アベの方向も示せたのでは?(・・)>
初日にG7首脳が平和記念公園、原爆資料館に訪問し献花しただけでなく、最終日朝にはインド、ブラジル、韓国など8カ国の招待国の首脳、EUや国連幹部が、さらに夜にはウクライナのゼレンスキー大統領が記念公園、資料館を訪問。その映像が世界の多くの国々にも、日本国内でも流れたことだろう。(++)
<岸田首相は3回とも同行。21日には公園内の韓国人原爆犠牲者慰霊碑に、ユン大統領と共に訪れた。>
原爆被害者や一部メディア等からは「資料館の滞在時間や被害者の話をきく時間が短い」「具体的な核廃絶計画の議論がなされていない」「各国首脳のコメントも得られず、形式的な訪問に過ぎない」などの批判が出ているのは知っている。
ただ、個人的には、外務省+αは、よくぞ来日した全ての国々、機関の首脳に記念公園、資料館の訪問を承諾してもらったと思うし。<核使用国、保有国もはいっているので尚更に。岸田首相の執念を感じたりもして。^^;>
G7首脳に関しては、資料館の芳名録に記されたメッセージが公表されているので、これをコメントに代わるものとして、とらえてよいのではないかと思う。(メッセージの和訳を*1にアップしておく。)
ちなみに、米バイデン大統領は「この資料館で語られる物語が、平和な未来を築くことへの私たち全員の義務を思い出させてくれますように。世界から核兵器を最終的に、そして、永久になくせる日に向けて、共に進んでいきましょう。信念を貫きましょう!」というメッセージを残していた。(・・)
そして、岸田首相は、会見で「夢想と理想は違います。理想には手が届くのです」と強調していた。
それをきいて、ふとジョン・レノンの「Imagine」という曲の一節を思い出した。
「You may say I’m a dreamer.But I’m not the only one I hope some day you’ll join us. And the world will be as one」という歌詞があるのだけど・・・。「あなたは、私を夢想家だというかも知れない。でも、私はひとりではない。いつかあなたも私たちに加わって欲しい、そうすれば世界は一つになる。>
形式的に見えるかも知れない。具体性に欠ける夢のような話かも知れない。でも、繰り返し、「平和」や「核なき世界」への強い想いを自分でもクチにする、他者にも(ひいては世界にも)伝えて行くということは、とても大切なことだと思うのだ。(**)
岸田首相は、サミット閉幕後の記者会見も、平和記念公園で行なった。(@@)
『こうして人類の生存を信じ、平和を希求し広島に集う、各国のリーダーたち、世界のメディア、明日を担う若者や子どもたち。そして、先の大戦を知るみなさん。我々はみな、ヒロシマの市民です。世界80億の民が全員そうしてヒロシマの市民となったとき、この地球上から核兵器はなくなるでしょう。私はそれを信じています。今回、私はそうした思いでここ広島に世界の首脳たちに集まっていただきました。
夢想と理想は違います。理想には手が届くのです。我々の子どもたち、孫たち、子孫たちが核兵器のない世界に暮らす理想に向かって、ここ広島から、今日から、一人一人がヒロシマの市民として一歩一歩現実的な歩みを進めていきましょう。(略)
力による現状変更のための核兵器による威嚇、ましてやその使用はあってはなりません。核兵器を使わない、核兵器で脅さない。人類の生存に関わるこの根源的な命題を我々は今こそ問わなければなりません。』
* * *
ゼレンスキー大統領が、原爆資料館に訪問した後、このように述べていた。
『ゼレンスキー氏会見:「幼い子どもたちが亡くなっている恐ろしい写真があった。ウクライナにも同じような写真がたくさんある。どうしてこんなことができるのか、特に子どもたちに対して」
ゼレンスキー大統領は21日、原爆資料館の視察後に行われた記者会見でこのように述べ、「ロシアによる攻撃で全焼したウクライナの街は、原爆資料館で見た広島の街の光景にとても似ている」と話しました。
