まず、自民党の萩生田光一都連会長が、(ようやく)会長を辞職する意向を表明した。(**)
『自民党の萩生田光一・前政調会長は16日、東京都連会長を辞任すると表明した。7日に投開票された都議補欠選挙で、自民候補が「2勝6敗」の惨敗に終わった責任を取る。都連は来月にも後任を決定する。
萩生田氏は16日、党本部で開かれた都連会合後、記者団に「都議補選(の敗北)は指揮を執った私の責任が大きかった。新体制で来年の都議選、参院選に臨むことを決めた」と述べた。自らの地元・八王子市の選挙区でも自民候補は大敗しており、「国政の様々な影響もあった」と語った。
萩生田氏は、自民派閥の政治資金規正法違反事件を巡り、4月に党から1年間の役職停止処分を受けたが、都連会長は党本部の役職ではないとして続投していた。都連内には、3選を決めた小池百合子・東京都知事とのパイプ役として期待する声もあったが、今後の大型選挙に向けて人心一新が必要との判断に傾いた。(読売新聞24年7月16日)』
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萩生田氏は、補選の敗戦について、国政の影響もあったと釈明していたのだが。(国政というのは、岸田不人気のこと?)
実際、国民の多くが国政の大きな問題で真っ先に思い出すのは、最大派閥だった安倍派によるパー券裏金不記載事件であって。しかも、そのひとりは萩生田氏自身だったということがわかっているだろうか?(-"-)
萩生田氏の不記載額(=裏金を受領していた額)は2728万円と党3位の額。後に収支報告を訂正したものの、おかしな点が多々見つかっている。
それでも萩生田氏は検察に起訴をされず。自民党からも、役職停止1年の処分しか受けず。かなり優遇されていると言われていたのだ。
しかも、ふつうなら都連会長も辞職すべきところを、「東京都連に役職は党本部の役職ではない」と主張して都連会長を続けていたわけで。大きな疑問を抱かれていた。(-"-)
まあ、萩生田氏の場合、森喜朗氏をバックにつけて、神宮外苑再開発を含め東京都の様々な再開発計画に関わっているし上、小池百合子都知事と懇意であること。また、安倍側近として、多数の国会議員や都議、行政府の関係者などに顔がきくことから、同氏が会長を続けた方が有利だと考えられたのだろう。(>_<)
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しかし、自民党都連は4月の衆院補選(東京15区)や東京都知事選に候補者を擁立できず。都知事選は、小池百合子知事をステルス支援することで都政与党側につくことができたものの、5議席あった都議補選で2勝6敗と惨敗。(選挙前は5議席が自民党。)
特に萩生田氏の地元選挙区である八王子市で、補選に勝てなかったことは大きなダメージとなった。(-"-)
<萩生田氏は、次の衆院選の候補者擁立(新選挙区どり)で公明党と対立。また、公明党は萩生田氏が旧統一教会と深い関係があったことも不快に思っていたことから、八王子市では選挙支援に消極的だったとの話が。補選の結果に影響したおそれがある。^^;>
そんなこんなで、萩生田氏は、一応、形式的には辞職をせざるを得なくなったものの、mewは、都連では萩生田院政が行なわれる可能性が大きいのではないかと見ている。(・・)
<あ、「愚か者めが~」&パー券中抜きの丸川珠代会長代行はどうするのかな?^^;>
自民党では、もう一つ、問題が出ている。(@@)
やはり安倍派のパー券裏金不記載が判明した堀江学衆院議員が、秘書を通じて有権者に香典を支払ていた疑いが生じているからだ。これは公職選挙法違反の行為に当たる。(-"-)
先に言えば・・・、公職選挙法では基本的に有権者に対する金品提供は禁止されているのであるが。香典に関しては、政治家本人が葬儀に参列した場合のみ議員本人が香典を持参するのは容認され、秘書が議員の名で香典を持参した場合は法違反になるという。^^;
まあ、本人の親族や実際に世話になった人の葬儀に出席した際の香典は、儀礼の範囲として認めるべきだという「日本人的な儀礼的解釈」が働いたのかも知れないのだけど。有権者への金品提供は、誰がどのように持って行ったかで違法がどうか決めるのではなく、政治家である間は冠婚葬祭における全ての金品提供を禁止にするとした方が、政治家本人やスタッフにも、有権者側にもわかりやすいし、妙な問題が起きずに済むのではないだろうか?(・・)
これから「お金のかからない政治」を作っていくためには、このような法律も変えた方がいいと思うのだ!(**)
<たぶん、このような香典に問題が、どの議員も抱えているはずだし。法を犯している人も結構いるのでは?^^;>
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『自民党の堀井学衆院議員(52)(比例北海道)が2022年頃、選挙区内の有権者に秘書を通じて自身名義の香典を渡していた疑いがあるなどとして、東京地検特捜部が堀井氏の秘書らから任意で事情聴取していたことがわかった。特捜部は、近く公職選挙法違反容疑で捜査を本格化させるとみられる。
同法は政治家が選挙区内の有権者に金品を提供することを禁じ、香典に関しては政治家本人が葬儀に参列した場合のみ持参が認められる。違反した場合の罰則は50万円以下の罰金。
関係者によると、堀井氏は22年頃、自身の選挙区である北海道9区(苫小牧市、室蘭市など)の複数の有権者らの葬儀に、自身名義で1万~数万円単位の香典を秘書に持参させるなどしたとされる。
堀井氏は、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、18~22年に安倍派から還流を受けた計2196万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが判明。特捜部は同事件の捜査の過程で、今回の疑惑を把握したとみられ、裏金が提供原資となった可能性についても調べるとみられる。(略)
有権者への香典提供を巡っては、菅原一秀・元経済産業相(62)が香典や祝儀など計約80万円相当を配ったとして、21年に公選法違反で罰金40万円の略式命令を受けた例がある。(読売新聞24年7月15日)』
堀井氏は1994年のリレハンメル冬季五輪スピードスケートの銅メダリストで、2012年に北海道9区から出馬して初当選し、現在4期目。23年9月に内閣府副大臣に就任したが、還流分の不記載疑惑が浮上した後の同12月に辞任し、6月には次期衆院選への不出馬を表明している。
堀井氏は、この香典問題で起訴されることになれば、もう国会議員に復帰するのは難しいだろう。(~_~;)
同時に、上にも書いたように、香典を含め冠婚葬祭の金品提供に関する法律の条文、解釈を再点検した方がいいと思うmewなのだった。(@_@。
THANKS