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昨日19日、ショッキングなニュースを目にして、大きな怒りと哀しみを覚えている。
兵庫県議会で百条委員会の委員を務めていた元県議、竹内英明氏(50)が、18日午後、自宅で亡くなっていたことがわかった。自殺したものと見られている。
心から哀悼の意を表したい。ご遺族にもお悔やみを申し上げたい。
ここまででも、かなり怒っていたのだが。この竹内氏の他界のニュースを受けて、昨年の兵庫知事選の時に竹内氏を批判していた立花孝志氏が、昨日、動画で「竹内氏は警察の逮捕をおそれて、命を絶った」と虚偽の情報を出したと知り、憤慨やるかたない感じになっている。<警察が情報を否定。>
このブログでは、立花孝志氏らがネットを使って異常な政治活動を行なっていること、それが関係者に損害を与えたり、選挙結果に影響したりして来たことを問題視して来たのだが。<直近だと、16日の『兵庫選管、立花流の選挙防止で国に要望書』>
今度こそ、国や自治体、警察などの力だけでなく、国民の力で、立花氏のような暴力に等しい政治活動を阻止しなければならないと思う!
そうしないと日本の民主主義はボロボロになる。(**)
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亡くなった竹内氏は、03年から姫路市議、07年に県議に初当選し、立民党の県議らでつくる会派「ひょうご県民連合」に所属していた。
斎藤元彦知事に関して、昨年3月に内部告発を行なった県庁職員A氏とは同じ高校だったから交流があり、A氏は告発文書を竹内氏にも送っていたという。
それもあって、武内氏は告発文書の真偽を確かめるために百条委員会の委員になり、告発文書に関する調査を行なうことになったのだが、A氏が委員会に出席する直前の7月に自殺。またメディアが斎藤知事の諸問題を扱って知事への批判が広がったこともあり、委員会が始まって間もなく、県議会が全会一致で斎藤知事に対する不信任案を可決。斎藤氏は失職し、出直し知事選が行われることになった。(・・)
この兵庫知事選に、斎藤氏を支援したいとしてN国党の立花孝志氏が出馬。斎藤知事に対する告発文書の内容は誤っているとして、文書の一部や真偽不明の情報をネット(特に動画)で次々と提供。自殺したA氏の個人的な情報を暴露し、批判も行なった。
さらに、立花氏は、政治的な目的で斎藤知事を失脚させようとしたとして、百条委員会の奥谷謙介委員長や委員である竹内氏らも名指しで批判を行なった。
『「“疑惑はすべてでっち上げで、斎藤氏はハメられた”と主張する人たちが、特に竹内さんと百条委委員長の奥谷謙一県議、そして県職員に独自のアンケートを行なってAさんの告発に信ぴょう性があることを示し百条委設置の道を拓いた丸尾牧県議の3人を標的にして攻撃していたんです」(地元記者)(集英社オンライン1/19)』
立花氏は、知事選の選挙運動の最中に奥谷委員長の自宅兼事務所の前で街頭演説を行ない、大音量で「ひきこもってないで出て来いよ。」「これ以上脅して奥谷が自死しても困るので、これくらいにしておく」と脅迫。
そして、次は武内氏の自宅、事務所に行くと予告していたのである。<事務所は竹内氏の妻が守っていた。(-"-)>
さらに、この立花氏の情報を追随するような形で、奥谷委員長や竹内氏らを批判する動画などが拡散。誹謗中傷も多量に届いたという。
『「もっとも目につくのは、『斎藤を貶めた主犯格』というタイトルの横に、竹内さんの顔写真をつけた動画です。これがYouTubeにアップされたあと、オープンチャットにURLが掲載され、拡散が呼びかけられました」(同関係者)(同上)』
県議らの事務所や自宅の周辺に、知らない人が来るようになったこともあり、本人だけでなく家族の身の危険も感じたとのこと。奥谷委員長は、しばらく母親を、他所に預けたと言っていた。
* * *
このような危険にさらされ、竹内氏は、県知事選の投開票日の翌日の11月18日、「一身上の都合」を理由に議員辞職をした。
