西澤氏の氏名公表、証人喚問は妥当なことなのか?(2)
2006年 03月 30日
衆院の懲戒委員会で、証人喚問を4日に行なうことが決議されてしまっていた。^^;
民主党側が、彼が民間人であることを理由に非公開での喚問を要求していることから、
その点は西澤氏側などの意見もきき、もう一度調整するようだが、与党側は「国民の関心
が高い」ことを考慮し、公開での喚問を行なうべきだと考えているようだ。
西澤氏の代理人は27日に記者会見を行ない、証人喚問については「懲罰委の審議対象
はあくまで永田氏の国会質問という『行為』であり、メールの提供者が誰かということは
本質に影響することはない」「証人喚問は刑事罰も制裁もある。一民間人に大きなプレッ
シャーをかけて引きずり出すことが本当にいいことなのか」「民間人の喚問は、人権保障
という憲法の基本原則の観点から、極めて大きな問題がある」と主張し、同日、懲罰委員会
に喚問を行なわないように意見書を出していた。また「西澤氏がごく近い将来、事情説明を
する意向がある」ことを明らかにした。さらに、西澤氏が情報提供を否定し、永田氏の主張
と食い違っていることについては、「私人間の問題として、永田議員が損害賠償請求等の
訴訟を提起するなどの手段をもって、司法の場で真偽が判断されるべき事柄だ」とした。
だが、29日に喚問が決定してしまったため、これを受けて「極めて不当だ」と批判し、
「喚問に応じるかどうかは全く決まっていない」と述べた。また「喚問の前に公になる形で、
西澤氏の立場から事情の説明をする」とも発表した。
<もしかしたら、独占手記orインタビューの形をとることも考えられなくはない?!>
さて、この証人喚問に関しては、メディアやブログ等を賛否両論があるのだが、どちら
にも理があるように思われる。何を重視すべきかという観点によって、結論が分かれて
来るようにも思う。
懲罰委員会は「真相を解明し、永田氏の懲罰を決めるために、西澤氏の証言は欠かせない」
というが、私自身は、懲罰委員会での証人喚問であるということを重視して、理論的に突き
詰めて行った場合は、証人喚問を行なうことの必要性やいきなり証人喚問に呼ぶことには疑問
を覚える。<もしどうしても必要であると考えるなら、耐震偽装事件の時もそうだったように、
まずは参考人招致の形で事情説明を受けるという形をとるべきだろう。ただ、もう喚問が決ま
ってしまったので、その理論的な話は、あとで少しだけアップすることにしたい。>
おそらく証人喚問が決まった最大の理由は、永田氏の懲罰を決めるためではなく、この
偽メールの件の真相を解明したいという考える人が多いことと、西澤氏がどのような人物
で永田氏をどのように騙したのか(メールの作成者が誰かということへの関心も含む)、
喚問の場でどのようなことを言うのかに関心を寄せる(または好奇心的な興味を持って
いる)議員やメディア、国民が多いからだと思われる。
ただ、問題はそのために証人喚問という国政調査権の一環でもある強制力の大きい方法
をとっていいのか、しかも一民間人を人前にさらす形で行なっていいのかということに
ある。
自民党は、かなり早い時期から、西澤氏の証人喚問を行ないたいと要求していた。
小泉首相は、2月の党首討論の際に前原代表に「国政調査権の発動は慎重に決めなけれ
ばならない」と諭していたように記憶しているが、そんなことはお構いなしである。
【事情により、一部削除】
<ちなみに自民党内では、久間総務会長は記者会見で「いきなり証人喚問からやるのは
どうかと思う。私は民間人を国会に引っ張り出して罪人のように扱う議院証言法自体に
懐疑的だ」と喚問に疑義を示していたようだ。>
他方、民主党は実のところ23日までは、証人喚問には否定的な立場をとっていたの
だ。しかし、(1)でも書いたように、23日に西澤氏側から「メール事件に関与して
いない」旨のメッセージが来たことから、方針を転換した。民主党の調査チームは、
結局、西澤氏の聴取を行なえないことから、党内では真相を解明することが困難になっ
ている。また党としては早くこの件に決着をつけたいという思いがも強い。しかも、
永田氏と西澤氏の主張が食い違っているのは望ましくないし、あまり喚問に反対して
いると、何か都合が悪いことでもあるのではないかと勘ぐられてしまうおそれがあり
それも望ましくない。
当初は、西澤氏の代理人同様、筋論を述べて証人喚問に難色を示していた民主党で
あるが、結局、自分の党の保身のためには、方針転換をせざるを得ないと判断したの
であろう。
ただ永田氏への遠まわしの辞職勧告や、何だか急に浮上して来た再処分の話も含めて
首尾一貫しない姿勢には、疑問を感じる面もある。<もともと現在の代表や執行部には
さして期待していないのだが、姿勢がコロコロ変わるのを見ると、尚更にイラつく。>
<この続きは、この記事のあとに追記する予定です。もしかしたら(3)に行くかも?!>
THANKS
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意味での民を指すと思われますが…。ですから大多数の国民と置き換えても良いと思いますが、そんなことが出来る人というのは当然限られてきます。そして、ここが重要なんですけど、問題はとても大きかったということですね。社会的な影響ですね。もとより参考人招致でもいいのですが、多分、大多数の国民は「承知」しないと思います。真相を性急に知りたいわけですから、証人喚問でケリをつけたいというのが本音だと思います。個人の権利とかを斟酌しないというつもりはありませんが、この国の重大な局面の時に、行く末を混迷させた罪はやはり重いと思うのですね。
正直を言えば、私は超個人的には、証人喚問をしてもいいかと思う
部分もあるのです。この件で、国会も民主党もグチャグチャになって
しまい、社会的にも大きな問題になった部分はあるからです。
この真相に対する好奇心もありますし、早く幕引きして欲しいです。
ただ論理的に考えたら、おかしいのだろうなとは思います。
まだ追記部分をアップしていないのですが、そもそもこの混乱を引き
起こしたのは西澤氏ではなく、永田議員や前原代表たちなのです。
<このような偽情報や、アブナイ情報はいくらでもはいって来ますし、
議員が事前にチェックすれば、回避できる問題でしょう。>
しかも論理的に考えれば、この懲罰を決めるのに証人喚問は必要
ありません。今のまま十分に結論は出せます。
つまり、これは多くの人の好奇心を満たすためと、この件の幕引きを
することを主たる目的に行なわれる証人喚問であり、それが一般的に
見て妥当かということなのだと思います。

