岸田内閣&自民党が、トンデモない荒業を使って来た。(@@)<チョットえげつない手を使うので、驚いた&呆れた。^^;>
何と元国民党の副代表・参院議員で、電機連合(連合)の幹部だった矢田稚子氏(57)を首相補佐官に起用したというのだ。(゚Д゚)
『岸田文雄首相は15日、元国民民主党参院議員の矢田稚子氏を、賃金・雇用担当の首相補佐官に任命した。
矢田氏は連合傘下の産業別労働組合・電機連合の組織内議員として活動した経歴があり、異例の一本釣り人事には、次期衆院選に向けて民間労組を取り込み、野党を分断する狙いも透ける。先の内閣改造では国民民主の連立政権入りが取り沙汰された経緯もあって、将来的な「自公国」連立の布石だとの憶測も広がる。(略)
矢田氏はパナソニック労組を経て、平成28年参院選で電機連合の組織内候補として民進党公認で初当選し政界入り。国民民主副代表を経て、令和4年参院選では落選した。その後も同党や電機連合の顧問職を務めていたが、9月までに退任していた。(産経新聞23年9月15日)』
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自民党との連立に前向きだった玉木雄一郎氏が国民党の代表に再選されたのを受けて、自民党は9月の内閣改造の際に、国民党と連立する(玉木代表or他の議員を入閣させる)ことを検討していた。
しかし、国民党の支持団体である連合の芳野会長が「あり得ない」と強く反対した上、公明党も慎重な姿勢を示したことから、話は立ち消えに。玉木代表も榛葉幹事長も、連合への不満をあらわにしていた。(後述)
そこで、岸田内閣&自民党は、国民党との連立は保留したものの、とりあえず元国民党の議員&連合傘下の電機連合の幹部である矢田雅子氏を首相補佐官(賃金・雇用担当)に起用して官邸内に取り込むことで、国民党や連合との距離を縮めようとしたのだ。^^;
もし秋に衆院解散をした場合、自民党の候補者が連合の一部から支持が得られるように(特にパナソニックの本拠地の大阪は、維新に対抗するために支援が欲しいところ)、また衆院選後、自公の議員数が減った時に国民党の協力が得られるようにと考えた可能性がある。(・・)
同時に、今後、国民党との連携、連立を匂わせておくことによって、立民党や国民党内などの野党勢力や連合内の対立、分裂を引き起こしたいという意図もあるだろう。(-_-)
国民党の玉木代表は自民党の連立に前向きな姿勢を見せており、岸田首相も、もしうまく話が進めば、玉木氏or国民党の幹部議員を閣僚に起用して、連立政権を組むことを本気で検討していたという。(・・)
しかし、国民党の支持団体の連合の芳野会長が「あり得ない」と一蹴したため、今週15日の内閣改造の際は、自公国の連立は実現せずに終わった。(-_-)
玉木会長や榛葉幹事長は、連合の芳野会長が自民党との連立に関してクチを出して来たことに激怒。
『■国民民主党・玉木雄一郎代表(発言録) 国会での対応を見ると、立憲民主党より我々のほうが連合の方針とぴったり合っている。連合が(立憲と国民民主党の)協力を求めているのは重々承知しているが、であれば立憲はもっと連合の方針に従った国会での振る舞いや政策にしていくべきではないか。もちろん(連合は国民民主の)応援団の一つですから大切にします。ただ、全部が全部、連合の党ではないので。他にいろんなステークホルダーの方がいて、(そうした声を聞いて)やっていくのが政党です。(定例記者会見で)(朝日新聞23年9月5日)』
『芳野氏は会見で、「連合が連携をしている国民民主党と立憲民主党については、野党の側でしっかりと政府に対して物を言っていくことが基本となる」と発言。そのうえで「(連立入りすれば)連合の中が割れる可能性も出てくる。私としては絶対避けたい」と述べた。
芳野氏と国民民主の玉木雄一郎代表は6日、都内で会談したが、芳野氏がその場で連立入りについて「ありえない」と伝えたとの報道をめぐり、玉木氏は「そういった話はなかった」と否定。さらに会談に同席した榛葉賀津也幹事長が8日の会見で、「連合といえども、違う組織の方々が我々の党の運営について、ああしろこうしろと言われる問題ではない」と述べて反発するなど、双方の見解が食い違っていた。(朝日新聞23年9月15日)』
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これで、とりあえず自民と国民の連立話はいったん休止かと思われたのだが。自民党側も国民党も諦めてはおらず。
元国民党の参院議員だった矢田氏を、首相補佐官にするという離れ業的な荒業に出たのである。(@@)
玉木代表は14日のインターネット番組で、「そういう(補佐官の)話が出たことは基本的に(矢田氏)ご本人の問題。党としてどうこうということではない」と述べ、「矢田氏の能力を政権として評価したということではないか」と指摘。「仮にもし(補佐官に)なったら元仲間としてこれまでの経験や知識を生かして活躍してもらいたい」とエールを送ったようなのだが。(「 」内は産経新聞23年9月15日)』
今回の首相補佐官起用の話に玉木氏が絡んでいなかったはずはあるまい。(-"-)
連合や立民党は、かなり困惑しているようだ。
『今回、矢田氏に白羽の矢が立ったのは、国民の玉木代表の信頼が厚いことに加え、国民や連合内の慎重派の反発が起きにくい人材だったという事情もある。矢田氏は現在、国民の肩書がなく、連合や出身母体の産業別労働組合(産別)からも離れている。自民幹部は「一民間人の起用には誰も文句を言えない」と、人選の狙いを明かす。
連合内には、戸惑いが広がっている。連合幹部は「今後、政府が『これは矢田氏が考えた政策だ』と言えば、国民も連合も反対しづらくなる」と指摘する。連合の芳野友子会長は14日の記者会見で、「まだ(補佐官起用は)決定事項ではないと受け止めている。コメントは控えたい」と述べるにとどめた。(
一方、これまで連立構想に反対してきた産別が翻意する見通しは立っておらず、政府・自民の思惑通り進むかどうかは不透明だ。産別幹部の一人は「補佐官起用と連立の話は全く別の問題だ」とけん制した。(読売新聞23年9月15日)』
『■立憲民主党・泉健太代表(発言録)・・・(国民民主党の前参院議員の矢田稚子(わかこ)氏が、首相補佐官に起用されたことは)連立入りへの布石と思われても仕方ない。補佐官に起用して何をするのか、明確にする必要がある。そうでなければ政治的人事と言われても仕方がない。
(野党側の分断を)狙ったのではないか。この数年、子ども政策や女性活躍に取り組んできたのに、担当分野がどうも違う。岸田文雄首相側、自民党側に何らかの意図があるということが伝わってくる人事だ。(朝日新聞23年9月15日)』
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ちなみに維新の藤田幹事長は、15日の記者会見で、『「非常に有望な人だと聞いている。実力本位で人事がなされることは良いことだ」と評価した。一方で「国民民主の若手のエース級議員だったので、ある種の野党分断の意図、国民民主の(連立入りへの)取り込みは邪推せざるを得ない」とも語った』という。(産経新聞23年9月15日)』
まあ、私個人は、国民党がどうなろうと、連合が分裂しようとOKなのだけど。
岸田首相&自民党は、こんなえげつないことをするようになったのかと、政権与党の矜持はないのかと、かなり呆れているmewなのだった。_(。。)_
THANKS