【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】
8月6日、広島に原爆が落とされて78年を迎えた。
広島市の平和記念公園では、平和記念式典が行われた。今年は過去最多の110カ国の代表が参列したという。(・・)
安倍・菅政権から岸田政権に代わって一番よかったと思うことは、岸田首相の地元選挙区が広島であることから、原爆被害の悲惨さを強く意識しており、核なき世界を作ることを政治家としての最大の目標にしていることだ。
安倍・菅政権の時とは異なり、平和式典での挨拶でも、切々と原爆の恐ろしさや核なき世界への思いを強く訴えている。(++)
<サミットも含め、岸田首相の言動は形ばかりだと批判する人もいるが。形ばかりでさえ言動してくれない首相よりも何倍もいいと思う。・・・ましてや核共有などと言い出す人よりかね。^^;>
今年は5月に、広島でG7サミットが開催され、岸田首相の強い要望によって、G7やEUの首脳、ウクライナのゼレンスキー大統領などが広島原爆資料館を見学、記念公園で慰霊に献花を行なった。
この映像は、世界の多くの国々で流され、広島の原爆について知ってもらういい機会になった。広島記念公園や原爆資料館を訪れる外国人も増えたときく。(++)
* * *
他方、5月にも少し書いたように、日本の若者やこどもたちの中には、8月6日、9日が何の日か、日本に原爆が落とされたことさえ知らない人たちが少なくない。
東京では、広島に修学旅行に行く中学が激減したときく。多くの小中高では、歴史の教科書に出て来る1~2行の事実としてしか原爆のことを教えていない。彼らの多くはTVを見ないので、原爆の式典のニュースや関連映像を目にすることもほとんどない。^^;
それこそ広島県の学校でさえ、原爆に関して学習する時間が減っているという話をきく。「はだしのゲン」を教材から外すというニュースも伝えられた。(-_-;)
* * *
今日の式典の「平和宣言」の中で広島の松井市長は「例えば、私たちが日常生活の中で言葉や国籍、信条や性別を超えて感動を分かち合える音楽や美術、スポーツなどに接し、あるいは参加して「夢や希望がある」といった気持ちになれるような社会環境を整えることが重要となります。皆さん、そうした社会環境を整えるために、世界中に「平和文化」を根付かせる取り組みを広めていきましょう。」と。
そして、「被爆者の平和への思いを世界中の若者に知ってもらい、国境を越えて広め、次世代に引き継げるようにするために、被爆の実相に関する本市の取り組みをさらに拡充していきます」と言っていた。(++)
ネットの世界も含め、もっと若者やこどもたちが、戦争や原爆に関して目や耳にする機会を増やせないものかと思う。
安直な発想かも知れないけど、まずは動画などで知られている有名人、アーティスト、アスリートやインフルエンサー的な人が、そのような活動に参加してくれないものかと。平和や核廃絶に関するメッセージをもっと積極的に送ってくれないかと思ったりもする。(**)
ただ、周辺諸国の状況の変化もあり、日本はどんどん安保軍事強化の方針を強めている。
7月28日に今年度の防衛白書が閣議決定を経て、公表されたのだが。その内容は本当に残念なものだった。(-"-)
『政府は2023年版防衛白書で、ロシアのウクライナ侵攻や中国の軍事動向を念頭に「国際社会は戦後最大の試練の時を迎え、新たな危機の時代に突入しつつある」と国際秩序への挑戦に危機感を示した。日本周辺の安全保障環境も悪化しているとして、他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)保有の必要性を強調。24年度予算の概算要求で防衛費増額を図る。(共同通信23年7月28日)』
『白書では、反撃能力を「侵攻を抑止する鍵」と表現。周辺国のミサイル運用能力が飛躍的に向上しており、迎撃を目的とした現在の防衛網での対応が「難しくなりつつある」と指摘。長射程の「スタンド・オフ防衛能力」を活用するとした。
先制攻撃は許されないとしたが、具体的な発動のタイミングや日米の役割分担など、運用の全体像は明かさなかった。(同上)』
『情勢認識は3文書を踏襲しつつ、中ロ連携に警戒度を高めた。
中国に関しては、軍事力を急速に強化しているとして、国際秩序への「最大の戦略的な挑戦」と明記。昨年の「強い懸念」から表現を強めた。
台湾との軍事バランスが中国側に「急速に傾斜」していると警戒。昨年8月に台湾周辺で実施した大規模軍事演習が、侵攻作戦の一部を想定していた可能性を指摘した。
ロシアはウクライナ侵攻の長期化で通常戦力が大幅に減退したため「核戦力への依存を深めると考えられる」と分析。ウクライナが侵攻されたのは抑止力不足が原因とした。(同上)』
日本や周辺諸国は、どんどんとmewがイヤだと思う方向に動いている。(ノ_-。)
* * *
ロシアによるウクライナ侵攻がかなり長引いている上、戦況が泥沼化しつつあるため、ロシアが核兵器を使用するのではないかとの懸念が強まっている。
その場合、ウクライナを支援する西欧諸国はどのように対応するのか。「核には核を」の姿勢を示すのか。哀しいことに、現実的な危機の問題として議論されるようになっている。それゆえ、日本国内でも核共有を検討すべきだという話が出ているのだ。(-"-)
広島の松井市長が「平和宣言」の中で、G7広島サミットで「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」がまとめられたことは評価しつつも、G7各国が核兵器を防衛目的に役立てる考えを示したことを指摘。
「核による威嚇を行う為政者がいるという現実を踏まえるならば、世界中の指導者は、核抑止論は破綻(はたん)しているということを直視し、私たちを厳しい現実から理想へと導くための具体的な取り組みを早急に始める必要があるのではないでしょうか」と、訴えた。
「核には核を」「核から自国を守るためには核を」という考えに支配される限り、核軍縮が進むどころか、こっそり核兵器を持つところ、大国の核兵器の傘の中にはいるところが増えるばかりになるわけで。<日本もしかり。>
どうしたらこの悪循環を壊すことができるのか・・・。最近は、平和が云々など「考えるだけムダ」「面倒くさい」と思う人が多いのかも知れないのだけど、ずっと考えて行きたいし、問いかけて行きたいと思っているmewなのだった。(@_@。
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