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維新の会の元代表だった橋下徹氏と松井一郎氏が「松井橋下アソシエイツ」なるコンサルティング会社を4月に設立していたことが、今月1日、同社がHPを立ち上げたことから判明した。
しかし、この会社に関して周囲からの強い批判が相次いだことから、間もなくHPは非公開に。橋下氏らは、会社の運営も停止するという。(@@)
橋下氏、松井氏とも、大阪府知事、大阪市長と大きな自治体の行政府の長を務めていた人。また2人とも維新の会(日本維新の会、大阪維新)の代表として活躍し、安倍元首相や菅元首相をはじめ有力な国会議員や大阪の財界仁などと懇意の仲であることでも知られている。
その2人がコンサルティング会社を作り、民間企業と行政のパイプ役となって様々なアドバイスをするというのだ。(~_~;)
当然にして2人とも、元部下であった大阪府や大阪市の幹部や職員には顔が利くし、大阪府議会、大阪市議会で多数を占める維新の議員も自分たちの部下のようなものだし、大阪の経済団体や大企業のTOPや幹部も知っているし。
おそらく多くの企業は、彼らに相談すれば、いわば口利きのような形で紹介をして、パイプ役になってくれるのではないかと期待しても不思議はあるまい。(-_-;)
橋下氏は維新OBの政治評論家としてTVに出ているし、松井氏はこの4月まで大阪市長を務めていたわけで、正直なところ、よくもまあ、2人で堂々とコンサルティング会社を作ろうなどと思いついたものだ、と呆れたりもするのだけど・・・。
案の定、ネットではトンデモ批判を浴びることになった。<ただ、たぶんTVはこの件を取り上げず、批判もしていない。>
* * *
『松井氏と橋下氏がシニアディレクターを務めるという「株式会社松井橋下アソシエイツ」のHPが7月1日に開設されたのだが、HPにはこんな宣伝文句が躍っていたのだ。
〈ともに大阪府知事・大阪市長・国政政党代表を歴任してきた松井一郎・橋下徹と一線で実務を行ってきたプロフェッショナルを中心とするチームが、その経験・知識・人脈を活かして、貴社が必要とする行政組織、関係企業とのアクセス・調整をスムーズにし、貴社の事業を円滑に進めるサポートをいたします。〉
さらに、同HPでは、松井氏と橋下氏の連名による「MESSAGE」として、こんなことも書かれていた。
〈経済活動は民間が主体となって行うことは当然であるにしても、これからの時代、複雑な行政実務を踏まえた役所との協働がますます必要となってきます。しかしながら、民間企業から役所へのアプローチ方法が非常に少ないため、誤ったアクセスにより贈収賄罪に問われるような事件が昨今でも多発しています。私たち二人と、長年最前線で活躍してきた実力あるプロフェッショナルの知識・経験・人脈を活かし、法令を徹底遵守した形で、透明かつ適正な手続きを進めることのお手伝いをしたいという思いから、この会社を立ち上げることとなりました。これまでは知事、市長、国政政党代表、公務員という立場から、大阪そして日本を良くするために全力を尽くしてまいりましたが、今後は民間人の立場で、民間企業の皆さんと行政機関がwin-winの関係となって、地域経済ひいては日本経済の活性に繋がる、その一助になることができれば幸いです。〉(下つづく)
これはようするに、松井氏と橋下氏が、民間企業を相手に行政に食い込むためのコンサルタント業務などをおこなう、ということではないか。
〈透明かつ適正な手続きを進めることのお手伝い〉などと書いてはいるが、一方で、〈貴社が必要とする行政組織、関係企業とのアクセス・調整をスムーズに〉などという謳い文句は、まるで“行政への口利き”をアピールしているようにも受け取られかねない。(LITERA23年7月5日)』
* * *
『立憲民主党の泉健太代表は7日に国会内で開いた会見で、政界を引退した橋下徹氏と松井一郎氏が、共同で事業を立ち上げた新会社「株式会社松井橋下アソシエイツ」について言及した。
これに先立ち、立憲の岡田克也幹事長は7月4日の会見の中で、橋下、松井両氏が設立した新会社が行政機関との関係構築の支援を挙げていることに「非常に生臭い。役所OBによる口利きに見えてしまう。紛らわしいことは控えた方がいい」と苦言を呈していた。
