「立民党の政権交代実現に５年」という泉の発言に共感。現実的に考えてみる

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　立民党の泉健太代表が４日、法政大学の学園祭に招かれた際に、学生に「何年で政権がとれるか」と問われて「５年」と答えたことが、物議をかもしているらしい。(@@)

　

『立憲民主党・泉健太代表（発言録）（学生から立憲民主党のビジョンについて問われ）5年で政権交代を考えている。これを言うとまた怒る人もいる。野党第1党たるもの、次の（衆院）総選挙で政権交代は当たり前だという人はいる。理想論は間違いなくそうだ。でもそのためには候補者がいて、一人ひとりが勝てるような状況も作らなくてはいけない。いくつもクリアしなければいけないことがある。

　前回（2021年）の総選挙で僕らが150議席をとっていれば、次は当然政権交代と言いたい。もう一回再生していくには手順が必要。そういう意味で5年。次の総選挙でしっかりと基盤を築いて、ホップ、ステップで（政権を）とれる。そういうものを目指している。

　自民党の若手議員、自民から立候補している人たちに言いたい。なんで自民からばかり出ようとするのと。覚悟、気概はないのかと。やすきに流れてはいないかい。より厳しい道でチャレンジしてもいいじゃないか。この国に大きな政権交代可能な政治を作るという思いを持って欲しい。（法政大学での講演で）（朝日新聞２３年１１月４日）』

　確かｍｅｗもこのブログで何年か前に、立民党の政権交代のプロセスに関して、「まずは衆院選で１５０議席ぐらいとる。次の参院選で過半数かそれに近い数を確保し、次の衆院選で政権交代を達成するのが理想」みたいなことを書いた記憶がある。

　

　個人的には泉健太氏に早く代表を辞めて欲しいと思っているのだが。ただ、この泉代表の考えには、ほぼほぼ共感できる。＜本当はできれば２～３年で実現したいけど、目の上のタンコブ維新がいるので、もう少しかかってしまうかも。^^;＞

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　この泉代表の発言に対して、『蓮舫参院議員は５日、自身のＸ（旧ツイッター）に「私はいつも（政権交代を）目指している」と投稿。』（読売新聞２３年１１月５日。）

　また、同党の小沢一郎氏は「野党第一党が次の総選挙は政権目指さないっつったら、国民はどう思うか。支持する奴なんかいないよ。最初から『政権いりません』っていう話じゃん。（党代表を）辞めたほうがいいんじゃないの？」と強く批判していた。（発言部分、産経新聞２３年１１月１１日より）

　　

　一方、『同党の岡田克也幹事長は7日の記者会見で「1回の選挙で政権交代はかなり大変だ。150議席（獲得）が現実的で分かりやすい」と語り、泉氏の立場を擁護した。次期衆院選について「私たちの力を増やし、国会で対抗できる力を与えてくださいという選挙だ」と強調した』という。（時事通信２３年１１月７日）

　　

　泉・岡田氏らの意見の方が、現実的＆建設的ではないだろうか？　(･･)

　

　　　

　

　まず、自公政権の支持率がかなりダウンしているので、早く政権交代を実現したいという思いは募るのだが。

　今は民主党が０９年に政権をとった時と異なり、非自公の対抗勢力として維新の会が存在するため、自公に批判的な国民の票の多くを立民党に集めるのが難しい状況にあるのだ。(-"-)

　

　また、ｍｅｗは（おそらく立民党の一部も）、次に立民党（＋α）が政権をとった時には、０９～１２年政権のように簡単に崩れるわけには行かないと。もし２度も過ちを繰り返したら、日本の国民がどんどん「政権交代」なるものに期待したくなってしまうおそれがあると思っている。

　そのためにも、立民党はそれなりに時間と労力をかけて、衆院も参院も過半数をとって政権交代実現への歩みを進めるべきだと、また十分に政権獲得後の準備もしておくべきだと考えるのである。（＋＋）

　

＊　＊　＊　

　

　小沢氏が以前から言っているように、特定の政党が長期間、政権を預かると、硬直した国政や腐敗が起きやすくなる。国民の意思を反映し得る議会制民主主義を築いていくためにも、政権交代は必要だ。(･･)

　

　ただ、小沢氏の頭の中は「ともかく自民党の政権を倒す」ということしかなくて、何だかな～と思ってしまうところがあるのだ。＜権力のあるところには、人が（お金も？）集まって来ると信じているのかも？(-"-)＞

　

　小沢氏は６月も、「政権交代の実現」という目標を柱に据えて、非自公の政党が共闘すれば、次の衆院選で過半数をとれると主張していたのだが。そもそも立民党＋αが改憲推進派の多い維新や国民党が連立政権を組むこと自体、極めて困難なことだと思うし。もし強引に組んだとしても、すぐに連立政権の中で対立、分裂が生じる可能性が大きい。(･･)