そのうえで、「広島が復興したようにウクライナの街も再建したい」「ロシアを世界の最後の侵略国にしなければならない。この戦争が終われば世界で平和がずっと続くようにしなければならない」と述べ、ウクライナへのさらなる支援を訴えました。(ANN23年5月21日)』
* * *
今回のG7会合で、欧米諸国はウクライナに対し、F16戦闘機をはじめ、新たな兵器の提供を申し出た。(-"-)
ウクライナが近いうちに、大規模な反転攻勢をかける準備を進めているという話が出ている。
もちろん、ロシアに重大な地域を制圧されて取り返しにくくなるのは問題なのだけど。戦闘が激化したり長期化したりすることには懸念を覚える。(-"-)
<日本政府は、今回も「殺傷能力のある武器は提供しない」というルールを守り、自衛隊のトラックなどの車両100台、3年間保存可能な非常食約3万食の提供、戦争で負傷した兵士を自衛隊病院で治療することなどの支援を申し出た。他に復興計画の支援、技術指導や訓練などを行なうようだ。
この姿勢は、しっかり守って欲しい。(**)>
個人的には、こどもたちを含め、より多くの人々の生命、生活が奪われるかもと思うと、ともかく早く停戦して欲しいという思いが強いし。
万が一にも、第三次世界大戦、またはそれに準じるような大規模な戦闘につながることがあってはならないと、いわんや核兵器の使用に至ってはならないと、危惧感を抱いている部分もある。_(。。)_
ただ、今回のG7会合や岸田首相との会談の中で、ウクライナのゼレンスキー大統領は、基本的には和平協議による早期停戦を望んでいることが確認できたのは救いだった。
『ゼレンスキー氏は討議での演説で、世界各国に露軍の撤退を含む和平案への支持を広げるとした。侵略が始まる昨年2月までにロシアと多数の交渉を試みたことを振り返り、「停戦は機能しなかった。数千人が殺され、何も変わらなかった」と述べ、和平案の正当性を訴えた。
ウクライナが昨年11月に提示した和平案「平和フォーミュラ(公式)」は、核の安全、食料やエネルギー安全保障、すべての捕虜や国民の解放、領土の回復、露軍の撤退、戦争犯罪の訴追など10項目で構成。ゼレンスキー氏は、「国連決議を裏付けとし、世界のどの国でも貢献できるようつくりあげた」と説明し、G7以外の出席国にも賛同を求めた。(産経新聞23年5月21日)』
『国際社会の支持を取り付けるために首脳級の「平和サミット」を7月に開催することを提案した。ウクライナ大統領府が明らかにした。(毎日新聞23年5月21日)』
* * * * *
ただ、ロシアがウクライナが提示した和平案をそのまま呑むことはあり得ないと思うし。以前から言っているように、できるだけ中国やインドなどロシアに近い大国(&経済的に頼りにされている国)に間にはいってもらい、ロシアの譲歩を引き出したいところだ。
また、ここで世界が、ウクライナを支持する国々とロシアを支持する国々で2つに分断されてしまうと、問題解決が難しくなるおそれがあるので、その点も気がかりだ。(-"-)
サミットに関して大きく取り上げるのは、これで終わりにしたいと思うが。ともかく1日も早くロシアのウクライナ侵攻&両国の戦闘状況が終わるように、祈るばかりだ。(-人-)
* * *
余談になるが。先週、英国のスナフ首相が岸田首相との会談の時に、広島カープの赤い靴下を履いて来たことを書いたのだが。
当日、在日英国大使館がツイッターで「安心してください、はいて・・・ではなくて、実はこれ、広島カープのロゴ入り靴下」と投稿していた。<トニー安村が英国の有名なオーディション番組の出演したのを受けての投稿ね。あと英大使館はスナフ首相夫妻に渋谷の焼き鳥屋ランチをセッティングしていたし。(・・)>
何かこういうチョット小洒落たor小粋な外交ができると、親近感も湧いていいなと思ったmewなのだった。(@_@。
THANKS