西澤氏の証人喚問に関してですが、私は必要不可欠だと思います。永田議員の処分を決めるには、西澤氏と永田議員が加害者と被害者の関係であったのか、それともある種の共犯関係にあったのかをはっきりとさせなければならないからです。
つまり、永田議員が西澤氏に騙されて偽メールを本物と信じ込んだのか、それとも最初からある程度メールの真実性に疑いを持ちながらも功名心から質問に踏み切ったのかによって、処分の重さも変わって然るべきだろうと思うのです。
これまでの永田議員の主張では西澤氏に騙されたという事でしたが、今日になって出て来た話では、どうも永田議員は最初に送金疑惑を野田前国対委員長や前原代表に話をする際、かなり内容を誇張して伝えていたという事でした。どう誇張したのかは判りませんが、或いはメールの真実性を疑いながらも、質問を強行するために話を大きくしていたのかも知れないと感じます。

この点を明らかにする為には、西澤氏の証人喚問は避けては通れないと思います。

武部氏の次男に関しては、そもそも根拠が怪文書一枚しか無い上、その怪文書にしても名のみで姓は記載されておらず、武部氏の次男の事だというのは、当事者ではない永田議員が一方的にそう主張しているだけに過ぎませんでした。加えて、武部氏側、ライブドア側ともに、関係者は一様に否定していました。
一方、西澤氏に関しては、今度は当事者となった永田議員本人が名指ししている上に、あちこちから傍証が出され、更には本人もメールを渡した事を認めています。
ここまで状況が違うのですから、武部氏の次男と扱いが違うのは至極当然の事……というよりも、同じ扱いをする方が却って問題なのではないかと思いますが、如何でしょうか。
どうやら永田議員の辞職で、証人喚問はとりやめになってしまうようですね
何だか一瞬、証人喚問をさせたくないので、永田氏を辞職させるために
みんなでやめるのかと思ってしまったりもしました。
まだ、もとの記事の文自体が書き終えていないので、少し時間がかかる
かも知れないですが、また後日にきちんとお返事をしたいと思います。
少しだけお待ちくださいね。、
西澤氏を姉歯氏と会わせて考えてみると、妙なズレが窺えてきます。
如風さんのブログ、興味深く読ませて頂きました。
何だか今でも少し釈然としないものが残っている私です。
記事のアップが遅れそうなので、ここにその概略を書きたいと思います。
形式的に考えるなら、懲罰委員会という場で、永田氏が国会の
品位を傷つける発言をしたという行為に対する処分を決める
ためだけなら、彼がその行為について何も争って(反論して)
いない以上、証人喚問は不要だと考えられます。<彼が自分は
騙されただけで悪くはない、とか言っている場合は別ですが>
懲罰委員会はメール事件の真相を調べる場ではないからです。
また、もし西澤氏に話をきくとしても、偽装耐震問題の時も
そうでしたが、まずは参考人招致から行なうのが通例だと
思います。
また実質的に見れば、武部氏二男と西澤氏の立場には差がある
のでしょうが、形式的には同じ民間人であることには変わりは
ありません。西澤氏は加害者側であるとの見方もできますが、
もし永田氏を脅迫して発言させたとか、金銭の授受があった
とかいうことがない限り、重大な犯罪などがあったと言い難い
ところがありますし。永田氏が少し慎重に調べれば、発言は
避けられた(西澤氏の行為は無意味になる)と思うからです。