　

　思い出して欲しい。自民党を離党した小沢氏は、９３年に野党８党を集めて非自民の細川政権の樹立に成功したのだが。（それ自体はお見事だった。）すぐに政権内で亀裂が生じ始め、結局、１年も持たなかったことを。(ﾉ_-｡)

＜ちなみに小沢氏は９４年に５党を集めて新進党を結成するが、こちらは思ったほど議席が増えなかった上、党内対立が激化して、３年で解散することになったんだよね。^^;＞

　そうなのだ。やはりある程度、基本的な政治理念が合致していないと、きちんと政権を運営することは難しいのである。(-"-)

　

　それに仮に立民党が維国などと共闘して、来年の衆院選で過半数の議席をとったとしても、参院の議席が少数なので、ねじれ国会になってしまうため、国会運営が難しくなる。

　立民党は今、参院で２４８議席中何と３９議席しか有していない。維新、国民、れいわ、社民と合わせても、７６議席しかない。（共産党を入れても８７議席だ。）この議席数で、国会運営を行なうのは至難の業だろう。_(。。)_

＜２５年の参院選で立維国が勝てばいいというかも知れないが。そんなバタバタと国会を運営をする連立政権への投票は増えるだろうか。^^;＞

　

　実際、０９年に民主党が自公から政権を奪取できたのも、１２年に自公に奪還されたのも、衆参のねじれ国会が大きな要因になっているのである。(@@)

　

　　

　

　元祖民主党は９６年に発足。９８年に再結党され、５年間コツコツと地方に地盤を固め、議席数も増やして来た。小沢自由党のメンバーが民主党に合流した０３年の衆院選では１７７議席を獲得。さらに０４年の参院選では自民党を１議席上回る５０議席（非改選と合わせて８７議席）を獲得するに至った。

　ここまでで、民主党がそれなりの時間と労力をかけて、野党第一党として自民党と政権を争える力のベースをかなり築いていたことを認識すべきだろう。(･･)

　

　残念ながら０５年の小泉郵政解散総選挙の時には、あのトンデモない劇場型選挙にやられて、１１９議席と惨敗してしまった。＜それでも１１９議席あったのよね。維新みたいな政党がなかったから。^^;＞　

　でも、０７年の参院選では、衆院選の振り子現象や安倍内閣の諸問題やのため、自民党の３２議席に対し２倍の６４議席を獲得することに。立民だけで非改選と合わせて１０９議席に、共産、社民、国民新党、新党日本も合わせれば１２５議席と過半数を超えることになったのだ。（＋無所属の野党系議員もいた。）

　

　そもそも自民党は、参院で過半数を確保するために０１年に公明党と（当時は自由党も）連立政権を組んでいたのだが。結局、０７年７月からは、ねじれ国会の運営に苦しむことになる。

　参院選後の９月には、安倍元首相が自ら辞任。続く福田政権、麻生政権も思うような政権運営ができず。やがて自民党内でアレコレと対立が起き、離党者も出て、支持率もどんどんと下落。で、ついに０９年８月の衆院選で民主党が３０８議席（自民は１１９議席）を獲得し、政権交代を成し遂げたのだ。"^_^"

＊　＊　＊

　逆に民主党が政権を失う大きな要因になったのも、ねじれ国会だった。(~_~;)

　

　民主党は０９年の衆院選で圧勝したものの、１０年の参院選で過半数をとれなかたったのだ。(-"-)　＜衆院圧勝の振り子現象や菅直人陣営と小沢氏との軋轢などが要因。＞

　参院で主導権を握った自公は、強力かつ実にイヤな野党として活躍。重要法案は次々と反対、何かと言えば、委員会に出ないと圧力をかけ、民主党政権は思うように国会運営、政策実現ができなくなった。

　そんな中、いわゆる「小沢Ｇvs.非小沢Ｇ」の党内対立が激化。国民からの期待も不信感に変わり、１２年の衆院選で政権の座を自公に奪還されたのである。(ﾉ_-｡)

　

　何が言いたいかと言えば、政権をとるには、寄せ集めで多数の議席をとればいいということではなく、政党としてコツコツと基盤を築くことが重要だし。衆院選の勝利だけでなく、参院選の議席確保も重要だということだ。(･･)

　

　そして、上述のようなことを考えれば、立民党＋αが政権交代を実現し、きちんと責任を持って政権運営を行なうためには、５年ぐらいはかかる可能性は十分にあり得るし。泉代表のまっとうなことを言っているのではないかと思うｍｅｗなのだった。(@_@。

　

　ＴＨＡＮＫＳ　　

　

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