泉氏は会見の冒頭で、橋下、松井両氏の新会社に「どういうものになっていくかはわからないのだけれども、知事、市長を経験した政界の大物が会社を作って、事業内容に行政機関のアクセスサポートというものを掲げています。これが何を指すか。まさか口利きというものではなくと思いたいですよね」と指摘した。(東スポ23年7月7日)』
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『不自然なのは、同社のHPが9日夜時点で閲覧不能になっていることだ。少なくとも7日以降、HPにアクセスしても〈Page not found〉と表示されるだけで、それまで閲覧できた情報が全て見られない状態になっている。
これに、SNSでは〈一体何があったのでしょうか〉〈逃げた?〉〈後ろめたさ全開!〉といった声が噴出。「口利き」批判を受け、慌ててHPを“閉鎖”したということなのか。
■日刊ゲンダイの取材に「大幅変更中」と回答
日刊ゲンダイが「松井橋下アソシエイツ」に電話で問い合わせると、担当者は「HPの内容を大幅に変更するため、一時的に表示をストップしている」「更新が済み次第、再度アップする」と説明。HPを変更する理由について改めて文書で質問すると〈近日中に理由を公表します〉と回答。事業自体を止める気はないようだ。
「政治家が引退後にコンサル業を営み、行政との間を取り持つケースはザラにあります。ただ、後ろ指をさされかねないから、普通はコッソリやるもの。橋下さんと松井さんはどういうつもりなのか。いつも『正面突破』の維新らしいと言えばらしいのですが」(政界関係者)(日刊ゲンダイ23年7月10日)』
『兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏(59)が10日に自身のツイッターを更新。元大阪府知事・橋下徹氏(54)と前大阪市長・松井一郎氏(59)が設立を計画していたコンサル会社について言及した。(略)
この件について、泉氏は「ホームページを見た瞬間、唖然とし、首を横に振った。『これはアカン』と思わず口に出てしまったくらいだ」と批判。
「これは“事実上の口利き”で、政治家としては、たとえ辞めた後でもやってはいけないことだ。そこまでお金に困っているわけでもなかろうにと、情けない気持ちになった」とツイートした。
また「『自民』と『維新』の違いを、『古い利権』と『新しい利権』の違いと評した方がいた。「自民」から『維新』への流れを、『古いしがらみ』から『新しいしがらみ』への流れと評する方もいる。古かろうと新しかろうと、『利権』や『しがらみ』や『口利き』はどうかと私は思う」と持論を展開した。(スポニチ23年7月10日)』
* * * * *
これらの批判を受けて、橋下氏が10日にツイッターで、活動を中止すると投稿したという。
『橋下徹弁護士(元大阪府知事)が10日にツイッターに投稿。橋下氏と松井一郎元大阪府知事の新コンサル会社に対して批判があり、公式ホームページが突然閉鎖されたと報じるニュースを取り上げ、「民間人になってまでこんな批判を受けるのはめんどくさいので活動は中止」と説明した。
「国会議員の不透明な口利きを透明化するための中小企業支援モデルを作ろうとしたが止めた」としている。
別投稿では、「俺のことをいくらでも批判すればいいが、結局、国会議員や元国会議員たちの不透明な政治資金・政治献金と怪しい行政介入・口利きは放置状態。政治力のない中小企業は政治行政の支援を受けられないまま。民間から透明公平な中小企業支援モデルを作ろうとしたけど、アホくさ。私利私欲で生きるのが一番やね」とも記している。(デイリースポーツ23年7月10日)』
確かに、橋下氏も松井氏も民間人であるとはいえ、行政府の長だった人たちがコンサルティング会社などを作ると、どうしても話がきな臭くなってしまうことは否めないし。<元首相が2人、国会議員を辞めた後、省庁とのパイプ役になるとコンサルティング会社を作るようなものですからね~。>
それに何か橋下氏の書き方だと、国会議員らが怪しい行政介入・口利きをしていることはもはや当然の前提として、中小企業にも対抗策を講じると・・・「そっちがそうやるなら、こっちはこっちで」みたいに感じられる部分もあって。
橋下氏らにも何か思うところはあったのかも知れないが、彼らの意図や目的を理解できる人はほとんどいないのではないかな~と思うmewなのである。(@_@。
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