昨日8月15日、戦後80年を迎えた終戦の日、政府主催の全国戦没者追悼式が千代田区の日本武道館で開かれた。戦没者の遺族や各界の代表者ら約4500人が参列し、先の大戦で犠牲となった約310万人を悼んだ。(・・)
1937年の日中戦争開戦から45年の終戦までと、その後のシベリア抑留を含めた戦没者は、軍人・軍属が約230万人、空爆や原爆の犠牲となった一般市民は約80万人に上るという。
<尚、首相は式典の前に千鳥ヶ淵の戦没者墓苑を訪れ、献花した。千鳥ヶ淵には全ての戦没者が祀られているが、靖国神社には全ての戦没者が祀られているわけではない。政府や神社側が、天皇のために命を捧げたと認めた人だけを英霊として祀っている。(-"-)>
今年の追悼式で最も注目されていたのは、果たして石破茂首相が式辞の中に、13年に安倍晋三元首相が外してしまった「反省」の言葉を復活させるかどうかということだった。^^;
果たして、石破首相は、党内外の超保守派、安倍シンパから批判を受けることを覚悟で、しっかりと「反省と教訓」という言葉を式辞に盛り込んだ。(**)
石破首相には、ひとりの国民として心からの敬意と感謝を表したい。有難う。m(__)m
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全国戦没者追悼式では、1993年に細川護熙首相(当時)が初めて、式辞でアジアに対する加害責任と「哀悼の意」を表した。そして翌94年には村山富市首相(当時)が「哀悼の意」に加え「反省」という言葉を用いた。(・・)
それ以来、2012年自民党、民主党の首相たちは、「哀悼の意」や「反省」をあらわしていたのである。<安倍晋三首相も07年には「反省」という言葉を入れていた。>
ところが、安倍晋三氏らの超保守派は「いつまでも先の大戦で哀悼の意や反省、謝罪などを示すのは好ましくない」「謝罪外交は終わりにすべきだ」と主張。
安倍二次政権にはいって、13年、安倍首相(当時)は式辞から「哀悼の意」や「反省」の言葉を外してしまった。(・o・)
そして、それ以来、安倍首相(13~20年)、菅義偉首相(21年)、岸田文雄首相(22~24年)は「反省」という言葉を外し続けていた。(-"-)
<尚、安倍氏は代わりに、自らの主要政策である「積極平和主義」という言葉を入れ込んだ。戦争のない状態を平和と考えるのではなく、能動的に(仮に相手と戦ってでも)積極的に平和を維持する考え方だ。(-_-)>
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安倍首相が13年に「反省」という言葉を外したことには批判が出ていたのだが。安倍氏は14年以降もこの言葉を用いず。また、15年には追悼式の前日に「子孫に謝罪を続ける宿命. を背負わせてはなならない」などと記した70年談話を発表した。(ーー)
そのことを懸念してか、何と15年から明仁天皇(現上皇)が追悼式のおことばで、初めて「深い反省」という言葉を用いたのである。(@@)
それは19年以降、今上天皇(徳仁天皇)に引き継がれ、今年もおことばの中で「深い反省の上に立って」と述べていた。(・・)
今年は天皇のおことばに先立ち、石破首相が「あの戦争の反省と教訓を胸に刻まなければならない」と、13年ぶりに「反省」の言葉を式辞の中で復活させた。(**)
<尚、逆に「積極平和主義」は外してしまった。^^;>
石破首相の式辞は、もしかしたら終戦記念日に80年談話を出せなかった分、その思いも入れ込んだものだったかも知れない。実によく考えられ、気持ちもこもったいい式辞だった。"^_^"
<[分断を排して寛容を鼓し」というところも「うん、うん」と思った。ひとりの国民として共感できる内容だった。>
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また、何だか早速、安倍シンパや超保守系民が、ネットのコメントなどで「折角、安倍さんが外した『反省』の言葉を復活させた」「余計なことを。まだ謝罪外交を続ける気か」「早く辞めろ」などなど、さんざん叩きまくっていたのだが。
明仁天皇(現上皇)や徳仁天皇が、「深い反省」という言葉を用いることに関して、彼らは何も批判しないのだろうか?(@@)
彼らが敬愛する上皇、天皇陛下が「深い反省」と仰せられているのである。何故、臣民たる彼らは、陛下の思し召しを尊重し、共に「反省」をしようとしないのだろうか。(・・)
反省=謝罪ではない。反省は、自らの行為を振り返り、自らの過ちを認めて、二度と過ちを犯さないように決意することだ。
これは恒久平和を願い、不戦を誓う日本の国民にとって、戦後何年経っても重要なことだろう。(++)
尚、今上天皇のおことばには、今までにない「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」という言葉が加わった。そして「私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願う」と。「皆で心を合わせ」も徳仁天皇らしい表現だ。共感する。"^_^"
(徳仁天皇のおことばは*1に)
石破茂首相の式辞 全文
『天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族、各界代表のご列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。
先の大戦では、300万余の同胞の命が失われました。
祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながら、戦場に倒れた方々。広島と長崎での原爆投下、各都市への空襲ならびに艦砲射撃、沖縄での地上戦などにより犠牲となられた方々。戦後、遠い異郷の地で亡くなられた方々。今、全ての御霊(みたま)の御前にあって、御霊安かれと、心より、お祈り申し上げます。
今日のわが国の平和と繁栄は、戦没者の皆さまの尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません。改めて、衷心より、敬意と感謝の念をささげます。
未(いま)だ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。一日も早くふるさとにお迎えできるよう、全力を尽くします。
先の大戦から、80年がたちました。今では戦争を知らない世代が大多数となりました。戦争の惨禍を決して繰り返さない。進む道を二度と間違えない。あの戦争の反省と教訓を、今改めて深く胸に刻まねばなりません。
同時にこの80年間、わが国は一貫して、平和国家として歩み、世界の平和と繁栄に力を尽くしてまいりました。
歳月がいかに流れても、悲痛な戦争の記憶と不戦に対する決然たる誓いを世代を超えて継承し、恒久平和への行動を貫いてまいります。いまだ争いが絶えない世界にあって、分断を排して寛容を鼓(こ)し、今を生きる世代とこれからの世代のために、より良い未来を切り拓きます。
結びに、いま一度、戦没者の御霊に平安を、ご遺族の皆さまにはご多幸を、心よりお祈りし、式辞といたします。
令和7年8月15日 内閣総理大臣 石破茂』
どうか日本の国民が、「戦争の惨禍を決して繰り返さない。進む道を二度と間違えない」。あの戦争の反省と教訓を、改めて深く胸に刻んで欲しいと心から願っているmewなのである。(@_@。
THANKS