『他の委員によると「ネットの暴力が拡散し、(竹内氏)本人も家族も家から出ることが大変な状況だった」という。(時事通信01.19)』
『同僚の上野英一県議の説明では、普段事務所を守っていた竹内氏の妻が精神的に追い詰められ、「もうこの政治の道からは退いてほしい」と訴えたと竹内氏は憔悴した状態で話していたという。(集英者オンライン25年1月19日)』
『竹内氏の家族は19日、「議員でなくなっても誹謗中傷は続いた。誹謗中傷によって仕事を奪われ、今までの生活を奪われた」と話した。(同上)』
選挙後も誹謗中傷は止まらない中、竹内氏は憔悴し、自分を追い込んでしまったのかも知れない。
『昨年11月、知事選のさなかに竹内氏への誹謗(ひぼう)中傷が激しくなるにつれて憔悴し、「別人のような表情や言動になってしまった」。「ここまで追い込まれるとは」と心配し、知事選投開票翌日の11月18日に竹内氏が県議を辞めた後は「こちらから連絡を取るよう心掛けた」という。
最後に連絡を取ったのは今年1月16日。「『最後まで戦えず情けない』『議会に対しても百条委のメンバーに対しても県民に対しても申し訳ない』と後悔と謝罪の言葉を繰り返していた」
「ネット上の誹謗中傷は目にするとダメージが大きいので『見ないように』と忠告していた」。しかし、自身に関するネット上の情報は知人などからも多数送付されていたといい、「特に、信頼していた人から誤ったネット情報が送りつけられて『これは本当の話か?』と責められると、『自分は政治家として何をしてきたのか』という気持ちにさいなまれていたようだ」という。(産経新聞25年1月20日)』
しかも、唖然かつ憮然とさせられたのは、立花孝志氏が19日、この竹内氏の訃報を受けて、トンデモない反論の動画やX投稿をあげたことだ。(゚Д゚)
『政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)は19日、自身のユーチューブチャンネルで、竹内氏が兵庫県警から任意の事情聴取を受けていたとし、「竹内県議は逮捕されるのが怖くて自ら命を絶った」などと訴えた。だが兵庫県警の捜査関係者は同日、産経新聞の取材に対し「竹内氏に対して任意の事情聴取もしていないし、逮捕の予定もなかった」と否定した。
立花氏は19日、X(旧ツイッター)を更新し、竹内氏の死去について「こんなことなら、逮捕してあげたほうがよかったのに」などと投稿。自身のユーチューブチャンネルでは「1月20日に(竹内氏を)逮捕すると県警は考えていたそうだが、それを苦に命を絶ったという情報が入っている。もうこれがほぼ間違いないと思います」などと発言した。(産経新聞25年1月19日)』
尚、ジャーナリストの上杉隆氏も、兵庫県警などに取材したそうだが、「竹内さんがこの件で捜査対象になったり、あるいは逮捕の可能性というのは100%ありません」との回答を得たと「X」に投稿していた。(・・)
<上の記事にある立花氏のXの投稿は「警察の捜査妨害になる可能性があるので、竹内元県議の刑事事件に関する、発信は削除させて頂きました!」として消えていた。
でも、「フジテレビに煽られて、竹内元県議が亡くなった可能性も否定できない!」とか「政治家は誹謗中傷されたら、自殺せず、対抗言論するなり、警察に相談するなり、裁判するなりして、対処すれば良い!」という投稿は残っていた。(ーー)>
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もういい加減、立花氏のようなネットを使った攻撃、虚偽情報拡散など(とりわけ選挙活動を利用する形)は、終わりにしてもいいのではないだろうか。
本当は法律や条例でうまく取り締まれればいいのだが。政治活動や表現行為の規制に関わるルールは容易に作れないのが実情だし。プラットフォーム側のチェック体制も機能していない。<立花氏はその弱みも見越しているのかも。(-"-)>
ただ、もし国民が立花氏らが何を発信しようと、それを真に受けたり、面白がったりして相手をしなければ、彼らもどうしようもないわけで。今日からネットもメディアは一斉にこの件を取り上げて、国民の問題意識を高めて欲しいと願っているmewなのだった。(@@)
THANKS